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2025.02.07 更新

【医師監修】車の運転中に眠くなる理由は?原因や対策方法を詳しく解説

【医師監修】車の運転中に眠くなる理由は?原因や対策方法を詳しく解説

車を運転する際に特に気をつけたいのは眠気です。眠気による注意力の低下や集中力の低下は運転中の事故に繋がる可能性もあるため、運転する際は眠気対策をする必要があります。

また、車の運転中、頻繁に眠気が生じる場合は病気の可能性もあるため、眠気に繋がる主な原因を理解することも大切です。

 この記事では、運転中に眠くなる原因や対策方法を詳しく解説します。運転中の眠気に悩まされている方は、ぜひご一読ください。

  1. 車の運転中に眠くなる原因
  2. 睡眠不足
  3. 車の振動
  4. 薬の副作用
  5. 食後の血糖値上昇
  6. 睡眠障害
  7. 運転中の眠気の対策方法
  8. カフェインを摂取する
  9. 冷たい水で顔を洗う
  10. 仮眠をとる
  11. ガムを噛む
  12. ストレッチをする
  13. 換気をする
  14. 眠気覚ましのツボを刺激する
  15. 助手席の人に話しかけてもらう
  16. 車の運転中に襲ってくる眠気のリスク
  17. 居眠り運転で事故を起こした場合の罰則
  18. まとめ

車の運転中に眠くなる原因

車を運転していると、眠気に襲われることがあるでしょう。眠気が起こる原因は数多くありますが、運転中の眠気は下記の5つが原因とされるケースが多いです。

  • 睡眠不足
  • 車の振動
  • 薬の副作用
  • 食後の血糖値上昇
  • 睡眠障害

以下で詳しい原因を順番に解説します。

睡眠不足

運転中に眠くなる原因として、まず考えられるのは睡眠不足です。満足に眠れていない日々が続くと、眠れなかった分の睡眠負債が蓄積し日中に強い眠気があらわれることがあります。

睡眠不足の状態で行う運転は普段よりも注意力が低下しやすく、事故に繋がる可能性も考えられます。安全に運転をするためにも、睡眠は毎日しっかりとりましょう。

中山明峰

中山明峰

めいほう睡眠めまいクリニック 院長

睡眠時無呼吸症候群は心筋梗塞、脳梗塞に繋がることがよく知られていますが、睡眠不足も同様に循環器障害を引き起こすことが知られているのみならず、近年認知症を引き起こすと考えられています。

車の振動

人間の脳には、覚醒状態の維持や睡眠を抑制する「上行性脳幹網様体賦活系(じょうこうせいのうかんもうようたいふかつけい)」と呼ばれる神経系統が存在します。

上行性脳幹網様体賦活系は体が揺れを感じることで作動すると考えられており、揺れが強ければ上行性脳幹網様体賦活系の働きが活発になり、脳は覚醒するといわれています。 

一方で、ゆったりした揺れだと上行性脳幹網様体賦活系の働きは弱まり、眠気を感じるようになっています。

そのため、単調でゆったりとした揺れが続く道を走っている時は注意が必要です。体に生じる緩やかな揺れが、眠気に繋がる場合があります。

薬の副作用

薬の服用後、車の運転中に眠気が生じる場合は、薬の副作用に原因がある可能性があります。

前提として、薬の副作用などによって正常な運転ができない状態で運転する行為は、道路交通法で禁止されています。

薬を服用している場合、まず、薬剤師の説明をよく聞いたうえで付属の説明書をよく読み、副作用に「眠気」が記載されているなど、眠気が出ることが予見される場合には車を運転してはなりません。

薬にはさまざまな種類がありますが、花粉症などの治療で用いられる「抗ヒスタミン薬」を服用している場合は特に注意が必要です。抗ヒスタミン薬の種類によっては、服用後に眠気が副作用としてあらわれます。

食後の血糖値上昇

食後は、血糖値が上昇する関係で眠気を感じやすいタイミングです。

一度の食事で多くの糖質を摂取すると、体の血糖値は上昇し、その後急激に下がっていきます。その結果、体が低血糖状態となり、脳に送られる栄養が不足して眠気やだるさに繋がる場合があります。

こうした血糖値の急上昇・急下降は、主に食べ過ぎや飲み過ぎに原因があるといわれています。心配な場合は運転前の食事内容を見直しましょう。

睡眠障害

睡眠障害とは、睡眠に関連した病気の総称です。運転中に眠くなる場合、日中の眠気に繋がる睡眠障害を発症している可能性も考えられます。

以下では代表的な睡眠障害を2つ紹介します。症状に心当たりがある方は、早めに医療機関に相談しましょう。

過眠症

過眠症とは、日中に強い眠気が生じる症状の総称です。過眠症にはいくつか種類がありますが、運転中に突然眠気が襲ってくる主な病気としては「ナルコレプシー」が挙げられます。

