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2024.01.31 更新

睡眠時の耳栓は耳に良くない?装着するメリットやデメリット、注意点を解説

睡眠時の耳栓は耳に良くない?装着するメリットやデメリット、注意点を解説

耳栓は、睡眠時に気になる騒音を和らげてくれるメリットがあります。しかし、「寝ている時に耳栓をすると耳に良くないのでは」と心配になる方もいるのではないでしょうか。

この記事では、睡眠時に耳栓をするメリットとデメリットを解説します。正しい耳栓のつけ方や使用時の注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

  1. 睡眠時の耳栓は耳に良くないって本当?
  2. 睡眠時に耳栓をつけるメリット
  3. 雑音のカットによって睡眠の質が向上する
  4. 使用のハードルが低い
  5. 睡眠時に耳栓をつけるデメリット
  6. 外耳炎のリスクがある
  7. 耳に負担がかかる場合がある
  8. 耳栓の正しいつけ方
  9. 睡眠時に耳栓をつける時の注意点
  10. つけ心地の良い耳栓を選ぶ
  11. 遮音性を確認する
  12. 清潔な状態を保つ
  13. 耳の痛みやかゆみを感じたら使用をやめる
  14. 耳栓は自分に合ったものを正しく使用しよう

睡眠時の耳栓は耳に良くないって本当?

睡眠時の耳栓は耳に良くない」という話題を耳にしたことがあるかもしれませんが、寝ている間の耳栓が必ずしもリスクや健康被害を及ぼすわけではありません。

耳栓は快適な睡眠に役立つケースもあります。例えば、隣の部屋からの騒音や家電を使う音など生活騒音が気になって眠れない時に、耳栓はすぐに使えて騒音を軽減できる便利なアイテムです。

ただし、睡眠時は長時間使用するケースが多いので、注意点もあります。メリットやデメリット、注意点を把握して正しく使用することが大切です。

睡眠時に耳栓をつけるメリット

睡眠時に耳栓をつけるメリットは以下のとおりです。

  • 雑音のカットによって睡眠の質が向上する
  • 使用のハードルが低い

各メリットの内容を詳しく紹介します。

雑音のカットによって睡眠の質が向上する

睡眠時に耳栓をつける大きなメリットは、睡眠時の雑音を大幅にカットできるところです。睡眠をとりまく生活環境では、さまざまな雑音(生活音)が存在します。

生活音の種類音の大きさ
エアコン約41~59デシベル
換気扇約42~58デシベル
洗濯機約64~72デシベル
掃除機約60~76デシベル
ピアノ約80~90デシベル
テレビ約57~72デシベル
犬の鳴き声約90~100デシベル
子どものかけ足約50~66デシベル
人の話し声(日常)約50~61デシベル
人の話し声(大声)約88~99デシベル

参考:東京都環境局「生活騒音

睡眠中は35〜40デシベル以下の音環境が望ましいとされています。そのため、上記で紹介したような生活音が睡眠時に聞こえてくると、良質な睡眠を妨げてしまう可能性があります。

そのような時に耳栓を使用すると、一定範囲の音の大きさの低減が可能です。睡眠に集中しやすくなり、質の高い睡眠へと繋がります。

使用のハードルが低い

耳栓は、使用までのハードルが低い点もメリットです。

外からの騒音対策には窓周辺のリフォーム工事なども挙げられます。二重サッシや騒音ガラスへのリフォーム、遮音効果の高いカーテンの設置などさまざまな方法がありますが、いずれも手間や費用がかかります。

その点、耳栓なら器具を購入するだけですぐに使い始められます。「最近、隣の音がうるさくて眠れない」など突然のシーンにも比較的短期間で対応できるため、とても便利なアイテムといえます。

睡眠時に耳栓をつけるデメリット

睡眠時に耳栓をつけるデメリットには、以下の点が挙げられます。

  • 外耳炎のリスクがある
  • 耳に負担がかかる場合がある

各デメリットの詳細を解説します。

外耳炎のリスクがある

外耳炎(外耳道炎)は、耳の通り道(外耳道)や鼓膜の外側にある耳介になんらかの原因で傷がついてしまい、炎症を起こす病気です。

睡眠時に耳栓をしてすぐに外耳炎にすぐなってしまうわけではなく、正しい使い方をしていれば大きな問題に発展することは少ないでしょう。ただし、耳栓が清潔に保たれていなかったり、長時間の着用により菌が繁殖しやすくなったりする場合があるので、注意が必要です。

また、耳栓を奥まで押し込んで外耳道の皮膚を傷つけてしまうことで、外耳炎の原因となる場合があります。

耳に負担がかかる場合がある

睡眠時に長時間耳栓を使用すると、形状や使い心地により耳に負担がかかる場合があります。

特に、騒音を遮断したいからといって耳栓を奥に押し込み過ぎたり、窮屈さを感じるほど耳にフィットしすぎていたりする場合には注意が必要です。耳栓が耳に慢性的な刺激を与えてしまい、場合によっては炎症を起こし、先述した外耳炎などになる原因となります。

