就寝中に関節の痛みにより起きてしまうことが多く、困っている方もいると思います。関節痛が起きる原因や痛みを和らげる方法を知っていれば、痛みがひどい時にも対処できるでしょう。
また、関節痛が起きた場合にするべきではないことに関しても把握しておくことで、症状の悪化を防げる場合があります。
この記事では、関節痛で眠れない原因や関節痛を和らげるための対処法、関節痛が生じた場合に推奨できないことなどに関して、説明します。
関節痛の原因
関節痛は、不眠をもたらす要因の一つです。関節痛の原因としては、主に以下が考えられます。
- 関節リウマチなどの病気
- 更年期障害
- 関節の軟骨がすり減るため
それぞれの原因に関して、詳しく説明します。
関節リウマチなどの病気
複数の関節で痛みが生じている場合は、関節リウマチなどの病気が関係している可能性が高いです。関節リウマチが原因の関節痛は、中年女性に多く見られる傾向にあります。
また、風疹や風邪などの病気も原因として考えられ、大人が風疹を発症すると関節痛を伴う場合があります。
更年期障害
更年期障害は、女性によく見られる症状です。女性ホルモンには関節の炎症を抑えて痛みを感じにくくする作用があり、関節を形成する骨や軟骨などには女性ホルモンの受容体が存在します。
更年期障害によって女性ホルモンの分泌が減少すると、炎症を抑える作用が失われるため、関節痛が起こるとされています。
関節の軟骨がすり減るため
関節の軟骨は、骨同士がぶつかって痛みが生じるのを防ぐ役割を担っています。立ち仕事や重いものの運搬、激しいスポーツ、体重の増加などによって軟骨は徐々にすり減っていきます。
その結果、痛みを感じやすくなって関節痛が生じる場合があります。
関節痛を和らげて眠るための対処法
関節痛を和らげられれば、安眠に繋がる可能性があります。痛みの原因によって対策が異なり、風疹や風邪などの病気の場合は医療機関を受診するべきです。
病気以外が原因として考えられる場合に家庭でできる対処法として、主に以下が挙げられます。
- 関節に負担をかけないように生活する
- 湿布を貼る
- ストレッチなどの適度な運動をする
- サポーターを使う
- 寝具を自分に合ったものに変える
それぞれの対処法に関して、詳しく説明します。
関節に負担をかけないように生活する
関節痛は、関節にかかる負担が大きくなることで痛みが生じる場合があるため、なるべく関節に負担をかけないように生活することが重要です。
具体的には、「階段をなるべく避ける」「長時間の歩行や正座を避ける」「肥満気味の方は体重を落とす」といったことを意識しましょう。
湿布を貼る
痛みを抑えるためには湿布を貼ることが多いですが、関節痛によって生じる痛みにも効果的な場合があります。湿布には冷湿布と温湿布があるので、痛みの症状に応じて使い分けましょう。
ただし、副作用が生じるリスクもあるため、違和感を覚えたらすぐに剥がし医療機関を受診してください。
ストレッチなどの適度な運動をする
ストレッチなどの適度な運動は、関節の動きを良くしたり、関節の痛みを和らげたりするのに効果的な場合があります。痛む箇所によって適切な運動方法は異なるので、それぞれに応じたストレッチなどを行いましょう。
ただし、適切に行わなければ痛みが悪化する可能性もあります。痛みが酷くならない範囲での運動を心がけましょう。
サポーターを使う
膝や腰の関節痛に悩んでいる場合は、サポーターを使用することもおすすめです。痛む箇所を固定することで、関節への負担軽減が期待できるほか、患部の冷え防止にも繋がります。
ただし、正しく着用できていないと、血行不良などを招く場合があるので注意しましょう。
寝具を自分に合ったものに変える
寝姿勢を改善することで、痛みが生じにくくなる場合があります。そのため、寝姿勢に関わる枕やマットレスなどを自分に合ったものに変え、正しい寝姿勢で眠ることが重要です。
痛みを和らげるだけでなく、睡眠の質の向上にも繋がるでしょう。
関節痛が生じた場合に推奨できないこと
関節痛が生じた場合に推奨できないこととして、以下が挙げられます。
- 安静にする
- 自己判断で薬を服用する
それぞれに関して、詳しく説明します。
安静にする
関節痛が生じ始めた時には、まず安静にすることが大切です。しかし、痛みを懸念して動かずに運動不足になると、かえって筋力の低下や体重増加を招く可能性があります。その結果、関節への負担が増加して痛みが悪化する場合もあるため、痛みがある程度治ったら可能な範囲で動くほうが良いでしょう。
適度な運動を行うことで筋力アップや体重減少が期待できるので、痛みの改善に繋がるかもしれません。
自己判断で薬を服用する
慢性的な関節痛などで通院しているにもかかわらず、薬が効かないからといって、自己判断で服用量を増やしたり勝手に服用を辞めたりしてはいけません。
医師の判断に従うべきなので、薬の服用に関して疑問がある場合は、まず医師に確認しましょう。
関節痛の痛みで眠れない場合は病院の受診も検討する
リウマチや更年期障害といった病気が原因の場合は、医師に診断してもらうことが望ましいです。そのため、関節痛で眠れない場合は早めに医療機関の受診を検討しましょう。
適切な処置を受けることで、痛みが和らいで眠れる場合があります。
まとめ
関節痛の原因として考えられるのは、関節リウマチをはじめとする病気や更年期障害などです。これらによって引き起こされる痛みにより、睡眠が阻害される場合があります。
関節の痛みを和らげて眠りやすくするためには、湿布を貼ったりサポーターを使用したりすると良いでしょう。普段から関節に負担をかけないように生活することや、寝具を自分に合ったものに変えることも効果的な場合があります。
痛みの原因がわからない場合は、自己判断で対処するのではなく、早めに医療機関を受診して、適切な処置を受けることを心がけましょう。