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2025.01.10 更新

寝起きに体温が高いのはなぜ?原因や睡眠との関係、体温を適切に保つ方法など紹介

寝起きに体温が高いのはなぜ?原因や睡眠との関係、体温を適切に保つ方法など紹介

定期的な検温は、自分の健康状態を把握するためにも大切な行為です。健康管理を行うため、寝起きに体温を測っている方も多いと思いますが、体温がいつもより高いと、不安になることもあるでしょう。

この記事では、寝起きの体温が高い原因や睡眠と体温の関係性、睡眠時の体温を理想的な状態に保つ方法を紹介します。寝起きの体温が高い場合と発熱の違いも解説するため、寝起きの検温で「いつもより体温が高くて不安」と感じたことがある方は、ぜひご一読ください。

  1. 寝起きの体温が高い原因とは
  2. 内的要因
  3. 外的要因
  4. 寝起きの赤ちゃんや子どもの体温が高い場合は?
  5. 寝起きの体温が低い場合にも注意が必要
  6. 平熱とは何度?
  7. 体温は年齢や性別でも異なる
  8. 発熱は何度から?
  9. 睡眠と体温の関係
  10. 深部体温が下がると眠気が生じる
  11. 起床に向けて深部体温が上昇する
  12. 睡眠時の体温を理想的な状態に保つ方法
  13. 寝室の温度を調整する
  14. 電気毛布を適切に使用する
  15. 寝起きはだらだら過ごさない
  16. 就寝前の約90〜120分前に湯船に浸かる
  17. 就寝前の運動は避ける
  18. 適切に寝具を使う
  19. まとめ

寝起きの体温が高い原因とは

寝起きの体温が高い原因とは

普段から寝起きの体温が高い方の中には、「寝起きに体温が高いのは当然」と考える方もいるでしょう。

しかし、寝起きは必ずしも体温が高くなるわけではありません。そもそも人の体温は朝の時間帯が一番低く、夕方に最も高くなる仕組みになっています。

それでは、なぜ寝起きに体温が高くなることがあるのでしょうか。寝起きの体温が高くなる原因としては、心身の内側に原因が潜んでいる「内的要因」、外部から受ける影響に原因がある「外的要因」が関係していると考えられています。

以下では、寝起きの体温が高くなる原因を、内的要因と外的要因に分けて解説します。

内的要因

寝起きの体温は、以下の内的要因に起因して高くなる可能性があります。

  • ストレス
  • 感情の変化
  • 月経

過度なストレスがかかった時や興奮状態にある時は、体温が高くなりやすいです。また、女性は月経が来るまでの2週間、通常よりも体温が0.5度程度高くなる傾向にあります。

外的要因

続いて、外的要因で体温が高くなる主な原因を見ていきましょう。

  • 寝室の気温
  • 布団やパジャマなどの熱気
  • 食事

寝室の温度が高い、または寝具やパジャマに熱気がこもっていると、体温が高くなる原因になることがあります。このほか、食後も体温が高くなりやすいです。

なお、測った体温がいつもと違うと健康面に不安を覚える場合もありますが、朝と夕方の体温差が1度以内であれば、体調面は問題ないといわれています。体温が高くても体調に明らかな変化がない限りは、過度に心配しなくても良いでしょう。

また、先述したように食後は体温が上がるため、より正しい体温を測りたい方は、寝起きと食事前の夕方に1回ずつ測ることをおすすめします。

上記に該当する項目がないにもかかわらず寝起きの体温が高い場合は、単純に「平熱が高い」ケースも考えられます。平熱が知りたい方は、起床後・午前・午後・夜の計4回体温を測り、それぞれの体温を把握しましょう。

寝起きの赤ちゃんや子どもの体温が高い場合は?

寝起きの赤ちゃんや子どもの体温が高い場合は?

子どもは大人に比べて体温が高い傾向にあります。そのため、寝起きで37度を超えることは特に珍しいことではありません。37度を超えていても元気な状態であれば、過度に心配しなくても良いでしょう。

ただし、38度を超える場合は、体内に侵入したウイルスや細菌を排除する防御反応として発熱している可能性が考えられます。

38度を超える発熱が見られて自宅で看病する場合は、次のポイントに注意しましょう。

  • 水分をこまめに飲ませる
  • 安静に過ごさせる
  • 食事を無理に食べさせない
  • 風呂は無理に入らせず、入浴する場合は短時間で済ませる
  • 過ごしやすい室温を保つ

