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2022.08.19 更新

寝だめでできることとは?具体的な効果や影響・睡眠の質を高める方法も解説

寝だめでできることとは?具体的な効果や影響・睡眠の質を高める方法も解説

仕事や勉強などのスケジュールが逼迫し、徹夜を余儀なくされる場合があります。「睡眠をとる時間が充分に確保できない」と悩んでいる方は、寝だめを検討しているかもしれませんが、長時間の寝だめは睡眠不足の予防には繋がらず、睡眠負債の根本的な解決策にもならないので注意してください。

ただし、短時間の「補充睡眠」は、睡眠不足の解消に役立つ場合もあります。

この記事では、寝だめでできることやできないこと、長時間の寝だめの影響、質の高い睡眠の重要性について解説したうえで、睡眠の質を高める具体的な方法を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

  1. 寝だめでできることは「補充睡眠」
  2. 寝だめでできないこととは
  3. 疲労回復
  4. 先取り睡眠
  5. 睡眠負債の解消
  6. 長時間の寝だめの影響
  7. 生活リズムが狂う
  8. 時間を有効に使えなくなる
  9. 普段から質の高い睡眠の確保が大切
  10. 睡眠の質を高める方法
  11. マットレスや枕を自分に合ったものに変える
  12. アロマテラピーや音楽などでリラックスする
  13. 就寝の約90~120分前に入浴を済ませる
  14. 就寝2時間前になったら、スマホやPCなどの操作をやめる
  15. まとめ

寝だめでできることは「補充睡眠」

補充睡眠とは、「週末などに早めに就寝し、通常よりもやや多めの睡眠時間を確保する」ことや「休憩時間などに、20~30分程度の仮眠・昼寝をする」ことを意味します。

短時間の補充睡眠には一定の効果が認められており、睡眠不足の解消や作業効率の改善に役立つ場合があります。なお、後述する、「睡眠負債の根本的な解決策」にはなりません。

寝だめでできないこととは

寝だめでできないことは、以下の3つです。

  • 疲労回復
  • 先取り睡眠
  • 睡眠負債の解消

それぞれについて、詳しく説明します。

疲労回復

寝だめは、疲労回復には効果が薄いので注意してください。

長時間の寝だめをして起きる時間が遅くなると、生活リズムが乱れ、生活が夜型化する場合があります。その結果、かえって注意力や集中力の低下、易疲労感(体をあまり使っていないのに疲れを感じること)などをもたらす可能性があることを認識しておきましょう。

先取り睡眠

睡眠時間が短くなることが予想される状況において「先取り睡眠」(のちの睡眠不足を予防するために、事前に寝だめをしておくこと)を検討する方もいるのではないでしょうか。

しかし、寝だめによって、睡眠の先取りを行うことはできません。睡眠が足りている状態で睡眠時間を増加させても、ダラダラと質の悪い睡眠をとることになります。

睡眠負債の解消

睡眠負債とは、睡眠不足が借金のように毎日少しずつ積み重なっている状態(慢性的な睡眠不足)のことです。睡眠負債を休日の寝だめによって解消しようとしても、2〜3時間が限度であり、それ以上は効果がありません。

長時間の睡眠によって起きる時刻が遅くなると、太陽の光を充分に浴びられず、体内時計が狂い、睡眠リズムが崩れてしまいます。自律神経が乱れて眠れなくなり、不眠症などの病気に繋がる可能性もあります。

長時間の寝だめの影響

長時間の寝だめの影響は、主に以下の2つです。

  • 生活リズムが狂う
  • 時間を有効に使えなくなる

それぞれについて、詳しく説明します。

生活リズムが狂う

休日に寝だめをすると「遅寝・遅起き」になって生活リズムが狂う可能性があります。

遅い時刻まで眠っていると、光による体内時計の調整が行われません。その結果、生活が夜型化し、仕事の前日に眠りづらくなったり、翌日の目覚めが悪くなったりすることに繋がります。

生活リズムを狂わせないためには、「寝だめをして遅い時刻に起きる」のではなく、「就寝時間を早めにする」あるいは「日中の短時間の仮眠」によって睡眠不足を解消することが大切です。週末であっても、通常と同じ時間に起床することを心がけ、日光をしっかりと浴びることが重要です。

