睡眠をとるうえで、多くの方が悩んでいることが「目覚めの悪さ」です。
中には「朝スッキリと目覚められず、ぼーっとしたまま午前中を過ごしてしまう」「眠たいまま通勤や通学をしている」という方もいるのではないでしょうか。
この記事では、朝にスッキリ目覚める方法や快適に起きられない原因などを紹介します。「朝気持ち良く起きられるようになりたい」と思う方は、ぜひご一読ください。
- 朝スッキリと起きられない原因
- 睡眠不足
- 日々のストレス
- 肉体的・精神的な疾患
- 朝スッキリ起きるためには睡眠の質が大事
- 睡眠の質を高めて朝スッキリと目覚める方法10選
- ①寝る前にストレッチなどで体を軽く動かす
- ②栄養素を重視した食事を心がける
- ③就寝時間の90分〜120分前に入浴する
- ④温かい飲み物を飲んで体温を上昇させる
- ⑤足首を温める
- ⑥就寝3時間前までに夕食を済ませる
- ⑦就寝前はリラックスする
- ⑧体に合った寝具を使う
- ⑨就寝1時間前からはスマホ・パソコンを見ない
- ⑩翌日の予定を書き出してから寝る
- 朝スッキリ起きられなかった時の対処法3選
- ①寝起きに水を1杯飲む
- ②「耳もみじゃんけん」で体を温める
- ③太陽光をたっぷり浴びる
- まとめ
朝スッキリと起きられない原因
朝にスッキリと目覚めたい方は、まず自分が気持ち良く起きられない原因を把握することが大切です。根本的な原因を解決したうえで睡眠の質を高めれば、より快適に目覚めやすくなります。
スッキリと起きられない原因は人それぞれですが、よくある原因として考えられるのが下記の3つです。
- 睡眠不足
- 日々のストレス
- 肉体的・精神的な疾患
それぞれの原因について詳しく紹介します。
睡眠不足
朝にスッキリ起きられない原因として考えられるのが睡眠不足です。眠る時間帯が夜遅い場合は朝起きるタイミングで深い睡眠に入っているため、気持ち良く起きられないといわれています。
このほかにも、「イライラする」「体の疲れが取れない」など、睡眠不足が体の不調に繋がる可能性もあるので注意してください。睡眠不足の方は1日の睡眠時間をしっかりと確保し、できるだけ夜更かしをしないように心がけましょう。
日々のストレス
日中は心身を活動状態に導く「交感神経」が、夕方から夜は心身をリラックス状態に導く「副交感神経」がそれぞれ働くことで自律神経のバランスを保っています。夜に自然と入眠できるのは、副交感神経が優位となって体を眠りやすい状態に導いてくれるためです。
しかし、ストレスを溜めすぎると自律神経のバランスが乱れます。自律神経のバランスが乱れると夜の時間帯になっても副交感神経に切り替わらず、交感神経が優位のまま眠れなくなる場合があります。
眠れない時期が続くと睡眠不足に陥り、朝スッキリと起きられない原因に繋がる可能性があるので注意しましょう。
ストレスによる自律神経の乱れを防ぐには、適度にストレス解消を行うことが重要です。ストレスを抱えやすい方は自分の時間を多めに確保し、趣味に没頭する、体を動かすなどして溜まったストレスを発散しましょう。
肉体的・精神的な疾患
朝にスッキリ起きられない原因の一つが、肉体的・精神的な疾患です。例えば、怪我や火傷をしているなどの肉体的な疾患がある場合は体の痛みが原因で眠ることができず、目覚めの悪さに繋がる可能性があります。
また、精神的な疾患のなかには「朝に起きられない」など睡眠に関する症状があらわれるものもあります。このような肉体的・精神的な疾患に原因がある場合は、適切な対処法について医療機関に相談しましょう。
朝スッキリ起きるためには睡眠の質が大事
朝にスッキリと起きられない方は、この機会に睡眠の質を見直しましょう。睡眠をとるうえでは、睡眠時間の長さだけでなく質の高さも重要です。
どんなに長時間眠ったとしても、睡眠の質が低いと気持ち良く起きることはできません。熟睡できない時期が続くと睡眠不足に陥り、朝の目覚めの悪さに繋がってしまいます。
睡眠の質を高めて朝スッキリと目覚める方法10選
先述のとおり、朝スッキリと起きるためには睡眠の質を高めることが大切です。
朝スッキリ起きたい方は、質の高い睡眠がとれるように工夫すると良いでしょう。睡眠の質は、主に下記の方法で高めることができます。
