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2022.09.15

【医師監修】視交叉上核と睡眠の関係性は?働きを利用して眠る方法なども併せて紹介

【医師監修】視交叉上核と睡眠の関係性は?働きを利用して眠る方法なども併せて紹介

不眠などの悩みを抱えている方は、眠りについて調べている際に、「視交叉上核(しこうさじょうかく)」という単語を見聞きしたことがあるかもしれません。

視交叉上核は、脳内の器官の名称です。睡眠とは切っても切り離せない関係にあるので、しっかりとその機能について理解することが重要です。

この記事では、視交叉上核の役割を解説したうえで、睡眠との関係や、正常に働かせる方法、視交叉上核の働きを利用して眠る方法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

  1. 視交叉上核の働き
  2. 視交叉上核と睡眠の関係
  3. 視交叉上核は睡眠・覚醒リズムを調整している
  4. 視交叉上核が乱れると睡眠障害を起こす可能性がある
  5. 視交叉上核を正常に働かせる方法
  6. 起床後に日の光を浴びる
  7. 夜間に強い光を浴びない
  8. 視交叉上核の働きを活用して眠る方法
  9. 早起きを心がける
  10. スマホやPCなどは就寝2時間前までに済ませる
  11. まとめ

視交叉上核の働き

視交叉上核の働き

視交叉上核とは、脳内の視床下部に存在し、体内時計を司っている器官です。

生物の基本的な機能(ホルモンの分泌など)は、地球の自転による昼夜の変化に同調し、約24時間のリズムを示すことが判明しています。このリズムは「概日リズム(サーカディアンリズム)」と呼ばれ、視交叉上核によって調整されています。

人間の生体リズムは「約25時間」の周期で刻まれており、地球の1日の周期「24時間」とはズレが生じます。しかし、視交叉上核と視交叉上核に直接連絡を行う神経繊維によって、太陽光の情報を伝達して、体内時計のタイミングを24時間の周期に一致させています。

昼夜逆転生活などで、朝に光をしっかりと感知できない状態になると、視交叉上核で体内時計がリセットされず、1日のリズムが正しく刻まれなくなります。

視交叉上核と睡眠の関係

視交叉上核と睡眠には、以下の2つの関係があります。

  • 視交叉上核は睡眠・覚醒リズムを調整している
  • 視交叉上核が乱れると睡眠障害を起こす可能性がある

それぞれの関係について詳しく説明します。

視交叉上核は睡眠・覚醒リズムを調整している

上述したように、睡眠・覚醒リズムの管理・調整を行っているのは、体内時計の中枢である視交叉上核です。

目の網膜から入った光刺激は、視交叉上核を経由して、松果体(睡眠ホルモンであるメラトニンを生合成・分泌する器官)に到達します。メラトニンの分泌量は明るい光によって抑制されるため、日中には低く夜間には増加します。

視交叉上核が乱れると睡眠障害を起こす可能性がある

上述したように、人間の体内時計の周期は「約25時間」で、地球の1日の周期は「24時間」であるため、両者には約1時間のズレが存在します。このズレは、日常生活において、食事や運動、光などのさまざまな刺激を受けることによって修正されています。

昼夜逆転生活などをしていると、「朝に大量の光を浴び、夜に浴びる量が減少する」状態から逸脱してしまい、視交叉上核が「体内時計の周期」と「地球の周期」とのズレを修正できなくなります。

視交叉上核の働きが乱れると、「概日リズム睡眠障害」などを引き起こす場合があります。概日リズム睡眠障害とは、体内時計の周期を外界の24時間周期に適切に同調させられないために生じる睡眠障害です。

視交叉上核を正常に働かせる方法

視交叉上核を正常に働かせるために大切なことは、以下の2点です。

  • 起床後に日の光を浴びる
  • 夜間に強い光を浴びない

それぞれについて詳しく説明します。

起床後に日の光を浴びる

朝日を浴びると、目から入った光によって視交叉上核の体内時計がリセットされます。起床後にカーテンを閉め切ったままにしていると、体内時計がリセットできず正常に働きにくくなります。朝、起床したら、カーテンを開けて日光を浴びましょう。

また、リセットされてから約14~16時間後にメラトニンの分泌量が増加するため、眠気が生じ眠りにつきやすくなります。

夜間に強い光を浴びない

夜に強い光を浴びると、メラトニンの分泌が抑制され、眠りにくくなります。夜間(寝る時間の2~3時間前)に、コンビニエンスストアなどの強い光で照らされているお店で過ごすのは避けましょう。

寝る際には部屋を暗くして、メラトニンの分泌量が減少しないように心がけてください。

視交叉上核の働きを活用して眠る方法

眠る際には、視交叉上核の働きを上手に活用しましょう。ポイントは、以下の2点です。

  • 早起きを心がける
  • スマホやPCなどは就寝2時間前までに済ませる

それぞれについて詳しく説明します。

早起きを心がける

上述したように、メラトニンの分泌量は起床して光を浴びてから14〜16時間後に増加するため、眠りたい時間から逆算して早起きすれば、睡眠リズムを調整できます。遅く起きてしまうと、その分、メラトニンが増加する時間帯が遅れ、体内時計の調整に影響が出ます。

例えば、朝6時に起床して朝の強い光を浴びた場合、14~16時間後の20~22時前後にメラトニンの分泌が盛んになり、入眠しやすくなるでしょう。

スマホやPCなどは就寝2時間前までに済ませる

夜遅くにスマホやパソコン、タブレット端末などを操作していると、画面から発せられる明るい光が視交叉上核に影響してメラトニンの分泌を抑制し、眠りにくくなります。

入眠が妨げられることのないように、スマホなどの電子機器の操作・閲覧は、就寝2時間前までに済ませましょう。

まとめ

視交叉上核とは、脳内にある器官で、体内時計を司る重要な役割を果たしています。人間の体内時計は約25時間周期ですが、目から入った光の刺激が視交叉上核に伝わることで、地球の周期(24時間)に同調させています。

昼夜逆転生活などにより、光を浴びる時間帯や量に狂いが生じると、視交叉上核が正常に機能しなくなり、概日リズム睡眠障害などを引き起こす可能性があります。起床後に太陽の光を浴びて、寝る前には強い光を浴びないように心がけてください。

なお、視交叉上核の働きを上手に活用して眠るには、早起きで睡眠リズムを調整し、就寝2時間前までにスマホなどの操作を済ませることが大切です。

この記事の監修者
五藤良将
五藤良将竹内内科小児科医院 院長
内科認定医、日本抗加齢医学会専門医。防衛医科大学を首席卒業後、自衛隊医官としての勤務や一般の総合病院などを経て、2019年に田 園調布の内科小児科医院を受け継ぐ形で院長に就任。専門は糖尿病内科とアレルギー内科。患者に寄り添うことをモットーに、往診やオンライン診療も行う。
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