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2024.06.17 更新

【医師監修】膀胱炎で眠れない時の応急処置は?我慢できない時の対処法や予防法も紹介

【医師監修】膀胱炎で眠れない時の応急処置は?我慢できない時の対処法や予防法も紹介

「夜中に何度もトイレに行きたくなる」「残尿感が気になる」など、膀胱炎の症状眠りを妨げる原因となります。

症状が苦しい時には自分でできる応急処置を行うほか、必要に応じて医療機関を受診する必要があります。

この記事では、膀胱炎の症状で眠れず応急処置をしたい方に向けて、対処法を紹介します。医療機関を受診する方法や予防法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

  1. 膀胱炎がつらくて眠れない時の応急処置
  2. 痛みがひどく緊急性が高い膀胱炎の対処法
  3. 膀胱炎に悩んだらまずは医療機関を受診する
  4. 日常生活でできる膀胱炎の予防法
  5. まとめ
  6. おすすめ記事

膀胱炎がつらくて眠れない時の応急処置

基本的に、膀胱炎に悩んでいるなら医療機関を受診する必要があります。しかし、夜中に軽い症状が出た場合など、自分で応急処置に取り組むしかないというケースもあるでしょう。

ここでは、膀胱炎がつらくて眠れない時の応急処置を紹介します。

  • 水分を多く摂取して排尿を促す
  • 膀胱炎の痛みがつらいなら市販の痛み止めを飲む

それぞれ詳しく紹介します。

水分を多く摂取して排尿を促す

膀胱炎になったら、まず水分を多く摂取して排尿を促すことが大切です。膀胱炎がつらく眠れない時も、水分の摂取と排尿を意識しましょう。排尿によって膀胱内の細菌を外に排出でき、症状が緩和する場合があります。

膀胱炎の痛みがつらいなら市販の痛み止めを飲む

膀胱炎の痛みがつらくて我慢できない時は、市販の痛み止めを飲むと症状の緩和が期待できます。市販薬には使用上の注意点が記載されているため、きちんと確認してから飲むようにしてください。

また、含有されている成分の詳細がわからないケースも多いと思うので、市販薬は薬剤師などの専門家に相談してから購入することをおすすめします。

なお、市販薬はあくまでも一時的に痛みを緩和するものであり、膀胱炎の根本的な治療が期待されるわけではありません。少しでも気になる症状があれば、なるべく早く医療機関を受診しましょう。

窪田徹矢

窪田徹矢

くぼたクリニック松戸五香 院長

膀胱炎の応急処置は、痛み止めを内服して水分を十分に摂取するほか、薬局で販売している漢方薬を使用するのも一つの手です。

痛みがひどく緊急性が高い膀胱炎の対処法

前述した応急処置に取り組んでも膀胱炎の症状が治まらず、痛みがひどく緊急性が高い場合には、以下2つの対処法もあります。

  • 救急安心センター(#7119)を利用する
  • 救急外来を受診する

それぞれ詳しく解説するので、自分に適する対処法を検討しましょう。

救急安心センター(#7119)を利用する

「救急車を呼ぶべき?」「病院に行ったほうがいい?」など、救急外来の受診に迷った時や自分で判断できない時は、救急安心センターに相談しましょう。

救急安心センターとは、救急の判断に迷った時に、医師や看護師といった専門家に電話で相談できるサービスです。救急安心センターは、電話で「#7119」にかけるだけで利用できます。

ただし、救急安心センターは一部地域でのみ実施しているため、実施エリアは総務省消防庁のウェブサイト(※)でご確認ください。

(※)総務省消防庁「救急車の適時・適切な利用(適正利用)」

救急外来を受診する

夜間や休日といった医療機関の診療時間外に、急に悪化した時や緊急性が高い時は、救急外来の受診を検討するのも選択肢の一つです。膀胱炎の症状に加えて発熱がある場合は、腎臓や前立腺が細菌に感染している可能性もあります。

ただし、救急外来は専門医が不在の可能性がある点には注意が必要です。詳しい検査を希望する場合は、日中の診療時間内に改めて泌尿器科を受診しましょう。

窪田徹矢

窪田徹矢

くぼたクリニック松戸五香 院長

膀胱炎のみの場合は、救急外来をかからなければいけないことは少ないです。まずは救急安心センターに電話するのがいいでしょう。発熱などを伴う場合は、最寄りの医療機関で受診可能かあらかじめ相談しましょう。

