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2022.11.30

【医師監修】寝る前に水を飲むと体に良い?得られる効果や正しい補給方法を解説

【医師監修】寝る前に水を飲むと体に良い?得られる効果や正しい補給方法を解説

寝る前に水分を摂取すると、さまざまなメリットがあるとされていますが、実際にどのような効果が期待できるのか把握できていない方もいるのではないでしょうか。

闇雲にただ水分補給を取り入れるのではなく、正しい知識を覚えておくことが大切です。

この記事では、寝る前に水分を摂ったほうが良い理由や効果、水分補給の正しい方法などを解説します。就寝前の習慣として水分補給を取り入れたい方は、ぜひ参考にしてください。

  1. 寝る前に水分補給するならコップ1杯がおすすめ
  2. 寝る前に水を飲むことで得られる睡眠以外の効果
  3. 覚えておきたい正しい水分補給の方法
  4. 水分補給の目安は1日1.2L 
  5. 小まめな水分補給が大切
  6. 寝る前に水を飲むのが不安な時はどうする?
  7. 「ダイエット中に水を飲むと太る?」と疑問に感じている場合
  8. 就寝中のトイレ(尿意)が不安な場合
  9. まとめ

寝る前に水分補給するならコップ1杯がおすすめ

寝る前に水を飲むことは、体の状態によっては就寝中の脱水症状を予防できるという観点から、寝る前にコップ1杯程度の水を飲むことが推奨される場合があります。

就寝時はコップ1杯程度の汗をかくといわれており、就寝中に水分が不足すると脱水症状になる可能性があります。

脱水症状になると、のどが乾いて目が覚めるうえに、発汗やめまい、手足のしびれといった症状が生じることもあるため、睡眠の質の低下に繋がります。

ただし、睡眠時の脱水症状の防止としては寝る前の水分補給が推奨されるものの、水を飲むことで夜間頻尿の症状を助長する可能性があります。

そのため、夜間頻尿が気になる方は医師に相談のうえ、自分の症状に適する水分摂取の方法を検討するようにしましょう。

なお、夜中にのどが乾いて起きてしまう場合は脱水症状のサインになるため、その場合は速やかに水分を補給してください。

森川髙司

森川髙司

森川内科クリニック 理事長

就寝中の発汗には深部体温を下げる働きがあります。睡眠前に汗の材料である水分を摂取することによって、深く質のいい眠りに繋がります。

寝る前に水を飲むことで得られる睡眠以外の効果

就寝前に水を飲むと、睡眠以外にも良い効果が期待できるという意見もあります。例えば水を飲むことで、脳梗塞や心筋梗塞の予防に繋がるケースです。

脳梗塞は血液がドロドロになり、血管が詰まってしまうことで引き起こされますが。正しい水分補給は血液がドロドロになるのを防止し、結果的に脳梗塞を予防する効果が期待できます。

ただし、水分を摂取したからといってすぐに血流が改善するわけではないため、寝る前に水を飲むだけではなく、起床時や入浴の前後など小まめに補給するように心がけましょう。

また、水分不足になると肌のバリア機能が低下し、乾燥や肌荒れ、吹き出物といった肌トラブルを招きやすくなります。そのため、小まめな水分補給は肌を整える美容効果も期待できるとされています。

覚えておきたい正しい水分補給の方法

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水分補給は大切ですが、闇雲にたくさん飲めば良いというものではありません。水分補給をする時は、正しい知識を把握しておくことが大切です。

水分補給をする時のポイントとして、以下のことが挙げられます。

  • 水分補給の目安は1日1.2L 
  • 小まめな水分補給が大切

それぞれ解説します。

水分補給の目安は1日1.2L 

成人男性の場合、身体の約60%が水分とされており、摂取量が不十分だと健康への影響が懸念されます。

日常生活では、普通に生活するだけで約2.5Lの水分が失われるそうです。そのうち、食事から摂取したり体内で作られたりする水分は1.3Lといわれています。

残りの1.2Lは意識的に水を飲んで補給する必要があるので、1日の水分補給の目安として覚えておきましょう。

なお、体内の水分が5%失われると脱水症状があらわれるため、症状があらわれる前に早めの水分補給を心がけることも大切です。

小まめな水分補給が大切

一度に大量の水を飲むと身体への負担になるため、就寝前や起床時、入浴後のほか、のどの乾きを感じた時など小まめに水分補給を行いましょう。特に夏場は熱中症のリスクもあるため、水分補給の回数を増やすことをおすすめします。

