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2023.02.03 更新

【医師監修】朝方のくしゃみや鼻水はモーニングアタックのせい?原因や対策方法を解説

【医師監修】朝方のくしゃみや鼻水はモーニングアタックのせい?原因や対策方法を解説

「朝起きた時にくしゃみや鼻水が出る」といった症状に悩まされていて、寝起きが悪かったり、つらい思いをしていたりする方もいるでしょう。

上記のような症状は、「モーニングアタック」と呼ばれる症状が原因の可能性があります。

モーニングアタックが原因であれば、適切な対策によりくしゃみや鼻水を止められるかもしれません。

また、くしゃみや鼻水が止まらない原因はモーニングアタック以外にも考えられるため、そちらも合わせあて把握しておいたほうが良いでしょう。
この記事では、モーニングアタックの原因や対処法、モーニングアタック以外にくしゃみや鼻水が出る原因などを説明します。

モーニングアタックの症状に心当たりがある方は、ぜひ参考にしてみてください。

  1. モーニングアタックとは
  2. モーニングアタックの原因
  3. モーニングアタックの対策方法
  4. 自律神経を整える
  5. アレルゲンの対策をする
  6. モーニングアタック以外にくしゃみが止まらない原因
  7. 風邪
  8. アレルギー性鼻炎
  9. 寒暖差アレルギー
  10. 刺激物質
  11. まとめ

モーニングアタックとは

モーニングアタックとは

モーニングアタックとは、朝起きた時に鼻詰まりが起きたり、くしゃみや鼻水が止まらなくなったりする症状を指します。

鼻詰まりやくしゃみ・鼻水は、異物が体内に入るのを防いだり体内から排出したりするために起きる、体の防衛反応です。

特に朝起きたばかりの時は、こういった反応が起きやすい傾向にあります。

なお、モーニングアタックは一時的な現象で、後述する「交感神経」に切り替わって血管が収縮すると、くしゃみや鼻水を抑えられるようになるといわれています。

モーニングアタックの原因

モーニングアタックが起きる理由として、アレルゲンの吸い込みなどの諸説がありますが、自律神経のバランスの乱れが主な原因と考えられています。

自律神経には交感神経と副交感神経がありますが、交感神経は血管を収縮させる作用があるため、交感神経が優位の時は、くしゃみや鼻水は抑えられます。

一般的に、交感神経は活動している時に優位になり、副交感神経はリラックスしている時や睡眠中に優位になるとされています。

朝目覚めた直後は、副交感神経優位の状態で、そこから徐々に交感神経優位の状態に切り替わるため、その際にモーニングアタックが起きると考えられています。

モーニングアタックの対策方法

モーニングアタックへの対策方法としては、自律神経を整えることやアレルゲンへの対策を行うことなどが考えられます。

それぞれの対策を、以下で詳しく説明します。

自律神経を整える

起きてすぐできる対策としては、目が覚めたあとすぐに布団から体を起こすのではなく、布団の中で指先を少しずつ動かすなどして、交感神経の働きを促進する方法が挙げられます。

ほんの少しの工夫ですが、これだけでもくしゃみや鼻水が出るのを多少抑えやすくなるでしょう。

また、普段の生活習慣も気を付けることが重要です。

規則正しい生活をする、適度な運動を定期的に行う、ストレスを溜めすぎないようにするといったことを意識すれば、自律神経が乱れにくくなる効果が期待できます。

アレルゲンの対策をする

モーニングアタックの原因としてはアレルゲンの吸い込みも考えられるため、アレルゲン対策を行うことも重要です。

室内のアレルゲンとしては、花粉やほこりなどが考えられます。

花粉に関しては室内に入る前に玄関前で服についた花粉を払い落とす、体についた花粉は手洗いやうがい、洗顔でしっかり洗い流すなどを心がけると良いでしょう。

ほこりに関してもこまめに掃除をして溜めないようにすることで、吸い込む可能性を低くできます。

また、花粉は夜間にも多く飛んでいます。睡眠時に、できるだけ花粉を吸いこまないように、こまめに寝具を清掃して対策しましょう。

そのほか、就寝時に使用する布団などは、布団乾燥機を利用して、外に干さないようにすることがおすすめです。

福井美典

福井美典

糖尿病専門医・抗加齢医学会専門医・救急科専門医・総合内科専門医

症状が改善しない場合、即時型アレルギーや遅延型アレルギーの関与を否定する必要があるため、アレルギーを専門とする内科または呼吸器内科、皮膚科、耳鼻科あたりを受診しましょう。ただし、クリニックを受診する前に症状を伝えて、対応可能か確認してからの受診がおすすめです。

