育児をしていると、赤ちゃんに関する悩みは尽きないものです。「睡眠時間が短すぎる?」「何時間寝るの?」など、赤ちゃんの睡眠時間に関する不安を抱える方は多いのではないでしょうか。
赤ちゃんの平均的な睡眠時間や、赤ちゃんが安眠するために大切なポイントを把握すれば、赤ちゃんの睡眠に関する悩みを払拭しやすくなるでしょう。
この記事では、赤ちゃんの睡眠時間や夜通し寝るようになる年齢の目安などを解説します。赤ちゃんが快適に眠るためのポイントも解説するので、赤ちゃんの睡眠に関して悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
赤ちゃんの睡眠時間を月齢ごとに解説
赤ちゃんにとって理想とされる睡眠時間は、月齢ごとに異なります。
厚生労働省が示す、子どもの理想的な睡眠時間は、年齢別に以下のとおりです。
- 新生児期の睡眠時間は16〜20時間
- 3ヶ月の睡眠時間は14〜15時間
- 6ヶ月の睡眠時間は13〜14時間
- 1〜3歳の睡眠時間は11〜12時間
- 3〜6歳の睡眠時間は10〜11時間
月齢ごとの睡眠時間について詳しく解説するので、ご自身のお子さんに該当する月齢の項目をぜひチェックしてみてください。
新生児期の睡眠時間は16〜20時間
新生児期の赤ちゃんの睡眠時間は、16〜20時間が目安です。1〜2時間の覚醒と、1〜4時間の睡眠を繰り返すサイクルで眠ります。
日中と夜間の睡眠時間はほとんど同じで「夜だからたくさん寝る」「日中だから起きている」という、昼夜のリズムはありません。
3ヶ月の睡眠時間は14〜15時間
3ヶ月の赤ちゃんの睡眠時間は14〜15時間が目安です。トータルの睡眠時間は新生児期よりやや短くなり、一度の睡眠では3〜4時間連続して眠るようになります。
3ヶ月頃から徐々に昼夜の区別がつくようになってくるため、夜に寝ることも増えていく時期です。
6ヶ月の睡眠時間は13〜14時間
6ヶ月の赤ちゃんの睡眠時間は13〜14時間が目安です。6〜8時間連続して眠るようになり、1回2〜4時間程度の昼寝を1、2回とる睡眠サイクルになります。
「昼間は起きて夜に寝る」という昼夜のリズムができてきて、まとめて寝るようになってくるため、両親も過ごしやすくなるでしょう。
1〜3歳の睡眠時間は11〜12時間
1〜3歳の赤ちゃんの睡眠時間は11〜12時間が目安です。ほぼ夜間に眠るようになり、朝までまとめて寝ることも増えてきます。
成長に伴い、必要な睡眠時間が徐々に短くなってくる時期です。昼寝は1時間半~3時間半程度を1回とるくらいに減ってくるでしょう。
3〜6歳の睡眠時間は10〜11時間
3〜6歳の睡眠時間は10〜11時間が目安です。昼寝は減少し、5歳頃になると昼寝をしなくても夜まで活発に過ごすようになります。
ノンレム睡眠とレム睡眠のサイクルが成人とほぼ同じ状態になるため、両親の睡眠サイクルと揃ってきて過ごしやすくなるでしょう。
赤ちゃんの生活リズムは成長とともに変わる
睡眠時間が成長とともに変化するのと同じく、赤ちゃんの生活リズムも成長とともに変わっていきます。
新生児期の赤ちゃんは、起床・睡眠の時間帯に明確な区別がありません。「睡眠⇒授乳⇒睡眠⇒授乳」と短いスパンで睡眠や起床、授乳などを行うため、特にお世話が大変な時期だといえるでしょう。
その後、赤ちゃんが成長することで「長い睡眠⇒授乳⇒しばらく遊ぶ」のように行動が長いスパンに変わってきます。この頃になると、リズム遊びや高い高いなど、遊びのバリエーションも豊かになってくるようです。
なお、赤ちゃんが1日24時間というリズムを覚えるのは、4ヶ月を過ぎる頃だとされています。「朝からご飯を食べて夜に寝る」などの生活リズムを整え始めるのは、2~3歳頃を目安にすると良いでしょう。
赤ちゃんの睡眠時間が短いもしくは長いのは問題?
