ダニは生命力が高く、通年生息している生き物です。特に、布団はダニが繁殖しやすい傾向があり、ダニが繁殖している寝具で寝るのは健康上良くないため避けたいところです。
清潔な環境下で質の高い睡眠をとるために、効果的なダニ対策や予防方法を理解しておきましょう。
この記事では、布団のダニ対策や予防方法、ダニが繁殖しにくい寝具の選び方などを紹介します。布団にダニが繁殖して悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
- 布団にダニが繁殖する原因・環境
- ダニが繁殖しやすい高温多湿の環境
- ダニのエサとなるフケや髪の毛が豊富にある
- ダニが産卵できる場所がある
- 人間にとって快適な環境はダニにとっても快適
- 布団にダニが繁殖しやすい時期はある?
- ダニが繁殖した布団で寝る健康リスク
- ダニに刺された時はどうする?
- ダニ対策でしてはいけないこと
- 天日干しで完全な駆除は難しい
- 洗濯機洗いでは生きているダニを退治できない
- 効果的な布団のダニ対策6選
- 対策①掃除機・布団クリーナーをかける
- 対策②ダニ退治用のアイテムを使う
- 対策③布団を加熱する
- 対策④布団をコインランドリーで乾燥させる
- 対策⑤布団をクリーニングに出す
- 対策⑥布団を打ち直す
- 簡単にできる布団のダニを予防する4つの方法
- ①週に1回は寝具を洗う
- ②こまめに掃除機をかける
- ③布団に湿気を溜めない
- ④防ダニシーツや防ダニ布団カバーを使用する
- 布団にダニがいるかチェックする方法
- 目視でダニの死骸がないかを確認する
- 検査キットを使用する
- アレルギーの症状がないかセルフチェックする
- ダニ対策ができる布団の選び方
- 打ち直しできる布団を選ぶ
- ダニが繁殖しにくい素材を選ぶ
- 通気性に優れたマットレスを選ぶ
- 通気性に優れたマットレスなら「NELLマットレス」がおすすめ
- まとめ
布団にダニが繁殖する原因・環境
ダニは繁殖するための環境が整っていると発生しますが、特に布団に発生しやすいといわれています。布団にダニが発生する主な原因は以下のとおりです。
- ダニが繁殖しやすい高温多湿の環境
- ダニのエサとなるフケや髪の毛が豊富にある
- ダニが産卵できる場所がある
- 人間にとって快適な環境はダニにとっても快適
それぞれの詳しい内容を解説します。
ダニが繁殖しやすい高温多湿の環境
ダニは高温多湿な環境を好む生き物です。具体的には、温度が25℃前後、湿度65%の環境を好むといわれており、中でもこの湿度・温度を満たしやすい寝具が布団です。
布団は寝汗などによって高温多湿になりやすく、ダニにとって繁殖に適した環境が整っているため、発生しやすいといわれています。
ダニのエサとなるフケや髪の毛が豊富にある
布団に落ちているフケや髪の毛は、ダニが発生する原因の1つです。
布団にはフケや髪の毛がどうしても落ちてしまいますが、これらはダニのエサとなります。エサが豊富な分、ダニにとって布団は住み心地の良い場所となります。
ダニが産卵できる場所がある
ダニは暗い場所を好み、狭い隙間に潜って産卵します。潜れる場所の多い布団は、ダニの産卵に適した場所です。
ダニは体長が1mm以下と小さいため、寝具や畳、じゅうたんなどの細かい隙間にも潜ることができます。布団の表面が清潔に保たれていても、布団の内部でダニが繁殖している可能性があるため、注意が必要です。
人間にとって快適な環境はダニにとっても快適
従来の日本の住宅は、高温多湿な気候に合わせて通気性の高い木造家屋が一般的でした。しかし、近年ではコンクリートや断熱性素材などの導入により、断熱性・気密性がともに高く、室内の温度や湿度が一定に保たれる住宅が増えています。
また、共働き世帯が増えたことなどを背景に、家の窓を閉め切った時間が多い家庭も増えています。
上記の環境下では、当然、布団にもダニが繁殖しやすくなります。近年、ダニ問題がクローズアップされている背景には、このような住宅環境の変化も挙げられます。
布団にダニが繁殖しやすい時期はある?
