温度が高く、湿気も多い夏は、できるだけ涼しく過ごしたい季節です。ただし、何もかけずに寝ると寝冷えや衛生面の心配があります。そのため、夏の暑い夜を快適に眠るために、夏用の布団を探している方も多いのではないでしょうか。
夏に質の高い睡眠をとるためには、肌掛け布団やタオルケットなど夏用布団の使用がおすすめです。いくつかのポイントから自分に合った夏用布団を選ぶと、快適な睡眠に繋がります。
この記事では、夏用布団の必要性や種類、選び方などを解説します。夏用布団の購入をお考えの方や、夏は掛け布団を使わず寝ているという方は参考にしてください。
夏用の布団はなぜ必要?
夏用布団が必要な理由は、主に以下の2つです。
- 体が冷えるのを防ぐため
- 衛生的な問題のため
それぞれの理由を詳しく解説します。
体が冷えるのを防ぐため
夏用の布団が必要な理由は、エアコンや扇風機などで体の冷えを防ぐためです。夏はエアコンの設定温度が低かったり、扇風機の風が体に直接あたったりすることから、露出した体の表面から熱が放出され、体が必要以上に冷えてしまいます。
寝ている間に体が冷えすぎてしまうと、本来の体温調節機能が働かず、だるさや食欲不振など夏バテの原因となる場合もあります。睡眠の質を保って暑い夏を乗り切るためにも、夏用の布団の使用は大切です。
衛生的な問題のため
夏用の布団は、暑い時期に合わせて吸水性や速乾性の高い製品や「丸洗いできる」「簡単に干せる」などお手入れをしやすい製品も多数あります。
人が睡眠中にかく汗はおよそコップ1杯分といわれており、夏はさらに多くの汗をかきます。また、皮脂の汚れも付着しやすい時期です。衛生的でない布団を使用していると、あせもや布団に菌が繁殖する原因となります。
寝具は毎日使うものであり、衛生面には特に注意が必要です。夏用の布団は、汗をよくかく蒸し暑い夏も、衛生面でも快適な睡眠をサポートします。
夏用の布団は冬用と何が違う?
夏用と冬用の布団の違いをご存知でしょうか。基本的に夏用の布団は、冬用の布団に比べると軽量で薄手のものがほとんどです。暑い夜も快適に眠るための設計になっています。
そのため、冬用の布団を夏に使用することはおすすめできません。前述したように、夏は蒸し暑く多くの汗をかく時期です。そのような時期に冬用の布団を使っていると、布団の中に熱がこもり、必要以上に汗をかいて体調不良に繋がる可能性もあります。
夏用の布団は住んでいる地域や布団の種類にもよりますが、5月から10月頃に使うことが一般的とされています。季節に合った布団を使って、快適な睡眠をとりましょう。
夏用寝具の種類
夏用の布団や関連する寝具は、主に以下のものがあります。種類ごとの特徴を把握し、自分が使いやすいものを選びましょう。
- 肌掛け布団
- タオルケット
- 夏用シーツ・布団カバー
肌掛け布団
肌掛け布団は一般的な掛け布団より中綿の量が少なく、薄手で軽い掛け布団です。中綿には合成繊維や羽毛などの素材が使われており、夏のエアコンがきいた環境でも体を冷やすことなく、ちょうど良い暖かさで眠れます。
肌掛け布団には洗濯が可能なタイプもあります。洗濯ネットが必要なもの、弱水流のみ洗濯可能なものなど製品により洗濯方法は異なるため、購入する際は洗濯表示も合わせて確認しておきましょう。
タオルケット
タオルケットとは、厚手のタオル地でつくられた掛け布団です。さらさらとして肌触りが良く吸水性が高いため、汗による蒸れや汗の蒸発による寝冷えの心配も少なくなります。湿度の高い日本の夏に適した寝具です。
タオルケットはタオル地のため洗濯しやすく、お手入れが簡単な点も魅力です。なお、似たような寝具にガーゼケット(薄いガーゼを重ねたもの)やリネンケット(麻の一種であるリネンでつくられたもの)もあります。肌触りなどの使用感から、お好みで選んでください。
夏用シーツ・布団カバー
夏用の寝具を選ぶ際は、掛け布団だけでなくシーツや布団カバーにも注目しましょう。
夏用のシーツやカバーには、接触冷感タイプや吸湿性に優れたものなどさまざまな種類があります。夏用シーツ・布団カバーの使用は汗による蒸れやベタつきを抑え、寝心地の良さに繋がります。
また、綿(コットン)や麻(リネン)などの天然素材は蒸れにくく、洗濯もしやすい性質があります。天然の素材のため肌にも優しく、安心して使える点も特徴です。
夏用布団の選び方
ここでは、夏用布団を選ぶ際のポイントを3つ解説します。
- 機能性で選ぶ
- 素材で選ぶ
