就寝中の乾燥が気になり加湿器を使用している方の中には、加湿器をつけっぱなしで寝ても良いのか気になっている方もいるでしょう。
加湿器をつけないとすれば、どのようにして乾燥に対応すれば良いのでしょうか。また、加湿器をつけて良いとしても、正しい使い方や使用上の注意点などは気になるところです。
この記事では、寝ている間に加湿器をつけても大丈夫か、就寝中の乾燥が気になる場合の加湿器以外の対処法、加湿器を使う際の注意点などを説明します。
寝る時は湿度によって加湿器を消すか判断する
就寝中に加湿器をつけておくと、寒暖差が激しい夜中から明け方の時間帯に、カビの原因となる結露が発生しやすくなります。また、湿度が高すぎると、湿気により快適な睡眠を妨げられます。
結露を防ぎ快適に眠るには湿度の管理が重要です。理想的な湿度は通年40%〜60%程度で、睡眠中に60%を超えそうなら加湿器は消すことがおすすめです。
就寝中の乾燥が気になる場合の加湿器以外の対処法
就寝中の乾燥が気になる場合の加湿器以外の対処法は、主に以下の3つが挙げられます。
- マスクをつけて寝る
- 観葉植物を置く
- 部屋干しをする
それぞれの対処法を詳しく説明します。
マスクをつけて寝る
マスクの着用は鼻や喉、気管の粘膜の乾燥を防ぎます。自分の息によりマスク内の湿度が上がるため、粘膜が乾燥しにくくなります。
湿度が上がるのはあくまでもマスクの中だけであり、部屋全体の湿度は上がらないので、カビ対策にも効果的です。
普通のマスクでも問題ありませんが、「濡れマスク」を着用するとより加湿効果が高まります。
観葉植物を置く
植物の葉には、水分を放出する「蒸散」の働きがあります。根から吸い上げた水を葉の気孔から水蒸気として出すことで、加湿効果が期待できます。
加湿器ほどのパワーがないため加湿しすぎることがなく、結露が起きにくくなります。
部屋干しをする
部屋干しをすることで洗濯物から水分が蒸発し、加湿効果が期待できます。ただし、洗濯物をカーテンレールに下げて干すと、窓が結露したりカーテンにカビが生えたりする場合があるため、なるべく窓やカーテンから離れた場所で干すことがおすすめです。
寝る時の加湿器の使い方
寝る時に加湿器を使う場合は、以下に挙げる点に注意すると良いでしょう。
- 最適な湿度を保つ
- 窓やドアから離れたところに設置する
- 床から離れた高いところに設置する
- 蒸気が直接当たらないようにする
それぞれの注意点を詳しく説明します。
なお、これらの注意点は寝る時だけでなく、普段使う場合にも意識しておきましょう。
最適な湿度を保つ
加湿器は湿度を上げるために使用しますが、湿度は高ければ良いわけではありません。湿度が40%を下回ると、乾燥を感じたりウイルスが活動しやすくなったりする一方で、60%を超すとカビやダニが発生しやすくなります。
そのため、40%~60%程度の湿度を保つことがおすすめです。
窓やドアから離れたところに設置する
窓やドア付近の空気は、壁より薄いため外気の影響を受けやすいです。気温が低いほど飽和水蒸気量も少なくなるため、部屋の加湿した空気が外気によって冷やされると、空気中の水分が結露となって窓やドアに付着します。
結露はカビの原因になるので、加湿器はなるべく窓やドアから離れたところに設置することを心がけましょう。
床から離れた高いところに設置する
基本的に空気は暖かいと上部に、冷たいと下部に溜まる性質があります。加湿器の吹き出し口を床近くに設置してしまうと、冷たい空気の中に水蒸気が吹き出すことになるので、床に結露が発生しやすくなります。なるべく床から離れた高いところに設置しましょう。
蒸気が直接当たらないようにする
加湿器から出る水蒸気は、あくまでも部屋全体を加湿するものであり、体の表面を加湿・保湿するものではありません。蒸気を直接受けると、その分部屋全体を加湿する効果も薄まってしまうため、注意が必要です。スチーム式の加湿器だと、蒸気が熱い場合もあるので危険です。
また、湿気により快適に眠れなくなるなどの影響も考えられます。
加湿器を使う際の注意点
加湿器を使う際の注意点は、主に以下の3つが挙げられます。
- こまめに掃除をする
- 水道水を補給する
- タンクの水は毎日替える
それぞれの注意点を詳しく説明します。
こまめに掃除をする
加湿器はこまめに掃除をする必要があります。カビが生えてしまうと、カビの胞子を空気中にまき散らしてしまうためです。また、フィルターが詰まったまま使っていると、加湿効果が落ちる原因にもなります。
水道水を補給する
水道水には塩素が含まれていて雑菌が繁殖しにくくなります。ミネラルウォーターなどは清潔に感じますが、加湿器に使用するうえでは逆効果になるため、加湿を行う際には水道水以外のものは入れないようにしましょう。
タンクの水は毎日替える
水道水には塩素が含まれていますが、タンクに入れたまま半日ほど放置していると残留塩素が抜けてしまい、雑菌が繁殖しやすくなります。
そのため、タンクの水は毎日替えましょう。水を替える際はタンク内の水を捨て、きれいな水を少し入れて振り洗いすることがおすすめです。また、タンク内もスポンジなどで定期的に洗うと良いでしょう。
寝る時におすすめの加湿器の機能
就寝中に加湿器を使用する場合は、主に以下の3つの機能があるものを推奨します。
- タイマー機能
- 静音機能
- アロマ機能
それぞれの機能を詳しく説明します。
タイマー機能
加湿器をつけたままで寝ると、湿度が理想的な状態を越えてしまう可能性が高いです。寒暖差が激しくなる時間帯に停止するように設定すれば、結露が発生しにくくなります。
基本的には夜寝ている間にオフになるような形で使用しますが、朝のほうが乾燥していると感じる場合は、起きる直前に加湿器を作動させることが可能な製品もあります。
静音機能
睡眠中の雑音は眠りを妨げる可能性があります。静音機能を搭載しているものであれば、睡眠が妨げられず快適に眠ることができます。
アロマ機能
加湿器の中には、アロマを加えることで加湿と同時に香りを楽しめるものもあります。アロマの香りでリラックスでき、睡眠の質が高まることが期待できます。その日の気分によって、アロマの種類を変えることも可能です。
まとめ
寝る時に加湿器をつけたままにするかどうかは、部屋の湿度によって判断する必要があります。理想的な湿度は通年40%〜60%程度なので、睡眠中にこの湿度を超えそうな場合は、加湿器を消しておきましょう。
加湿器以外にも、観葉植物を置いたり部屋干しをしたりといった方法で、就寝中の乾燥に対応できます。
加湿器を使う場合は、結露を防ぐために窓やドアから離れたところに設置し、蒸気が直接体に当たらないようにすることが重要です。また、部屋の空気を汚さないように、加湿器をこまめに掃除してタンクの水は毎日替えましょう。