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2022.04.22

傾眠(傾眠傾向)とはどんな症状?要因やならないための対策についても解説

傾眠(傾眠傾向)とはどんな症状?要因やならないための対策についても解説

身内の介護をする中で、「傾眠(傾眠傾向)」という言葉を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないかと思います。

傾眠とはどのような状態かをきちんと認識していなければ、介護を行う際に適切な判断を行えないかもしれません。また、傾眠状態にならないための対策も把握しておいたほうが良いでしょう。

この記事では、傾眠とは何か、傾眠になる要因、傾眠にならないための対策などについて説明します。

  1. 傾眠(傾眠傾向)は意識障害の一種
  2. 傾眠以外の意識障害のレベル
  3. 昏迷
  4. 半昏睡
  5. 昏睡
  6. 傾眠とうたた寝との違い
  7. 傾眠傾向になる要因
  8. 加齢による体力の低下
  9. 認知症
  10. 脱水症状
  11. 内科的疾患
  12. 慢性硬膜下血腫
  13. 薬の副作用
  14. 低血圧
  15. 傾眠にならないための対策
  16. 話しかける
  17. 体を動かす
  18. こまめに水分補給する
  19. 食事を見直す
  20. 長期的に見守り、支える
  21. 薬を調整する
  22. まとめ

傾眠(傾眠傾向)は意識障害の一種

傾眠(傾眠傾向)は意識障害の一種

傾眠とは、意識障害の一つです。

声かけや肩をポンッと叩くような外部からの刺激や情報には反応して覚醒しますが、放っておくと眠ってしまいます。

覚醒した後も注意力に欠ける、無気力になるなどといったことが起こりやすい傾向にあります。症状が進行すると錯覚や妄想、せん妄といった症状があらわれる場合もあります。

傾眠以外の意識障害のレベル

意識障害には4つの段階があり、傾眠はその中でも最も軽度なものです。

傾眠以外の意識障害のレベルである「昏迷」「半昏睡」「昏睡」について、以下で詳しく説明します。

昏迷

体を揺すったり大声で呼びかけたりといった強い刺激を与えると反応します。

また、種々の刺激に対して、避ける動作や追い払おうとする動作を行うこともあります。刺激を続けると、簡単な質問や指示に応じることも可能です。

昏迷の中でも比較的軽度な意識レベルの低下は、嗜眠と呼ばれる場合もあります。

半昏睡

体をつねったり針で刺したりといった強い刺激に対しては、避けようとする、顔をしかめるなど、身体の一部が反応します。

つまり、生体にとって不都合と考えられる刺激に対しては、ある程度の対応が見られる状態です。対光反射や角膜反射といった、脳幹に中枢をもつ反射は保持されています。

昏睡

まぶたを閉じた状態で、いかなる刺激にも反応しません。

疼痛刺激に対する反応や、角膜・対光・嚥下反射なども減弱ないし消失しています。最低限の生命維持機構のみが働いている状態です。

傾眠とうたた寝との違い

傾眠で見られる症状は、パッと見ではうたた寝と区別がつきにくいです。

ただ、高齢者によく見られる傾眠傾向は、認知症や硬膜下血腫、内臓疾患などの病気のサインの可能性が否定できません。

また、放っておくと意識障害が進行してしまう恐れもあり、食事中に傾眠傾向が見られる場合は誤嚥のリスクも高まります。ウトウトするような症状が頻繁に見られる場合は、早めに医療機関に相談したほうが良いでしょう。

傾眠傾向になる要因

傾眠傾向になる要因としては、主に以下のようなことが挙げられます。

  • 加齢による体力の低下
  • 認知症
  • 脱水症状
  • 内科的疾患
  • 慢性硬膜下血腫
  • 薬の副作用
  • 低血圧

それぞれの要因について、詳しく説明します。

加齢による体力の低下

年齢を重ねると、徐々に神経伝達の機能が低下します。

そのため、自然と傾眠傾向になる場合があります。また、年齢を重ねると夜の眠りも浅くなりやすく、日中に眠気を生じることも多いです。そういった点でも、傾眠傾向になりやすいと言えるでしょう。

認知症

認知症の症状の一つに、「無気力傾向が強くなること」があります。

無気力で意欲を失うと脳が興奮状態になりにくく、傾眠傾向が強くなります。また、認知症になると睡眠のリズムが崩れやすいため、夜間の睡眠不足により傾眠傾向が見られることもあります。

