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2023.02.07 更新

【医師監修】肩こりは「バンザイ寝」が原因?放置するリスクと寝方の改善方法を解説

【医師監修】肩こりは「バンザイ寝」が原因?放置するリスクと寝方の改善方法を解説

朝起きたら無意識にバンザイ寝になっている方のなかには「肩こりがひどい」という方や「起床時に疲労感がある」という方も多いのではないでしょうか。

バンザイ寝は一時的には楽に感じるかもしれませんが、続けているとさらに肩こりの悪化やいびきなどに繋がる可能性が高いので、早めの改善が必要です。

この記事ではバンザイ寝に関する原因や、根本的な改善方法を紹介します。睡眠の質を低くする原因となっているバンザイ寝をしてしまう方は、ぜひ参考にしてください。

  1. 大人がバンザイ寝の寝方をする原因とは?
  2. バンザイ寝の寝方を続けるリスク
  3. バンザイ寝は起床時の疲労感に繋がる
  4. バンザイ寝はむくみ・肩こり悪化の原因になる
  5. バンザイ寝の治し方を紹介
  6. 寝る前にストレッチをする
  7. 湯船に浸かって筋肉をほぐす
  8. 自分に合ったマットレスや寝具を使う
  9. まとめ

大人がバンザイ寝の寝方をする原因とは?

赤ちゃんがバンザイポーズをして寝ている姿を見かけたことがある方も多いと思います。

赤ちゃんは体が未発達であるため、寝る時にバンザイポーズすることによって体温調整や、呼吸器官のフォローをしています。

赤ちゃんの場合は、呼吸器官が発達していないため自然なポーズでも、呼吸器官が発達している大人にとってバンザイポーズは不自然なポーズです。

バンザイをすると胸が開き酸素を多く取り込めます。つまり、大人がバンザイポーズをするということは、呼吸の浅さが原因になっている可能性が高いのです。

とくに肩こりがある方や猫背の方はバンザイポーズの寝方が楽に感じやすいのではないでしょうか。そのような方は、バンザイをすると背筋が伸び、一時的に首から肩にかけての筋肉が緩むため、気持ちよく感じるのです。

このような理由から、バンザイ寝をする方は肩や首がこっていたり、頭が疲れていたりなど、疲労が溜まっている傾向にあるといえます。

また、睡眠中に「寝返り」をしないこともバンザイ寝の原因の一つとなります。寝返りには、就寝中に長時間体の一部へ負荷がかかることを避け、血行を促進する役割があります。

血行不良になると肩こりが悪化し、バンザイポーズで寝ることが増え、さらに肩こりが悪化するという負のループとなってしまう恐れがあります。

そのため、睡眠中にバンザイポーズをしてしまう方は、原因を取り除いたり、心地良い寝返りができる寝具などを使う必要があります。

川上洋平

川上洋平

かわかみ整形外科 院長・医学博士

呼吸が浅いと、毛細血管内の空気が不足し、細胞に十分な酸素や栄養が運ばれなくなってしまいます。その結果、脳・臓器・筋肉など身体の機能が低下し、体のだるさや肩こり、頭痛などの症状に繋がってしまいます。

呼吸が浅くなる原因としてはさまざまな可能性が考えられますが、猫背もその一つです。横隔膜が圧迫されて柔軟性が失われてしまうことで、肺が上下に動きにくくなり、呼吸が浅くなってしまいます。

また、ストレスも原因の一つとして考えられています。ストレスを感じると交感神経が優位になることで、横隔膜が緊張状態となり、柔軟性が失われて呼吸が浅くなります。

口呼吸も原因の一つといえます。口呼吸は楽に空気が吸えますが、呼吸が浅くなりやすい傾向があります。一方で、鼻呼吸は深くゆっくりとした呼吸になるので、少しの力で肺の奥にまで酸素がいきわたります。呼吸の浅さを改善するためには、普段からリラックスして、腹式呼吸を意識することが大切です。

