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2022.09.30 更新

【医師監修】寝方を忘れた時の対処法を解説!就寝の際に避けたほうが良いことも紹介

【医師監修】寝方を忘れた時の対処法を解説!就寝の際に避けたほうが良いことも紹介

しっかりとした睡眠は、毎日を過ごすうえで欠かせません。しかし、「寝方が分からなくなった」「なかなか寝付けなくなった」と悩む方もいるのではないでしょうか。

この記事では、寝方を忘れた方に向けて、「眠れない原因」について解説します。そのうえで「寝方を忘れて眠れない場合の対処法」や「就寝の際に避けたほうが良いこと」を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

  1. 眠れない原因
  2. ストレス
  3. 自律神経の乱れ
  4. 生活リズムの乱れ
  5. 寝具が合っていない
  6. 寝方を忘れて眠れない場合の対処法
  7. ストレスを解消する
  8. リラックスする
  9. 生活リズムを整える
  10. 自分に合った寝具に変える
  11. 定期的に寝具の手入れを行う
  12. 寝方を忘れて眠れない場合に避けたほうが良いこと
  13. 無理にベッドに入って眠ろうとする
  14. 眠らなければいけないと過剰に意識する
  15. 自己判断で睡眠薬を飲む
  16. タバコを吸う
  17. お酒を飲む
  18. 就寝直前に食事をとる
  19. カフェインが含まれる飲料を飲む
  20. スマホやパソコンなどを使用する
  21. 対策をしても眠れない場合は睡眠障害の可能性がある
  22. 眠れない状態が続く場合は、医療機関を受診する
  23. まとめ

眠れない原因

眠れない原因

眠れない原因は、主に以下の4つです。

  • ストレス
  • 自律神経の乱れ
  • 生活リズムの乱れ
  • 寝具が合っていない

それぞれについて詳しく説明します。

ストレス

ストレスを感じると、リラックスできず快適な睡眠の妨げとなります。「仕事」「学業」「人間関係」などが、主な原因として挙げられますが、人によって原因はそれぞれ異なります。また、神経質で真面目な性格の方はストレスを強く感じやすい傾向があります。

次節で詳しく紹介する「自律神経の乱れ」を引き起こす場合もあるので、なるべくストレスを溜めないように心がけることが大切です。

自律神経の乱れ

自律神経の乱れも、眠れない原因の一つです。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類があります。交感神経は体を活発にする役割を、副交感神経は体を休める役割を果たしていますが、ストレスやホルモンの乱れなどにより、夜の時間帯になっても交感神経が優位に働いている状態が続くと、眠れなくなる場合があります。

生活リズムの乱れ

海外旅行による時差ボケや夜更かし、シフト制の仕事などによって生活リズムが乱れると、「体内時計」が狂い、夜に眠れなくなる場合があります。

特に、勤務時間が不規則(日中の勤務と夜勤を繰り返すなど)な場合、生活リズムが乱れやすくなるので注意してください。

寝具が合っていない

寝具が合っていないと眠れなくなる場合があります。使っている寝具が硬すぎたり、柔らかすぎたりすると、なかなか入眠できません。自分が心地良いと感じる寝具を使うことが大切です。

また、同じマットレスを使用し続けると、「へたり」が生じる可能性があります。へたりが生じたマットレスを使用すると、寝心地が悪くなり、睡眠中の体の負担を増加させることに繋がります。

寝方を忘れて眠れない場合の対処法

寝方を忘れて眠れない場合におすすめの対処法は、以下の5つです。

  • ストレスを解消する
  • リラックスする
  • 生活リズムを整える
  • 自分に合った寝具に変える
  • 定期的に寝具の手入れを行う

各方法について詳しく説明します。

ストレスを解消する

「重要な仕事を抱えている」「試験を控えている」など、さまざまな要因でストレスが溜まることがあります。ストレスをゼロにすることは難しいですが、可能な限りストレスを溜め込まず、寝る前に解消することを心がけましょう。

おすすめのストレス解消法は、読書や映画鑑賞といった趣味を持つことや、友人との会話、ノートなどに気持ちを書き出すことなどが挙げられます。自分に適した方法を探してください。

また、あまりにもつらい状況であれば、ストレスのかかる環境から離れること(職場を変える、部活動やサークルをやめるなど)も検討してください。

リラックスする

リラックスした状態になると、副交感神経が優位になり、眠りにつきやすくなります。リラックスする主な方法は、「入浴」「アロマテラピー」「筋弛緩法」の3つです。ストレス解消にも繋がるので、ぜひ試してください。

