NELL
  1. NELL
  2. WENELL
  3. 【医師監修】巻き肩とは?寝る時に気を付けたいポイントや改善方法も解説
2023.02.07 更新

【医師監修】巻き肩とは?寝る時に気を付けたいポイントや改善方法も解説

【医師監修】巻き肩とは?寝る時に気を付けたいポイントや改善方法も解説

スマホやパソコンの操作・作業が多い方に増えている悩みの一つが「巻き肩」です。巻き肩を放置すると体の不調に繋がる場合もあるので、できるだけ早めに改善したいところです。

しかし、改善方法や対策がわからず、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、巻き肩の概要や寝る時に気を付けるべきポイント、改善方法などを紹介します。巻き肩に悩んでいる方はぜひご一読ください。

  1. 巻き肩とは肩が前に出ている姿勢のこと
  2. 巻き肩を放置するとどうなる?
  3. 巻き肩の場合は横向き寝の姿勢で寝ないように注意しよう
  4. 巻き肩の改善方法
  5. ストレッチをする
  6. 猫背にならないよう心がける
  7. 適度な運動で筋力を維持する
  8. パソコンやスマホを見過ぎないようにする
  9. まとめ

巻き肩とは肩が前に出ている姿勢のこと

巻き肩とは、通常よりも肩の位置が前方へとスライドし、肩甲骨ごと肩が前に出ている姿勢のことを指します。上から見ると両肩が巻いたように見えることから、巻き肩と呼ばれています。

巻き肩の原因はさまざまなものが考えられますが、主な原因として挙げられるのが以下の6つです。

  • 長時間のデスクワークやスマホの見過ぎ
  • 視力の悪化
  • 寝る時の姿勢
  • 運動不足
  • 筋力の低下
  • 骨盤のゆがみ

特にスマホが普及している昨今では、「スマホの見過ぎ」によって巻き肩に悩む方が増えています。普段からスマホをよく操作する方は、巻き肩かどうか確認してみると良いでしょう。

なお、巻き肩かどうかは、正面から鏡を見た時に「手の甲」が見えるか否かで判断が可能です。手を横におろして真っ直ぐに立った時、歪みのない体であれば、基本的には手の甲が正面から見えることはありません。

手の甲が見える場合は肩が本来あるべき位置になく、巻き肩になっている可能性があります。

巻き肩を放置するとどうなる?

巻き肩を放置するとどうなる?

巻き肩は病気ではないため、人によっては放置してしまう場合もあるでしょう。

しかし、巻き肩は姿勢の悪さだけでなく、体の不調に繋がる可能性もあるため、そのまま放置するのはおすすめしません。

巻き肩を放置すると、下記のような不調が起きる場合があります。

  • 肩こりや頭痛
  • 目の疲れ
  • 睡眠の質の低下
  • 腰痛
  • 自律神経の乱れ

肩こりや目の疲れなど、巻き肩で生じた体の不調は普段のパフォーマンスにも悪い影響を与えかねません。健康的な生活を送るためにも、できるだけ巻き肩は放置せず改善するように努めましょう。

巻き肩の場合は横向き寝の姿勢で寝ないように注意しよう

巻き肩の原因の一つとして挙げられるのが、眠る時の姿勢です。

横向きで寝ると、上半身の体重が下側の肩にかかります。すると無意識に肩の負担を減らそうとして肩を前にずらしてしまい、同じ姿勢で寝続けることで巻き肩になる場合があります。

そのため、巻き肩を改善したい、または予防したい方は、巻き肩の原因となる横向き寝は避けましょう。

巻き肩の改善方法

巻き肩が原因で起こる肩こりや腰痛などを防ぐには、まず巻き肩を改善することが大切です。

以下、巻き肩を改善できる可能性がある方法になるので、巻き肩による姿勢の悪さや体の不調に悩まされている方は、ぜひ実践してみてください。

  • ストレッチをする
  • 猫背にならないよう心がける
  • 適度な運動で筋力を維持する
  • 高さの合った枕を使う
  • パソコンやスマホを見過ぎないようにする

