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2022.10.31 更新

【医師監修】朝起きられない原因とは?体内時計のメカニズムや整える具体策など解説!

【医師監修】朝起きられない原因とは?体内時計のメカニズムや整える具体策など解説!

朝すっきり起きたいのになかなか起きられず、悩んでいる方は多いのではないでしょうか。仕事や学校がある日に起きられないと遅刻に繋がり、その後の活動にも悪影響となってしまいます。

朝スムーズに起きられると、日中、意欲的に活動しやすくなるため、朝起きられない状況はなるべく改善したいものです。

この記事では、起床と深く関わる「体内時計」に関する情報や、朝起きられない原因などを解説します。朝スムーズに起きるための対策も紹介するため、朝起きられず悩んでいる方は参考にしてください。

  1. 朝の起床には「体内時計」が深く関わる
  2. 朝起きられない3つの原因
  3. 睡眠不足に陥っている
  4. ストレスで自律神経が乱れている
  5. 生活習慣や就寝環境が整っていない
  6. 朝起きられないのは病気の可能性もある
  7. うつ病
  8. 起立性調節障害
  9. 睡眠リズム障害
  10. 朝起きられない時に取り入れたい対策
  11. 朝から太陽光を浴びる
  12. 入浴・運動で体温を上下させる
  13. 快眠しやすい枕・マットレスを使う
  14. 就寝前の坐禅の習慣
  15. まとめ

朝の起床には「体内時計」が深く関わる

朝すっきり起きるためには、「体内時計」が整っている必要があります。体内時計とは、体温や臓器の働き、ホルモン分泌などの生体リズムを制御・調整する機能のことです。

体内時計は意識しなくても約1日周期でリズムを刻んでいますが、体内時計の周期は24時間より若干長くなっています。体内リズムを整えて規則正しい生活を送るには、ずれた体内時計の周期を外界の24時間周期と一致させなくてはなりません。

体内時計がリセットされないままだと、生活リズムがどんどん後ろ倒しになってしまい、夜更かしして睡眠不足になったり、朝起きづらくなったりする可能性があります。

体内時計が整っていれば、夜になると自然と眠くなり、朝はスムーズに起きやすくなります。朝なかなか起きられない場合、何らかの理由で体内時計が乱れている可能性が考えられるため、日常の過ごし方を見直して体内時計を整えることが大切です。

朝起きられない3つの原因

朝起きられない場合、体内時計が乱れている可能性があるのは前述したとおりです。それに加えて、睡眠時間が足りていない、ストレスを抱えているなど、さまざまなことが原因となって起きられない可能性があります。

ここでは、朝起きられない時に考えられる以下3つの原因について解説するので、自分に当てはまるものがないか日々の生活を振り返ってみましょう。

  • 睡眠不足に陥っている
  • ストレスで自律神経が乱れている
  • 生活習慣や就寝環境が整っていない

詳しい内容を解説します。

睡眠不足に陥っている

朝起きられない場合、そもそも睡眠時間が足りていないのかもしれません。

厚生労働省が発表した「健康づくりのための睡眠指針2014(※)」によると、日本の成人の睡眠時間は6時間以上8時間未満の方が約6割を占めています。このことから、一般的に必要な睡眠時間も6時間以上8時間未満程度と考えられているため、目安にすると良いでしょう。

ただし、必要な睡眠時間は人それぞれ異なり、年齢や季節によっても変化するものです。日頃の睡眠時間を見直し、睡眠不足になっていないか確認しつつ、自分にとって必要な睡眠時間を確保するよう努めましょう。

(※)厚生労働省 健康づくりのための睡眠指針2014

ストレスで自律神経が乱れている

日々の生活でストレスが溜まっていると、自律神経が乱れて睡眠の質が落ち、朝起きられなくなる場合があります。

人の体温や内蔵機能などをコントロールする自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」という2種類があります。日中、意欲的に動くために交感神経が優位な状態から、夜になると体を落ち着かせるために副交感神経が優位な状態へとスムーズに移行するのが理想です。

しかし、ストレスを受けると交感神経が過剰に働き、夜になっても副交感神経が優位な状態に切り替わらないため、自然な眠気が促されづらくなります。こうして自律神経が乱れると、睡眠不足になって朝起きづらくなる可能性があります。

