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2022.09.15 更新

【医師監修】暑い時に眠いと感じるのはなぜ?熱中症による眠気や予防・対策を解説

【医師監修】暑い時に眠いと感じるのはなぜ?熱中症による眠気や予防・対策を解説

体が暑くなった時に、暑さだけでなく眠気を感じたことがある方もいると思います。

暑い時に気を付けたいのは熱中症ですが、この眠気が熱中症とどのような関係があるのか気になるところです。そもそも熱中症かどうかはどのように判断すれば良いのでしょうか。

また、もし熱中症になった場合はどのように対処すべきかも把握しておきたい点です。

この記事では、暑い時に感じる眠気と熱中症の関係や熱中症の症状で眠い場合の対処法、熱中症の予防方法などを説明します。

  1. 暑い時に眠いと感じる場合は熱中症の可能性がある
  2. 熱中症による眠気の判断方法
  3. 熱中症の症状で眠い場合の対処法
  4. 体を冷やす
  5. 水分を補給する
  6. 意識が朦朧としている場合は救急車を呼ぶ
  7. 熱中症の予防方法
  8. 暑い場所での作業や運動を避ける
  9. こまめに休憩をとる
  10. 水分補給をする
  11. 十分な睡眠をとり疲労を残さない
  12. まとめ

暑い時に眠いと感じる場合は熱中症の可能性がある

暑い時に眠いと感じる場合は熱中症の可能性がある

熱中症とは、高温多湿の環境にいることで体温調整が上手く行えず、体内に熱がこもった状態のことを指します。真夏日や猛暑日の多い日本では、そのリスクがたびたび指摘されています。

熱中症の症状は、眠気・めまい・耳鳴り・頭痛・吐き気・嘔吐・呼吸困難・全身倦怠感・脱力感など、さまざまです。こむら返りのような筋肉の痙攣が見られることもあり、重症の場合は意識障害などに繋がる可能性もあります。

上述したように症状には「眠気」も含まれるため、暑い時に感じる眠気は熱中症が原因の可能性があります。また、熱中症で意識が朦朧としている状態のことを、「何だか眠い」と捉えてしまっている可能性も考えられます。

熱中症による眠気の判断方法

眠気が熱中症によるものなのかどうかを判断するためには、眠気以外にどのような症状があるかが重要です。

ただ単に眠いだけではなく、めまい・耳鳴り・頭痛・吐き気といった症状を伴っている場合には、熱中症が原因となった眠気である可能性があります。

眠気以外に体調の悪さを感じる場合は、単なる眠気で済ませずに熱中症の可能性も疑いましょう。

熱中症の症状で眠い場合の対処法

熱中症の症状で眠気が生じた場合の対処法は、主に以下のようなことが挙げられます。

  • 体を冷やす
  • 水分を補給する
  • 意識が朦朧としている場合は救急車を呼ぶ

それぞれの対処法を詳しく説明します。

体を冷やす

熱中症では、体内に熱がこもった状態になっています。そのため、少しでも早く体を冷やすことが重要です。

風通しの良い日影や、冷房の効いた涼しい場所などに移動しましょう。扇風機うちわなどで風を送って体を冷やすことも効果的です。また、保冷剤でも効率良く体を冷やせます。

水分を補給する

熱中症では体に熱がこもるだけではなく体内の水分も失われるため、水分も補給しなければなりません。汗をかくと水分と同時に塩分も失われるので、水ではなくスポーツドリンクや経口補水液での水分補給がおすすめです。

なお、「自力で水を飲めるかどうか」は、熱中症の進行状況の判断材料にもなります。そのため、水分補給を行う際は人に飲ませてもらうのではなく、自分で飲めるかどうかを確認しましょう。

意識が朦朧としている場合は救急車を呼ぶ

先ほど少し触れたように、熱中症による意識障害を眠気と間違えている可能性も考えられます。意識が朦朧としていたり、呼びかけても反応がなかったりする場合は、躊躇せずに救急車を呼びましょう。

自力で水分の摂取ができない(水を飲み込めない)場合は、点滴で水分等の摂取を行う必要があるので、医療機関への搬送を最優先に考えなければなりません。意識障害がないという場合でも、熱中症の疑いがあれば医療機関を受診することが賢明です。

熱中症の予防方法

熱中症による眠気や意識障害を防ぐためには、事前の予防が重要になります。熱中症の予防方法は、主に以下のようなことが挙げられます。

  • 暑い場所での作業や運動を避ける
  • こまめに休憩をとる
  • 水分補給をする
  • 十分な睡眠をとり疲労を残さない

それぞれの予防方法に関して、詳しく説明します。

暑い場所での作業や運動を避ける

熱中症になりやすいのは、高温多湿の環境で作業や運動などを継続的に行った時です。暑い場所での長時間の作業や運動を避けることで、熱中症になる可能性を軽減できます。

どうしても暑い場所で作業や運動を行う必要がある時は、水分補給や首筋を冷やしながら行うなどの対策をとりましょう。

こまめに休憩をとる

長時間の作業や運動を行うと体に疲労が溜まりやすく、熱中症にかかりやすくなります。作業や運動が長時間にわたる場合でも、連続して行うのではなく、こまめに休憩をとることが重要です。

休憩する時には、日陰に入ったり冷房が効いている施設に入ったりといったことを心がけることで、熱中症になる可能性をより軽減できるでしょう。

水分補給をする

定期的な水分補給も熱中症予防には効果的です。冷たい飲みものを飲むことで水分補給を行えるのと同時に、胃の表面から体の熱を奪ってくれます。

上述しましたが、汗をかくと塩分も失われるので、水ではなくスポーツドリンク経口補水液などで補給することが望ましいです。

十分な睡眠をとり疲労を残さない

寝不足などで疲労が残っている場合は、体調が良い時よりも熱中症になりやすいです。暑い中で作業や運動を行うことが事前に分かっている場合は、前日にしっかりと睡眠をとって、疲労を残さないことを心がけましょう。

体調が悪い時は、作業や運動自体を避けることも検討すべきです。

まとめ

暑い時に感じる眠気は、熱中症の症状の一つである可能性があります。ただ単に眠いだけではなく、めまい・耳鳴り・頭痛・吐き気といった症状を伴っている場合には、熱中症を疑いましょう。

熱中症になってしまった場合は、すぐに体を冷やして水分補給をすることが重要です。意識障害など症状が重い場合は、ためらわずに救急車を呼びましょう。

熱中症による眠気や意識障害を防ぐためには、事前の予防が重要です。暑い場所での作業や運動はなるべく避けて、どうしても行わなければならない時はこまめに休憩をとることを意識しましょう。前日にしっかりと睡眠をとって、疲労を残さないで臨むことも重要です。

この記事の監修者
内野勝行
内野勝行金町駅前脳神経内科 院長
金町駅前脳神経内科 院長。帝京大学医学部医学科卒業後、都内の神経内科外来や千葉県の療養型病院副院長を経て、現在金町駅前脳神経内科院長。13万部突破中の『記憶力アップ×集中力アップ×認知症予防 1日1杯脳のおそうじスープ』(アスコム刊)著者。脳神経内科の専門医としてこれまで約10,000人の患者を診てきた経験を基に、脳をクリーニングする「脳のおそうじスープ」を開発。 フジテレビ「めざましテレビ」などテレビ出演多数。
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