上記の看病をしても熱が続く場合や、ほかにも気になる症状が見られる場合は、早めに専門機関を受診しましょう。

子どもの体調変化は迅速な対応が求められるケースが少なくないため、日頃から体温や健康状態を把握することは重要です。

寝起きの体温が低い場合にも注意が必要

寝起きを含めて、体温が36度を下回る状態を「低体温」と呼びます。明確な定義はありませんが、一般的に内臓や脳などの深部体温が低い状態です。

冷え性と混同されやすいですが、冷え性は深部体温が正常なことも多く、手足などが冷える自覚症状が発生する傾向があります。

一方、低体温では深部体温が下がり、放置すると免疫力の低下や思考力の低下に繋がるため対処が必要です。

寝起きで低体温の場合は、次の方法を実行してみましょう。

  • 防寒対策ができる衣類を着る
  • 体を温める食事を意識する
  • 寝室を温かくする

寝起きで体温が低い場合は、暖かい衣類や電気毛布で体を保温し、温かいスープや甘いもの、白米・パンなどの炭水化物を摂取して体温を上げましょう。

また、暖房が点いている部屋に移動する、あるいは暖房を点けて室温を上げるのも良い方法です。

なお、就寝時の暖房について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

寝る時 エアコン
【医師監修】寝る時はエアコンを使ったほうが良いの?冷房・暖房を使う際のポイントも解説

平熱とは何度?

自分の健康状態を管理するためには、自分の平熱を把握しておくことが大切です。

平熱は平均で36.6度〜37.2度とされていますが、個人差があるので一概にはいえません。もともと平熱が低い方であれば、37度程度でも発熱を疑ったほうが良いでしょう。

そのため先述のとおり、一日の中で時間帯を分けて複数回測り、これらの体温値を時間帯ごとの平熱として把握すると良いでしょう。なお、平熱の測定は、1日だけで終わるのではなく、日をあけて何日間か測ることがおすすめです。

体温は年齢や性別でも異なる

体温は、年齢によっても変化します。子どもの体温はやや高く、成長するにつれて落ち着いていき、高齢時にはさらに体温が低くなる傾向があります。検温時は、自分の年齢も考慮したうえで判断しましょう。

また、年齢だけでなく性別でも体温は異なります。例えば、女性は生理前になると、ホルモンの影響で体温が上がる場合があります。

発熱は何度から?

発熱は何度から?

寝起きに体温が高い場合は、感染症などが原因で発熱している可能性があります。発熱とは、医学的には体温が37.5度以上のことを指します。そのため、寝起きに体温が37.5度以上ある場合は、寝起きで体温が高いと捉えず、発熱を疑いましょう。

ただし、先述したように平熱には個人差があるため、平熱が低い方は37.5度以下でも発熱している可能性があります。

睡眠と体温の関係

そもそも、睡眠と体温には以下のような関係があります。

  • 深部体温が下がると眠気が生じる
  • 起床に向けて深部体温が上昇する

それぞれを詳しく解説します。

深部体温が下がると眠気が生じる

深部体温とは、脳や内臓など体の中心部の体温のことで、深部体温が下がると眠気が生じます。

深部体温は、皮膚の表面温度が上がり手足から熱が放出されることで下がります。冷え性などで皮膚の表面温度が上がりにくいと、深部体温が下がり切らないため眠気が生じにくく、睡眠の質が悪くなります。

起床に向けて深部体温が上昇する

一度下がった深部体温は、起床に向けて上昇を始めます。しかし、深部体温が上がりにくいと、覚醒に上手く移行できず、目覚めにくくなる可能性があります。

例えば、電気毛布や暖房をつけたまま眠ると、深部体温が高い状態が維持されやすく、眠りが浅くなります。電気毛布や暖房を使う場合は、タイマーを設定するなど、温度を調整しましょう。

なお、これらはあくまでも「深部体温」であるため、検温で測れる体温とは性質が異なります。

睡眠と体温の関係は、以下の記事で詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてください。

睡眠体温
【医師監修】睡眠の質には体温の上下が重要?人間の体温変化について詳しく解説

睡眠時の体温を理想的な状態に保つ方法

睡眠時の体温を理想的な状態に保つ方法

先述したように、就寝時と起床時の体温と睡眠には密接な関係があります。そのため、睡眠時の体温を理想的な状態に保つことは、睡眠の質を高めるうえで大切です。

普段の眠りが浅い方は、睡眠時の体温を理想的な状態に保てるように工夫しましょう。睡眠時の体温を理想的な状態に保つ方法としては、以下の6つが挙げられます。

  • 寝室の温度を調整する
  • 電気毛布を適切に使用する
  • 寝起きはだらだら過ごさない
  • 就寝前の約90〜120分前に湯船に浸かる
  • 就寝前の運動は避ける
  • 適切に寝具を使う