ストレスによる自律神経の乱れから朝起きられない状態を招かないためにも、ストレスを解消させる術を持っておき、ストレスを溜めない意識が大切です。

生活習慣や就寝環境が整っていない

食事・入浴・運動をはじめとした生活習慣や、室温湿度・音環境・寝具などの就寝環境が乱れていると、起床しづらくなることがあります。

夜の食事時間が遅くなると、睡眠の時間帯が後ろにずれて朝起きづらくなります。これは、生活習慣のなかで、朝の起きづらさを解決する最も重要なポイントです。

そのほか、日中にまったく運動していないと体が疲労せず、夜になってもなかなか眠気が促されないかもしれません。日中に長く昼寝をすれば、夜の睡眠に影響を与えて寝付きづらくなり、結果として翌朝の起きづらさに繋がると考えられます。

また、うるさいテレビや音楽が流れている部屋では熟睡しづらく、狭いベッドや硬すぎる枕を使っていると寝づらさを感じて、朝すっきり起きられなくなるケースもあるでしょう。

朝スムーズに起床するためには、バランスの良い食事をとる、入浴して体を温める、適度な運動をするなど、生活習慣を整えることが大事です。

それに加えて、室温をエアコンで調整する、寝具を寝やすいものに買い替えるなど、就寝環境の見直しも行いましょう。

朝起きられないのは病気の可能性もある

朝起きられない場合、睡眠不足やストレスだけが原因なのではなく、何かしらの病気が関係している可能性もあります。主に考えられる病気として、ここでは以下3つについて説明します。

  • うつ病
  • 起立性調節障害
  • 睡眠リズム障害

なお、必ずしもここで説明する病気が原因というわけではなく、ほかの病気の可能性もあります。病気が疑われる場合は、速やかに医療機関を受診して適切な診断を受けましょう。

うつ病

うつ病によって睡眠障害が起こり、朝起きられなくなるケースもあります。うつ病は、気分の落ち込みやだるさ、頭痛といった症状があらわれる病気です。

うつ病と聞くと、夜なかなか眠れない「不眠症状」を思い浮かべるかもしれませんが、朝起きられない「過眠症状」がでることもあります。人によっては朝起きられず、昼まで寝てしまうこともあるようです。

起立性調節障害

起立性調節障害は、小学校高学年~中学生に多くみられ、自律神経の調整の異常が原因で起こるとされる病気です。

朝なかなか起きづらくなるうえに頭痛も起こることから、学校に遅刻したり行きづらくなったりするケースもあります。そのほか、立ち眩みや倦怠感、頭痛・腹痛などが症状としてあらわれます。

睡眠リズム障害

睡眠リズム障害は、体内時計の周期を外界の24時間周期に合わせられないことが原因で起こる病気です。起床時の眠気や倦怠感、頭痛などの症状があらわれます。

睡眠リズム障害を抱えていると、本来眠らなければいけない時間に眠くならず、起きていなければいけない時間に眠くなってしまいます。

睡眠リズム障害をはじめ、ここで紹介した3つの病気を疑う場合や、つらい症状が続いたり何らかの異常が見られたりする場合には、医療機関を受診して医師の診断を受けることを推奨します。

自己判断で病気を判別するのは難しく、もし既に病気になっている場合は適切な治療を受けなくてはなりません。まずはかかりつけ医に相談する方法でも良いので、放置しないよう気を付けてください。

朝起きられない時に取り入れたい対策

朝起きられない時に取り入れたい対策

朝すっきり起きるために、自分でできる対策に取り組みましょう。

冒頭で説明した体内時計を意識した生活を送ることで、朝スムーズに起きやすくなります。ここでは、体内時計を整えたり睡眠の質を高めたりするための対策を3つ紹介するので、ぜひ参考にしてください。

  • 朝から太陽光を浴びる
  • 入浴・運動で体温を上下させる
  • 快眠しやすい枕・マットレスを使う
  • 就寝前の坐禅の習慣

それぞれの内容を詳しく解説します。

朝から太陽光を浴びる

朝から太陽光を浴びることで体内時計がリセットされ、体が活動モードに切り替わります。朝起きたら寝室のカーテンを開けて、太陽光を浴びましょう。

太陽光を浴びると、睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌が抑制され、代わりに脳を目覚めさせる「セロトニン」が分泌されるため、活動的に動きやすくなります。