睡眠時に耳栓をする場合は、つけていても負担を感じないものを使用することが大切です。

耳栓の正しいつけ方

耳栓の正しいつけ方

耳栓の正しいつけ方は以下のとおりです。

  1. つける側の手に耳栓を持つ
  2. つける側の反対の手で、耳を上後ろに少し引っぱりあげる
  3. 耳栓をやさしく挿入する

潰したあとに耳の中で膨らむフォームタイプの耳栓などを使用する際に、そのままでは耳に差し込めない場合は、必要に応じて清潔な手でつぶすように丸めて細めましょう。耳に入れる方を回しながら丸めるようにつぶすことがコツです。

耳の中は、一般的に少し下向きに曲がっています。そのため、耳栓を持っていない側の手で、耳を上後ろ方向に少し引っ張り上げてあげることがポイントです。

また、乱暴に耳栓を挿入してしまうと、耳の中の皮膚を傷つける恐れがあります。耳栓をつける時はできるだけ優しく挿入しましょう。耳栓をつける前に手を洗い、清潔にしておくことも大切です。

睡眠時に耳栓をつける時の注意点

睡眠時に耳栓をつける場合は、以下の点に注意してください。

  • つけ心地の良い耳栓を選ぶ
  • 遮音性を確認する
  • 清潔な状態を保つ
  • 耳の痛みやかゆみを感じたら使用をやめる

各注意点の具体的な内容を紹介します。

つけ心地の良い耳栓を選ぶ

睡眠時の耳栓は、つけ心地の良いものを選びましょう。睡眠中に違和感があると、なかなか睡眠に集中できず、かえって逆効果になってしまいます。耳栓をつけた時に、快適にフィットするタイプがおすすめです。

また、長時間着用しても耳に負担がかからないように、自分に合った素材選びも重要です。耳栓の素材は商品により違いはありますが、主に以下のような種類が提供されています。

素材特徴
ウレタン・ポリウレタン・耳にフィットしやすく遮音性が高い
・汚れやすいため、使い捨てタイプを選ぶことが好ましい
エラストマー・劣化しにくく、洗って再利用できる
・遮音性が少し低い商品もある
シリコン・耐久性が高く、長期間の使用に耐える
・耳を圧迫する力が強く、長時間使用には向いていない
弾性発泡ポリマー
・比較的安価で、遮音性も高い
・膨らむ特性があるので、つけ方への慣れが必要となる

素材ごとに異なる特徴があるので、つけ心地の良いものを選びましょう。

なお、睡眠時に使用する耳栓を選ぶ際は、寝返りをしてもしっかりフィットしたまま維持できるかという点も重要です。耳栓のつけ心地が悪かったり、寝ている間に耳が痛くなったりすると、無意識のうちに耳栓を外してしまうこともあります。

遮音性を確認する

耳栓を使用する際は、遮音性も確認しましょう。

遮音性は耳栓により音を低減する度合いを示すもので、「NRR(ノイズ・リダクション・レーティング)」や「SNR(シングル・ナンバー・レイティング)」などの数値(遮音値)であらわされます。

NRRやSNRの数値が大きいほど、遮音性も高くなります。NRRやSNRは耳栓の情報欄や商品概要欄などに表示されているので、購入する前に確認するとよいでしょう。

清潔な状態を保つ

耳栓が清潔でないまま継続して使用してしまうと、耳の中で細菌が繁殖し、痛みやかゆみ、耳漏(じろう)などの原因となります。

エラストマーやシリコン素材の耳栓であれば耐久性が高いため、洗って再利用できます。定期的に洗浄し、清潔な状態を保ちましょう。

耳の痛みやかゆみを感じたら使用をやめる

睡眠時に耳栓を使用して痛みやかゆみを感じたら、耳栓の使用をやめましょう。痛みやかゆみは、その耳栓が自分の耳に合っていないサインです。やわらかい素材のものやよりサイズの小さいものへの変更も検討してください。

また、症状がおさまらない場合やひどくなってしまう場合は外耳炎の可能性もあるので、最寄りの医療機関(耳鼻科)を受診しましょう。

外耳炎は症状が軽い場合、自然治癒するケースもあります。ただし、かゆみや痛みが生じるためつい耳を触ってしまい、症状が悪化することも多い病気です。違和感を覚えた場合は、速やかな受診をおすすめします。

耳栓は自分に合ったものを正しく使用しよう

質の高い睡眠で体や心を十分に休息させるためには、睡眠環境を整えることが大切です。

「音」は意識したい環境要素の一つで、耳栓は音の影響を防ぐ防止策として、生活に取り入れやすいアイテムです。

ただし、適切でない耳栓の使い方は、感染症などの原因となる場合があります。特に、耳への負担の少ない素材で、清潔に保つことが大切です。自分に合った耳栓を選び、快適な睡眠環境を整えましょう。

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