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2026.07.31 更新

【医師監修】朝起きても眠いのはなぜ?対処法や病気の可能性まで徹底解説

【医師監修】朝起きても眠いのはなぜ?対処法や病気の可能性まで徹底解説

この記事のまとめ

  • 朝から眠い主な原因は、単なる睡眠不足だけでなく、就寝前のカフェイン摂取やスマホ操作、ストレスなどによる睡眠の質の低下が考えられる
  • 眠気を改善・予防するには、規則正しい食事や入浴、寝具の見直しなど、生活習慣や睡眠環境を整えることが大切
  • 生活習慣を見直しても日中の強い眠気や居眠りが改善しない場合は、睡眠障害などの病気が隠れている可能性があるため、早めに医療機関へ相談する

朝に眠気が残っていると、だるさを感じて日中のパフォーマンスが低下してしまいます。ひどい時には「仕事を休みたい」と思うほど具合が悪くなることもあるでしょう。

前日の夜からしっかり眠ったにも関わらず、「なぜ起床時に眠気が残っているの?」と疑問を抱いている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、朝に眠気を感じる原因や、効果的な対処法について詳しく解説します。朝の眠気がひどくて、学校や仕事に行きたくないと悩む方は、ぜひ参考にしてください。

  1. この記事のまとめ
  2. 朝起きても眠いのはなぜ?十分寝ているのに眠い原因を解説
  3. 睡眠時間が不足している
  4. 睡眠の質が低下している
  5. 朝眠い時に試したい対処法
  6. 太陽の光を浴びる
  7. 温かい飲み物を飲む
  8. 翌朝の眠気を予防するための習慣
  9. 朝昼晩きちんと食べる
  10. ぬるめのお湯で入浴する
  11. 適度な運動を取り入れる
  12. 就寝前のスマホやパソコンの使用を控える
  13. 就寝環境を見直す
  14. ストレスをため込まない
  15. 朝の眠気がひどい時に考えられる病気とは?
  16. 不眠症
  17. 過眠症
  18. 睡眠時無呼吸症候群
  19. うつ病
  20. 自律神経失調症
  21. 朝の眠気が改善しない場合は医師に相談を
  22. 睡眠お疲れ度をチェックしてみよう
  23. よくある質問
  24. まとめ

朝起きても眠いのはなぜ?十分寝ているのに眠い原因を解説

朝起きてもまだ眠いと感じる主な原因として、睡眠時間の不足と睡眠の質の低下が挙げられます。

また、ストレスや生活習慣、就寝環境などによって、睡眠の質が低下している場合もあります。

ここからは、それぞれの内容について、詳しく解説します。

睡眠時間が不足している

朝になっても眠気が続く原因として、自分に必要な睡眠時間を十分に確保できていないことが考えられます。

睡眠不足とは、自分にとって必要なだけの睡眠時間がとれていない状態のことです。

最初はわずかな睡眠不足であったとしても、毎日少しずつ積み重なると、なかなか解消できない「睡眠負債」の症状に繋がってしまいます。

ちなみに、一般的に理想とされる睡眠時間は、成人の方で6〜8時間ほどです。

しかし、必要な睡眠時間は人それぞれ異なるため、なかには長めに眠る必要がある方や、睡眠時間を確保していても眠りの質に問題がある方もいるでしょう。

睡眠の質が低下している

夜にしっかり眠っているのに起床後も眠気が残る場合には、睡眠の質が低下し、十分に体や脳を休められていない可能性があります。

睡眠の質を低下させる主な要因として、就寝前の飲食習慣やストレス、生活習慣、就寝環境などが挙げられます。

就寝前の飲食習慣

カフェインには覚醒作用があるため、夕方以降にコーヒーや紅茶などを飲むと、寝付きが悪くなる可能性があります。

また、アルコールは一時的に眠気を誘うものの、その後の覚醒作用や利尿作用によって睡眠が浅くなりやすい点に注意が必要です。さらに、脂肪分の多い食事は消化に時間がかかるため、就寝直前の飲食は避け、夕食は早めに済ませましょう。