また、重度の自律神経障害がある場合には、背景に糖尿病が隠れていることがあるので、糖尿病内科または総合内科での血糖値精査も行うと良いかと思われます。

モーニングアタック以外にくしゃみが止まらない原因

朝くしゃみや鼻水が止まらない原因としては、モーニングアタック以外に以下のものも考えられます。

  • 風邪
  • アレルギー性鼻炎
  • 寒暖差アレルギー
  • 刺激物質

それぞれの原因を、詳しく説明します。

風邪

風邪の原因であるウイルスは体にとって異物のため、体内に侵入した異物を排除するために、くしゃみや鼻水が出ます。

出るのがくしゃみだけだと花粉症と区別しにくい場合もありますが、発熱やのどの痛みを併発する場合は、風邪の可能性が高いでしょう。

風邪が長引くと中耳炎になる可能性もあるため、長く続く場合は内科や耳鼻咽喉科を受診しましょう。

アレルギー性鼻炎

アレルゲンに反応して、くしゃみが出る場合もあります。アレルゲンとして代表的なのは花粉、ほこりなどのハウスダスト、ダニ、カビ、ペットの毛などです。

いずれも体にとっては異物のため、アレルゲンから体を守るためにくしゃみや鼻水が出るのは、自然な防御反応といえるでしょう。

上述したように、アレルゲンに対する対策を行うことで症状を軽くできますが、症状が長く続いて気になる場合は医療機関を受診しましょう。

寒暖差アレルギー

春先や秋口などは1日の中で気温が大きく変化しますが、このような時期には寒冷刺激によって、くしゃみなどの反応が引き起こされる場合があります。

この現象は、寒暖差アレルギーや血管運動性鼻炎と呼ばれることが一般的で、暖かい室内から寒い戸外に出た時にくしゃみが出るケースが多いです。

刺激物質

呼吸時にほこりや料理に使うスパイスなどを吸い込んだ際に、鼻粘膜が刺激されてくしゃみが出る場合もあります。

異物を体外に排出するための自然な反応なので、心配する必要はあまりありません。

くしゃみの原因となった刺激物質がなくなれば、くしゃみも自然と治まります。

まとめ

朝起きた時にくしゃみや鼻水が出る理由の一つには、モーニングアタックが考えられます。

モーニングアタックが起きる原因として有力な説は、自律神経のバランスの乱れです。

そのため、朝目が覚めた後もすぐに起き上がらずに、布団の中で指先を少しずつ動かすなどして交感神経の働きを促進させることで、くしゃみや鼻水を抑えやすくなります。

モーニングアタック以外で、朝にくしゃみや鼻水が出る原因としては、風邪アレルギー性鼻炎などが考えられます。

このような疾患がある場合、症状が悪化する恐れがあるので、注意が必要です。

症状が長く続いて気になる場合は、自己判断をするのではなく、早めに医療機関を受診しましょう。

この記事の監修者
福井美典
福井美典糖尿病専門医・抗加齢医学会専門医・救急科専門医・総合内科専門医
糖尿病専門医・抗加齢医学専門医・救急科専門医・総合内科専門医・栄養療法医・美容皮膚科医。からだにやさしい血糖値コントロールを基本に、低糖質・高たんぱくの食事の大切さを、自ら栄養指導をしている。分子栄養学に基づき、不足栄養素を補うことで、からだの細胞を活性化させる治療法を取り入れている。野菜ソムリエの知識を生かし、栄養素が効率良く摂れる食べ合わせを意識したレシピを考案。美容皮膚科診療においては、美容施術のみならず、栄養療法を基本としたインナーケアにも尽力している。公式Instagram: fukuinaika.biyou.eiyou
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