それぞれの方法を詳しく紹介します。

寝室の温度を調整する

睡眠時の体温を理想的な状態に保ちたい方は、寝室の温度に気を付けてください。部屋の温度が高いと体の熱を放散しにくくなり、深部体温も下がりにくくなります。

深部体温が下がらないと眠りが浅くなったり、入眠しにくくなったりして睡眠の質が低下する可能性があるため注意が必要です。

熱を放散しやすい環境でぐっすり眠るためにも、就寝時は寝室の温度を少し低めに調整しましょう。

電気毛布を適切に使用する

電気毛布は寒い時期に便利なアイテムですが、加熱したまま眠ると睡眠の質が低下する可能性があります。この時、温度が高い寝室で眠る場合と同様に体の熱を放散しにくくなり、深部体温も下がりにくくなります。

電気毛布を使用する際はあらかじめタイマーをセットするなどし、長時間の使用は避けて適切に使うよう心がけましょう。

寝起きはだらだら過ごさない

ぐっすりと眠るためには、体温変化のリズムを崩さないためにも寝起きにだらだら過ごさないことが大切です。人の体温が変化するリズムには規則性があり、このリズムに沿って睡眠と覚醒のバランスが保たれています。

そのため睡眠中は体温が低下していますが、体温のバランスを保つためには朝はしっかり起きて体温を上げなければいけません。

朝が苦手な方には大変かもしれませんが、寝起きだからといってだらだらすると体温変化のリズムが崩れ、夜に眠れなくなる可能性があります。目が覚めたらできるだけすぐに起きて活動するよう心がけましょう。

就寝前の約90〜120分前に湯船に浸かる

睡眠時の深部体温を下げるためには、就寝90~120分前の入浴が効果的です。湯船にゆっくり浸かると手足の血行が良くなるため、体の熱を放散しやすくなります。

そして、熱が放散されやすくなる分、体内部の深部体温が下げやすくなるので、自然と入眠しやすくなります。

また、入浴には、心身をリラックス状態に導く「副交感神経」が優位になる効果があるため、心身が緊張状態でなかなか寝つけない場合でも、入浴をしてリラックスすれば、より眠りやすくなるでしょう。

入浴の際は、38度のぬるめのお湯で約30分間、半身浴であれば40度程度のお湯で約30分間の入浴がおすすめです。42度の熱めのお湯に浸かる場合は、入浴時間を5分程度に留めるなど時間を調整しましょう。

いずれの場合も、睡眠時の体温を保つために、高温のお湯への長時間の入浴は避けましょう。

就寝前の運動は避ける

習慣的に適度な運動を行うと、寝つきが良くなる効果があります。

しかし、就寝直前に運動を行うと深部体温が下がりにくくなり、かえって寝つきが悪くなる可能性があるため、運動は就寝3時間前までに行いましょう。どうしても就寝前に体を動かしたい場合は、本格的な運動は避けて軽めのストレッチ程度で済ませましょう。

なお、睡眠に効果的な運動のタイミングは、夕方〜夜の時間帯が良いとされています。時間に余裕がある方は、ぜひ意識してください。

また、ここまでに紹介した方法以外に、季節に合わせてお使いのシーツの素材を変えてみることもおすすめです。以下の記事では、シーツの素材や種類を解説しているので、ぜひ参考にしてください。

シーツ 種類
シーツにはどんな種類があるの?マットレスカバーや敷きパッドとの違いも解説

適切に寝具を使う

過度な保温性・保湿性のある寝具や通気性の悪い寝具を使うと、布団の中の温度が高くなりすぎる可能性があります。布団の中の温度が高いと就寝時の体温も高くなり、睡眠の質が低下する場合があるので気をつけてください。

なお、快適に眠るためには、布団の中の温度を30度前後、湿度を50%前後に保つことが良いとされています。理想的な温度・湿度を保てるよう、時期や就寝環境に合わせて適切な寝具を使いましょう。

まとめ

体の不調をいち早く察知するためには、自分の平熱を把握したうえで定期的な検温を行うことが大切です。また、一般的には37.5度以上は発熱と捉えられますが、平熱には個人差があることを覚えておきましょう。
なお、子どもは大人に比べて体温が高めで、37度を超えることは珍しくありません。38度以上の発熱でも、元気が保たれているなら自宅で看病しつつ、様子を見ましょう。

体温は性別や年齢だけでなく、気温やストレスのような外的な要因でも変化します。「寝起きだから体温が高いだけ」と考えるのではなく、まずは体温が高くなった要因を考えると良いでしょう。

また、体温が36度を下回る状態を低体温と呼びます。放置すると、風邪が治りにくい、疲れやすいなどの不調に繋がりやすいので注意しましょう。

さらに、体温は健康面だけでなく、夜にぐっすりと眠るためにも重要な要素です。最近よく眠れていない方は、睡眠中の体温を理想的な状態に保てるように、紹介した内容を参考に寝室の環境調整や寝る前の入浴法、寝る前の過ごし方を工夫してください。

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