なお、睡眠の質が下がる原因・上げる方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひこちらもご一読ください。 

睡眠の質を上げる
【医師監修】睡眠の質を上げる方法とは?質の低下を招く原因や健康への影響も解説

仕事や家庭の問題によるストレス

仕事や家庭の問題など、日常生活で受けるストレスによって自律神経のバランスが乱れると、睡眠の質が低下する可能性があります。
自律神経とは、循環器や消化器といった体の働きをコントロールする神経のことです。無意識のうちに働くものなので、自分でコントロールすることはできません。

自律神経には、日中の活動を支える「交感神経」と、夜に休息状態を促す「副交感神経」があり、通常は交感神経と副交感神経のバランスが取れた状態を保っています。

しかし、ストレスを抱えることで、交感神経と副交感神経の切り替えが上手くできなくなり、夜になっても活動的な交感神経が優位の状態が続いてしまうのです。

すると、心と体がリラックスできず、なかなか眠れない、睡眠が浅いなどの問題が生じます。

日常生活における生活習慣

近年では生活が夜型になっている方も多く、就寝直前に食事や入浴を行うケースも多いでしょう。そんな何気ない生活習慣がきっかけとなり、睡眠の質が低下してしまうこともあるため、注意が必要です。

就寝直前に食事をとると、睡眠よりも消化活動が優先されて寝付きが悪くなる可能性があります。就寝中には、エネルギーを使って細胞の修復などが行われますが、それが消化活動に充てられてしまうと、体や脳はきちんと回復できません。

また、就寝直前の入浴や、激しい運動に取り組むことも、避けたほうが良い生活習慣です。

熱すぎるお湯に浸かる、運動して心拍数が上がるといった行動は、交感神経が刺激されて覚醒状態になってしまうため、入眠しづらい状態を引き起こすと考えられます。

寝具や部屋の照明などの就寝環境

室温や部屋の明るさ、寝具といった就寝環境が整っていないと、睡眠の質の低下を招く可能性があります。

蛍光灯のような明るすぎる照明をつけていると、目が冴えてしまい体内時計に乱れが生じます。パソコンやスマホの発するブルーライトの光にも同様の作用があるため、就寝直前の操作には注意が必要です。

また、寝具と体の相性も考慮しなくてはなりません。マットレスが適度な硬さでなければ、上手に寝返りを打てず、体圧が体の一部に偏ってしまいます。

枕の高さが合わないと、首や肩に痛みが生じて眠れなくなるかもしれません。

寝具の買い替えにはある程度の費用がかかりますが、自分の体と合わないと感じるのであれば、思い切って買い替えを検討すると良いでしょう。

渥美正彦

渥美正彦

医療法人上島医院院長

朝スッキリ起きられない現象は、睡眠医学で「睡眠慣性(Sleep Inertia)」と呼ばれます。深いノンレム睡眠(徐波睡眠)の最中に無理やり起床したり、日々の「睡眠負債」によって脳の覚醒レベルが低下していたりすることが主な原因です。

また、睡眠時無呼吸症候群などで夜間に短時間の頻繁な覚醒が生じると、どれだけ寝ても朝の強烈な眠気や頭痛が残るため注意が必要です。

朝眠い時に試したい対処法

「二度寝したい…」など朝眠い時に試したい7つの対処法

朝起きても眠気が取れないときは、まずは目覚めを促す行動を取り入れてみましょう。続いて、朝眠い時に今すぐ試しやすい対処法を紹介します。

  • 太陽の光を浴びる
  • 温かい飲み物を飲む

太陽の光を浴びる

地球の一日の周期は24時間ですが、体内時計の周期は24時間よりも若干長くなっているので、そのままにしておくと、どんどん後ろ倒しになってしまいます。

後ろ倒しになった体内時計を早めるためには、太陽の光を浴びることが効果的です。日光には体内時計を整える働きがあり、起床直後に日光を浴びることで体内時計をリセットできます。

