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2022.11.01

【医師監修】眠りが浅い原因とは?考えられる病気や治療法についても詳しく紹介

【医師監修】眠りが浅い原因とは?考えられる病気や治療法についても詳しく紹介

日中に眠気を感じずに活発に活動するためには、深い眠りをとって心身の疲れを癒すことが大切です。しかし、眠りの質というのはストレスや生活環境の変化など、ちょっとしたことで低下してしまいます。なかには普段の眠りが浅く、悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、眠りが浅くなってしまう原因や質の高い睡眠をとる方法を解説します。なかなか熟睡できていない方は、ぜひご一読ください。

  1. 眠りが浅い原因
  2. ストレスによる自律神経の乱れ
  3. 生活習慣の乱れ
  4. 睡眠環境に問題がある
  5. 身体的な要因
  6. 病気の症状によって眠りが浅くなる場合もある
  7. 睡眠時無呼吸症候群
  8. レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)
  9. 睡眠時随伴症
  10. 精神疾患
  11. 不眠の症状を治療する方法
  12. 日常生活で質の高い睡眠をとる方法
  13. 就寝前に軽くストレッチをする
  14. 温かい飲み物を飲んで体温を上昇させる
  15. 夕食は就寝3時間前までに済ませる
  16. 就寝前はリラックスして過ごす
  17. 体に合っている枕やマットレスを使う
  18. まとめ

眠りが浅い原因

眠りが浅くなってしまう原因はさまざま考えられますが、よくある原因としては下記の4つが挙げられます。

<眠りが浅くなる原因>
  • ストレスによる自律神経の乱れ
  • 生活習慣の乱れ
  • 睡眠環境に問題がある
  • 身体的な要因

上記のいずれかに思い当たる点がある方は、早めに原因を取り除きましょう。以下でそれぞれの原因を紹介します。

ストレスによる自律神経の乱れ

自律神経には心身を緊張させて活動状態に導く交感神経、心身を休息に導く副交感神経の2つがあります。交感神経は日中に、副交感神経は夜の時間帯に優位となりやすく、バランス良く作用することで心身の健康は保ちやすくなります。

しかし、過度なストレスを受けていると自律神経のバランスが乱れてしまい、夜の時間帯になっても副交感神経へ切り替わらず、交感神経が優位のまま働いてしまいます。その結果、就寝時間に心身がリラックスできず、寝つきの悪さや眠りの浅さに繋がってしまいます。

生活習慣の乱れ

人間の睡眠のリズムは、就寝時に向けて分泌される「メラトニン」によって調整されています。

メラトニンとは眠気を誘う性質を持つホルモンのことで、朝に体内時計がリセットされてから15時間~16時間後に分泌されます。夜になると自然と眠気が訪れるのは、メラトニンが分泌されているおかげです。

しかし、生活習慣が乱れていると体内時計にずれが生じてしまい、メラトニンが分泌されるリズムにも乱れが発生します。リズムの乱れによって夜にメラトニンが分泌されないと就寝時間になっても眠気が訪れず、寝つきが悪くなってしまいます。

睡眠環境に問題がある

眠りが浅くなってしまう原因としては、睡眠環境に問題がある可能性も考えられます。

寝室の照明が明るすぎる、寝具が合っていない、就寝時に騒音がするなど、寝室が就寝に適していない環境だとなかなか寝つくことができません。

身体的な要因

下記のように、人によっては身体的な要因で眠りが浅くなる場合があります。

<身体的な要因で眠りが浅くなる例>
  • 皮膚疾患による体のかゆみで目が覚めてしまう
  • 頻尿で何度も夜中に起きてしまう
  • 月経中に体温が上昇し、寝つくことができない

身体的な要因によって眠りが浅くなっている場合は、無理せず医療機関に相談すると良いでしょう。

病気の症状によって眠りが浅くなる場合もある

眠りが浅い時期が長く続いている方は、病気の発症を疑ったほうが良いかもしれません。普段の生活習慣や就寝環境に問題がないにもかかわらず寝不足が続く場合、眠りが浅くなる症状が生じる病気を発症している可能性が考えられます。

