暑さ対策にエアコンを活用するケースが多いですが、「エアコンが故障している」「部屋にエアコンが設置されていない」などの理由から、エアコンを使えない場合もあるでしょう。
エアコン以外の方法で暑さ対策を行う場合は、扇風機と保冷剤の組み合わせをぜひ試してください。扇風機と保冷剤を組み合わせて使うことで、心地良い冷風を生み出せます。
この記事では、扇風機と保冷剤の組み合わせで冷風を生み出せる理由や取り付け方法、注意点などを解説します。
扇風機と保冷剤を組み合わせると冷風を生み出せる
暑さ対策にはエアコンを活用する方法が主流ですが、扇風機と保冷剤を組み合わせる方法も効果的です。扇風機の背面に保冷剤を設置するだけで、ひんやりとした冷風を生み出せます。
通常、扇風機には風を発生させる機能しか搭載されていません。気温が高い日に扇風機を使っても、生ぬるい風がくるだけで涼しさを感じにくい場合もあります。
しかし、保冷剤を組み合わせることで扇風機から冷気を含んだ冷たい風が発せられるようになります。扇風機単体で使う場合に比べると、より高い冷却効果が期待できます。
扇風機と保冷剤の組み合わせは電気代の節約にも効果的
エアコンを使用せずに扇風機と保冷剤の組み合わせで暑さ対策を行う場合は、電気代の節約にも期待できます。
電気代は商品の消費電力によって異なりますが、基本的にエアコンよりも扇風機のほうが安いとされています。エアコンと扇風機を同じ時間使った場合の電気代を比較すると、10倍以上の差が出ることもあります。
扇風機&保冷剤の組み合わせとエアコンは上手に使い分けを
暑さ対策を行うにあたって、「扇風機と保冷剤の組み合わせで涼めるならエアコンを使わなくても良いのでは?」と考える方がいるかもしれません。しかし、扇風機と保冷剤の組み合わせはエアコンほどの冷却効果は期待できません。
多少の暑さであれば扇風機と保冷剤の組み合わせで十分かもしれませんが、夏の猛暑日には物足りなさを感じる可能性があります。そのため、本格的に暑い時期は無理せずにエアコンを使うことをおすすめします。
寝る時にエアコンを使う時のコツは、以下の記事で詳しく紹介しています。快適な就寝環境を整えるために、ぜひご覧ください。
扇風機に保冷剤を取り付ける方法
暑さ対策に悩んでいる方は、さっそく扇風機と保冷剤の組み合わせを試してみましょう。扇風機に保冷剤を取り付ける方法には、大きく分けて以下の2種類があります。
- 扇風機用の保冷剤を取り付ける方法
- 保冷剤で自作する方法
ここからは、それぞれの方法を紹介します。
扇風機用の保冷剤なら安定して取り付けられる
扇風機に安定して保冷剤を取り付けたい方には、扇風機用の保冷剤をおすすめします。
扇風機用の保冷剤は、扇風機背面の形状に合わせて作られたアイテムです。扇風機背面にすっぽりとはまるような形状をしており、一般的な四角形の保冷剤に比べてより安定して取り付けられます。
ただし、扇風機用の保冷剤のサイズによっては、自宅の冷凍庫のスペースを圧迫する可能性があります。購入する際は、冷凍庫のスペースに余裕があるかどうか確認しましょう。
自作でも簡単に保冷剤を取り付けられる
扇風機用の保冷剤を購入しなくても、ご家庭でよく使われている一般的な保冷剤を活用して自作することもできます。より長持ちする保冷剤がほしい場合は、クーラーボックス用の大きいサイズを使用しましょう。
扇風機と保冷剤を組み合わせて使う方法は、次の手順に沿って扇風機に保冷剤を取り付けるだけと簡単です。
- 保冷剤をタオルや布で巻く
- 扇風機背面に保冷剤を置く
保冷剤は単体で置くこともできますが、そのまま保冷剤を置くと扇風機に水滴が当たって故障する可能性があるため、タオルや布で巻いてから置くと良いでしょう。
また、保冷剤は扇風機背面の設置がおすすめです。一般的な扇風機は背面から空気を吸い込む仕様のため、背面に置いたほうが効率的に冷風を生み出せます。前面だと効率性に欠けるほか、保冷剤がすぐに溶けるデメリットがあるためです。
扇風機に置いた保冷剤がグラグラして安定しない時は、洗濯ネットやカゴを活用しましょう。
タオルや布で保冷剤を巻いた後、洗濯ネットに入れてクリップで扇風機にぶら下げたり、カゴに入れてS字フックで扇風機に固定したりすれば、より安定して使用できます。
できるだけお金をかけたくない方は、100円ショップのアイテムを活用すると費用を抑えられます。
扇風機と保冷剤を組み合わせて使う場合の注意点
扇風機と保冷剤を組み合わせて使う場合は、次の2点に注意しましょう。