高温多湿を好むダニは、特に6月~9月にかけて繁殖しやすくなります。この時期は気温・湿度ともに高く、住宅のさまざまな場所でダニが増加しやすい環境となることが原因です。
一方、ダニは乾燥下や低い気温下ではあまり活発に活動できません。したがって、冬に減少し、その後、春にかけてまた増加します。
なお、近年は住宅の機能が充実し、以前と比較して高断熱で高気密の住宅が多くなっています。1年を通じて室内の温度や湿度が保たれやすいことから、ダニも1年を通じて繁殖しやすい傾向です。
そのため、布団のダニ対策や繁殖させないための予防は、高温多湿な環境になりやすい6月~9月の時期だけでなく、通年行うことをおすすめします。
ダニが繁殖した布団で寝る健康リスク
ダニが人体に与える健康面の影響としては、ダニ刺されによるかゆみが有名ですが、このほかにもさまざまな影響を及ぼします。
代表的な例として挙げられるものは、ダニが原因で発生するアレルギー反応です。
ダニが体内に入ると、そのダニを撃退するために体の免疫機能が過剰に働いてしまい、アレルギー性鼻炎などが発症する可能性があります。くしゃみや鼻水などのアレルギー反応と思われる症状がある方は、医療機関に相談しましょう。
豊田早苗
とよだクリニック院長
ダニによるアレルギー反応を長期間放置すると、アトピー性皮膚炎や気管支喘息、結膜炎や鼻詰まりによる睡眠障害が起こるリスクがあるので、注意しましょう。
ダニに刺された時はどうする?
ダニに刺された時はまず患部を流水で洗い流し、その後虫刺されの薬を塗りましょう。ドラッグストアの登録販売者や薬局の薬剤師に相談し、自分の体質や症状に合った薬を教えてもらうと良いでしょう。
「患部の腫れがひどい」「対処しても症状が改善しない」など、症状に気になる点がある時は医療機関への相談もご検討ください。
ダニ対策でしてはいけないこと
布団のダニ対策として「天日干し」や「洗濯機洗い」を行っていれば大丈夫だと考えている方がいるかもしれませんが、それは間違いです。以下では、その理由を解説します。
天日干しで完全な駆除は難しい
ダニ対策として、天日干しが推奨されることがあります。しかし、天日干しはダニ対策としてある程度の効果が期待できるものの、完全に駆除できるわけではありません。
ダニが死滅する温度は最低50℃以上(理想は60℃以上)必要といわれていますが、単純な天日干しでは、50℃以上の高温を出すことが難しいです。特に冬の時期は気温が低いため、さらに効果が低くなる傾向があります。
そのため、「定期的に天日干ししていれば大丈夫」と誤解しないように注意しましょう。
洗濯機洗いでは生きているダニを退治できない
ダニ対策として自宅の洗濯機で布団を洗っている方がいるかもしれませんが、洗濯機洗いでは生きているダニを駆除できません。
そもそも、ダニは暗い場所を好むため、布団の中綿に潜んでいます。また、布団の表面にいるダニに関しても、布団の繊維にしがみついているため、洗濯機では洗い流すことが難しいです。
ただし、洗濯機洗いをすることでダニの死骸や糞などは除去できるため、アレルギー対策には繋がります。
効果的な布団のダニ対策6選
団にダニが発生した場合でも、正しいダニ対策を行うことで再び使用できます。効果的なダニ対策は以下のとおりです。
- 掃除機・布団クリーナーをかける
- ダニ退治用のアイテムを使う
- 布団を加熱する布団をコインランドリーで乾燥させる
- 布団をクリーニングに出す
- 布団を打ち直す
対策①掃除機・布団クリーナーをかける
布団に繁殖したダニは、掃除機や布団クリーナーをかけることで吸い取って除去できます。
掃除機や布団クリーナーを使う際は、シーツを外して布団の両面にゆっくりと丁寧にかけることがポイントです。
吸引力が弱いと効果が薄くなる可能性があるため、溜まったゴミはこまめに取り除きましょう。
対策②ダニ退治用のアイテムを使う
ダニの退治には、ダニ駆除スプレーやダニ取りシートなどのアイテムを活用しましょう。
効果が期待できるだけでなく、手軽に実践できる点もメリットの1つです。ダニ退治用のアイテムは市販されているため、通販やドラッグストアなどで購入できます。
なお、ダニを駆除した後は死骸が残るため、布団に掃除機をかけることを忘れないようにしましょう。
また、ペットや小さい子供がいる方は、念のためにダニ退治用の製品に含まれている成分を確認すると安心です。
豊田早苗
とよだクリニック院長
ダニ退治用のスプレーやシートに含まれている殺虫剤成分の多くは、ピレスロイドという物質です。ピレスロイドは、吸い込んだり、皮膚表面から体内に入っても、数時間で代謝分解され体外に排泄されます。そのため、ダニ退治後にいつもどおり寝具を使用しても健康に問題はありません。
どうしても気になる場合は、スプレーを噴射した後、窓を開けて換気し、寝具は2~3時間経過後に使用すると良いでしょう。