なかでも、下記の4種類は眠りの浅さに繋がりやすい代表的な病気です。

<眠りの浅さに繋がりやすい病気>
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)
  • 睡眠時随伴症
  • 精神疾患

以下でそれぞれの病気の概要や特徴を解説します。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして体の低酸素状態が発生する病気のことです。多くの場合は息をするための気道が狭くなることで発症し、大きないびきや無呼吸による息苦しさが症状としてあらわれます。

睡眠中に無呼吸の症状が生じると、体内の酸素が低下して二酸化炭素が上昇します。二酸化炭素は覚醒作用を持っているため、眠りの浅さや中途覚醒に繋がってしまいます。

関根一真

関根一真

アーチクリニック 院長

睡眠時無呼吸症候群を発症しやすい人の代表的な特徴は、肥満、顎が小さい、首が短いことです。また性別では男性、年齢では高齢者により多くみられます。

レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)

レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)とは、下肢を中心にムズムズとした不快な感覚があらわれる病気です。

症状は主に夕方から深夜にかけてあらわれ、症状が生じている間はなかなか寝つくことができません。入眠できても眠りは浅くスッキリと眠った感覚を得られないため、日中の眠気や体のだるさにも繋がります。

関根一真

関根一真

アーチクリニック 院長

レストレスレッグス症候群の予防方法は、原因となる病気(貧血など)をきちんと治療すること、嗜好品(カフェイン、ニコチン、アルコール)や薬物(抗うつ薬など)を減らすこと、入浴、運動、足のマッサージなどを行うことです。

睡眠時随伴症

睡眠時随伴症とは、睡眠中に生じる好ましくない現象の総称です。例えば、寝ぼけや歯ぎしり、悪夢のほか、睡眠時遊行症をはじめとした睡眠中に異常行動を起こす症状も睡眠時随伴症に含まれます。

症状によっては安定した睡眠が妨げられてしまい、眠りが浅くなります。成人にもあらわれる症状ですが、脳が完全に発達していない子供は特に起きやすいといわれています。

精神疾患

精神疾患によっては、症状として眠りの浅さや不眠があらわれるものがあります。なかでも神経症やうつ病、統合失調症は、不眠の症状があらわれやすい精神疾患です。

眠りが浅い原因が病気にある場合、まずは治療が最優先となります。気になる症状がある方は、この機会に医療機関を受診することをおすすめします。

不眠の症状を治療する方法

眠りの浅さをはじめとした不眠症状の治療法には、主に「非薬物療法」と「薬物療法」の2種類があります。

非薬物療法は、その名のとおり薬を使わない治療法です。定期的な運動や規則正しい食生活などをとおして生活習慣を改善することで、不眠の改善を目指していくのが一般的な治療の流れです。医師から生活指導を受けるのが主になりますが、自己判断での治療は禁物です。

一方、薬物療法は薬を用いた治療法です。一般的には非薬物療法で症状が解消されない場合に用いられる治療法で、症状に適した薬が処方されます。不眠治療に用いられる薬は主に下記の3種類です。

<不眠治療に用いられる主な薬>

薬の種類特徴
メラトニン受容体作動薬メラトニンが作用する部分を刺激することで体内時計を整え、自然な入眠を促す
オレキシン受容体拮抗薬覚醒作用のあるホルモン「オレキシン」の働きを抑え、自然な入眠を促す
GABA受容体作動薬(ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系)脳の興奮を抑える神経伝達物質「GABA」の働きを促し、脳の活動を休ませる
関根一真

関根一真

アーチクリニック 院長

不眠治療に取り組むうえで意識したいポイントは、非薬物療法に可能な限りしっかりと取り組み、漫然と薬物療法を続けないことです。薬物療法の調整については、医師と適宜相談していきましょう。

日常生活で質の高い睡眠をとる方法

日常生活で質の高い睡眠をとる方法

眠りの浅さを解消するためには、普段の睡眠の質を高めることが大切です。睡眠の質を高める方法はさまざまありますが、なかでも下記の5つは簡単に実践できるのでぜひ試してみてください。