以下で、各方法について詳しく説明します。

入浴

人間は「一旦上昇した体温が、下がり始めるタイミング」で眠気が生じやすくなるので、就寝時間の約90分~2時間前に入浴を済ませましょう。

入浴時間は、38℃のぬるめのお湯なら25分~30分程度、42℃の熱めのお湯なら5分程度(半身浴なら、約40℃のお湯で30分程度)がおすすめです。

アロマテラピー

浴槽に張ったぬるめのお湯に2~3滴ほどアロマの精油を垂らし、香りを感じながら入浴するとリラックスしやすくなります。

また、入浴時だけではなく、生活のさまざまなシーンに香りを取り入れることも検討してください。精油を薄めてスプレーすると周囲に香りが広がり、リラックスできます。さまざまな香りがあるので、自分の好みのものを見つけましょう。

筋弛緩法

筋弛緩法とは、一旦、体の各部位の筋肉を緊張させてから、体を緩めてリラックスした状態に導く方法です。

まず、体の各部位(首、肩、腹部、背中、脚など)の筋肉に思いっきり力を入れ、5秒ほど緊張させます。次に、各部位を10秒ほど脱力してください。これを数回繰り返すことで、リラックスしやすくなります。

生活リズムを整える

夜更かしや昼夜逆転の生活が習慣化している場合は、正しい生活リズムに戻すための行動を取り入れることが大切です。

「毎日、決まった時間に起きる」「太陽の光を浴びる」「朝食をしっかりとる」「毎日、決まった時間に寝る」などを心がけると、体内時計のリズムが安定します。

自分に合った寝具に変える

体に合わない寝具を使用すると、寝心地が悪くなります。「腰や首、背中などに痛みが生じる」といった不調により、充分に睡眠がとれなくなる可能性もあるので、自分に合った寝具に変えましょう。

マットレスを選ぶ際は、「寝返りがスムーズに打てるか」「通気性に優れているか」の観点から選ぶことがおすすめです。快適な眠りを実現するうえで重要な要素となります。

定期的に寝具の手入れを行う

上述したように、同じマットレスを使用し続けると「へたり」が生じ、寝心地の悪さに繋がります。

定期的(半年もしくは1年に1回程度)にマットレスの上下表裏を入れ替えると、肩や腰といった体重がかかりやすい部分が、マットレスの同じ箇所に当たり続けることを防止でき、へたりにくくなります。

寝方を忘れて眠れない場合に避けたほうが良いこと

寝方を忘れて眠れない場合に避けたほうが良いことは、以下の8つです。

  • 無理にベッドに入って眠ろうとする
  • 眠らなければいけないと意識する
  • 自己判断で睡眠薬を飲む
  • タバコを吸う
  • お酒を飲む
  • 就寝直前に食事をとる
  • カフェインが大量に含まれる飲料を飲む
  • スマホやパソコンなどを使用する

それぞれについて詳しく説明します。

無理にベッドに入って眠ろうとする

無理にベッドに入って眠ろうとすると、反対に緊張を高めてしまい、眠りへの移行を妨げる場合があります。決まった時刻ではなく、その日の眠気に応じて、眠くなってからベッドに入るほうがスムーズに入眠できます。

また、「ベッドに入ったのに、眠れない」という経験を繰り返すと、脳が「ベッドは眠れない場所である」と記憶し、眠れない状態が慢性化するおそれがあるので注意してください。「とりあえず、ベッドに横になる」という行動は避けましょう。

眠らなければいけないと過剰に意識する

「眠らなければいけない」と意識しすぎること自体が、眠れない原因になる場合があります。

「眠ろう」と焦れば焦るほど目が冴えてしまい、「このまま眠れなかったらどうしよう」「明日の仕事に影響するかもしれない」といった不安から、脳が活性化する場合があります。「眠ろう」と過剰に意識せず、自然に眠くなるのを待つほうが良いでしょう。

自己判断で睡眠薬を飲む

睡眠薬などを使用する場合は、医師の指示を守り、薬剤師から服薬指導を受けるべきです。

ドラッグストアなどで市販されている「睡眠改善薬」は、医師の処方箋がなくても購入可能ですが、用法・用量を守らずに自己判断で飲んで過剰に摂取すると、逆に症状が出て眠れなくなる恐れがあります。