対策③布団を加熱する
布団乾燥機を持っている方は、布団を加熱しましょう。ダニは高温に弱く、温度が50℃以上の環境では20分〜30分程度で死滅するといわれています。
また、単純な天日干しでは死滅が難しいですが、黒い布やビニールを布団に被せて干せば、日光を吸収し、50℃以上の高温になる可能性があります。布団乾燥機がない場合は、このような方法で対策すれば効果が期待できます。
対策④布団をコインランドリーで乾燥させる
布団乾燥機が自宅にない場合は、コインランドリーを活用しましょう。
コインランドリーの乾燥機は、一般的に標準で70℃、中温で60℃、低温で50℃に設定されています。そのため、ダニを死滅させ除去するのに有効です。
また、コインランドリーの乾燥機はドラムを回転させながら乾燥させるため、ダニの死骸を布団から落とすことにも適しています。
ただし、全ての布団がコインランドリーの乾燥機に対応しているわけではありません。洗濯表示の「タンブル乾燥」の記号を確認し、乾燥が可能か事前に確認しましょう。
出典:消費者庁「洗濯表示」
対策⑤布団をクリーニングに出す
自分でダニ退治をする時間がない方は、布団をクリーニングに出すことをおすすめします。布団はクリーニングで乾燥させる過程で高温状態になるため、ダニの駆除が可能です。
また、クリーニングに出せばダニのエサとなる髪の毛などを除去できるため、繁殖防止にも繋がります。
対策⑥布団を打ち直す
布団の打ち直しとは、布団の中の綿を洗浄し、ほぐすことでよりフワフワに仕上げることです。
布団の打ち直しでは、布団を覆う側生地を剥がして中にある綿を取り出します。綿の洗浄や熱殺菌も行うため、ダニ駆除に効果的です。
簡単にできる布団のダニを予防する4つの方法
ダニを退治した後は、再びダニを繁殖させないために予防しましょう。布団のダニは、以下の方法で予防できます。
- 週に1回は寝具を洗う
- こまめに掃除機をかける
- 布団に湿気を溜めない
- 防ダニシーツや防ダニ布団カバーを使用する
それぞれ解説します。
①週に1回は寝具を洗う
前述のとおり、ダニは髪の毛やフケなどをエサとする生き物です。エサとなる物質が布団に残っていると、ダニが繁殖する原因になります。
繁殖を防ぐためにも、シーツや枕カバー、布団カバーは週に1回洗濯し、ダニのエサとなるフケや髪の毛などが残らないように清潔に保ちましょう。
②こまめに掃除機をかける
ダニのエサとなるフケや髪の毛を取り除くには、洗濯だけでなく掃除機で吸い取ることも大切です。エサが残らないように、布団にはこまめに掃除機をかけてください。より徹底したい方は、ダニの除去に特化した布団クリーナーを使うのも良いでしょう。
③布団に湿気を溜めない
普段眠る時に使う布団は、寝汗などによって自然と湿気が溜まります。多湿な布団は、ダニにとって繁殖しやすい環境となるため、できるだけ湿気を溜めないように心がけましょう。
湿気を溜めない方法にはさまざまありますが、以下の方法が実践しやすくおすすめです。
- 天日干しする
- 布団乾燥機を使う
- 扇風機などで風を当てる
④防ダニシーツや防ダニ布団カバーを使用する
シーツや布団カバーには、ダニを防ぎやすいタイプの製品もあります。種類は豊富にあるため、自分好みの製品を探してみると良いでしょう。
ただし、防ダニ製品を使っても、普段の手入れを怠ると繁殖する可能性があるため、注意してください。防ダニ製品は、上記で紹介した予防方法も取り入れたうえで使用しましょう。
布団にダニがいるかチェックする方法
布団にダニがいるかチェックする方法は以下のとおりです。
- 目視でダニの死骸がないかを確認する
- 検査キットを使用する
- アレルギーの症状がないかセルフチェックする
それぞれの方法を詳しく解説します。
目視でダニの死骸がないかを確認する
すぐに実践できるのは、目視でダニの死骸をチェックする方法です。ダニは体の大きさが1mm以下の生き物ですが、一定数以上が発生している場合は目視でも判別しやすいです。
布団をはじめ住宅で繁殖することの多いチリダニやコナダニは、乳白色をしています。布団をめくって白い粉状のものがある場合は、ダニの死骸が散らばっている可能性があります。
検査キットを使用する
布団にダニがいるかどうか確認したい場合は、専用の検査キットを使用しましょう。検査キットを使うと、アレルギー反応を引き起こす要因となるダニアレルゲンを検出できます。
使い方は検査キットによって異なりますが、まず検査したい場所を掃除機で吸引し、専用の液体に浸してレベル別に判定する方法が一般的です。
検査キットはインターネット通販などで購入できます。
アレルギーの症状がないかセルフチェックする
ダニの有無を確認するには、アレルギーの症状がないかどうかセルフチェックするのも方法の1つです。