昼間に明るい光を浴びると、自然な睡眠を促す効果をもつ「メラトニン」の量が増加するため、日中にも積極的に太陽光を浴びるようにしましょう。

温かい飲み物を飲む

起床後に温かい飲み物を飲むと、胃腸が刺激されて内臓の働きが活発になり、自律神経が「活動モード(交感神経優位)」へとスムーズに切り替わります。

朝の眠気覚ましには、覚醒作用のあるカフェインを含んだコーヒーや緑茶、紅茶などが適しています。ただし、胃への負担を減らすため、冷たい状態ではなく温かい(ホットの)状態で飲むのがおすすめです。カフェインが苦手な方は、白湯や温かいスープを飲むだけでも、深部体温が上昇して自然と目が覚めやすくなります。

なお、寝る前におすすめの飲み物については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひこちらもご一読ください。 

寝る前 飲み物
【医師監修】寝る前におすすめの飲み物8選!気をつけたいお茶の種類も紹介
渥美正彦

渥美正彦

医療法人上島医院院長

睡眠慣性を素早く断ち切るには「強い光」と「咀嚼(噛むこと)」が有効です。網膜に朝の強い光が入ると、睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が停止し、脳が覚醒モードに切り替わります。

また、朝食で食べ物をしっかり噛むことで、三叉神経を通じて脳幹が刺激され、覚醒を促すセロトニン神経が活性化されます。食物による腸内の体内時計への刺激も覚醒を促します。

まずはカーテンを開けて日光を浴び、しっかり噛んで朝食を摂ることが医学的に理にかなった対処法です。

翌朝の眠気を予防するための習慣

朝の眠気を繰り返さないためには、睡眠時間だけでなく、日中や就寝前の過ごし方を見直すことも大切です。生活習慣や睡眠環境を整えることで、睡眠の質の改善につながる可能性があります。

続いて、翌朝の眠気を予防するために意識したい習慣を紹介します。

  • 朝昼晩きちんと食べる
  • ぬるめのお湯で入浴する
  • 適度な運動を取り入れる
  • 就寝前のスマホやパソコンの使用を控える
  • 就寝環境を見直す
  • ストレスをため込まない

朝昼晩きちんと食べる

生活習慣を整えるために、朝昼晩きちんと毎日食べるようにしましょう。

朝食を抜く方は多いかもしれませんが、朝食には体内時計のリズムを整える効果があるため、忘れずに食べることが望ましいです。

就寝直前に食事をとると、体が消化活動を優先して眠りが浅くなることから、食事は就寝の3時間前までに済ませてください。

食事によって生活リズムを整えるためにも、できるだけ同じ時間帯に食事をとることも大事です。

また、睡眠の質の改善に役立つ栄養素を積極的に取り入れることもおすすめします。以下、睡眠の質に関連する代表的な栄養素をまとめた表です。

栄養素効果代表的な食べ物
トリプトファン精神を安定させる「セロトニン」のもととなる・乳製品
・大豆製品
・穀類
・バナナ
・肉
・魚
ビタミンB6トリプトファンの吸収を良くする・ヒレ肉
・ささみ
青魚
GABA精神の興奮を抑え、心身をリラックスさせる・発酵食品
・きのこ類
・雑穀類
・トマト

上記の栄養素を取り入れつつ、食事内容はできる限りヘルシーなものにするよう心がけましょう。

ぬるめのお湯で入浴する

睡眠の質を高めるためには、就寝時間の約90~120分前に入浴を済ませることが望ましいです。

入浴によって体温が上がったのちに下がるタイミングで、スムーズな入眠が促されます。

熱めのお湯に短時間浸かるのではなく、38℃のぬるめのお湯で25分~30分程度ゆっくり温まってください。また、42℃以上の熱めのお湯に浸かる場合は、入浴時間を5分程度に短縮するなど工夫しましょう。