<質の高い睡眠をとる方法>
  • 就寝前に軽くストレッチする
  • 温かい飲み物を飲んで体温を上昇させる
  • 夕食は就寝3時間前までに済ませる
  • 就寝前はリラックスして過ごす
  • 体に合っている枕やマットレスを使う

以下で各方法を詳しく紹介します。

就寝前に軽くストレッチをする

睡眠の質を高めたい方は、就寝前のストレッチを習慣に取り入れてみると良いでしょう。ストレッチをすると体の緊張がほぐれ、寝つきが良くなる効果を得られます。暗い部屋でストレッチを行うとリラックス効果にも期待できるので、ぜひ実践してみてください。

ただし、激しく体を動かしすぎると、睡眠の妨げとなる可能性があるので注意しましょう。睡眠の質を高めるためのストレッチは、体への負担が少ない軽めのものに留めることをおすすめします。

温かい飲み物を飲んで体温を上昇させる

人間の体は、体内部の温度「深部体温」が低くなることで眠気が訪れる仕組みになっています。就寝のタイミングに合わせて深部体温を下げるには、眠る前に温かい飲み物を飲むのが効果的です。

温かい飲み物を飲んで体温が上昇すると、その後体温が下がっていく際に自然な眠気が訪れてくれます。ホットミルクやホットココアなど、リラックス効果のある飲み物を選べば、より高い安眠効果に期待できるでしょう。

ただし、アルコールやカフェインが含まれている飲み物は、就寝前に飲んでしまうと睡眠の妨げとなるので避けるようにしてください。アルコール、カフェインを含む飲み物の例としては、お酒全般、コーヒー、エナジードリンク、煎茶などが挙げられます。

夕食は就寝3時間前までに済ませる

就寝直前に食事をすると、睡眠中に行われる消化活動によって休息をとっている脳が刺激されてしまいます。脳が刺激されると目が覚めやすくなってしまうので、夕食の時間帯は遅くなりすぎないように気をつけましょう。

なお、一般的に消化活動にかかる時間は2時間〜3時間だといわれています。消化活動が終わった状態で眠るためにも、夕食は就寝3時間前までに済ませることをおすすめします。

就寝前はリラックスして過ごす

就寝前に考え事をして心身が緊張状態にあると、寝つきが悪くなる可能性があります。そのため、就寝前の時間帯はできるだけリラックスして過ごしましょう。

気分が落ち着くアロマを焚いたり、聴き心地が良い音楽を流したりするだけでも心身はリラックスしやすくなります。適したリラックス方法は人によって変わってくるので、ぜひ色々と試してみてください。

体に合っている枕やマットレスを使う

枕やマットレスなどの寝具は、自分に合っている製品を使いましょう。体格や好みに合わない寝具を使い続けていると、睡眠の質が低下してしまいます。

寝具の高さや硬さ、素材は各製品で異なり、合うかどうかも人によって変わってきます。普段から寝にくさや体の違和感を感じる場合は、この機会に自分により合っている寝具への買い替えを検討することをおすすめします。

しかし、上記で紹介したような、自分では解決できない場合、医療機関での診断や治療が必要な場合もありますので、不眠が酷い場合などは医療機関へ相談しましょう。

まとめ

眠りが浅い日々が続くと、日中の眠気ややる気の低下、体のだるさなど心身のさまざまな不調に繋がってしまいます。ぐっすりと眠れていない方は眠りが浅くなっている原因を取り除き、睡眠の質を高めるように工夫してみましょう。

また、眠りの浅さは病気の症状によって引き起こされる場合もあります。少しでも心配な点がある方は、早めに医療機関に相談することをおすすめします。

この記事の監修者
関根一真
関根一真アーチクリニック 院長
医療法人社団SUI理事長、アーチクリニック院長。呼吸器専門医、総合内科専門医。在宅医療を中心に、幅広い疾患に対する地域医療を行っている。専門は内科全般(生活習慣病や認知症、がん全般など)、特に呼吸器内科(気管支喘息、COPD、睡眠時無呼吸症候群など)には力を入れている。臨床現場では睡眠障害とそれを引き起こす様々な背景に対する全人的なサポート、診療を行う。
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