例えば、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状がある方は、ダニが原因となっている場合があるため、「布団にダニが発生している可能性がある」と判断ができます。
ただし、アレルギー症状の原因がダニとは言い切れません。そのため、症状の有無だけで判断するのではなく、医療機関を受診することをおすすめします。
豊田早苗
とよだクリニック院長
アレルギー反応の自覚はあるものの、原因がわからない場合は、まず皮膚科を受診することをおすすめします。皮膚科では、アレルギーが起こっている原因を特定するためのアレルゲン検査を受けることが可能です。
ダニ対策ができる布団の選び方
ダニを予防するには布団の選び方も大切です。ダニ対策ができる布団の選び方は以下のとおりです。
- 打ち直しできる布団を選ぶ
- ダニが繁殖しにくい素材を選ぶ
- 通気性に優れたマットレスを選ぶ
それぞれ解説します。
打ち直しできる布団を選ぶ
完全にダニを退治したいなら、打ち直しできる布団がおすすめです。打ち直しでは、布団の中の綿をほぐして整え直し、乾燥機にかける工程があります。この乾燥機にかける工程の熱によって、ダニやその卵を死滅させることができます。
最後には専用の掃除機でダニやホコリを吸い取って仕上げるため、布団からダニを除去できます。
ダニが繁殖しにくい素材を選ぶ
ポリエステル、ウレタン、ファイバーなどの化学繊維は、ダニが繁殖しにくい素材です。ダニのエサにならない化学繊維の布団を選ぶと、それだけでダニが繁殖しにくくなります。
一方、ダニが繁殖しやすい素材は木綿や羊毛などの天然繊維です。天然繊維の布団を使う時は、布団乾燥機などでダニ対策をする必要があります。
通気性に優れたマットレスを選ぶ
ダニは高温多湿な環境を好むため、対策をするには寝具の通気性を保つことが重要です。
通気性を保つ方法はさまざまありますが、中でも実践しやすい方法が「マットレスを使う」ことです。
床に敷いて使う敷布団は空気の通り道を確保しにくいため、どうしても湿気が溜まりやすくなります。
しかし、ベッドに敷いて使うマットレスなら床との距離が保たれるため、湿気が溜まりにくく通気性を保ちやすくなります。
なお、マットレスの使用によるダニ退治・予防方法は以下の記事でも解説しています。興味のある方はぜひご一読ください。
通気性に優れたマットレスなら「NELLマットレス」がおすすめ
ダニ対策として通気性の高いマットレスを使用したい方は、主な素材としてポケットコイルを採用したNELLマットレスを試してください。
NELLマットレスは、薄いウレタンと不織布を交互に重ねた独自の13層構造を採用しており、通気性に優れていることが特徴です。
通気性が高いため、ダニだけでなくカビ対策にも繋がります。
また、NELLマットレスは高い消臭効果を発揮する新消臭素材「フレッシュコール®Z」や、防ダニ・抗菌・防臭機能を兼ね備えた高機能な綿生地「MIGHTYTOP® Ⅱ」を使用しているため、清潔に使用が可能です。
このほか、寝返りの打ちやすさも大きな特徴の1つです。NELLマットレスのコイル配列は、寝返りの打ちやすさに特化して設計されています。
この配列により、マットレスが背中を押してくれるような感覚で自然とストレスのない寝返りを打つことができます。
適度に寝返りを打てていれば、血液の流れが阻害されずに腰痛や肩こりなどの体の痛みを軽減して快適に眠れます。ダニ対策だけでなく、寝心地の良さも追求したい方はぜひご検討ください。
<NELLマットレスを実際に使用した方のレビュー>

はなまる様
「寝心地最高」
とっても寝やすく朝スッキリ起きれます。愛用です。

バタリスト様
「朝起きた時の腰の軽さに驚きました。」
以前使っていたマットレスがヘタっていたので思い切ってNELLマットレスを購入しました。 寝た瞬間に以前のマットレスがどれだけヘタっていたのかがよくわかりました。こんなにもマットレスで、朝起きた時違うもんかと感じました。非常によかったです。
まとめ
ダニが繁殖している布団で寝るのは、ダニ刺されによる体のかゆみやアレルギー症状に繋がる可能性があるため、健康上良くありません。
ダニ対策にはさまざまな方法がありますが、単純な天日干しや洗濯機洗いでは駆除が難しいため、正しいダニ対策を実践しましょう。
また、布団のダニを駆除した後は、繁殖を予防することも大切です。ダニ予防は自宅で簡単にできることが多いため、自分でできることから取り入れてください。
なお、ダニを予防したい方には、布団以外の選択肢としてマットレスの使用をおすすめします。通気性が高いNELLマットレスは、ダニやカビの発生を防ぎ、毎日衛生的に眠りやすくなっているため、この機会にぜひご検討ください。
※医師が特定の商品を推奨しているわけではありません。