- 寝る前にストレッチなどで体を軽く動かす
- 栄養素を重視した食事を心がける
- 就寝時間の90分〜120分前に入浴する
- 温かい飲み物を飲んで体温を上昇させる
- 足首を温める
- 就寝3時間前にまでに夕食を済ませる
- 就寝前はリラックスする
- 体に合った寝具を使う
- 就寝1時間前からはスマホ・パソコンを見ない
- 翌日の予定を書き出してから寝る
以下ではそれぞれの方法について詳しく紹介します。
①寝る前にストレッチなどで体を軽く動かす
夜にぐっすり眠って朝気持ち良く目覚めたい方は、寝る前にストレッチをする習慣をつけると良いでしょう。ストレッチをして体の緊張やコリをほぐしてあげることで、寝つきが良くなり睡眠の質を高められます。
暗めの部屋で深呼吸しながら行うとリラックスしやすく、より高い効果に期待できます。簡単なストレッチで良いので、寝る前は体を伸ばす癖をつけましょう。
②栄養素を重視した食事を心がける
寝つきが良くない方は、普段摂っている食事の栄養素に注目してみてください。中でも積極的に摂取したいのが、アミノ酸の一つである「トリプトファン」です。トリプトファンは脳や体を活動状態に導く「セロトニン」というホルモンを作るために必要な栄養素です。
セロトニンは、夜になると心身を休息モードに導く「メラトニン」に変化します。セロトニンとメラトニンが機能していれば「日中に活動して夜に眠くなる」という健康的なサイクルに沿って生活を送ることができ、寝つきの悪さの解消に繋がるでしょう。
なお、トリプトファンは納豆や豆腐をはじめとした大豆製品、卵や牛肉などに含まれています。食事の際はぜひ意識してください。
③就寝時間の90分〜120分前に入浴する
人の体は、体内部の温度「深部体温」が低くなると眠気が訪れる仕組みになっています。そのため、寝つきを良くしたい方は眠るタイミングで深部体温を低くするために、入浴のタイミングを意識しましょう。
お湯に浸かって上がった体温はお風呂上がりに下がっていくため、就寝時間の90分〜120分前に入浴をしておけば丁度良いタイミングで眠気が訪れます。入浴にはリラックス効果もあるので、より眠りやすくなるでしょう。
ただし、お風呂の温度が高すぎる、または入浴時間が長すぎる場合は心身が覚醒して眠りにくくなる可能性があるので注意してください。
入浴は38℃のぬるめのお湯で25分~30分程度、半身浴なら約40℃のお湯で30分程度、42℃の熱めのお湯であれば5分程度に留めることをおすすめします。
④温かい飲み物を飲んで体温を上昇させる
深部体温を低くするには、温かい飲み物を飲むのも効果的です。就寝前に温かい飲み物を飲んで体温が上昇すると、その後体温が下がっていく過程で眠気が訪れ、より眠りやすくなります。
ただし、アルコールやカフェインが含まれている飲み物は、逆に睡眠の妨げとなるので気をつけましょう。就寝前にアルコールを摂取すると寝つきが悪くなるほか、カフェインには覚醒作用があるため眠れなくなります。
眠る前に飲むのなら、お酒全般、カフェインが含まれているコーヒー、煎茶をはじめとしたお茶類などは避け、ホットミルクなど刺激が少なくリラックスできる飲み物を選びましょう。
⑤足首を温める
足首やふくらはぎの筋肉を温めると、血流が良くなって全身が温まります。全身が温まるとリラックスでき、深い眠りに繋がりやすくなります。
入浴して体が温まったあとは、レッグウォーマーを履いて足首の温かさをキープしましょう。足首は一度冷えると温まりにくいため、入浴後に冷やさないことが大切です。
入浴できない場合は、レッグウォーマーを履いてからドライヤーの温風を1分程度あてると足首が温まります。
⑥就寝3時間前までに夕食を済ませる
夕食は就寝3時間前までに済ませ、それ以降の食事は避けましょう。就寝ギリギリの時間に食事をすると、就寝中に消化活動が行われる影響で睡眠の質が低くなるためです。
消化活動は一般的に2時間〜3時間程度かかるといわれています。消化活動がもたらす睡眠の質の低下を避けるためにも、夕食は就寝3時間前までに済ませることをおすすめします。
⑦就寝前はリラックスする
