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2025.09.03 更新

【医師監修】寝る前にはちみつを食べると睡眠の質が上がる?健康面のメリットも紹介

【医師監修】寝る前にはちみつを食べると睡眠の質が上がる?健康面のメリットも紹介

「はちみつを食べるとぐっすり眠れる」「はちみつは健康に良い」と聞いたことはあるものの、実際に効果があるのか気になっている方がいるのではないでしょうか。

はちみつには睡眠や健康面に良い影響を与える効果が期待できるといわれていますが、寝る前に食べる時はいくつかの注意点があります。

この記事では、はちみつが睡眠や健康面に与える効果や、寝る前に食べる時の注意点を紹介します。寝る前の習慣としてはちみつの摂取を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

  1. はちみつは大きく分けると3種類
  2. 寝る前にはちみつを食べると睡眠の質が上がる効果が期待できる
  3. 睡眠中の低血糖を防ぐ
  4. メラトニンの分泌を促す
  5. はちみつを寝る前に食べるとダイエット効果も期待できる
  6. 寝る前以外にも!はちみつを食べることによる効果や影響
  7. アンチエイジング・美容効果が期待できる
  8. 疾病予防に繋がる
  9. 寝る前にはちみつを食べる時の注意点
  10. 食べたら歯磨きする
  11. 過剰に摂取しない
  12. 寝る1時間前には食べ終える
  13. はちみつを1歳未満の赤ちゃんには食べさせない
  14. 寝る前にはちみつをおいしく食べるおすすめの方法
  15. 葛湯に混ぜて飲む
  16. レモンに漬ける
  17. シロップや調味料の代わりとして使う
  18. まとめ
  19. 睡眠の質を診断してみませんか?

はちみつは大きく分けると3種類

はちみつは、原料となる花の種類や産地によってたくさんの種類があり、大まかに「純粋はちみつ」「加糖はちみつ」「精製はちみつ」の3つに分類されます。

種類特徴
純粋はちみつ加工処理をしていない天然のはちみつ。はちみつ本来の香りや色、栄養価が残っています。
加糖はちみつ水あめやショ糖などで甘味を足して加工されたはちみつ。純粋はちみつより栄養価が劣ります。
精製はちみつ加熱により香りや色などを取り除いたはちみつ。精製の過程で、はちみつ本来の栄養価も失われます。

上記のうち、家庭で食べられているのは純粋はちみつと加糖はちみつです。

純粋はちみつは、人工的な加工をせずに蜜蜂が集めてきた花の蜜だけで時間をかけて作られているところが特徴です。そのため、加工品である加糖はちみつより価格が高くなります。

また、精製はちみつは、甘味料として主に清涼飲料水や食品に使用されるものです。一般的に家庭用に購入する機会はほとんどないでしょう。

寝る前にはちみつを食べると睡眠の質が上がる効果が期待できる

寝る前にはちみつを食べると睡眠の質が上がる効果が期待できる

寝る前にはちみつを食べると睡眠の質が上がる効果が期待できます。その主な理由は以下のとおりです。

  • 睡眠中の低血糖を防ぐ
  • メラトニンの分泌を促す

それぞれを詳しく解説します。

睡眠中の低血糖を防ぐ

はちみつの主成分はブドウ糖果糖です。単糖類であるブドウ糖は、体内に蓄積されません。すぐにエネルギー源となって穏やかに血糖値を上昇させるため、適度な血糖値を維持しやすくなります。

血糖値は高すぎると頻尿や喉の渇きで目が覚め、睡眠の質が低下しやすくなります。しかし、はちみつのように血糖値が緩やかに上昇する食べ物を摂取し、適度な血糖値を維持することで体が安定し、睡眠の質が良くなる可能性があります。

特に、はちみつの中でもアカシアはちみつは、食後の血糖値の上昇度を示す指標であるGI値が低い食品として知られているため、ほかのはちみつを食べるよりも高い効果が期待できます。

望月瑠璃子

望月瑠璃子

ルリクリニック院長

はちみつを食べると、夜間の低血糖の予防になります。これは睡眠の質の話にも繋がりますが、夜中に目覚める、夢ばっかり見る、歯ぎしりがひどい、朝から肩こり、体が冷えているといった症状がある人は、睡眠の質が低い可能性が高いです。

これらの症状は、寝ている時に血糖値が下がっていることが原因だと考えられます。その低血糖を防ぐ目的で、はちみつを食べることは血糖値を緩やかに上げて、長時間血糖値を安定させる働きがあるので、睡眠の質を向上させるのに有効です。

メラトニンの分泌を促す

睡眠を促すホルモンの「メラトニン」は、トリプトファンと呼ばれるタンパク質によって生成されます。しかし、腸内環境が乱れるとタンパク質の吸収不良が生じて、トリプトファンが正常に生成できなくなります。

