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2026.05.10 更新

【医師監修】睡眠中に突然ビクッとなる原因は?病気との関連性や対策方法を解説

【医師監修】睡眠中に突然ビクッとなる原因は?病気との関連性や対策方法を解説

この記事のまとめ

  • 睡眠中に突然ビクッとなる現象「ジャーキング」はほとんどの人が経験する生理現象であり、病気ではない
  • ビクッっとなる主な原因は疲労、ストレス、悪い姿勢であり、生活習慣の改善と睡眠環境の工夫で予防・軽減が可能 
  • 生活リズムを整える、ストレスを発散する、就寝直前のカフェイン摂取を避けるなどの対策により睡眠の質を高めることが重要
  • 寝ピクがほぼ毎日起こったり、他の症状を伴う場合は、周期性四肢運動障害など別の疾患の可能性があるため医療機関への受診をおすすめする

睡眠中にビクッとし、目が覚めた経験がある方は多いのではないでしょうか。

周囲に人がいる状況で起こると恥ずかしく感じることもありますが、無意識のうちに起こる現象のため、防ぐことは難しいとされています。

また、この現象の原因がわからず「病気なのかもしれない」と不安を抱いている方もいるかもしれません。

この記事では、睡眠中に突然ビクッとする原因を解説し、病気との関連性や対策方法などを紹介します。医療機関を受診する目安についても解説しているので、気になる方はぜひ最後までご覧ください。

睡眠中にビクッとなるのは「ジャーキング」という生理現象

睡眠中にビクッとなる現象は「ジャーキング」と呼ばれ、誰にでも起こりうる生理現象です。医学的には、筋肉の不随意運動の一種である「ミオクローヌス」に分類され、特に入眠時に起こるものは「入眠時ミオクローヌス」と呼ばれます。

ジャーキングは、睡眠に移行する際に起こる筋肉の痙攣が原因だと考えられています。
起きている時の筋肉は緊張していますが、眠りに入ると徐々に緩んでいきます。しかし、睡眠状態へ移行する際に脳が誤作動を起こし、筋肉を緊張させる信号が送られることでジャーキングが発生します。

渥美正彦

渥美正彦

医療法人上島医院院長

ジャーキング(入眠時ミオクローヌス)は、起きている状態から浅い眠りへと移行するタイミングで起こる生理的な筋肉の痙攣です。脳が睡眠状態に入ろうとしているのに対し、筋肉の脱力がうまくいかず、一時的に脳から筋肉への運動指令が不安定になることで生じます。

病気ではなく、健康な人でも疲労時などに経験する一般的な現象ですので、ビクッとしただけで他に症状がなければ、過剰に心配する必要はありません。

睡眠中にビクッとなる現象は病気?

睡眠中にビクッとする現象は病気?

ジャーキングは生理現象であり、病気ではありません。体がビクッとなること以外に、基本的に症状はありません。

ただし、ジャーキングが頻繁に起こることで「今日も起こったらどうしよう」と不安を感じ、不眠に繋がる可能性があります。

また、ジャーキングと似た症状があらわれる病気もあります。そのため、体がビクッとする以外にも症状がある場合は、注意が必要です。

周期性四肢運動障害やてんかんとの見分け方

周期性四肢運動障害やてんかんとジャーキングは、生じるタイミングで見分けられる可能性があります。

ジャーキングは入眠時に起こりますが、周期性四肢運動障害は睡眠中に症状があらわれます。 眠っている間に症状があらわれるため、自覚できないケースが多いといわれています。

また、てんかんは、入眠時以外にも日常生活のさまざまなタイミングで繰り返し生じます。

もし周期性四肢運動障害やてんかんが疑われる症状が続く場合は、医療機関の受診を検討しましょう。

渥美正彦

渥美正彦

医療法人上島医院院長

ジャーキングが生理的な現象であるのに対し、治療が必要な疾患もあります。代表的なものが「周期性四肢運動障害」で、これは入眠時ではなく睡眠中に、数秒から数十秒の周期で足や腕がピクピクと繰り返し動くのが特徴です。また、「睡眠関連てんかん」の場合は、睡眠中に手足が突っ張ったり、不自然な動作を伴ったりします。