バンザイ寝の寝方を続けるリスク

バンザイ寝を続けていると、下記のような症状に繋がるリスクがあります。

  • いびきや睡眠時無呼吸症候群に繋がる
  • 起床時の疲労感に繋がる
  • むくみ・肩こりの悪化の原因になる

それぞれについて以下で詳しく紹介します。

バンザイ寝は起床時の疲労感に繋がる

バンザイ寝をすると、前述のとおり顎が圧迫され気道が狭くなることにより、就寝中に取り入れる酸素量が減ります。

体に溜まった疲労物質の代謝や緊張した筋肉の再生には酸素が必要ですが、取り入れる酸素量が減ると全身に回る酸素量も減り、内臓機能の低下を含め、さまざまな機能を阻害してしまいます。

このようにバンザイ寝は、酸素の循環を妨げることになるので、起床時に「十分寝たはずなのになぜか疲れが取れない」という症状に繋がります。

バンザイ寝はむくみ・肩こり悪化の原因になる

バンザイ寝をすると、肩から腕にかけての血管が伸びます。血管が伸びるということは、血管が細くなるということを意味するため、長時間この状態が続くと筋肉が硬くなり、リンパや血液の流れが悪くなる、いわゆる「血行不良」に繋がります。

血行不良はむくみや肩こり、冷え性といった症状の原因となります。また前述したとおり、バンザイポーズで寝ることが楽に感じるようになってしまい、さらなる肩こり悪化に繋がってしまう恐れがあります。

バンザイ寝の治し方を紹介

バンザイ寝を改善する方法としては、大きく分けて下記の3つがあります。

  • 寝る前にストレッチをする
  • 湯船に使って筋肉をほぐす
  • 自分に合ったマットレスや寝具を使う

今すぐ取り入れられるものもあるため、バンザイ寝による体調不良に悩んでいる方は参考にしてください。

寝る前にストレッチをする

バンザイ寝を治すためには、寝る前に筋肉をやわらげることが大切です。

日中にデスクワークなどで
長時間同じ姿勢でいる方などは、首や肩の筋肉が硬くなることが原因でバンザイ寝をしてしまいがちになります。

寝る前に軽めのストレッチをして、肩や首の筋肉を動かし、こり固まった部分をほぐしましょう。筋肉がほぐれると、腕を上げて寝なくても楽に眠れます。

ただし、激しい運動は交感神経優位の状態にし、睡眠の質を下げるため注意が必要です。あくまでもリラックス感を感じる程度のストレッチや運動に留めておきましょう。

川上洋平

川上洋平

かわかみ整形外科 院長・医学博士

日中にデスクワークなどで長時間同じ姿勢でいると、首や肩の筋肉が硬くなり、バンザイ寝につながります。バンザイ寝を治すためには、寝る前にストレッチで肩や肩甲骨、背中の筋肉をやわらげることが大切です。

【肩回しストレッチのやり方】
両手を肩に置き、前に10回、後ろに10回ずつ回します。できるだけ肘を下げないように意識して、肩甲骨を大きく動かすようなイメージで回しましょう。

【肩甲骨を動かすストレッチのやり方】
①後ろ手で手を組み、後方へギューッと引っ張ります。
②5秒キープしたら力を抜いて腕を下におろしましょう。
背中が丸まらないように気を付けながら取り組みましょう。

【背中のストレッチのやり方】
①両腕を真上に伸ばします。
②両腕で持ったダンベルを徐々におろすイメージで、曲げた状態の両腕を頭の後ろぐらいの位置で止めます。

【肩と背中のストレッチのやり方】
手を組んで前方に伸ばし、伸ばしきったら30秒間キープします。30秒間キープしたら全身の力を抜きましょう。

湯船に浸かって筋肉をほぐす

筋肉をほぐす方法として、寝る前にストレッチと一緒に「入浴」を取り入れると効果的です。ぬるめのお風呂に15分ほど浸かり、肩や首の筋肉をほぐしましょう。

半身浴などもリラックス効果により筋肉をほぐせるため、おすすめです。


ただし、お湯の温度が熱すぎると逆に筋肉が緊張状態になるうえ、交感神経優位になり寝付きが悪くなるため注意が必要です。

おすすめは、ぬるめのお湯で入浴し筋肉をほぐしたあと、軽めのストレッチをして寝るという流れです。入浴によって筋肉の緊張がほぐれているため、より高いストレッチ効果が期待できます。