脱水症状

高齢者は体内に水分を貯めておく機能が弱くなっているため、若い方に比べると脱水症状を起こしやすいです。

脱水症状になると脳や全身の機能が低下するため、傾眠傾向に繋がります。

内科的疾患

臓器などに何らかの問題が起きている時も、傾眠傾向になりやすいです。

発熱のような基本的な症状から代謝異常のような重度の症状まで、いずれも傾眠傾向の要因となりえます。

特に風邪のような軽度の症状の場合、体が治療のために睡眠を求めている可能性もあります。このような場合は、疾患が治る、熱が下がることで、傾眠傾向がなくなるケースが多いです。

慢性硬膜下血腫

慢性硬膜下血腫は、頭を打つなどの刺激が原因で硬膜と脳の間に血腫ができてしまう病気ですが、この血腫が大きくなると傾眠傾向が見られる場合があります。

頭を打った直後は何もなくても、1~2ヶ月程度経過してから症状が出ることもあります。

血腫が小さい場合には自然治癒の可能性もありますが、基本的には外科手術が必要なため、早期発見が重要です。

薬の副作用

風邪薬や痛み止めを飲むと眠くなるといったように、服用している薬の副作用で傾眠傾向が見られることもあります。

日頃から飲んでいる薬の場合は飲むのをやめることが難しいため、気になる場合は医師や看護師に相談すると良いでしょう。

低血圧

食事性低血圧(食事を摂取した後に急激に血圧が下がること)が、傾眠の要因になっている場合もあります。食事性低血圧は、パーキンソン病やアルツハイマー病、脳血管障害、高血圧、糖尿病などが原因で起こるといわれています。

急激な血圧低下を防ぐためには、食事内容を見直したうえで、ゆっくりと時間をかけて食事をすることが重要です。

傾眠にならないための対策

傾眠にならないための対策としては、主に以下のようなことが挙げられます。

  • 話しかける
  • 体を動かす
  • こまめに水分補給する
  • 食事を見直す
  • 長期的に見守り、支える
  • 薬を調整する

それぞれの対策について、詳しく説明します。

話しかける

外部からの刺激を定期的に与えて、眠る隙を与えないようにします。

会話は、意識を覚醒させるのにも効果的な役割を果たします。コミュニケーションをとることで、脳の働きが活発になる効果も期待できるでしょう。

体を動かす

体を動かすことも、眠りに落ちてしまわないようにするためには効果的です。体を動かすことで、血流が良くなって脳の活性化に繋がります。

また、体を動かして程良い疲労を感じることは、睡眠の質を向上させるという観点でも効果的です。

こまめに水分補給する

脱水症状を防ぐためには、こまめな水分補給が重要です。

こまめな水分補給は熱中症の予防にも繋がります。のどが渇いている自覚がない場合も考えられるため、周囲が必要に応じて水分摂取を促すことも意識しましょう。

食事を見直す

傾眠によって適切な食事がとれなければ、脱水症状や栄養不足になる可能性もあります。

食事中に傾眠傾向が見られる場合には、誤嚥を防ぐためにも食事の内容を見直すことが重要です。食事性低血圧が見られる場合は、ゆっくり時間をかけて食べることを意識しましょう。

長期的に見守り、支える

手術で治るものや、脱水症状のような一時的な原因でなければ、傾眠傾向が改善されるまでには時間がかかるケースが多いです。

医師に相談しながら、周囲が長期的に見守って支えることが重要です。

薬を調整する

薬の副作用が傾眠の原因と考えられる場合は、飲む薬の種類や量の調整が必要なケースもあります。ただ、処方されている薬に関して量や種類を勝手に調整するのは望ましくありません。

薬を調整する場合は、必ず医師に相談したうえで行うようにしましょう。

まとめ

傾眠は意識障害の一つで、うたた寝をしているような症状が見られます。

加齢による体力の低下や認知症、薬の副作用などが原因となっており、食事中に傾眠傾向が見られる場合は誤嚥のリスクも高まります。

定期的に話しかけたり、こまめに水分補給をしたりといったことが傾眠対策になるので、介護を行う際には身内などの周囲の方が、意識的に注意するようにしましょう。

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