腹部までお湯につかる半身浴も体を程よく温められるので、好みに合わせて入浴方法を選ぶことをおすすめします。

適度な運動を取り入れる

就寝前に、ストレッチやヨガ、柔軟など軽めの運動を取り入れましょう。

適度に疲労感を感じることで、眠りにつきやすくなります。

ランニングのような有酸素運動を取り入れるのであれば、就寝直前は避けたほうが無難です。就寝前に激しい運動を行うと、交感神経が活発になるため入眠しづらくなってしまいます。

就寝前に取り組むのは、心拍数を上げるような本格的な運動ではなく、軽めの運動を毎日続けて習慣にすることが重要です。

就寝前のスマホやパソコンの使用を控える

就寝前にスマホやパソコンを使用すると、画面から発せられるブルーライトの影響で脳が昼間だと認識し、眠気を促すホルモンである「メラトニン」の分泌が抑えられることがあります。

その結果、寝付きが悪くなったり睡眠が浅くなったりして、翌朝の眠気につながります。SNSや動画の視聴、仕事のメール確認などは脳を刺激し、リラックスしづらい状態を招くため注意しましょう。

睡眠の質を高めるためには、就寝の1時間前を目安にスマホやパソコンの使用を控え、読書やストレッチなど心身を落ち着かせる時間を過ごすことがおすすめです。

なお、寝る前のスマホ操作による影響については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひこちらもご一読ください。 

寝る前 スマホ
【医師監修】寝る前のスマホは要注意!睡眠への影響や使い方の工夫の仕方など解説

就寝環境を見直す

マットレスや枕をはじめとした就寝環境が整っていなければ安眠には繋がらないため、寝具が体に合っていないのであれば買い替えを検討しましょう。

マットレスは適度な硬さがあり、寝返りを打ちやすいものがおすすめです。枕の高さが体に合っているか、掛け布団が季節に適しているかも確認してください。

また、部屋の照明が明るすぎるのであれば、暖色系の照明や間接照明を取り入れる方法もあります。窓の外の街頭がまぶしい場合には、遮光カーテンを取り入れても良いでしょう。

部屋の温度や湿度が気になる方は、夏場は25〜26℃、冬場は22〜23℃、湿度は50〜60%を目安にすると心地良く眠れます。

リラックスできる音楽を聴き、好きな香りのアロマを楽しんで、心身ともにリラックスすることもおすすめです。

ただし、寝ている間は静かな環境を保つことが望ましいので、就寝前に音楽を消すことを忘れないようにしてください。

なお、快適な睡眠環境を整える方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひこちらもご一読ください。 

睡眠環境
快適な睡眠環境を整える方法とは?室温や照明など簡単に取り組める改善策を紹介
渥美正彦

渥美正彦

医療法人上島医院院長

睡眠の質を高めて朝の眠気を予防するには「深部体温」のメリハリが鍵となります。就寝の90〜120分前にぬるめのお湯に浸かって深部体温を一度上げると、その後体温が急降下する反動で強い眠気が訪れます。

また、休日の「寝だめ」は体内時計を後ろにズレさせ、月曜の朝の強烈な眠気(ソーシャル・ジェットラグ)を引き起こすため、休日も平日と同じ時刻に起床することが時間生物学における鉄則です。

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ストレスをため込まない

日常的に受けるストレスは、その都度解消させることが大切です。ストレスを受けて寝不足になり、寝不足になることでさらにストレスを受けやすくなる、といった悪循環に陥ってしまいます。

趣味を楽しみ気分転換できる時間を、意識的に設けましょう。音楽やアロマでリラックスする、入浴して体をほぐす、深い呼吸を心がけるといった行動も効果的です。

また、ストレスに反応して分泌される「コルチゾール」は、起床後に分泌量が増え、体を活動モードへ切り替える働きにも関係しています。

ただし、特定の栄養素だけを摂取すればストレスや朝の眠気が改善するとは限りません。心身の健康を保つためにも、さまざまな栄養素をバランス良く摂取することを心がけましょう。

