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2024.03.15 更新

枕に肩まで乗せて寝るのはOK?正しい枕の使い方・選び方や起こり得る不調を紹介

枕に肩まで乗せて寝るのはOK?正しい枕の使い方・選び方や起こり得る不調を紹介

睡眠に欠かせないアイテムである枕は、一般的に頭のみを乗せて使用しますが、枕を肩まで乗せて寝ている方もいるのではないでしょうか。

枕をどの位置で使うかは人それぞれですが、理想的な寝姿勢を保てていない場合、睡眠の質や体に悪影響を与えてしまう可能性もあるため、枕の使い方は重要です。

この記事では枕に肩まで乗せても良いのかどうか、枕の正しい使い方や枕が合っていないと起こりうる不調などについて解説します。自分に合った枕の選び方も紹介しているため、枕選びに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

  1. 寝る時は枕に肩まで乗せたほうが良い?
  2. 仰向けで寝る方は枕に肩まで乗せたほうが良い場合も
  3. 枕が体に合っていない場合に起こり得る体の不調
  4. 頭痛
  5. 肩こりや首こり
  6. ストレートネック
  7. 知っておきたい!枕の正しい使い方
  8. 自分に合った枕の選び方
  9. 枕の高さ
  10. 枕の素材
  11. 枕の硬さ
  12. 枕のサイズ
  13. マットレスとのバランス
  14. 枕の寿命はどれくらい?
  15. まとめ

寝る時は枕に肩まで乗せたほうが良い?

枕に肩まで乗せたほうが良いかどうかは、体格や寝姿勢などによって異なるため、一概にはいえません。枕を使う際は、「肩まで乗せるかどうか」ではなく、「理想的な寝姿勢になっているかどうか」で判断しましょう。

例えば、頭だけを枕に乗せることで首の下に隙間ができてしまう場合は、肩まで枕に乗せるか枕の裾を肩口にくっつけて隙間をなくすことで、理想的な寝姿勢になるでしょう。

反対に、理想の寝姿勢を保てない場合には、肩まで乗せない方が良いかもしれません。

理想的な寝姿勢は寝方によって異なるため、以下を参考にしてください。

  • 仰向け寝:S字カーブを描いている
  • 横向き寝:頭から背骨が真っすぐになっている

仰向けで寝る方は枕に肩まで乗せたほうが良い場合も

仰向けの姿勢でベッドに入ることが多い方は、枕に肩まで乗せて寝ることがおすすめです。

大きめの枕に肩を乗せて使うと体圧分散の効果が高まり、体の疲れをより取りやすくなります。

枕が体に合っていない場合に起こり得る体の不調

枕が体に合っていない場合に起こり得る体の不調

枕が体に合っていなくて理想的な寝姿勢が保てないと、以下のような体の不調が出る可能性があります。

  • 頭痛
  • 肩こりや首こり
  • ストレートネック

それぞれ症状が出る理由を詳しく解説します。

頭痛

枕が体に合っていない場合、頭痛の原因となる場合があるので注意が必要です。

頭痛と一口にいってもさまざまな種類がありますが、こめかみが締め付けられるような痛みが特徴の「緊張型頭痛」が起こる可能性があります。

緊張型頭痛は、頭の後ろの筋肉が凝ることが原因で発生する頭痛です。枕が高すぎて頸に負担がかかると、筋肉が凝って緊張型頭痛に繋がるといわれています。

肩こりや首こり

肩こりや首こりは、普段の過ごし方だけでなく枕が原因になっている可能性もあります。

人の頚椎は、重い頭を支えるためにS字にカーブしていますが、位置が高すぎる枕を使うとカーブを描くことができません。その結果、首や肩の筋肉が緊張してしまい、肩こりや首こりに繋がります。

また、うつ伏せ寝で寝る方は、首が変な方向に曲がってしまい、より負担がかかりやすいため注意が必要です。うつ伏せでしか寝られない方は、枕が合っていないことが原因で仰向けになることが苦しい可能性があります。

