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2023.11.30 更新

【医師監修】寝る前に牛乳を飲むとよく眠れる?注意点や睡眠の質を高める方法も紹介

【医師監修】寝る前に牛乳を飲むとよく眠れる?注意点や睡眠の質を高める方法も紹介

牛乳は豊富な栄養素がバランス良く含まれている健康的に良い飲み物として広く知られています。睡眠の質が高まる効果もあるため、寝る前に飲めばより快眠しやすくなるでしょう。

この記事では、牛乳を飲むことで得られる効果、睡眠の質を高める方法などを紹介します。

  1. 寝る前に牛乳を飲むと得られる効果
  2. 睡眠の質が高まる
  3. 肌の乾燥を防いでくれる
  4. 疲労回復の効果がある
  5. 便秘の解消に繋がる
  6. イライラしにくくなる
  7. 寝る前に飲むならホットミルクがおすすめ
  8. 寝る前に牛乳を飲む際の注意点
  9. 牛乳を飲む以外に睡眠の質を高める方法
  10. 寝る前に体を軽く動かす
  11. 睡眠時間の90分〜120分前に入浴する
  12. 就寝前にカフェインやアルコールが含まれている飲み物を飲まない
  13. 就寝3時間前までに夕食を済ませる
  14. リラックスする
  15. 体に合った枕やマットレスを使う
  16. まとめ

寝る前に牛乳を飲むと得られる効果

より健康的な生活を送りたい方や睡眠の質を改善したい方は、寝る前に牛乳を飲むと良いでしょう。

牛乳は健康に良い飲み物として広く知られているように、寝る前に飲むと下記のようにさまざまな効果を得られます。

<牛乳を飲むと得られる効果>
  • 睡眠の質が高まる
  • 肌の乾燥を防いでくれる
  • 疲労回復の効果がある
  • 便秘の解消に繋がる
  • イライラしにくくなる

睡眠の質が高まる

牛乳にはトリプトファンが多く含まれているため、寝る前に飲むと睡眠の質を高めやすくなります。

トリプトファンはアミノ酸の一つで、脳や体を活動状態に導く「セロトニン」というホルモンを作るために必要な栄養素です。

体内で作られたセロトニンは、夜になると心身を眠りやすい状態に導いてくれる「メラトニン」に変化します。メラトニンは睡眠ホルモンとも呼ばれており、その働きによってより自然と入眠することができます。

寝つきの悪さを感じる方は、寝る前に牛乳を飲んでメラトニンの生成に必要な栄養素を補給すると良いでしょう。

肌の乾燥を防いでくれる

肌トラブルに悩んでいる方にも牛乳はおすすめです。

牛乳には肌の材料となるたんぱく質の代謝を高めるビタミンB2、肌の乾燥を防ぐ作用があるビタミンAが多く含まれており、肌のハリや潤いをキープしやすくなります。

疲労回復の効果がある

牛乳に含まれているビタミンB1カルシウムには、疲労回復の効果があります。寝る前に飲めば睡眠の疲労回復効果と牛乳の疲労回復効果が重なり、より気持ち良く目覚められるでしょう。

便秘の解消に繋がる

牛乳は、便秘に悩んでいる方にもおすすめの飲み物です。牛乳に含まれる乳糖には、周囲から水分を取り込んで便を柔らかくする働きがあるといわれています。

また、消化吸収の補助に役立つとされる善玉菌を増やす栄養素も含まれており、より良い腸内環境を保ちやすくなります。

イライラしにくくなる

「最近些細なことでイライラしてしまう」という経験をしたことがある方は多くいるのではないでしょうか。イライラする原因にはさまざまありますが、その一つとして挙げられるのがカルシウム不足です。

カルシウムには精神を安定させて興奮を鎮める作用があり、足りなくなるとイライラに繋がってしまいます。

しかし、牛乳を飲めばカルシウムを効率良く摂取できるため、精神が安定してイライラしにくくなります。

寝る前に飲むならホットミルクがおすすめ

寝る前に飲むならホットミルクがおすすめ

寝る前に牛乳を飲む際は、自然な入眠を手助けしてくれるホットミルクが良いでしょう。

人の体は、内臓や脳の温度「深部体温」が下がることで眠くなる仕組みになっています。ホットミルクを飲んで体温が上昇すると、その後体温が下がっていく過程で自然と眠気が訪れてくれます。

また、ホットミルクを飲んで心身がリラックスすれば、より眠りやすくなります。ホットミルクは鍋や電子レンジで簡単に作れるので、ぜひ温めて飲みましょう。

梅舟仰胤

梅舟仰胤

ファミリークリニックひきふね 院長

寝る前に牛乳を飲む場合は、通常であれば100cc程度が適量です。ただし、お腹を下しやすい方は避けた方がいいでしょう。

寝る前に牛乳を飲む際の注意点

寝る前に牛乳を飲むと健康面に良い効果が期待できますが、人によってはお腹を壊してしまう可能性があるので注意してください。

牛乳に含まれる乳糖を消化する乳糖分解酵素が少ない場合、乳糖が分解されずに大腸に運ばれてしまいます。そうすると腸内でガスが発生し、お腹を壊してしまう可能性があります。