健康維持に役立つ栄養素と、代表的な食べ物の例は以下のとおりです。

栄養素効果代表的な食べ物
ビタミンCコルチゾールの合成を促す・パプリカ
・ゴーヤ
・ケール
・芽キャベツ
・パセリ
・ローズヒップティー
ビタミンE抗酸化作用があり、健康維持を支える・うなぎ
・アボカド

上記のとおり、趣味や食生活の見直しによって心身の健康を整えることも大切ですが、ストレスの要因となっている状況そのものを見直すことも重要です。

例えば、極端なダイエットがストレスになっているのであれば一旦ダイエットを辞めてみるなど、無理なくストレスを遠ざける意識を持つようにしてください。

朝の眠気がひどい時に考えられる病気とは?

朝の眠気は、睡眠不足や生活習慣の乱れなどによって起こることがあります。

しかし、「日中に強い眠気を感じる」「仕事中に眠ってしまう」など、日常生活に支障が出ている場合には、以下のような病気が隠れている可能性があります。

  • 不眠症
  • 過眠症
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • うつ病
  • 自律神経失調症

ここからは、それぞれの病気の詳細について詳しく解説します。

なお、不調が長引いたり、眠気以外にも気になる症状があったりする場合には、無理せず医療機関を受診しましょう。

不眠症

症状

「不眠症」とは、眠りたくても眠れず、日中に精神や体調に不調があらわれる病気のことです。

症状によって以下4つのタイプに分類されますが、以下のような状態が1ヶ月以上に渡って続く場合には、不眠症の可能性が考えられます。

  • 入眠障害:なかなか寝付けない
  • 中途覚醒:睡眠中に何度も目覚める
  • 早朝覚醒:早朝に目が覚め眠れない
  • 熟眠障害:睡眠時間を確保しても熟睡感がない

単なる睡眠不足と不眠症との違いがわからず悩む方も多いと思いますが、単なる睡眠不足と不眠症は、「眠りたくても眠れない」「日中の活動に支障が出る」といった違いがあります。

要因

不眠症を引き起こす要因は複数考えられますが、主に以下の4つが挙げられます。

  • 環境要因:寝室の環境、時差など
  • 身体要因:年齢、痛み、かゆみなど
  • 心の要因:ストレス、悩み、イライラなど
  • 生活習慣要因:アルコール、ニコチン、カフェイン、薬の副作用など

原因を解消することで不眠症の改善にも繋がるケースがあるため、要因を突き止めて見直すことが大事であるといえます。

過眠症

症状

過眠症とは、十分な睡眠時間を確保しているにもかかわらず、日中に強い眠気があらわれる睡眠障害の総称です。夜に十分な睡眠をとったつもりでも、朝起きることがつらく、起床後も眠気が続く場合があります。

また、仕事中や授業中など、日中の活動中に強い眠気に襲われたり、居眠りを繰り返したりするケースも少なくありません。

過眠症にはいくつか種類があり、代表的なものとして、突然強い眠気に襲われる「ナルコレプシー」や、長時間眠っても眠気が改善しにくい「特発性過眠症」などが知られています。