入眠時以外にも頻繁に体が動いて睡眠が妨げられる場合は、睡眠外来などの受診をおすすめします。

睡眠中にビクッとなりやすい人の特徴

睡眠中にビクッと体が動く「ジャーキング」は誰にでも起こりうる現象ですが、生活習慣や体の状態によって起こりやすくなる傾向があります。

以下のような状態に当てはまる方は、ジャーキングが起こりやすい可能性があります。

  • 日中に強い疲労を感じている
  • ストレスが溜まっていると感じる  
  • 睡眠不足が続いている 
  • 就寝前にカフェインやアルコールを摂取している
  • 生活リズムが不規則になっている
  • 就寝直前までスマートフォンやパソコンを使用している

これらの状態が続いている場合、睡眠中に体がビクッと動く現象が起こりやすい傾向があります 。

次の章では、ジャーキングが起こる具体的な原因について詳しく解説します。

睡眠時にビクッとなる原因を解説

ジャーキングはいつ起こるか予測することは難しいですが、発生のきっかけはいくつか考えられます。

  • 就寝時の姿勢が悪い
  • 音に反応している
  • 体が疲れている
  • ストレスを抱えている

ジャーキングを防ぎたい方は、これらの状況をできる限り避けることが望ましいでしょう。以下、それぞれを詳しく解説します。

①就寝時の姿勢が悪い

無理な姿勢で就寝すると、特定の筋肉に負担がかかった状態が続きます。

本来、眠りに入ると体の筋肉は徐々に緩んでいきますが、無理な姿勢のまま眠ろうとすると、脳が「体勢が不安定で危険かもしれない」と判断することがあります。その結果、体を支えようとして一瞬だけ筋肉を強く収縮させる信号が送られ、ジャーキングが起こると考えられています。

無理な姿勢とは、例えば机に伏せて寝る、電車で座って寝るといった姿勢です。就寝時には、このような無理な姿勢はできるだけ避けましょう。

睡眠は心身の疲労回復に重要な役割を果たすため、就寝時の姿勢に気を配ることが大切です。就寝時の理想的な寝姿勢は以下の記事で解説しているため、ぜひこちらもご一読ください。

睡眠 姿勢
睡眠時の理想的な寝姿勢は?朝起きたら体が痛くなる原因や体への影響も解説

②音に反応している

ジャーキングは音に反応して起こることが多いとされています。特に、睡眠がまだ浅い状態で大きな音がした時や急に話しかけられた時は、ジャーキングが起こりやすくなると考えられています。

③体が疲れている

体が疲れている時には眠りが浅くなる傾向があるため、ジャーキングが起こりやすくなります。

本来は、体がリラックスした状態で眠りにつくことが望ましいです。しかし、運動してからあまり時間が経たないうちに就寝すると、筋肉に負荷がかかった状態のままとなり、ジャーキングを引き起こす可能性があります。

就寝直前に激しい運動を行い、体に疲労をためるのは避けたほうが良いでしょう。

④ストレスを抱えている

ストレスを抱えていると心身が緊張状態になり、ジャーキングが起こりやすくなると考えられています。

また、ストレスによって自律神経のバランスが乱れ、夜になっても活動的な「交感神経」が優位な状態になることも影響しているともいわれています。

渥美正彦

渥美正彦

医療法人上島医院院長

ジャーキングを完全に防ぐことは難しいですが、起こりにくくすることは可能です。最も重要なのは、脳と体をしっかりリラックスさせ、自律神経を整えてから布団に入ることです。

就寝直前の激しい運動やカフェイン摂取、スマートフォンの使用は脳を興奮させるため避けましょう。また、ソファや机でのうたた寝など、不自然な姿勢での睡眠も筋肉の緊張を招きます。寝室環境を整え、無理のない姿勢で休むことを心がけてください。