ナルコレプシーは日中に強い眠気があらわれ、通常であれば眠ることがない状況でも居眠りをしてしまう病気です。ナルコレプシーを発症した場合、運転中でもそのまま眠ってしまう可能性があります。

突然の居眠りは交通事故に繋がる場合があるため、症状を抱えた状態での車の運転は危険です。思い当たる症状がある方は、車の運転を避けたうえで、医療機関の受診を強くおすすめします。

過眠症
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中山明峰

中山明峰

めいほう睡眠めまいクリニック 院長

基本的に病院に来る過眠だと思われている患者さんの多くは、どこかで睡眠不足をしていることが多いです。充分に寝ても改善しない場合は、過眠症が診断できる睡眠クリニックに受診することを勧めます。

睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして体の低酸素状態が発生する病気です。

睡眠中に無呼吸の症状が生じると体内の酸素が低下し、覚醒作用を持つ二酸化炭素の量が上昇して眠りが浅くなる場合があります。その結果、起床時の体のだるさや、日中の強い眠気などの症状に繋がります。

無呼吸のほかには、大きないびきも睡眠時無呼吸症候群の代表的な症状の1つです。周囲からいびきの大きさを指摘される機会が多い方は、医療機関に相談すると良いでしょう。

睡眠時無呼吸症候群 対策
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中山明峰

中山明峰

めいほう睡眠めまいクリニック 院長

睡眠時無呼吸症候群は一般的には肥満の中高年に多発します。日本人の場合は顔面骨格の問題、特に下顎が小さいこと、また、子供については扁桃腺やアデノイドが大きいことが関わります。

運転中の眠気の対策方法

運転中に生じる眠気は、下記の方法で対策できます。

  • カフェインを摂取する
  • 冷たい水で顔を洗う
  • 仮眠をとる
  • ガムを噛む
  • ストレッチをする
  • 換気をする
  • 眠気覚ましのツボを刺激する
  • 助手席の人に話しかけてもらう

以下で具体的な方法を解説するため、運転中の眠気に困っている方はぜひ参考にしてください。

カフェインを摂取する

カフェインを摂取する

運転中に眠気が襲ってきた時は、カフェインを含んだ飲み物の摂取がおすすめです。カフェインには神経を興奮させて心身の覚醒を促す作用があり、眠気覚ましになります。

カフェインが持つ覚醒効果は、摂取してから15分程度で出てくるとされるため、万全な状態で運転するためにも、眠気を感じる際は乗車前のタイミングで摂取しておくと良いでしょう。 

なお、カフェインは主に下記の飲み物に含まれています。

  • コーヒー
  • 紅茶
  • 烏龍茶
  • 煎茶
  • エナジードリンク

これらの飲み物はどれもコンビニやスーパー、自動販売機などで購入できる場合がほとんどです。運転の際は、カフェインが含まれた飲み物を販売している店舗や自動販売機の位置を覚えておくと良いかもしれません。

冷たい水で顔を洗う

運転中に眠気が襲ってきた時は冷たい水で顔を洗うことも効果的です。運転の途中にサービスエリアなどで休憩できるタイミングがある場合は、試してみましょう。

冷たい水で顔を洗うと眠気が覚めるのは、人の体をコントロールする神経の総称である「自律神経」が関係しています。

自律神経には、心身を活発な状態に導く「交感神経」と、体をリラックスした状態に導く「副交感神経」があり、交互にバランス良く働くことで機能します。車に例えると、交感神経はアクセル、副交感神経はブレーキのような役割と考えるとわかりやすいでしょう。

冷たい水で顔を洗うことで、交感神経が刺激されて優位に働き、眠気が覚めます。 なお、状況によっては顔を洗うことができない場合もあるかもしれませんが、冷たい水に浸したタオルで顔を拭くだけでも効果はあるため、試してください。

仮眠をとる

運転中に耐え難い眠気が襲ってきた時は、駐車場などに車を止めて仮眠をとるのも有効な対処法の1つです。仮眠をとると脳がリフレッシュされるうえに集中力もアップするため、より安全に運転できるようになります。

ただし、仮眠の時間が長すぎると深い眠りに入り、スッキリと目が覚めず集中力が低下する可能性があるため注意が必要です。仮眠の効果を発揮させるためにも、仮眠時間は15分〜30分に留めることをおすすめします。

寝過ぎる可能性がある場合は、事前にアラームをセットするなど対策しましょう。

ガムを噛む

手軽に眠気対策をしたい方は、ガムを噛む方法もおすすめです。 

ガムを噛む行為には脳の働きをリフレッシュする効果があり、眠気対策に繋がります。ガムを購入する手間が気になる方は、車内に大きめのボトルガムを常備すると良いかもしれません。