過眠症は単なる寝不足とは異なり、十分な睡眠をとっても眠気が改善しにくいことが特徴です。

日常生活や仕事、学業に支障が出るほど強い眠気が続く場合は、睡眠専門外来や医療機関への相談を検討しましょう。

要因

過眠症の原因は完全には解明されていませんが、脳内で睡眠や覚醒を調整する仕組みの異常が関係していると考えられています。

睡眠時無呼吸症候群

症状

睡眠時無呼吸症候群」とは、睡眠中に呼吸が止まる、もしくは浅くなって、体が低酸素状態になってしまう病気です。

自覚することが難しく、家族から「睡眠中に呼吸が止まっている」「いびきが激しい」と指摘されて気づく場合もあります。

睡眠中に息苦しさで目が覚めることもあり、起床時に不調やだるさが残ることが特徴です。

体調不良やひどい眠気など、日中の活動に支障が出る場合もあるため、必要に応じて医療機関で治療を受けることをおすすめします。

要因

睡眠時無呼吸症候群のうち、空気の通り道が塞がる「閉塞性睡眠時無呼吸」は、睡眠中に舌や喉の周辺組織などによって気道が狭くなることで起こります。

肥満のほか、顎が小さい、舌が大きい、扁桃が大きいといった体の特徴が関係することもあります。

うつ病

症状

「うつ病」とは、気分の落ち込みや意欲の低下などが続き、日常生活に支障が生じる病気です。

うつ病の主な症状として、気分が落ち込む、悪い方向に考える、食欲不振などが挙げられますが、なかには不眠の症状があらわれるケースも多くあります。

精神的な症状だけでなく、頭痛や動悸といった体の不調が生じることもあるため、強いストレスにさらされているなどの心当たりがあれば、「大丈夫」と自己判断せずに医療機関を受診しましょう。

要因

うつ病は、心理的なストレスだけでなく、体の病気や生活環境の変化など、複数の要因が重なって発症すると考えられています。
明確なきっかけが見当たらない場合もあり、本人の性格や気持ちの持ち方だけが原因ではありません。

自律神経失調症

症状

「自律神経失調症」とは、交感神経と副交感神経のバランスが乱れることによって、さまざまな不調があらわれる病気を指します。

主な症状として挙げられるのは、不眠、頭痛、息苦しさ、吐き気、熱っぽい、消化器の不調などです。さらに、不安感や情緒不安定など、精神面の不調があらわれることもあります。

要因

自律神経のバランスは、過度なストレスや不規則な生活、睡眠不足、環境の変化などによって乱れることがあります。

ただし、症状の背景に別の病気が隠れている可能性もあるため、自己判断せず、医療機関に相談することが大切です。

気になる症状が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。医師のサポートを受けながら、ストレスや生活習慣を見直すことも大切です。

朝の眠気が改善しない場合は医師に相談を

朝の眠気は、睡眠不足や生活習慣の乱れによって起こることが多いです。しかし、十分な睡眠時間を確保しているにもかかわらず強い眠気が続く場合は注意が必要です。

特に、日中の眠気によって仕事や勉強に集中できない、会議中や運転中に居眠りをしてしまう、いびきや無呼吸を指摘されたことがあるといった場合は、睡眠障害やその他の病気が隠れている可能性があります。

過眠症や睡眠時無呼吸症候群、うつ病などが原因となっているケースもあるため、自己判断で放置しないことが大切です。

生活習慣の改善や睡眠環境の見直しを行っても眠気が改善しない場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

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よくある質問

ここからは、朝の眠気に関するよくある疑問とその回答を紹介します。日頃疑問に感じていることがあれば、ぜひ参考にしてください。

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朝から眠いのに夜になると目が冴えるのはなぜですか?

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朝から眠いのに夜になると目が冴えてしまう場合は、体内時計の乱れが原因の一つとして考えられます。

夜更かしや休日の寝だめ、不規則な生活習慣が続くと、体内時計が後ろにずれてしまい、本来眠るべき時間になっても眠気を感じにくくなることがあります。その結果、朝起きづらく、夜に活動しやすい状態になってしまいます。

体内時計を整えるためには、毎日できるだけ同じ時間に起床し、朝起きたら太陽の光を浴びることを意識しましょう。

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休日に寝だめしても朝の眠気が改善しないのはなぜですか?