また、薬剤が自分に合わず、副作用が出る可能性もあるので注意してください。

タバコを吸う

喫煙者のなかには、「寝る前にタバコを吸って気分を落ち着かせよう」という方がいるかもしれません。

しかし、ニコチンには覚醒作用があり、入眠を妨げて眠りを浅くする可能性があるので、就寝の1時間前になったら喫煙をやめましょう。

お酒を飲む

就寝前にお酒を飲むこと(寝酒)は、一時的な入眠を促すものの、中途覚醒が増え睡眠が浅くなります。睡眠の質が低下するので、寝付けないからといって飲酒はおすすめできません。

睡眠薬代わりにアルコールを摂取している方がいますが、次第に体が慣れてしまい、徐々に摂取量が増えていく傾向があるので注意しましょう。

就寝直前に食事をとる

就寝直前に食事をとると、消化機能が活性化されて眠りにくくなります。胃腸の運動が終わるまでに約3時間が必要なので、就寝時間から逆算して食事をとるように心がけましょう。

カフェインが含まれる飲料を飲む

カフェインには覚醒作用があり、作用は3時間程度持続します。利尿作用もあり、尿意で目が覚めてしまう場合もあります。

カフェインが多く含まれる「緑茶」「紅茶」「コーヒー」「ココア」「栄養・健康ドリンク剤」などを就寝前3~4時間以内に飲むのは避けましょう。

スマホやパソコンなどを使用する

人間には「朝に光を浴びると覚醒し、夜になると眠くなる」という「概日リズム」が備わっています。これは、眠気を誘うホルモン「メラトニン」の分泌量が、強い光を浴びると減少し、暗い場所にいると増加するためです。

就寝前にスマホやパソコン、タブレット端末などの画面から発せられるブルーライトや強い光を浴びると、脳の錯覚によりメラトニンの分泌量が減少するため、睡眠の妨げになります。加えて、「画面に表示されている情報」を読むことによっても、脳が活性化され覚醒します。

対策をしても眠れない場合は睡眠障害の可能性がある

ここまで紹介してきた対策を講じても改善しない場合は、「睡眠障害」の可能性があります。睡眠障害とは、睡眠に関連したさまざまな病気の総称であり、睡眠障害のなかで最も多いものが「不眠症」です。

不眠症とは、「入眠障害」「中途覚醒」「早朝覚醒」「熟眠障害」などが1ヶ月以上継続し、日中に倦怠感や意欲低下、集中力低下、食欲低下などの不調が出現する病気です。原因はさまざまで、ストレスや心体の病気、薬の副作用などが挙げられます。

眠れない状態が続く場合は、医療機関を受診する

対処を試みても「熟睡できない」「途中で起きてしまう」といった状態が続く場合は、睡眠障害の可能性があるので、医療機関を受診してください。

特に、「睡眠時無呼吸症候群」「レストレスレッグス症候群(ムズムズ脚症候群)」「周期性四肢運動障害」「うつ病」による不眠は、それぞれに適した治療法が存在し、通常の睡眠薬では治らない場合があります。専門施設で検査・診断を受けましょう。

まとめ

睡眠は、日々の疲れをとるうえで大切な時間です。しかし、「ストレス」「自律神経の乱れ」「生活リズムの乱れ」「寝具が合っていない」といった原因で、眠れなくなることがあります。

寝方を忘れて眠れない場合は、「ストレスを解消する」「リラックスする」「生活リズムを整える」「自分に合った寝具に変える」「定期的に寝具の手入れを行う」といった対処法を試してください。

また、「無理にベッドに入って眠ろうとする」「眠らなければいけないと意識する」「自己判断で睡眠薬を飲む」「タバコを吸う」「お酒を飲む」「就寝直前に食事をとる」「カフェインが含まれる飲料を飲む」「スマホやパソコンなどを使用する」といった行為は避けましょう。

寝付けない、なかなか眠れないといった状態が続くのであれば、医療機関の受診も検討しましょう。

この記事の監修者
五藤良将
五藤良将竹内内科小児科医院 院長
内科認定医、日本抗加齢医学会専門医。防衛医科大学を首席卒業後、自衛隊医官としての勤務や一般の総合病院などを経て、2019年に田園調布の内科小児科医院を受け継ぐ形で院長に就任。専門は糖尿病内科とアレルギー内科。患者に寄り添うことをモットーに、往診やオンライン診療も行う。
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