スムーズに眠るためには、就寝前にリラックスすることが大切です。考え事をしたり、激しい運動をしたりして心身が緊張していると入眠しにくくなるため、就寝前はリラックスするように心がけましょう。
リラックスする方法の例としては「アロマを焚く」「ヒーリングミュージックを聴く」「読書する」などが挙げられます。どの方法がリラックスしやすいかは人によっても異なるので、自分に合いそうな方法を試してみると良いでしょう。
⑧体に合った寝具を使う
睡眠の質を高めるためには、寝具や寝室の温度などの睡眠環境を整えることが重要です。中でも就寝時に使う寝具は睡眠の質に影響する要素が大きいため、できるだけこだわることをおすすめします。
自分の体に合っていない寝具を使っていると、寝づらさを感じてなかなか寝つくことができません。マットレスや枕などの寝具は各製品で高さや硬さなどの特徴が異なるため、使う人によって合うかどうかが変わります。
寝具が体に合っていないと感じる方は、この機会に買い替えてみると良いでしょう。
⑨就寝1時間前からはスマホ・パソコンを見ない
スマホやパソコンの明るい画面を見続けると脳が覚醒するため、就寝1~2時間前からは画面を見ないようにしましょう。夜に画面から発せられるブルーライトを浴びると、体内時計が乱れて睡眠の質が低下します。
スマホやパソコンをだらだら見てしまう方は、夕食後やお風呂後は見ないなど、区切りの時間を作って習慣化しましょう。
⑩翌日の予定を書き出してから寝る
翌日のことを考えると眠れなくなる場合は、翌日の予定ややるべきことを書き出してから寝ましょう。紙に書いて整理すると、気持ちがスッキリして眠りやすくなります。
朝起きるのが憂鬱な場合でも、何か朝の楽しみを用意しておくと自然に起きたくなるかもしれません。美味しい朝食を食べる、お気に入りの音楽を聞くなど、自分がポジティブになれるものを考えましょう。
朝スッキリ起きられなかった時の対処法3選
朝起きてもスッキリしない時は、以下の3つの対処法を試してみましょう。
- 寝起きに水を1杯飲む
- 「耳もみじゃんけん」で体を温める
- 太陽光をたっぷり浴びる
それぞれ詳しく解説します。
①寝起きに水を1杯飲む
就寝中は、コップ1杯分の汗をかくといわれています。朝は体の水分が失われている状態にあるため、寝起きにコップ1杯の水を飲むとスッキリします。朝一番の飲み物はコーヒーやジュースを避け、常温の水または白湯を飲みましょう。
朝の水分補給は、体内時計のずれを調整することにも役立ちます。毎朝体内時計をリセットすると起床と睡眠のリズムが整い、スッキリと目覚めやすくなります。
②「耳もみじゃんけん」で体を温める
寒くて起きられない場合は、ベッドの中で以下の「耳もみじゃんけん」をすると体が温まってスッキリと起きられます。
- 「グー」は耳を丸める
- 「チョキ」は人差し指と中指で耳を挟んで上下に動かす
- 「パー」は耳を引っ張って広げる
耳には多くのツボがあり、マッサージすると全身の血流が促されて温まります。リラックス効果も期待できるため、だるくて起きられない朝におすすめです。
③太陽光をたっぷり浴びる
朝起きたらカーテンを開けて、太陽光をたっぷり浴びると体が目覚めてスッキリします。太陽光を浴びると幸せホルモンとも呼ばれるセロトニンが分泌されて、リラックス効果が得られます。
また、朝に太陽光を浴びると体内時計がリセットされ、夜になると睡眠ホルモンであるメラトニンが分泌されやすくなります。
体を動かせる状況にいる方は、眠気覚ましとしてストレッチを行うことをおすすめします。
血行不良の状態だと眠気が増してしまうため、眠い時は背伸びなどの簡単なストレッチをして血流を促すことが大切です。
まとめ
1日を気持ち良く過ごすためにも、朝はスッキリと目覚めたいところです。
現在、朝スッキリ起きれず悩んでいる方は、まず原因を把握しましょう。主な原因には、睡眠不足や日々のストレス、肉体的・精神的な疾患などが挙げられます。
睡眠不足が原因の場合は、「寝る前にストレッチをする」「寝具を買い替える」などして、睡眠の質を高めることを意識すると良いでしょう。もし、肉体的・精神的な疾患が理由である場合には、医療機関の受診もご検討ください。