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平日の睡眠不足を補うために、休日に長時間眠る方もいるかもしれません。しかし、それだけで朝の眠気が改善するとは限りません。

慢性的な睡眠不足によって睡眠負債が蓄積している場合は、1〜2日長く眠っただけでは十分に回復できないことがあります。

また、休日に寝過ぎることで体内時計が乱れ、かえって月曜日の朝に強い眠気を感じる原因になることもあります。

朝の眠気を改善するためには、休日も平日と大きく変わらない時間に起床し、規則正しい生活リズムを維持することが大切です。

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朝眠いとき、コーヒーは効果がありますか?

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コーヒーに含まれるカフェインには覚醒作用があるため、一時的な眠気対策として効果が期待できます。

ただし、カフェインは眠気の原因そのものを解決するわけではありません。飲み過ぎると疲労感や身体の不調につながる場合もあるため、摂取量には注意が必要です。

なお、夕方以降にカフェインを摂取すると睡眠に影響する可能性があるため、飲む時間帯にも注意しましょう。

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二度寝をすると朝の眠気は改善しますか?

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二度寝によって一時的に眠気が和らいだように感じることはありますが、必ずしもすっきり目覚められるとは限りません。

二度寝で再び深い睡眠に入ると、起きた直後に強い眠気やだるさを感じる「睡眠慣性」が生じる可能性があります。また、二度寝を繰り返して起床時間が不規則になると、体内時計が乱れる原因にもなります。

朝の眠気を改善するためには、二度寝を繰り返すよりも、起床後にカーテンを開けて太陽の光を浴び、毎日できるだけ同じ時間に起きることを意識しましょう。

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朝の眠気が毎日続く場合は何科を受診すればよいですか?

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朝の眠気が長期間続き、日常生活に支障をきたしている場合は、医療機関への相談をおすすめします。

受診先は症状によって異なりますが、まずは内科や睡眠外来に相談するとよいでしょう。

いびきや無呼吸が気になる場合は耳鼻咽喉科や呼吸器内科、不眠や気分の落ち込みなどを伴う場合は心療内科や精神科が選択肢となります。

十分な睡眠時間を確保しているにもかかわらず強い眠気が続く場合は、睡眠時無呼吸症候群や過眠症などの病気が隠れている可能性もあるため、早めに受診することが大切です。

まとめ

朝目覚めてもひどい眠気が残っている場合、自分に必要なだけの睡眠時間が足りていないのかもしれません。

特に、きちんと睡眠時間を確保している場合は、睡眠の質が低下している可能性もあります。

睡眠の質は、食生活や就寝環境などがきっかけとなり低下してしまうことがあるため、身近なところから整えていきましょう。

「軽めの運動を取り入れる」「湯船に浸かって体を温める」など、日常的に取り組める改善方法はたくさんあります。

仕事中に耐えがたい眠気に襲われるなど、日常生活に支障が出る眠気の場合は、病気が隠れている可能性も否定はできません。

あまりにも眠気がつらく、なかなか改善しないのであれば、医療機関の受診も検討してください。

※医師が特定の商品を推奨しているわけではありません。


この記事の監修者
渥美正彦
渥美正彦医療法人上島医院院長
大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部卒業。近畿大学医学部附属病院(脳神経内科)などを経て2004年、上島医院に入職。 05年、同医院併設南大阪睡眠医療センター長。10年、同医院院長に就任し、現在に至る。 精神科と脳神経内科での臨床経験を活かし、患者の脳と心の問題に幅広く対応。睡眠医療は国内最高水準の専門治療を提供している。 また、公式YouTubeチャンネル『睡眠専門医渥美正彦』では、睡眠障害と精神疾患の正確な情報の発信を続けている。 日本精神神経学会認定精神科専門医・指導医。日本睡眠学会認定睡眠医療専門医・指導医。 著書に『子供が朝起きなくなったときに、親子で読む本』(セルバ出版)『子どもの発達障害がよくなる睡眠の教科書』(マキノ出版)『ぐっすり! 1万人を治療した専門医が教える最強の睡眠メソッド』(徳間書店)がある。
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