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2022.12.19

【医師監修】膀胱がムズムズして眠れないのは病気かも?症状をチェックして予防に努めよう

【医師監修】膀胱がムズムズして眠れないのは病気かも?症状をチェックして予防に努めよう

膀胱のムズムズ感が気になって眠れない時、病気なのか不安に思ってしまうものです。膀胱の悩みは人に相談しづらく、放置してしまっている方もいるかもしれません。

しかし、膀胱の不快な症状は病気の可能性もあるため、速やかに適切な対策に取り組む必要があります。

この記事では、膀胱がムズムズするのはなぜなのか、考えられる原因を紹介します。ムズムズ感が気になって眠れない方に役立つ、症状を緩和させる対処法や予防法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

  1. 膀胱がムズムズして眠れないのは膀胱炎かもしれない
  2. ムズムズ以外の膀胱炎の症状
  3. 膀胱炎が女性に多い理由は?
  4. 膀胱がムズムズして眠れない時の対処法
  5. 膀胱炎を予防する方法
  6. まとめ

膀胱がムズムズして眠れないのは膀胱炎かもしれない

症状の感じ方は人それぞれなので一概にはいえませんが、膀胱がムズムズする、下腹部に違和感がある場合、膀胱炎である可能性があります。

膀胱炎には原因や症状によっていくつかの種類が存在します。最も多いのは急性膀胱炎で、強い症状を起こしやすい特徴があり、細菌が膀胱に入って炎症を起こしているケースが多いです。

一方、慢性膀胱炎は長期的に膀胱炎が慢性化した状態であり、症状が軽い、あるいは自覚できないこともあるようです。

窪田徹矢

窪田徹矢

くぼたクリニック松戸五香 院長

主に細菌による感染で起こる急性膀胱炎は、排尿痛、頻尿、残尿感が強く生じます。軽い症状が長く持続する慢性膀胱炎は、原因がわからないことも多いです。

ムズムズ以外の膀胱炎の症状

ムズムズ感以外にも、膀胱炎にはさまざまな症状があります。膀胱炎を疑う時は、以下の症状のなかから当てはまるものをチェックしてみてください。

  • 頻尿
  • 残尿感
  • 排尿時の痛み
  • 血尿
  • 尿失禁

膀胱炎を放置すると、腎臓の尿が溜まる腎孟(じんう)に細菌が感染し、腎盂腎炎を引き起こすことがあります。そのため、気になる症状がある時には速やかに医療機関を受診しましょう。

窪田徹矢

窪田徹矢

くぼたクリニック松戸五香 院長

膀胱炎の初期は、急に残尿感や頻尿があらわれることが多いです。背部痛や発熱などを伴う場合、膀胱炎から腎盂腎炎になっている可能性もあるため注意が必要です。

膀胱炎が女性に多い理由は?

一般的に、膀胱炎は男性より女性のほうがかかりやすいと考えられています。

膀胱炎は、排便時に大腸菌が尿道に付着し、体内に侵入して発症するケースが多いです。女性がかかりやすい理由の一つに、女性は男性と比べて肛門や膣から尿道口までの距離が短く、細菌が膀胱に侵入しやすい体の構造をしていることが挙げられます。

また、更年期以降は、女性ホルモンのエストロゲンが減少することで、膀胱炎に繋がりやすくなるともいわれています。エストロゲンが多く分泌している時は細菌の侵入を防げますが、減少すると細菌の繁殖を抑える力が低下し、膀胱に細菌が侵入しやすくなるためです。

膀胱がムズムズして眠れない時の対処法

膀胱がムズムズして眠れない時の対処法

膀胱炎によるムズムズ感が気になって眠れない時は、まず水分をたくさん飲んで排尿を促しましょう。尿とともに膀胱内の細菌も排出でき、症状の緩和が期待できます。

つらい痛みがあらわれた場合は、市販の鎮痛剤で対処するのも選択肢の一つです。ただし、商品によって含有成分が異なるため、鎮痛剤は薬剤師などの専門家に相談して購入し、使用上の注意を確認したうえで飲みましょう。