はちみつには、オリゴ糖やグルコン酸が豊富に含まれており、腸内環境を整える働きがあるため、間接的にメラトニンの分泌を促すことに繋がります。

はちみつを寝る前に食べるとダイエット効果も期待できる

前述の通り、低GI値の食品として知られるはちみつは、血糖値の上昇を緩やかにすることから食欲の乱れを防ぎ、肥満防止に役立つ可能性があります。

さらに、はちみつは睡眠中に分泌される成長ホルモンの働きを活性化させるとされています。成長ホルモンには脂肪を分解して体内に蓄積しないようにする働きがあるため、脂肪燃焼を促進する効果にも期待できます。

寝る前にはちみつを食べることで、この成長ホルモンの働きがスムーズに行われる場合があります。

寝る前以外にも!はちみつを食べることによる効果や影響

前述のとおり、寝る前にはちみつを食べると睡眠の質を高める効果が期待できます。そのほか、はちみつ自体には以下の効果も期待できます。

  • アンチエイジング・美容効果が期待できる
  • 疾病予防に繋がる

それぞれ解説します。

アンチエイジング・美容効果が期待できる

はちみつには、抗酸化物質であるポリフェノールビタミンCが豊富に含まれており、アンチエイジングや美容効果が期待できます。

はちみつに含まれるポリフェノールには、活性酸素の生成を抑えたり、取り除いたりする抗酸化作用があります。

シミやシワなどの老化の原因となる活性酸素が大量に作られると、老化だけでなく動脈硬化や免疫力低下にも繋がる可能性があるため、活性酸素を取り除くことが重要です。

また、ビタミンCには、メラニンの生成を抑制する作用やコラーゲン線維の重合を促進する働きがあるため、美容効果も期待できます。

疾病予防に繋がる

はちみつに含まれる抗酸化物質には、免疫力を強化し、感染症に対する抵抗力を高める効果が期待できます。

また、はちみつに含まれる成分「コリン」には、血圧を下げて血管に余分なコレステロールが付着することを防ぐ役割があります。

はちみつさえ食べていれば病気に罹患しないということはありませんが、適度な量のはちみつを寝る前に食べることで、風邪や生活習慣病、動脈硬化などの疾病予防に繋がるでしょう。

寝る前にはちみつを食べる時の注意点

睡眠や美容に効果が期待できるはちみつですが、食べる時は以下の点に注意が必要です。

  • 食べたら歯磨きする
  • 過剰に摂取しない
  • 寝る1時間前には食べ終える

それぞれ解説します。

食べたら歯磨きする

はちみつの主成分は、ブドウ糖と果糖です。虫歯菌はショ糖を分解してプラークを作りますが、ブドウ糖と果糖からはプラークが作られないため、はちみつを食べても虫歯にならないといわれています。

しかし、虫歯菌を含めて口内に存在する多くの菌はブドウ糖と果糖から酸を作り、歯を溶かす可能性があるため、虫歯にならないとは言い切れません。そのため、はちみつを食べた後は必ず歯を磨きましょう。

過剰に摂取しない

適度な摂取は健康に繋がるはちみつですが、過剰摂取には注意が必要です。

まず、はちみつは果糖とブドウ糖を含むため、砂糖よりは低カロリーであるものの、過剰摂取はカロリーや糖分の摂りすぎに繋がります。

また、はちみつに含まれるオリゴ糖やグルコン酸には、腸内環境を整える働きがあり、便秘解消に役立ちます。しかし、はちみつを過剰摂取すると、便が緩くなり下痢を引き起こす可能性があります。

このように、肥満や体調不良に繋がる可能性もあるため、適量の摂取を心がけましょう。

寝る1時間前には食べ終える

寝る直前の食事は余分な糖質の摂取に繋がるため、体重の増加や睡眠の質の低下に繋がる可能性があると先述しました。

食事ではなく、はちみつでも糖質の摂取になるため、できる限り寝る直前の摂取は避けたほうが良いでしょう。

早く摂取しすぎると睡眠中に必要なエネルギーがなくなってしまいますが、消化吸収のためには寝る直前の摂取は避けたほうが良いため、なるべく寝る1時間前までにはちみつを食べ終えましょう。

寝る前の食事の影響をより詳しく知りたい方は、以下の記事も合わせてご覧ください。

寝る前 食事
【医師監修】寝る前の食事は何時間前まで?就寝前におすすめ・避けたい食べ物も紹介

はちみつを1歳未満の赤ちゃんには食べさせない

1歳未満の赤ちゃんがはちみつを食べると、乳児ボツリヌス症になる可能性があるため注意が必要です。ボツリヌス菌は、土壌中などに広く存在する細菌で、食品などを介して体内に入る可能性があります。

大人であれば、ボツリヌス菌が腸内細菌との競争に負けるため問題ありませんが、腸内環境が整っていない赤ちゃんの場合は、ボツリヌス菌が腸内で増殖する可能性が高くなります。

ボツリヌス症は適切な治療を受ければ完治しますが、便秘や筋力の低下などの症状が生じ、重篤な状態になることもあります。そのため、1歳未満の赤ちゃんには、はちみつを与えてはいけません。