膀胱炎に悩んだらまずは医療機関を受診する

膀胱炎に悩んだらまずは医療機関を受診する

上記の応急処置によってその時は眠れたとしても、膀胱炎の症状が少しでも気になる場合は適切な診察と治療を受けるべきだと言えます。

膀胱炎を放置すると膀胱の細菌が腎臓の腎孟(じんう)に感染し、腎盂腎炎を引き起こすことがあります。放置して重症になるのを防ぐためにも、眠れないほどの痛みを感じたなら、翌日医療機関を受診しましょう。

また、就寝時の痛みのほかにも、頻尿・残尿感・排尿時に痛む・血尿といった膀胱炎の症状があれば、医師に相談することをおすすめします。専門的な検査や治療ができる泌尿器科のほか、内科や婦人科で膀胱炎の診察を行っている病院もあります。

窪田徹矢

窪田徹矢

くぼたクリニック松戸五香 院長

排尿痛、頻尿など膀胱炎の症状が少しでもある場合、早めに医療機関を受診すれば早く治りますので、早期の受診をおすすめします。

日常生活でできる膀胱炎の予防法

膀胱炎は再発しやすいとされているため、日常生活の過ごし方にも気を付ける必要があります。ここからは具体的な予防法を紹介するので、膀胱炎に悩んでいる方はぜひお役立てください。

  • デリケートゾーンを清潔に保つ
  • 水分を多めにとってこまめにトイレに行く
  • 免疫力を低下させない

それぞれ詳しく紹介します。

デリケートゾーンを清潔に保つ

膀胱炎は、尿道に菌が入って起こる炎症のため、デリケートゾーンを清潔に保つことが大切です。排便後は、細菌が尿道に入らないように前から後ろへ拭くように心がけてください。

また、生理用ナプキンやタンポン、おりものシートはこまめに交換し、長時間の着用を防いで清潔に保つよう気を付けましょう。

水分を多めにとってこまめにトイレに行く

膀胱内の細菌は、排尿によって排出されます。痛みが出た時だけではなく、日頃から水分を多めにとって尿量を増やし、こまめにトイレに行くように心がけましょう。

1日の水分量の目安を1.5L程度として、便秘や下痢にならないように適量を飲むことが大切です。また、膀胱に尿が溜まりすぎると菌が繁殖しやすくなるため、トイレは我慢しないようにしましょう。

免疫力を低下させない

免疫力が低下していると、膀胱炎の症状が悪化しやすくなります。普段から体調管理に気を付け、栄養バランスが整った食事をとりましょう。

免疫力を低下させないために、過度なダイエットを避ける、また疲れやストレスを溜めないようにすることも重要です。体の冷えも免疫力低下に繋がりやすいため、季節を問わず下半身が冷えないように対策しましょう。

まとめ

夜中に膀胱炎がつらくて眠れない場合は、まず水分を多くとって排尿を促しましょう。それでも我慢できない痛みがあれば、市販の痛み止めに頼るのも選択肢の一つです。

対処しても症状が治まらない時や緊急時には、救急安心センターに連絡して、専門家に相談することをおすすめします。

もし応急処置によって症状が治まっても、膀胱炎の症状が少しでもあれば素早く泌尿器科を受診し、ひどくなる前に治療を開始しましょう。膀胱炎を予防するには普段から水分を多めにとり、トイレを我慢しないように心がけて生活することが大切です。

この記事の監修者
窪田徹矢
窪田徹矢くぼたクリニック松戸五香 院長
くぼたクリニック松戸五香 院長。2003年獨協医科大学卒業。その後千葉医療センター、成田赤十字病院で研修。08年国保松戸市立病院泌尿器科医員、09年千葉西総合病院泌尿器科医員、11年千葉西総合病院泌尿器科医長、15年千葉西総合病院泌尿器科部長を経て、平成17年くぼたクリニック開設。地域に根ざした思いやりのある医療をモットーに、日々診療にあたっている。「筋トレドクター」「バナナ先生」として。YouTubeでも活動中。

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