時間を有効に使えなくなる

寝だめによって、休日の睡眠時間が長くなり起床時間が遅くなると、自由に使える時間が減ってしまいます。「ただ寝ているだけ」の休日を過ごしてしまうと、気分転換にならない場合もあります。人生を有意義なものにするうえで、休日の過ごし方は重要です。

普段から質の高い睡眠の確保が大切

普段から質の高い睡眠の確保が大切

ここまで述べてきたように、寝だめにはあまり効果がなく、デメリットが多いことに注意してください。

睡眠時間は「長ければ長いほど良い」というものではありません。睡眠において大切なのは「時間」よりも「質」です。睡眠負債の状態に陥ることがないように、普段から睡眠の質を高めることを心がけましょう。

なお、最適な睡眠時間は、体質や年齢、季節によって異なります。「日中に眠気で困らない程度の自然な睡眠」を確保できているのであれば、平均的な睡眠時間より短くても問題ありません。ちなみに、日本人の平均睡眠時間は、おおよそ6〜8時間程度です。

睡眠の質を高める方法

睡眠負債の解消には、寝だめではなく、睡眠の質を高める必要があります。以下は、睡眠の質を高める場合に役立つ主な方法です。

  • マットレスや枕を自分に合ったものに変える
  • アロマテラピーや音楽などでリラックスする
  • 入浴を就寝時間の約90~120分前に済ませる
  • スマホとパソコンは就寝時間2時間前まで

各方法について、詳しく説明します。

マットレスや枕を自分に合ったものに変える

マットレスは、なるべく「体圧分散性」に優れ、「適度な反発力」があるものを選びましょう。

「体圧分散」とは、寝ている時に体にかかる圧力(体重による負荷)を分散させることを意味し、睡眠中の体への負担を軽減するうえで重要です。また、適度な反発力があることで、快適な寝返りを打つことが可能になります。

なお、枕はしっかりとした体格の方には「高め」のものが、細身の方には「低め」のものが適しています。質の高い睡眠を実現するために、マットレスや枕を自分に合ったものに変えてみましょう。

アロマテラピーや音楽などでリラックスする

自律神経は、日中活動モードである交感神経優位の状態になっています。その状態から、夜になるにつれて、体を休ませる副交感神経優位の状態へと切り替わっていきます。

就寝前にリラックスすれば、副交感神経優位の状態への切り替わりが妨げられずに、快適な入眠と質の高い睡眠の実現が可能です。リラックスする方法は、「アロマテラピーを活用する」「音楽を流す」などが挙げられます。

就寝の約90~120分前に入浴を済ませる

人間は、一旦体温が上昇し、その後、下がり始めるタイミングで眠気が誘発されるようになっています。

就寝の約90〜120分前に入浴を済ませると、寝床に入るタイミングで体温が下がりはじめて自然な眠気が促され、心地良く入眠できることを覚えておきましょう。なお、38度のぬるま湯の場合は25~30分程度、42度の熱めのお湯の場合は5分程度の入浴がおすすめです。

就寝2時間前になったら、スマホやPCなどの操作をやめる

スマホやタブレット端末、パソコンなどの画面から発せられる光を浴びると、睡眠の質が低下する可能性があります。これは、光によって、眠気を促す「メラトニン」の分泌が妨げられ、脳が覚醒状態になることが原因です。

就寝2時間前になったら、スマホタブレット端末、パソコンなどの操作をやめましょう。

まとめ

基本的に、「長時間の寝だめ」は、睡眠不足の予防や解消に繋がらず、疲労回復にも役立ちません。また、睡眠負債の根本的な解決策にもならないことに注意してください。ただし、短時間の「補充睡眠」には、一定の効果が認められています。

長時間の寝だめを行うと、「生活リズムが狂う」「時間を有効に使えなくなる」といったデメリットがあります。大切なのは、週末などに睡眠時間を長くすることではなく、普段から質の高い睡眠を確保することです。

睡眠の質を高める方法は「マットレスや枕を自分に合ったものに変える」「アロマテラピーや音楽などでリラックスする」「入浴を就寝の約90~120分前に済ませる」「就寝2時間前になったら、スマホやPCなどの操作をやめる」といったものが挙げられます。自身に適した方法で、質の高い睡眠を確保しましょう。

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