それぞれの改善方法を、下記で詳しく紹介します。

久手堅司

久手堅司

せたがや内科・神経内科クリニック院長

巻き肩の状態にもよりますが、上記の方法を実践すれば自力で改善することも可能です。ただし、症状が強い時は医療機関を受診するようにしましょう。日頃の姿勢や生活習慣のほうが、対策としてはより重要です。

ストレッチをする

巻き肩の解消には、胸の筋肉の奥にある「小胸筋」のストレッチが効果的です。

小胸筋が硬くなると肩甲骨が前に引っ張られてしまい、巻き肩になりやすくなります。下記の手順に沿ってストレッチを行い、小胸筋をほぐしてあげましょう。

  • ベッドや布団にあおむけに寝る
  • 両手を左右に大きく開く
  • 上記をゆっくり長めに、繰り返し行う

猫背にならないよう心がける

巻き肩と猫背は違うものですが、併発することが多いため注意が必要です。前のめりで猫背な姿勢は肩が前に出るため、巻き肩になりやすくなります。

また、巻き肩によって肩が内側に入ると、胸の筋肉に凝りが生じます。すると反対側の肩甲骨周りの筋肉が引っ張られて、「猫背」になる場合があります。

猫背と併発すると姿勢が余計に悪くなり、見た目の悪さや体の不調を誘発します。姿勢の悪さを悪化させないためにも、普段から猫背にならないよう意識しましょう。

久手堅司

久手堅司

せたがや内科・神経内科クリニック院長

猫背や巻き肩の改善には、市販のサポートグッズを活用しての矯正でも問題ありません。ただし、肩を反らす場合には、腰に負担がかからないように注意してください。サポートグッズは、合うものがあれば効果的です。締め付けが強いと腕にしびれや痛みが出るので注意しましょう。

適度な運動で筋力を維持する

巻き肩の原因の一つが、筋力の低下です。

正しい姿勢を保つための体幹が衰えると背中が丸くなってしまい、巻き肩になりやすくなります。普段から適度な運動を行い、良い姿勢を保つための筋力を維持しましょう。

久手堅司

久手堅司

せたがや内科・神経内科クリニック院長

巻き肩対策として、腕の付け根にある三角筋や、両脇の下から腰に向かって逆三角形に伸びている広背筋を鍛えるのが効果的です。

パソコンやスマホを見過ぎないようにする

パソコンやスマホの見過ぎも、巻き肩の原因となるので注意してください。

スマホの操作時は前のめりの姿勢になりやすく、巻き肩に繋がる場合があります。

また、パソコンを操作する際、キーボードを打つために手を下に向けた状態が続くと肩の位置が前のほうにスライドしてしまい、巻き肩になる可能性があります。

巻き肩を改善・予防するには、普段から良い姿勢を保つことが大切です。パソコンやスマホの見過ぎは避け、操作時は姿勢が前のめりにならないように意識しましょう。

まとめ

スマホを操作する機会が増えた昨今、巻き肩に悩む方は増えています。

巻き肩は姿勢の悪さだけでなく体の不調にも繋がるため、ストレッチや適度な運動で早めに改善しましょう。

また、巻き肩を改善するには、寝る時の姿勢も重要です。肩に負担のかかりやすい横向き寝は避け、仰向けなどで寝るように心がけてください。

この記事の監修者
久手堅司
久手堅司せたがや内科・神経内科クリニック院長
医学博士。「自律神経失調症外来」、「気象病・天気病外来」、「寒暖差疲労外来」等の特殊外来を行っている。これらの特殊外来は、メディアから注目されている。著書に「気象病ハンドブック」誠文堂新光社。監修本に「毎日がラクになる!自律神経が整う本」宝島社等がある。
ページのトップへ