その状態で寝ると質の高い睡眠が期待できます。

川上洋平

川上洋平

かわかみ整形外科 院長・医学博士

筋肉の緊張をほぐす方法として、寝る前にストレッチと一緒に「入浴」を取り入れると効果的です。ぬるめのお風呂に15分ほど浸かり、肩や首の筋肉をほぐしましょう。

半身浴などもリラックス効果により筋肉をほぐせるため、おすすめです。ただし、お湯の温度が熱すぎると逆に筋肉が緊張状態になるうえ、交感神経優位になり寝付きが悪くなるため注意が必要です。

おすすめは、ぬるめのお湯で入浴し筋肉をほぐしたあと、軽めのストレッチをして寝るという流れです。入浴によって筋肉の緊張がほぐれているため、より高いストレッチ効果が期待できます。

また、入浴は就寝直前ではなく、1時間ほど前に済ませるのがポイントです。入眠の際、人の体は就寝中のエネルギー消費を軽減するために手足から熱を発散して、体温を下げようとします。入浴で一時的に体温が上がると、体温調節機能が作動して入眠を促進するため、体温調節機能を最大に活かした質の高い睡眠につなげることができるでしょう。

自分に合ったマットレスや寝具を使う

バンザイ寝の根本的な解決をするためにはマットレスなどの寝具を見直すことも大切です。

例えばマットレスなどの寝具は柔らかすぎると腰が沈んでいると寝返りが打ちにくくなり、肩こりや腰痛の原因になります。

そのほか、柔らかすぎるとマットレスの上でバランスをとろうとして無意識にバンザイ寝になってしまうこともあります。

低反発マットレスや、内部のコイル数が少ないマットレスなど、柔らかすぎるマットレスを使用している方は少し硬めのマットレスに変えることをおすすめします。

ただし、マットレスの硬い・柔らかいはその人の体重や体型にもよるため、自分の体に合うマットレスを探す必要があります。自分にとって硬すぎず柔らかすぎず、適度な反発力と体圧分散があるマットレスを選びましょう。

もし、マットレスなどの寝具が自分に合っていない場合は、ストレッチなどでは改善できない可能性があります。長期的かつ根本的な解決を目指すのであれば、自分に合ったマットレスを選びましょう。

まとめ

デスクワークが多い方など、日中に同じ姿勢が長時間続き筋肉が硬直している方は特にバンザイ寝になりがちです。

一時的に楽に感じる姿勢ですが、長期的にその状態を続けると肩こりなどに繋がるリスクが高くなります。

バンザイ寝が原因で「寝起き時に疲れている」、「十分寝たはずなのに日中に倦怠感がある」といった方は、今回紹介したストレッチや入浴などの改善方法のほか、根本的な解決方法であるマットレスの見直しなどをおこないましょう。

早めに改善することで、肩こりのなどのリスクを避け、毎日快適に過ごせます。

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この記事の監修者
川上洋平
川上洋平かわかみ整形外科 院長・医学博士
医師・医学博士・整形外科専門医。神戸大学医学部卒業。米国ピッツバーグ大学留学、膝スポーツ疾患や再生医療を学び、北播磨総合医療センター、神戸大学病院、新須磨病院勤務を経て、患者さんにやさしく分かりやすい医療を提供することを目的に、かわかみ整形外科クリニックを開業。日本整形外科学会専門医、日本リハビリテーション医学会認定医、再生医療学会認定医。英文論文執筆多数。専門は膝関節外科、スポーツ障害、再生医療。かわかみ整形外科クリニック( https://kawakamiseikei.jp/ )

※医師が特定の商品を推奨しているわけではありません

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