また、水分補給をする時は胃腸への負担も考えて、冷たい水は避けて常温の水を飲むとより良いとされています。

なお、寝る前はコップ1杯の水分補給がおすすめですが、大量に飲むとトイレが近くなり、睡眠の質が低下する可能性があります。人によって水分補給のタイミングは異なるので、医師に相談したり状況に応じて飲む量を変えたりしましょう。

森川髙司

森川髙司

森川内科クリニック 理事長

寝る前に水を飲むことは大切ですが、飲みすぎには注意してください。寝る前に水分を摂取しすぎると、低ナトリウム血症になる可能性があります。低ナトリウム血症とは、血管内のナトリウム値に対して相対的に水分量が過剰になることで、疲労感や頭痛などの症状を引き起こします。

寝る前に水を飲むのが不安な時はどうする?

ダイエット中の方や夜中にトイレで目覚めるのが心配な方など、人によっては寝る前に水を飲むのが不安に感じることもあるでしょう。そのような方に向け、ここでは以下のシーンに合せた水分補給を解説します。

  • 「ダイエット中に水を飲むと太る?」と疑問に感じている場合
  • 就寝中のトイレ(尿意)が不安な場合

いずれかに該当する方は、ぜひご一読ください。

「ダイエット中に水を飲むと太る?」と疑問に感じている場合

水とダイエット効果には医学的な根拠がなく、水を飲んだからといって、痩せたり太ったりといった直接的な影響はないと考えられています。

ただし、エネルギー消費の観点からダイエットに効果があるとする説があるほか、水を飲んで便通が良くなることで、結果的に体重が減るといったことはあるかもしれません。

水を飲むことでダイエットに影響するというより、日々の健康のために適切な水分補給を心がけると良いでしょう。

就寝中のトイレ(尿意)が不安な場合

寝る前に水を飲むと、就寝中のトイレが気になる方もいると思いますが、トイレを気にして一切水分補給しないより、適量を正しく飲む意識を持つことをおすすめします。

頻繁にトイレに起きる場合は水分を過剰に摂取している可能性があるため、量を減らすことも検討してみてください。

また、水分を補給する時間帯は決まっているわけではなく、小まめに補給することが大切です。就寝中のトイレが気になるようなら就寝直前ではなく、入浴後や寝る1,2時間前など、水分補給する時間帯に気をつけるのも良いでしょう。

なお、夜間頻尿が疑われる場合は、必要に応じて医師に自分の状況を相談して、水を飲むタイミングについてアドバイスをもらうのも一つの手段です。

まとめ

寝る前にコップ1杯程度の水を飲むことで、就寝中の脱水症状を防止する効果が期待できるとされています。

また、脱水症状を引き起こさないためにも、日常生活では1.2Lを目安にして意識的に水分補給を行うことが重要です。一度に大量の水を飲むのではなく、寝る前や起床時、入浴後など小まめに補給するように心がけましょう。

なお、寝る前の過剰な水分摂取は就寝中の尿意に影響する可能性があるため、注意が必要です。夜間頻尿が気になる方は、一度医師に相談して、自分に最適な水分補給のタイミングをアドバイスしてもらいましょう。

この記事の監修者
森川髙司
森川髙司森川内科クリニック 理事長
森川内科クリニック 理事長。奈良県立医科大学卒業、奈良県立医科大学付属病院で臨床研修医(第2内科)。その後、吉野病院、田北病院内科医長、向山病院副院長などを経て、尼崎市塚口の地に医療法人煌仁会森川内科クリニックを設立。現在、産業医や校医も務める。
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