なお、肩こりと枕の関係については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

枕 肩こり
【医師監修】肩こりの原因は枕かも?自分に合った枕の選び方も解説

ストレートネック

ストレートネックとは、姿勢の崩れなどによって頚椎が真っ直ぐになってしまう状態のことです。

人の頚椎はS字にカーブしていますが、ストレートネックになると頭部の重心が前に移動してしまいます。その結果、頭を支える筋肉の負担が増え、肩こりや頭痛などに繋がる場合があります。

高さが合わない枕を使っていると、ストレートネックになるかもしれません。加えて、日頃座っている時に猫背になるなど、生活習慣が原因になる可能性もあります。一度ストレートネックになると治りづらいため、意識して予防しましょう。

知っておきたい!枕の正しい使い方

知っておきたい!枕の正しい使い方

枕の使い方を間違えると、前述のとおり首や肩を痛める原因になるので注意が必要です。以下の2点に注意しましょう。

  • まくらの向きを確認する
  • 首が浮かないようにする

枕を使うときは、枕の向きに気を配ることが大切です。一般的な枕はフラットな構造で向きを気にせず使えるタイプが多いですが、中には向きが決まっている枕もあります。

例えば、曲線を描いた構造になっているウェーブ型の枕は、首側と頭部側の向きが決められている場合がほとんどです。間違った向きで使うと枕本来の役割を果たせず、首に負担がかかる場合があるので気をつけましょう。

また、枕を使うときに首が宙に浮いていないかも確認しましょう。首が浮いている状態だと、首や肩に負荷がかかったり、筋肉が緊張した状態が続いたりする影響で前述したような体の不調につながってしまう可能性があります。

自分に合った枕の選び方

自分に合った枕の選び方

体に悪影響が及ばないよう、自分に合った枕を使用することが大切です。枕を選ぶ際は高さと素材、硬さに注目して選ぶと自分に合った製品を見つけやすくなります。

  • 枕の高さ
  • 枕の素材
  • 枕の硬さ
  • 枕のサイズ
  • マットレスとのバランス

それぞれのポイントを詳しく解説します。

枕の高さ

肩こりやストレートネックを防ぎたい方は、枕の高さに注目してください。枕の高さの理想は「頭から背中までがまっすぐになる姿勢を保てるくらいの高さになること」ですが、体型は人によって異なるため、使う人ごとに枕の適切な高さは異なります。

枕が高すぎたり低すぎたりすると首が不自然な角度になり、肩こりの原因になることもあるため、丁度良い高さの枕を使うことが大切です。

枕の高さが合っていないと寝返りが適度に打てず、血行不良から肩こりに繋がる場合もあります。枕の高さは、以下の理想的な寝姿勢をキープできるかどうかを基準にすると良いでしょう。

  • 仰向け寝:S字カーブを描けている
  • 横向き寝:頭から背骨が真っすぐになっている

寝方によって上記のような理想的な寝姿勢をキープできていれば、自分に合った高さの枕だと判断できます。

一般的には、しっかりした体格の方は高めの枕、細身の方は低めの枕が合いやすいとされています。ただし、最適な枕の高さは個人差があるため、上記を一つの目安として枕選びをしてください。

なお、以下の記事でも理想的な枕の高さを詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

枕 高さ
【医師監修】理想的な枕の高さは?調整方法や正しい選び方など徹底解説

枕の素材

枕は製品によって使われている素材が異なります。素材によって使用感や寝心地が変わってくるため、より自分に合うものを選びましょう。

枕の主な素材ごとの特徴は以下のとおりです。

素材名特徴
そばがら安定感がある
熱の発散に優れている
低反発ウレタン凹凸に合わせて沈み込む
頭を包み込むように支える
高反発ウレタン適度な反発力がある
フィット感がある
パイプ通気性に優れている
水洗いできる
羽毛包み込むような寝心地
復元性が高い
羽根ふんわりした寝心地
吸湿性と放出性に優れている
ポリエステルわた弾力性がある
ふんわりした感触
ファイバー通気性が高い
水洗いできる