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睡眠中にビクッとなる「ジャーキング」を防ぐ方法

睡眠中にビクッとなる「ジャーキング」を防ぐ方法

ジャーキングは眠りが浅い時に起こりやすいため、睡眠の質を高めて熟睡することが効果的な対策とされています。

  • 生活リズムを整える
  • 食生活を見直す
  • 適度な運動を取り入れる
  • ストレスを発散する
  • 寝室の環境(睡眠環境)を整える

基本的な生活習慣を見直して、熟睡できる環境を整えましょう。

生活リズムを整える

「眠りが浅い」「寝ても疲れがとれない」と感じる場合、生活リズムが崩れている可能性があります。

生活リズムの乱れによって生じる不調を改善するためには、起床時刻と就寝時刻を一定にし、睡眠を中心とした生活リズムを整えることが大切です。

休日に「寝だめ」をして睡眠不足を解消しようと考える方もいるかもしれませんが、あまりおすすめできません。

平日と休日で起床時刻にずれが生じると、かえって生活リズムの乱れに繋がる可能性があります。睡眠不足の時は、平日も休日も早めに寝るなどの工夫をしましょう。

また、生活リズムと光には密接な関係があり、起床後に太陽光を浴びることで体内時計がリセットされ、夜に自然と眠くなるサイクルが作られます。

朝起きたら太陽光を浴び、就寝直前にスマートフォンやパソコンの光を浴びることは避けましょう。

体温は一度上がってから下がる時に眠気が生じるため、就寝の90~120分前に入浴して体を温めることもおすすめです。熱すぎる湯温は控えて、38℃のぬるめのお湯に25~30分ほど浸かる方法が効果的です。

食生活を見直す

朝昼晩の食事を抜かないことを基本とし、できれば毎日同じ時間帯に食事をとるようにしましょう。

特に、朝食には体内時計をリセットする役割があるため、簡単なものでもきちんと食べることが望ましいです。

また、夕食は就寝時刻の3時間前までに済ませるよう心がけましょう。遅い時間に食べる場合は、消化の良い食べ物を選ぶことが大切です。

入眠する時に消化活動が終わっていなければ、体が休めず眠りが妨げられるかもしれません。

さらに、就寝前はカフェインやアルコール、ニコチンの摂取を控えたほうが良いでしょう。

これらの覚醒作用があるものを摂取すると、眠りが浅くなってジャーキングが起こりやすくなり、夜中に目覚める原因になります。

適度な運動を取り入れる

ウォーキングや散歩など軽めの有酸素運動を行うと、緊張がほぐれて適度な疲労感が得られます。

体が適度に疲れると自然に入眠しやすくなるだけでなく、運動の習慣がある人ほど不眠が少ないとされています。日常生活に積極的に取り入れてみましょう。

就寝前に運動するのであれば、心拍数が上がらないストレッチやヨガがおすすめです。ただし、就寝直前に激しい運動を行うと交感神経が活発になって眠りが浅くなるため注意しましょう。

ストレスを発散する

ストレスは心身の疲労に繋がります。時には趣味に打ち込み、日々受けるストレスを長期間ため込まないことが大切です。

具体的な例として、スポーツやグルメ、カラオケ、映画鑑賞など、ストレスが発散できることであれば何でも構いません。

また、入浴剤を入れた湯船に浸かる、アロマを楽しむ、ホットドリンクを飲むなど、リラックスできる行動をとることもおすすめです。

ストレスの原因や対処法をさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください

ストレス 原因
【医師監修】知っておきたいストレスの原因6選!病気が隠れている可能性や対処法も解説

寝室の環境(睡眠環境)を整える

睡眠の質を高めるには、寝室の環境(睡眠環境)を整えることが大切です。睡眠環境を整える方法として、寝室の温度や湿度を調整することが挙げられます。

寝室の理想的な温度と湿度は以下のとおりです。

季節
温度25℃〜26℃22℃〜23℃
湿度通年50%〜60%程度

エアコンや加湿器を利用し、寝室内の理想的な温度と湿度を保つことで、睡眠の質が高められる可能性があります。

また、睡眠の質を高めるには、就寝時の寝具も重要です。自分に合っていない枕やマットレス を使用すると体に負担がかかり、睡眠の質を低下させる原因になるため注意しましょう。

睡眠環境の整え方を詳しく知りたい方は、下記記事もご覧ください。

睡眠環境
快適な睡眠環境を整える方法とは?室温や照明など簡単に取り組める改善策を紹介

睡眠時に頻繁にビクッとなる場合は注意が必要?