- 扇風機に水滴が落ちないようにする
- 古い保冷剤を使い続けない
以下で各注意点を詳しく紹介します。
扇風機に水滴が落ちないようにする
保冷剤によって周りの空気が冷やされると、空気中の水分が水滴となって結露が発生します。扇風機に水がかかると故障する可能性があるため、水滴への対策は必ず行いましょう。
水滴対策として、薄いタオルやガーゼで保冷剤を巻くか、水滴が落ちる位置にタオルを敷くことをおすすめします。ただし、厚い生地で保冷剤を覆うと、涼しさを感じにくくなるため注意が必要です。
また、カビを防ぐためにも、タオルや床が濡れたら放置しないですぐに取り替えましょう。
湿度の高い日は使用を避ける
扇風機と保冷剤を組み合わせた冷却方法は、保冷剤で冷やされた空気を風で送り出す仕組みによるものですが、
扇風機から発せられる冷風には水分が含まれるため、扇風機を回し続けると湿度が高くなります。ジメジメとした夏の日に使用すると湿度がさらに高まり、不快に感じる可能性があるかもしれません。
そのため、湿度が高い日に扇風機と保冷剤を組み合わせて使うのはおすすめしません。湿度が高い日は扇風機単体で使用するか、またはエアコンを使用しましょう。
古い保冷剤を使い続けない
同じ保冷剤を使い続けると、経年劣化によって破れる可能性があるため注意してください。
保冷剤の中には粘度のあるゲル剤が入っており、破裂して飛び散ると掃除に手間がかかります。使っている保冷剤が古くなってきたら、新しい保冷剤に交換しましょう。
扇風機に取り付ける保冷剤の代用品はある?
カチカチに凍った保冷剤も、気温の高い日はすぐに溶けてしまいます。扇風機と保冷剤を組み合わせて使っていると、「保冷剤がすぐに溶けて冷凍庫に使える保冷剤がもう残っていない」といったこともあるかもしれません。
保冷剤を使えない場面では、代用品となるアイテムと組み合わせて使うことがおすすめです。以下で紹介する代用品と扇風機を組み合わせることで、保冷剤と同じような冷却効果を得られます。
凍ったペットボトル
水を入れて凍らせたペットボトルは、保冷剤の代用品として役立つアイテムです。凍ったペットボトルを扇風機の背面や前面に置くと、ペットボトルの冷気を含んだ冷たい風を発せられます。ペットボトルを置く位置は、扇風機の前後どちらでも構いません。
ペットボトルはどのようなサイズでも大丈夫ですが、2L程度の大きめのペットボトルに水を入れて凍らせれば比較的長時間使えます。
ただし、ペットボトルを床に直接置くと置き場所が水滴で濡れるため、ペットボトルの下にトレーやバケツを置くか、布やタオルを敷いて水滴対策をしましょう。
(※)冷凍兼用のペットボトル以外は、破裂の危険性があるので注意しましょう。
(※)ペットボトルを繰り返し使用し続けると耐久性が落ちて破損のリスクが高まるため、再利用はしないでください。
濡れタオル
凍ったペットボトルのほか、扇風機と濡れタオルの組み合わせも効果的です。扇風機の前面、または背面に濡れタオルをセットすると冷たい風が発せられます。
濡れタオルは凍ったペットボトルを使う場合に比べて手軽に実践できる点もメリットです。濡れタオルは凍らせる必要がないため、冷凍庫を圧迫することもありません。
なお、濡れタオルを設置する際は、風の通り道を阻害しないように45~60度ほど扇風機の面に対し斜めに設置すると良いでしょう。
より涼しさを感じたい方は、濡れタオルにハッカ油を少量染み込ませることをおすすめします。ただし、ハッカ油の冷感はあくまでも涼しく感じるだけであり、体温自体を下げる効果はありません。
なお、濡れタオルをセットする位置によっては、扇風機の羽にタオルが巻き込まれる可能性があるため注意してください。扇風機用カバーを設置して羽の中にタオルが入り込まないようにするなど、重大な事故に繋がらないように対処しましょう。
また、水滴が扇風機内に入ることも故障の原因になるため、タオルの湿らせすぎも避けましょう。
まとめ
扇風機と保冷剤の組み合わせは、エアコンを使えない場合の暑さ対策に効果的です。エアコンの使用頻度が減ることで、節電効果にも期待できます。
また、保冷剤だけでなく、濡れタオルや凍ったペットボトルを組み合わせて使うことでも同じような冷却効果を生み出せます。保冷剤を使えない際は、ぜひ実践してみてください。
ただし、扇風機と保冷剤の組み合わせは、エアコンほどの冷却効果に期待できません。熱中症予防のためにも、猛暑日はエアコンを使いましょう。