睡眠中は季節を問わず汗をかくため、通気性や吸放湿性が大切です。

同じ高さの枕でも、羽根はふんわりとした柔らかい感触、低反発ウレタンはもちもちとしたフィット感の高い寝心地など、素材によって寝心地が大きく異なる場合があります。

快適に眠れるよう、好きな寝心地になる素材を選びましょう。

枕の硬さ

自分に合った枕を選ぶうえでは、硬さも注目したいポイントです。硬すぎる場合は首のカーブに枕がフィットせず、寝具と首の間に隙間が生まれてしまい、肩こりの原因となる場合があります。

一方で枕が柔らかすぎる場合、頭が沈み込みすぎて寝返りを打ちにくくなる可能性があります。寝返りは快適な睡眠のために欠かせない動きです。睡眠の質を高めるためにも、寝返りをスムーズに打てる硬さを選んでください。

枕の硬さが丁度良いかどうかは、前述した理想的な寝姿勢をキープできるかどうかで判断しましょう。枕を触っただけでは自分に合った硬さかどうかはわからないため、実際に頭を乗せてチェックしてください。

枕のサイズ

枕のサイズが合っていないと寝返りをした際に枕から頭が落ちてしまい、寝姿勢が崩れてしまう場合があるので注意しましょう。

寝姿勢が崩れて寝返りが打ちにくくなると、朝起きた時の肩こりに繋がる可能性があります。肩こりなど体への負担を減らすためにも、寝返りを打ちやすいサイズを選ぶことが重要です。

枕のサイズは以下を参考にしてください。

  • 小さめ:約50×35cm
  • 標準:約63×43cm
  • 大きめ:約70×50cm

上記はあくまで目安の大きさのため、実際に寝てみて自分の体に合っているかどうかを判断しましょう。

マットレスとのバランス

枕を選ぶ際は、マットレスとのバランスも考えましょう。マットレスによって体の沈み具合は異なり、体がどれほど沈むかで選ぶべき枕の高さも変わります。

例えば、柔らかいマットレスで体がよく沈む場合は、位置が高すぎない枕を選ぶことがベストです。マットレスが柔らかいにもかかわらず枕の位置が高いと、横になった時に首へ負担がかかります。

一般的に、硬めのマットレスには高めの枕、柔らかめのマットレスには低めの枕を使うことが良いといわれています。理想の枕を選ぶためにも、マットレスの柔らかさは事前に確認しておきましょう。

バランスを取れているかどうかよく分からない場合は、マットレスと枕がセットで販売されている商品を選ぶのも一つの方法です。セットで販売されている多くの商品はマットレスの柔らかさに適した枕を組み合わせているため、枕選びに失敗する心配がありません。

枕の寿命はどれくらい?

毎日使う枕は、頭の重さがかかることでどうしてもへたりが生じてしまいます。枕がへたってしまうと理想的な寝姿勢をキープできなくなる可能性があるため、寿命を感じたら買い替えを検討してください。

枕の寿命は素材によって異なります。

素材名特徴
そばがら1〜2年
低反発ウレタン3〜5年
高反発ウレタン3〜5年
パイプ3〜5年
羽毛2〜3年
羽根2〜3年
ポリエステルわた1〜3年
ファイバー2〜5年

使用環境によっては、上記の寿命よりも早くへたってしまう場合もあります。

上記の年数が経っていなくても、使用感や衛生面など気になる部分がある場合は、自分に合った枕を探して買い替えましょう。

まとめ

寝る時に枕に肩まで乗せたほうが良いかどうかは、体格や寝方など人によって異なります。枕をどのように使うかも大切ですが、「理想的な寝姿勢になっているかどうか」で判断する良いでしょう。

枕が体に合っていないと肩こりやストレートネックなど、不調に繋がる場合があります。枕が寿命を迎えていなくても、体に合っていないと感じるなら買い替えを検討しましょう。枕選びの際は、高さや素材、硬さ、マットレスとのバランスに注目すると、自分に適した商品を見つけやすいです。

この記事で紹介した枕の選び方を参考に、自分に合った枕を見つけて快適な睡眠を叶えてください。

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