望月瑠璃子

望月瑠璃子

ルリクリニック院長

一般に市販されているものの中には、砂糖などを加えたはちみつも販売されており、注意が必要です。加糖はちみつでは、低血糖を防ぐどころか、急激な高血糖を引き起こしてしまうので、せっかく補食としてとったのに意味がありません。

また加熱すると成分中の酵素が失われたり、発酵が止まったりするため、非加熱のものがおすすめです。さらには、無農薬の畑のそばで採取されたものがより良いでしょう。

寝る前にはちみつをおいしく食べるおすすめの方法

寝る前にはちみつをおいしく食べるおすすめの方法

寝る前にはちみつを食べる際は、以下の食べ方をすると、よりおいしくかつ効率的に食べられます。

  • 葛湯に混ぜて飲む
  • レモンに漬ける
  • シロップや調味料の代わりとして使う

それぞれ詳しく解説します。

葛湯に混ぜて飲む

はちみつを葛湯に混ぜて飲むと、やさしい甘さととろみで心と体がほっとゆるみ、胃腸にもやさしい夜の養生ドリンクになります。葛には腸を整える働きや体を内側から温める作用があり、はちみつのミネラルやビタミンと合わさることで、自然な安眠と回復をサポートします。

また、はちみつのブドウ糖は就寝中の肝臓の働きを助け、夜間の低血糖を防ぎながら副交感神経を高め、心地よい眠りへと導いてくれます。特に冷え性や疲れが取れにくい方、便秘傾向のある方には、夜の新習慣としておすすめです。

就寝直前でも消化に負担がかかりにくいのも葛湯のよいところ。体を温めながら、深い休息と朝のスッキリ感を得たい方にぴったりです。

レモンに漬ける

スライスしたレモンをはちみつに漬けて食べる方法も、手軽に取り入れやすくおすすめの方法です。レモンの酸味とはちみつの甘さがマッチして、おいしく食べられるでしょう。

また、はちみつが持つ抗酸化作用や、レモンに含まれるクエン酸による疲労回復効果も期待できます。就寝中に疲れた筋肉が修復されることから、疲れを取りたい方に特におすすめです。

シロップや調味料の代わりとして使う

はちみつをパンケーキやトーストに塗って食べたり、砂糖の代わりとして料理や飲み物に入れたりする取り入れ方もあります。

はちみつは栄養価が高く、比較的脂肪を蓄積させにくいため、甘味料としてはちみつを活用する食べ方は、ダイエット中の方にも向いているでしょう。

ただし、寝る直前にパンケーキなどのおやつを摂取してしまうと、消化のために内臓が働くため、睡眠の質が悪くなってしまう可能性があります。睡眠の質を向上させるためにも、寝る直前にお腹いっぱい食べることは避け、適度に食べましょう。

なお、砂糖よりはちみつのほうが甘みの感じ方は強い傾向にあります。人によって甘みの感じ方は異なるものの、砂糖の代わりにはちみつを使う場合は、少し量を減らしたほうが良いかもしれません。一般的な目安は砂糖の8割程度といわれているため、覚えておきましょう。

望月瑠璃子

望月瑠璃子

ルリクリニック院長

効率的に栄養を摂取するには、ホットワインとハチミツの組み合わせがおすすめです。赤ワインに含まれるレスベラトロールは生活習慣病予防や抗老化作用を持つ成分として注目を集めています。

レスベラトロールはポリフェノールの一種ですが、赤ワインは白ワインの5倍ものポリフェノールを含んでいます。ホットワインにするなら赤を、それもできるだけフルボディの赤ワインを選ぶと、より高い健康効果が期待できます。そこにハチミツを足せば、血糖値を安定させることができるので、さらに睡眠の質も良くなり、美容効果も上がります。

まとめ

はちみつは、大きく分けると「純粋はちみつ」「加糖はちみつ」「精製はちみつ」の3種類に分類されます。はちみつ本来が持つ栄養成分を摂取できるのは、純粋はちみつです。

また、はちみつは睡眠の質の向上やダイエット効果など、美容・健康への効果が期待できるといわれているため、健康的な食生活の一環として取り入れるとよいでしょう。

食べ方の自由度も高く、はちみつを甘味料代わりとしてホットミルクや紅茶などに入れる方法のほか、レモンやヨーグルトと一緒に食べる方法もあります。はちみつの味に飽きた時は、食べ方を変えると良いでしょう。

なお、1歳未満の赤ちゃんは、はちみつを食べると乳児ボツリヌス症になる可能性が高いため、1歳未満の赤ちゃんには食べさせてはいけません。そして、過剰摂取は肥満や体調不良に繋がる場合があるため、健康のための適量摂取を心がけましょう。

解説した内容を参考にはちみつを上手く取り入れ、体の健康に繋げましょう。

この記事の監修者
望月瑠璃子
望月瑠璃子ルリクリニック院長
ルリクリニック院長。兵庫医科大学卒。大阪警察病院、大阪大学医学部付属病院などを経て、ルリクリニック院長を務める。日本内科学会専門医、抗加齢医学学会専門医として、美容内科、栄養学、アンチエイジング、再生医療にも精通している。

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