なお、牛乳は温めて飲んだほうが乳糖を分解しやすくなり、お腹を壊しにくくなるといわれています。

この点からも、寝る前の牛乳はホットミルクとして飲むことをおすすめしますが、沢山飲んだからといって上記で挙げたような効果が促進されるわけではありません。飲みすぎには注意しましょう。

梅舟仰胤

梅舟仰胤

ファミリークリニックひきふね 院長

脂質異常症や糖尿病などをお持ちの方は、牛乳を飲むと疾患の病勢を悪化させる恐れがあります。そのため、牛乳を飲む場合は主治医の先生とご相談ください。

牛乳を飲む以外に睡眠の質を高める方法

睡眠の質を高めるには、牛乳を飲む以外にも下記のような方法があります。

睡眠の質を高める方法

  • 寝る前に体を軽く動かす
  • 就寝時間の90分〜120分前に入浴する
  • 就寝前にカフェインやアルコールが含まれている飲み物を飲まない
  • 就寝3時間前までに夕食を済ませる
  • リラックスする
  • 体に合った枕やマットレスを使う

寝る前に牛乳を飲むだけでなく、これらの方法も併せて行うとより快眠しやすくなるでしょう。

寝る前に体を軽く動かす

寝る前にストレッチをして体の緊張をほぐしてあげると、寝つきが良くなります。簡単なストレッチで良いので、寝る前は体を伸ばす習慣をつけると良いでしょう。

ただし、体を激しく動かしすぎると眠れなくなる可能性があるので、軽めのストレッチに留めましょう。

なお、ストレッチは暗めの部屋で深呼吸しながら行うと、よりリラックスしやすくなります。

以下で手軽にできるストレッチ方法を体の部位ごとに紹介するので、ぜひ試してみてください。

ストレッチの仕方のイラスト

睡眠時間の90分〜120分前に入浴する

先述したように、人は深部体温が低くなると眠気が訪れるようになっています。深部体温をコントロールするには「ホットミルクを飲む」という方法が有効ですが、就寝時間の90分〜120分前に入浴するのも効果的です。

就寝時間の90分〜120分前に入浴すると入浴中に上昇した体温がお風呂上がりに下がり、丁度良いタイミングで眠気が訪れてくれます。

ただし、お風呂の温度が高すぎる場合や入浴時間が長すぎる場合は、体の温度が下がらず眠りにくくなる可能性があるので注意してください。

入浴は38℃のぬるめのお湯で25分~30分程度、半身浴なら約40℃のお湯で30分程度、42℃の熱めのお湯であれば5分程度に留めることをおすすめします。

就寝前にカフェインやアルコールが含まれている飲み物を飲まない

就寝前にカフェインやアルコールが含まれている飲み物を飲むと、睡眠の質が低くなってしまうので注意しましょう。カフェインには覚醒作用が含まれているため、眠れなくなる可能性があります。

また、アルコールを摂取して寝ると途中で目が覚めやすくなり、熟睡しにくくなります。カフェインやアルコールは主に下記の飲み物に含まれているので、寝る前は避けましょう。

<カフェインやアルコールを含んだ主な飲み物>
  • お酒全般
  • コーヒー
  • エナジードリンク
  • 紅茶
  • 煎茶など

就寝3時間前までに夕食を済ませる

就寝ギリギリの時間帯に夕食を食べると就寝中に消化活動が行われる影響で脳が刺激され、途中で目が覚めてしまう可能性があるので注意してください。

消化活動は一般的に2時間〜3時間かかるといわれているため、就寝3時間前までには夕食を済ませておくことをおすすめします。

リラックスする

心身が緊張状態にあると寝つきにくくなるため、就寝前はできるだけリラックスして過ごしましょう。

リラックスする方法はさまざまありますが、例えば「ホットミルクを飲む」「アロマを焚く」「読書をする」などが挙げられます。

体に合った枕やマットレスを使う

睡眠の質を高めたい方は、寝室の温度や寝具などの就寝環境を整えましょう。特に普段使う寝具は睡眠の質に影響しやすいので、こだわって選ぶことをおすすめします。寝具が体に合っていないと、眠りにくくなる可能性があるので注意してください。

マットレスや枕などの寝具は各製品で高さ・硬さなどが異なるため、使う人によって合うかどうかが変わってきます。寝具が体に合っていないと感じる方は、この機会に自分により合っている寝具を探してみると良いでしょう。

まとめ

牛乳は睡眠に良い影響を与えてくれるほか、美容健康の面で嬉しい効果がある飲み物です。ただし、体質によっては牛乳が原因でお腹を壊してしまう可能性もあるので気をつけてください。心配な方は、刺激の少ないホットミルクにしてから飲むと良いでしょう。

この記事の監修者
梅舟仰胤
梅舟仰胤ファミリークリニックひきふね 院長
ファミリークリニックひきふね 院長。医学博士(東京大学大学院博士課程修了)、東京大学医学部 消化器内科 非常勤医師、東京曳舟病院 消化器内科 非常勤医師、消化器病専門医(日本消化器病学会)、消化器内視鏡専門医(日本消化器内視鏡学会)、がん治療認定医(日本がん治療認定医機構)、総合内科専門医(日本内科学会)。
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