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2022.09.15 更新

【医師監修】寝不足だとニキビができやすい?関係性や対策、予防法などを分かりやすく解説

【医師監修】寝不足だとニキビができやすい?関係性や対策、予防法などを分かりやすく解説

ニキビは、ホルモンバランスの崩れや新陳代謝(ターンオーバー)の乱れによって発生します。新陳代謝が乱れたり、男性ホルモンが優位になったりする原因の一つは寝不足です。

この記事では寝不足とニキビの関係性や、寝不足によるニキビの対策方法などを解説します。ニキビで悩んでいる方は、参考にしてください。

  1. ニキビの特徴
  2. ニキビができる原因
  3. 寝不足とニキビの関係は?
  4. 寝不足により男性ホルモンが増加する
  5. 肌の新陳代謝が乱れる
  6. 寝不足によるニキビの対策・予防方法
  7. 睡眠の質を高める
  8. 規則正しい生活を送る
  9. バランスの良い食事を心がける
  10. 質の高い睡眠をとる方法
  11. マットレスや枕を自分に合ったものに変える
  12. 清潔な寝具を揃える
  13. 適度な運動を行う
  14. アロマや音楽でリラックスする
  15. 就寝前にカフェインを摂取しない
  16. 入浴は就寝の約90~120分前までに終わらせる
  17. スマホとパソコンは就寝の2時間前までに終わらせる
  18. 寝不足以外の原因も考えられるので皮膚科の受診も検討しよう
  19. まとめ

ニキビの特徴

ニキビの特徴

ニキビは毛穴を中心に起こる慢性的な炎症疾患です。思春期以降から発症し、主に皮脂の分泌が多い顔や胸、背中に発症する傾向があります。

目に見えるぶつぶつは皮脂が溜まってできるニキビの初期症状で、放っておくと炎症を伴う赤いニキビや膿を持ったニキビに進展します。

膿を持ったニキビが進行していくと、治療してもニキビ跡が残る場合があるので早めに対処すると良いでしょう。

ニキビができる原因

肌が次のような状態だと、ニキビが発生しやすいです。

  • 皮脂腺からの脂の分泌が増えている
  • 毛穴の出口が硬くなっている

つまり、ニキビは硬くなった毛穴に皮脂が詰まることで発生します。男性ホルモンは皮脂の分泌と、毛穴の出口の両方に影響を与えるため、ニキビができる原因の一つとして挙げられます。

また、皮膚に常在しているアクネ菌が詰まった毛穴で増殖すると炎症を起こすので、ニキビができるもう一つの原因とされています。

寝不足とニキビの関係は?

寝不足だと、次のようなリスクがあるためニキビが発生する確率は高くなります。

  • 寝不足により男性ホルモンが増加する
  • 肌の新陳代謝が乱れる

寝不足とニキビの関係を順番に解説します。

寝不足により男性ホルモンが増加する

寝不足によるストレスから交感神経が優位になると、男性ホルモンの分泌が増えます。男性ホルモンは毛穴を硬くして皮脂を分泌させる作用があるため、ニキビが発生しやすい肌となります。

女性の場合でも、睡眠不足が続けば男性ホルモンの分泌が高まるため、男性ホルモン優位となってニキビができやすくなるので注意しましょう。

肌の新陳代謝が乱れる

人は寝ている時に成長ホルモンの作用によって新陳代謝(ターンオーバー)を繰り返し、新しい皮膚や骨を作ります。

しかし、睡眠時間が短すぎると、新しい皮膚がしっかりと作れない、あるいは修復されません。皮膚の新陳代謝が乱れると、古い角質が肌に残り角質層の厚みを増して、皮膚トラブルの元となります。

皮膚が厚くなることで毛穴が硬くなり、ニキビが発生しやすくなります。

寝不足によるニキビの対策・予防方法

寝不足によって発生したニキビの対策や予防方法は、以下のとおりです。

  • 睡眠の質を高める
  • 規則正しい生活を送る
  • バランスの良い食事を心がける

上記の方法を順番に解説します。

睡眠の質を高める

睡眠は時間を確保しておくことも大事ですが、質の高い睡眠をとることも重要です。

睡眠の質が低下するとストレスが溜まりやすく、ニキビが発生しやすい条件が揃う恐れがあります。そのため、質の高い睡眠は寝不足やストレスの解消に役立ちます。

睡眠の質を高める代表的な方法は、運動です。運動習慣は、睡眠の質を高めます。

規則正しい生活を送る

不規則な生活を送っているとストレスの原因となります。ストレスは新陳代謝を乱したり、ホルモンバランスが崩れたりする原因となるので、ニキビが発生する確率を高めます。

特に、平日と休日の睡眠時間の差を減らすことをおすすめします。両者の差が大きいと、ホルモンバランスに影響を与えるためです。平日と休日の睡眠時間の差は、目安として2時間以内に抑えると良いでしょう。

バランスの良い食事を心がける

仕事や家事、学業の都合で寝不足をすぐに解消できない場合は、バランスの良い食事を心がけましょう。次の表は、ニキビ対策に効果的な栄養素と食物をまとめたものです。

栄養素おすすめの食物
ビタミンB1豚肉、うなぎ、たらこ、玄米など
ビタミンB2鶏レバー、うなぎ、納豆、ブロッコリーなど
ビタミンEかぼちゃ、うなぎ、サーモン、たらこなど
βカロテンモロヘイヤ、かぼちゃ、ブロッコリー、にんじん、にらなどの緑黄色野菜
ビタミンCピーマン、ブロッコリー、大根、オレンジ、キウイなど