なお、鎮痛剤はあくまでも痛みを緩和するものであり、根本的な治療はできない点に注意してください。症状がつらい場合は無理せず、翌日に医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。

以下の記事では、膀胱炎の応急処置について詳しく解説しているので、医療機関の受診を検討している方はぜひご一読ください。

膀胱炎 寝れない 応急処置
【医師監修】膀胱炎で眠れない時の応急処置は?我慢できない時の対処法や予防法も紹介
窪田徹矢

窪田徹矢

くぼたクリニック松戸五香 院長

膀胱炎で医療機関を受診すると、尿検査や尿の培養検査を行います。背部痛など腎臓に炎症がある可能性があれば、超音波検査や採血を行うこともあります。

膀胱炎を予防する方法

膀胱炎は一度かかると再発しやすい病気といわれていますが、普段から生活習慣に気を付けることで予防しやすくなります。膀胱炎を予防するために、以下3つの行動を普段の生活で意識してみてください。

  • こまめに水分をとってトイレを我慢しない
  • デリケートゾーンを清潔にして細菌の侵入を防ぐ
  • 体調管理に気を付けて免疫力を低下させない

それぞれ詳しく解説します。

こまめに水分をとってトイレを我慢しない

膀胱内の細菌を排出するためには、こまめに水分をとって尿量を増やす必要があります。トイレを我慢すると、細菌が膀胱内で繁殖しやすくなるため、尿意を感じたら早めにトイレに行く習慣をつけましょう。

1日の水分量は成人で1.5L程度を目安として、毎日継続して飲むことをおすすめします。特に暑い日には、摂取した水分は汗となって排出されるため、多めに水分をとるように心がけてください。

デリケートゾーンを清潔にして細菌の侵入を防ぐ

細菌が膀胱に侵入するのを防ぐには、デリケートゾーンを清潔に保つことが大切です。尿道から細菌を侵入させないよう、排便後は前から後ろへ拭きましょう。下痢の時には、排便後シャワーで洗い流すと衛生的です。

一見、ウォシュレットはデリケートゾーンを清潔にできるように思えますが、上向きの水圧によって膀胱に細菌が入ることがあります。日頃からウォシュレットの使用は控えめにしましょう。

また、生理用ナプキンやタンポンは、長時間替えないと不衛生になるため、こまめな交換を心がけましょう。

体調管理に気を付けて免疫力を低下させない

免疫力が低下すると膀胱炎にかかりやすくなるうえに、治りが遅くなることがあります。普段から体調管理に気を付けて、規則正しい生活を送りましょう。

毎日栄養バランスのとれた食事を摂り、無理なダイエットは禁物です。毎日十分な睡眠時間を確保して体をしっかりと休め、ストレスや疲れを溜めないよう注意しましょう。

また、普段から体が冷えやすい方は、特にお腹や足元を冷やさないように、温かい飲み物を飲んだり腹巻・靴下を着用したり、体を冷やさない工夫を取り入れることをおすすめします。

まとめ

眠れないほど膀胱がムズムズしている時は、膀胱炎の可能性があります。膀胱炎を放置すると腎盂腎炎を引き起こす可能性があるため、早期治療が必要です。

また、ムズムズの原因は膀胱炎ではなく、ほかの病気の可能性もあるため、もし気になる症状があるなら一度医療機関を受診して、医師に相談しましょう。

最後に、膀胱炎を予防するには、普段からデリケートゾーンを清潔に保つことが大切です。水分を多めに摂取することを日ごろから意識して、なるべくトイレを我慢しないようにしましょう。

この記事の監修者
窪田徹矢
窪田徹矢くぼたクリニック松戸五香 院長
くぼたクリニック松戸五香 院長。2003年獨協医科大学卒業。その後千葉医療センター、成田赤十字病院で研修。08年国保松戸市立病院泌尿器科医員、09年千葉西総合病院泌尿器科医員、11年千葉西総合病院泌尿器科医長、15年千葉西総合病院泌尿器科部長を経て、平成17年くぼたクリニック開設。地域に根ざした思いやりのある医療をモットーに、日々診療にあたっている。「筋トレドクター」「バナナ先生」として。YouTubeでも活動中。
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