赤ちゃんだけに限らず、睡眠時間が短すぎると免疫力が低下しやすくなるため、体調の変化に気を使うことが大切です。また、睡眠が長すぎると授乳回数が減ってしまうため、適宜起こして授乳してあげると良いでしょう。
とはいえ、前述した睡眠時間はあくまでも目安であり、赤ちゃんの睡眠時間には個人差があります。睡眠時間が短すぎる、もしくは長すぎることを過度に心配しすぎないようにしましょう。
大切なのは、赤ちゃんの睡眠リズムを理解して、自然な眠りを妨げないことです。両親の生活リズムは赤ちゃんの睡眠に影響を与えるため、赤ちゃんと一緒に生活習慣を整えるよう意識すると良いでしょう。
赤ちゃんが夜通し寝るようになる時期
赤ちゃんが夜通し寝るようになるのは、一般的に3〜4ヶ月を過ぎた頃からだといわれています。この頃から、昼間起きている時間と夜寝ている時間が自然とまとまってくるようです。
ただし、これも個人差があるため、「3〜4ヶ月を過ぎたのに、夜通し寝るようにならない」など、過度に悩む必要はありません。あくまで目安として把握しておき、心配が払拭できない場合には、必要に応じて出産した医療機関などに相談してみましょう。
赤ちゃんが安眠するために大切なポイント
長時間眠る赤ちゃんだからこそ、安眠できるよう環境を整えてあげましょう。赤ちゃんが安眠するために大切なのは、以下2つのポイントです。
- ベビーベッドや布団など寝床を整える
- 赤ちゃんが寝る部屋の環境を整える
- ベビーベッドや布団など寝床を整える
それぞれのポイントについて、詳しく解説します。
ベビーベッドや布団など寝床を整える
ベビーベッドや布団など、赤ちゃんに適した睡眠環境を準備することが大切です。ベッドと布団のどちらを使うかは、部屋の環境や両親の生活スタイルに合わせて選びましょう。
ベビーベッドは、床から離れていることでほこりがつきづらく、アレルギー対策ができます。収納付きベビーベッドを使えば、寝具回りのグッズやおもちゃなど、よく使うものを収納できて便利です。
布団は、軽くて持ち運びしやすいため、部屋のスペースを有効活用でき、添い寝できることから安心感も得やすいでしょう。
なお、掛布団は赤ちゃんが払いのけられる軽いもの、敷布団は赤ちゃんの体を支えられる硬めのものを使用することが望ましいです。柔らかすぎる敷布団を使うと、赤ちゃんが埋もれて窒息するリスクがあるため注意してください。
赤ちゃんが寝る部屋の環境を整える
赤ちゃんが安眠するためには、室温・湿度や周辺の寝床環境、照明の明るさなども重要なポイントです。
赤ちゃんが快適に過ごせるために、暑すぎず寒すぎない室温にしましょう。赤ちゃんが過ごしやすいのは、室温が20~25℃、湿度が40~60%とされています。エアコンや加湿器などを使用し、過ごしやすい室温・湿度を保つようにしてください。
また、赤ちゃんの寝床は、直射日光やエアコンが直接当たらない場所に設置しましょう。赤ちゃんが安心して眠れるよう室内を暗くすると良いですが、真っ暗だと不安な場合は、赤ちゃんの目に入らない場所に間接照明を設置するのもおすすめです。
さらに、睡眠環境を整える際、赤ちゃんの周りにはものを置かないように気を付けてください。前述した布団だけでなく、おもちゃやぬいぐるみなどが被さることでも窒息の恐れがあります。
まとめ
赤ちゃんの理想的な睡眠時間は月齢によって異なります。ただし、睡眠時間には個人差があるため、この記事で紹介した月齢ごとの睡眠時間は、あくまでも目安として覚えておくと良いでしょう。
「ほかの赤ちゃんより睡眠時間が短い」「いつもより長く寝すぎている」など、何かしらの不安が拭えないのであれば、出産した医療機関などに相談して適切なアドバイスを受けることをおすすめします。
それと同時に、赤ちゃんが快眠するための環境を整えてあげることも大切です。
室温を調節したり部屋の照明を暗くしたり、赤ちゃんが過ごす部屋の環境を快適なものに整えてあげてください。両親の生活リズムも赤ちゃんに影響を与えるため、赤ちゃんと一緒に生活習慣を見直す意識を持っておくと良いでしょう。