表の栄養素が含まれたバランスの良い食事だと、皮脂の分泌を調整でき、毛穴が硬くなることを防げるので、意識しましょう。

また、ニキビには高血糖が影響します。高血糖は、インシュリン(血糖値を下げるホルモン)の分泌を促し、このインシュリンが男性ホルモンの分泌を刺激します。血糖値の上がりやすい甘いもの、炭水化物等は取り過ぎないようにしましょう。この点は、ニキビ対策に必須です。

質の高い睡眠をとる方法

質の高い睡眠をとるなら、以下の方法を試してみましょう。

  • マットレスや枕を自分に合ったものに変える
  • 清潔な寝具を揃える
  • 適度な運動を行う
  • アロマや音楽でリラックスする
  • 就寝前にカフェインを摂取しない
  • 入浴は就寝の約90~120分前までに終わらせる
  • スマホとパソコンは就寝の2時間前までに終わらせる

上記の方法を順番に解説します。

マットレスや枕を自分に合ったものに変える

自分の寝姿勢や寝返りなどに合ったマットレスや枕を使用すると睡眠の質を高められます。次の表は、マットレスや枕の合う条件を簡単にまとめたものです。

寝具の種類身体に合う条件
  • 首の隙間を埋められる
  • 自分に合った寝姿勢を取りやすい
  • 素材が体質に合っている
マットレス
  • 理想的な寝姿勢を維持しやすい
  • 仰向け寝の場合は背骨が緩やかなS字カーブを描く状態
  • 横向き寝の場合は頭から背骨にかけて真っすぐになる状態

なお、枕やマットレスの沈み具合や反発具合などは、個々人の体型や体重によって異なります。自分に合った枕やマットレスを探す時は、寝心地を確かめて快適に眠れると思えた製品を選びましょう。

清潔な寝具を揃える

ニキビ予防で防ダニや防菌、防臭機能を備えた枕やマットレス、カバーを揃えることも重要です。

ダニ雑菌によって肌のバリア機能が低下すると細菌が繁殖しやすくなり、ニキビや炎症などの皮膚トラブルの原因となります。そのため、ダニや菌が繁殖しにくい寝具を揃えておけば睡眠の質を高めるのと同時に、ニキビの予防にも繋がります。

適度な運動を行う

適度な運動を行うとストレスが解消でき、寝付きが良くなる効果を得られます。

ウォーキングや水泳などの本格的な運動だけでなく、腹筋やスクワットなどの家でもできる運動でも十分なので、始めましょう。

アロマや音楽でリラックスする

就寝前に自分に合った方法でリラックスできれば、自然と入眠できて、睡眠の質を高められます。例えば、自分の好きなアロマを焚いたり、音楽をかけたりする方法などを試しましょう。

なお、人によってリラックスできる方法は異なるので、自分に合ったリラックス方法を探すことが重要です。

就寝前にカフェインを摂取しない

カフェインには覚醒作用があり、睡眠の質を低下させる恐れがあります。そのため、コーヒーや緑茶、チョコレートのようなカフェインが含まれる飲食物は就寝の5時間~6時間前から控えるべきです。

同様にニコチンやアルコールも睡眠の質に影響を与えるので、控えましょう。

入浴は就寝の約90~120分前までに終わらせる

寝る直前の入浴は目が覚める場合があり、好ましくありません。そのため、就寝時間の約90~120分前の入浴を意識しましょう。体温が下がっていき眠りやすくなります。

また、熱いお湯に浸かると交感神経が優位になりやすいです。交感神経が優位だと興奮状態になるので眠りにくくなり、睡眠の質を低下させます。副交感神経を優位にさせるために、38℃のぬるめのお湯に浸かりましょう。

スマホとパソコンは就寝の2時間前までに終わらせる

スマホやパソコンから出るブルーライト強い光は、睡眠の質を低下させます。

人間はホルモンの一種であるメラトニンの働きにより規則正しく眠れます。しかし、就寝前にブルーライトや強い光を浴びてしまうとメラトニンの分泌量が減ってしまうので眠りが浅くなります。

そのため、スマホやパソコンは就寝の2時間前までに終わらせましょう。

寝不足以外の原因も考えられるので皮膚科の受診も検討しよう

ニキビが発生する原因は寝不足以外にも考えられます。また、この記事で取り上げた方法はあくまでもニキビの対策や予防方法なので根本的な治療はできません。

この記事の方法を試してもニキビが増える、あるいは重症化するなら皮膚科の受診を検討しましょう。

まとめ

ニキビは、詰まった毛穴に皮脂が溜まり、菌が増殖したことで起きる慢性的な炎症疾患です。特に、男性ホルモンの分泌量や肌の新陳代謝が関係するため、寝不足だとニキビが増えたり悪化したりする傾向があります。

そのため、ニキビの対策や予防には、睡眠環境や睡眠の質を見直すことが重要です。睡眠の質や食事を見直してもニキビが増える場合は、皮膚科の受診をおすすめします。

この記事の監修者
種市摂子
種市摂子合同会社Ridente産業医事務所 代表
精神科専門医・産業医・合同会社Ridente産業医事務所代表。たわらクリニックなどを経て、現在合同会社Ridente産業医事務所代表。IT企業・ベンチャー企業・IPOを目指す企業を中心にメンタルヘルス領域で産業医AIやテクノロジーの活用を推進、日本精神神経学会産業保健に関する委員会委員、ストレングスファインダー認定コーチ、T-PEC優秀専門医、日本産業精神保健学会優秀賞受賞。
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