メラトニンは太陽光を浴びてから14時間後に再び分泌されはじめるので、朝から太陽光を浴びておけば、夜に自然な眠気が誘発されてスムーズに眠りやすくなるでしょう。

また、朝起きる時間を一定にすることで生活リズムが整うため、毎日同じ時間帯に起きるのも大切なポイントです。休みだからといってダラダラと寝るのではなく、仕事の日も休みの日も同じくらいの時間に起きるのが理想的です。

入浴・運動で体温を上下させる

体温が上昇したあと、下降するタイミングで眠気は促されます。寝床に入る時に眠気があらわれるよう入浴方法に気を配り、日中に適度な運動に取り組みましょう。

おすすめの入浴時間は、就寝する90~120分前です。湯温によって入浴方法は異なるため、以下を目安にしてください。

  • 38℃のぬるめのお湯で25分~30分程度
  • 42℃の熱めのお湯であれば5分程度
  • 半身浴なら約40℃のお湯で30分程度

また、運動は就寝3時間前くらいに有酸素運動に取り組むと、適度に体温が上がり、スムーズに眠りにつきやすくなります。就寝直前の激しい運動は目が覚めてしまうため控えてください。

なお、運動による睡眠への影響は体温の上下だけでなく、体が疲労することで眠気の誘発にも繋がります。無理のない範囲で、適度な運動に取り組みましょう。

快眠しやすい枕・マットレスを使う

睡眠の質を高めて朝すっきり起きるためには、自分の体に合う寝具を使うことも大事です。特に、就寝中の首や頭を支える枕と、全身を支えるマットレスの質にこだわることをおすすめします。

まず枕は、自分の体型や寝姿勢に合う高さのものを選びましょう。体格が良い方は背中が厚いため高めの枕、細身の方は背中が薄いため低めの枕が向いています。

寝姿勢に応じて枕の高さを選ぶ場合は、以下のポイントを参考にしてください。

  • 仰向け寝:背骨が緩やかなS字カーブを描く高さ
  • 横向き寝:頭から背骨が真っすぐになる高さ

上記に加えて、マットレスは適度な硬さで体を支えられるものを選びましょう。マットレスが柔らかすぎると体が沈み込みすぎて寝姿勢が崩れ、硬すぎると体の出っ張った部位だけで体を支えなくてはならず、無理な姿勢を取り続けることになります。

また、スムーズに寝返りを打ちやすい枕・マットレスであることも重要です。就寝中、体には重力による負荷がかかりますが、寝返りを適宜打つことで体への負荷が分散されて寝やすくなります。

就寝前の坐禅の習慣

就寝前には、姿勢を整えながら深呼吸をする坐禅の時間を作ることをおすすめします。坐禅は呼吸に意識を集中させ、無の時間を作ることがポイントです。雑念が沸いてしまう方は、呼吸の数を数えるようにしてください。

就寝前の坐禅は、自律神経の働きを整え、睡眠の質を改善し、翌朝すっきり目覚められるようになります。坐禅を組む時間は無理のないよう数分から始めて、徐々に時間を伸ばして20分程できると良いでしょう。

まとめ

朝すっきり起きられない場合、単純に睡眠不足に陥っていたり、ストレスを受けて自律神経が乱れていたりする可能性があります。もし病気が疑われる場合には、速やかに医療機関を受診して医師による診断を受けましょう。

また、朝スムーズに起きるためには、生体リズムを調節する役割を持つ体内時計を整える必要があります。

朝起きてすぐに太陽光を浴びる、就寝時刻の約90~120分前に入浴するなど、体内時計を整えるための行動を起こすことで、朝起きられない状態を改善できるかもしれません。中でもおすすめの方法は坐禅です。

この記事で紹介した対策を参考に、体内時計を意識しながら日々を過ごしましょう。

この記事の監修者
種市摂子
種市摂子合同会社Ridente産業医事務所 代表
精神科専門医・産業医・合同会社Ridente産業医事務所代表 たわらクリニックなどを経て、現在合同会社Ridente産業医事務所代表 IT企業・ベンチャー企業・IPOを目指す企業を中心にメンタルヘルス領域で産業医AIやテクノロジーの活用を推進、日本精神神経学会産業保健に関する委員会委員、ストレングスファインダー認定コーチ、T-PEC優秀専門医、日本産業精神保健学会優秀賞受賞
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