- 睡眠環境で選ぶ
それぞれの選び方を詳しく見ていきましょう。
機能性で選ぶ
夏用布団を選ぶ際は、通気性に注目して選びましょう。汗をかきやすい夏場は、布団の内側の湿度を適度に保ち、余分な水分を外側に放出する通気性の優れた製品がおすすめです。通気性の優れた製品は蒸れにくく、湿度の高い梅雨の時期でも快適に使用できます。
また、衛生面が気になる方は抗菌防臭機能のある夏用布団も選択肢の一つです。そのほか、消臭機能や吸水速乾機能など、近年ではさまざまな機能をもつ夏用布団が販売されています。自分の重視するポイントに合った製品を選びましょう。
素材で選ぶ
夏用布団の素材には、綿や麻、絹などの天然素材、ポリエステルやレーヨンなどの化学素材など、さまざまな素材が使用されています。
例えば天然素材の綿は吸湿性があり、適度な弾力性と固さをもっています。化学素材のポリエステルは放湿性と加工のしやすさなどの特徴を持ち、抗菌防臭加工や防ダニ加工などさまざまな加工が施されています。
夏用布団の素材はそれぞれに特徴があり、手触りやお手入れの仕方にも違いがあるため、自分に合った素材を選びましょう。
睡眠環境で選ぶ
夏用の布団は睡眠環境による使い分けが大切です。エアコンを使う場合や肌寒さを感じる秋口などは、適度に保温力があり体が冷えすぎない肌掛け布団が向いています。
一方、扇風機を使う場合や発汗量の多い方の場合は、吸水性の高いタオルケットがおすすめです。特に綿素材のタオルケットは吸水性が高く、寝汗を吸い取ってくれます。
使用する空調機器や季節などに合わせた睡眠環境の調整が重要です。
夏用布団のお手入れ方法
夏は冬よりも汗を多くかくため、こまめにお手入れをする必要があります。夏用布団は洗濯可能な商品が多くなっていますが、素材によっては洗濯できないものや天日干しできないものもあるため、洗う前に洗濯表示を確認しましょう。
洗濯した夏用布団は、もの干し竿やバルコニーの手すりなどを使って天日干しまたは陰干しをします。布団に水分が残るとカビや臭いの原因になるため注意してください。
なお、洗濯不可の場合は天日干しや陰干し・クリーニングでお手入れしましょう。布団を干す時間は、比較的湿度の低い午前10時〜午後3時の間が適しています。
夏用布団の洗い方
夏用の布団を洗う際は、前述したように洗濯できる素材かどうかをチェックしましょう。
洗濯できる布団であれば、布団が入る大きめの洗濯ネットに入れて洗いましょう。洗濯ネットに布団を入れる際は、汚れが目立つ部分を外側にして、まずは山折りと谷折りを交互に繰り返して折りたたみ、その後くるくると丸めます。この折りたたみ方をすると、大きな布団もまんべんなくきれいに洗うことができます。
洗濯する際は、洗濯機に搭載されている布団を洗えるモードで洗濯します。敷パッドやカバーは、内側に溜まっているホコリなどを取り除いてから、布団と同様に洗濯ネットに入れて洗いましょう。
洗濯頻度は?
布団そのものを洗濯できない場合でも、敷パッドやカバーの洗濯は可能です。
夏は汗の量が増え、皮脂などの汚れが寝具に付きやすいことから、週に1回の洗濯が望ましいとされています。ただし、目立つ汚れがある場合は、週1回に限らず気付いた時点で洗うと「汚れが落ちない」ようなトラブルは減るでしょう。
汗や汚れをそのままにして使い続けていると汚れが取れなくなったり、嫌な臭いの原因になるため、こまめに洗濯しましょう。
また、布団にカバーをかけず使っている場合は、衛生面からもカバーを装着して使用することをおすすめします。
布団の干し方
洗濯した布団はしっかり乾かさないとカビや臭いの原因になります。
そのため、洗濯後はもの干しやバルコニーの手すりなどを使って、天日干しか陰干しをしましょう。洗濯できない布団の場合も同様に、天日干しか陰干しをします。
「夏用布団のお手入れ方法」の項目でも解説しましたが、干す時間は湿気が少ない午前10時~午後3時の間を目安に干しましょう。
まとめ
夏用布団は、エアコンや気温の低下による寝冷えを防ぎ、快適な睡眠を支える寝具です。洗濯可能な製品が多く、衛生面でも安心して使用できます。
夏用布団には肌掛け布団やタオルケットなどの種類があります。機能性や素材、睡眠環境などにより、自分に合った種類を選びましょう。夏は汗をかきやすいため、こまめな洗濯やお手入れをおすすめします。
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