ストレッチをする

一度車を停めて、眠気対策にストレッチを行うのもおすすめです。

長時間の運転で同じ姿勢が続くと体の筋肉が硬くなり、血液の流れが悪くなります。血行不良は眠気の原因となるため、眠い時はストレッチをして血流を促すことが大切です。

ストレッチは「背伸びをする」「首や腕を回す」など簡単なもので構いません。眠気を感じた際は、軽く体を伸ばしましょう。

換気をする

運転中の眠気対策には、こまめな換気も効果的です。新鮮な空気を取り入れると気分をリフレッシュできるほか、車内の二酸化炭素の量が減少するため眠気が起きにくくなります。

反対に、換気をしないまま運転を続けると、車内の二酸化炭素の量が上昇し、眠気が生じる場合があるため気をつけましょう。二酸化炭素の濃度が高いと、体のだるさや眠気に繋がるといわれています。

眠気覚ましのツボを刺激する

停車中などで手を動かせる状況にいる場合は、眠気覚ましのツボを刺激するのも良いでしょう。眠気覚ましに効くとされている代表的なツボは、下記の5種類です。

眠気覚ましのツボのイラスト

眠気覚ましのツボはさまざまありますが、乗車中に刺激するなら手に位置している「合谷(ごうこく)」「中衝(ちゅうしょう)」の2つがおすすめです。

合谷は万能な効果があることで知られるツボで、手の背面の親指と人差し指の間に位置します。

一方、中衝は眠気覚ましの効果が高いツボで、中指の親指寄りの爪の生え際に位置します。狭い空間でも簡単に刺激できるため、車内で眠気を感じた際はぜひ試してください。

また、眼精疲労にも効く「風池」もおすすめです。風池は後ろ髪の生え際、真ん中の筋を超えた部分にあるツボで、眠気覚ましと眼精疲労回復の効果が同時に期待できます。

なお、眠気覚ましに効くツボの種類はこちらの記事でも詳しく紹介しています。ぜひご一読ください。

眠気覚まし ツボ
【医師監修】眠気覚ましに効くツボを部位別に解説!眠気を飛ばす方法も紹介

助手席の人に話しかけてもらう

助手席に人が乗っている場合は、できるだけ話しかけてもらうと良いでしょう。会話に意識が向くと、運転中の眠気がまぎれます。

ただし、あくまで眠気がまぎれるだけであり、大きな効果は期待できません。強い眠気がある場合は、ほかの対策方法と併せての実践をおすすめします。

日中の眠気を覚ます方法は、以下の記事でも詳しく紹介しています。ぜひこちらもご一読ください。

眠気 覚ます
【医師監修】すぐに眠気を覚ます方法7選!眠くなる原因や睡眠の質の高め方も紹介

車の運転中に襲ってくる眠気のリスク

車の運転中に襲ってくる眠気のリスク

車の運転に慣れている方だと、「ちょっとした眠気であれば対策をせずとも問題ない」と感じることがあるかもしれません。

しかし、車を運転する以上は少なからず事故を起こすリスクがあるため、眠気対策は必須です。

眠気は集中力の低下や判断力の低下を招き、眠いままの状態で運転を続けると重大な事故に繋がる可能性があります。

実際に、居眠り運転が原因で発生する事故は後を絶ちません。普段のニュースを見ているだけでも、居眠り運転による事故の発生は高い頻度で報じられています。警視庁の調べによると、令和3年度だけでも居眠り運転による交通事故は265件発生しています。

そのため、車を運転する際は眠気対策をしっかり行いましょう。どうしても眠い場合は、運転を控えるようにしてください。

居眠り運転で事故を起こした場合の罰則

居眠り運転は、車などの車両を運転している最中に居眠りしたまま走行する行為をさしますが、法律上では居眠り運転の明確な定義はありません。

道路交通法では直接の規定がないものの、物損事故のみ(単独事故)の場合、居眠り運転は一般的に「安全運転の義務」などへの違反とみなされます。安全運転の義務に違反すると、違反点数2点に加えて普通車の場合は反則金9,000円が科せられます。

なお、居眠り運転による人身事故を起こした場合は、「危険運転致死罪」や「危険運転致傷罪」などの適用が予測されます。

まとめ

運転中に眠気が生じる原因は、睡眠不足や食後の血糖値上昇、睡眠障害などさまざまです。

運転中に眠気が生じると注意力や集中力が低下し、危険な事故に繋がる場合があります。事故を避けるためにも、車の運転は万全な眠気対策をしたうえで行いましょう。

眠気対策には、ガムを噛む、冷たい水で顔を洗う、ツボを刺激する、換気をするなどさまざまな方法があるため、自分が実践しやすい方法を試してください。対策をしても眠気が解消されない場合、眠いままの状態での運転は避けましょう。

この記事の監修者
中山明峰
中山明峰めいほう睡眠めまいクリニック 院長
めいほう睡眠めまいクリニック 院長。耳鼻咽喉科専門医、睡眠専門医、めまい専門医。1985年、愛知医科大学医学部卒業。愛知医科大学耳鼻咽喉科准教授、名古屋市立大学睡眠医療センター部長を経て、2021年に睡眠障害・めまい専門診療施設「めいほう睡眠めまいクリニック」開院。
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