入眠時に体がビクッと動く現象は多くの人に見られる生理的現象ですが、頻繁に起こる場合は注意が必要です。

通常は一時的なストレスや疲労、カフェイン摂取などが関係すると考えられています。しかし、回数が増えたり強くなったりする場合には、睡眠の質の低下や神経系の過緊張が背景にある可能性もあります。

また、慢性的な睡眠不足や不安状態が続くと起こりやすくなり、入眠障害に繋がることもあるでしょう。

前述したような周期性四肢運動障害など別の睡眠関連の動きと区別が必要なケースもあるため、「毎晩のように起こる」「眠れないほど強い」といった状態の場合は速やかに医療機関を受診してください。

医療機関受診の目安

次のような症状がある場合には、放置せずに医療機関の受診を検討してください。

  • ビクッとなる動きがほぼ毎日起こり、睡眠の妨げになっている場合
  • 日中の強い眠気や慢性的な不眠を伴う場合
  • 手足の異常な動きやしびれなど、ほかの症状がある場合

また、動きが入眠時だけでなく睡眠中や覚醒時にも見られる場合は、神経疾患や睡眠障害など別の疾患との鑑別が必要になることがあります。

生活習慣の見直しで改善しない状態が続く場合には、早めに専門医へ相談してください。

よくある質問

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睡眠中にビクッとなるのは病気ですか?

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いいえ、睡眠中にビクッとなる現象は「ジャーキング」という生理現象で、誰にでも起こりうるものです。医学的にはミオクローヌスと呼ばれる筋肉の不随意運動で、病気ではありません。

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睡眠中のビクッとする現象を防ぐ方法は?

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ジャーキングは眠りが浅い時に起こりやすいため、睡眠の質を高めることが効果的です。生活リズムを整える、食生活を見直す、適度な運動を取り入れる、ストレスを発散する、寝室の温度・湿度を調整するなどの対策が有効です。また、就寝時の姿勢を正す、外部の音を避けるといった工夫も予防につながります。

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ジャーキングが起こりやすい状況は?

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ジャーキングは睡眠が浅い時、疲労が溜まっている時、不自然な体勢で眠っている時に起こりやすいとされています。また、音に反応して起こることも多く、ストレスを抱えている時も引き起こされやすくなります。これらの状況を避けることで、ジャーキングの発生を減らすことができます。

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ジャーキングと周期性四肢運動障害やてんかんはどう見分ける?

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ジャーキングは入眠時に生じるのに対し、周期性四肢運動障害は睡眠中に周期的に生じるため、本人が自覚しにくいです。てんかんは入眠時以外にも日常生活のさまざまなタイミングで繰り返し生じます。症状が続く場合は医療機関での受診を検討しましょう。

まとめ

睡眠中に体がビクッと動いて目が覚めるジャーキングは不快に感じることがありますが、基本的には病気ではなく生理現象のため、過剰に心配する必要はありません。

うたた寝や昼寝の際の姿勢、外部からの音や光などが原因と考えられる場合は、これらの要因をできるだけ避けることで、ジャーキングの予防に繋がる可能性があります。

一方、夜の睡眠時ジャーキングが頻繁に起こる場合は、睡眠の質を高めて熟睡することが大切です。「生活リズムを整える」「食生活を見直す」「ストレスを発散する」など、日常生活での対策が予防に繋がります。

ジャーキングがあまりにも頻繁に起こる場合、「今日も起こるかもしれない」という不安から不眠に繋がる可能性もあります。気になる場合は早めに対策を行いましょう。

なお、体がビクッとする以外の症状が見られる場合は注意が必要です。「周期性四肢運動障害」「睡眠てんかん」など疾患の可能性が疑われるため、速やかに医療機関を受診しましょう。

この記事の監修者
渥美正彦
渥美正彦医療法人上島医院院長
大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部卒業。近畿大学医学部附属病院(脳神経内科)などを経て2004年、上島医院に入職。 05年、同医院併設南大阪睡眠医療センター長。10年、同医院院長に就任し、現在に至る。 精神科と脳神経内科での臨床経験を活かし、患者の脳と心の問題に幅広く対応。睡眠医療は国内最高水準の専門治療を提供している。 また、公式YouTubeチャンネル『睡眠専門医渥美正彦』では、睡眠障害と精神疾患の正確な情報の発信を続けている。 日本精神神経学会認定精神科専門医・指導医。日本睡眠学会認定睡眠医療専門医・指導医。 著書に『子供が朝起きなくなったときに、親子で読む本』(セルバ出版)『子どもの発達障害がよくなる睡眠の教科書』(マキノ出版)『ぐっすり! 1万人を治療した専門医が教える最強の睡眠メソッド』(徳間書店)がある。
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