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2023.01.25

【医師監修】冬に寒くて眠れない原因について徹底解説!間違った対策の例もご紹介

【医師監修】冬に寒くて眠れない原因について徹底解説!間違った対策の例もご紹介

冬は、最も寒い季節であり、気温が大きく低下します。地域によっては、氷点下の気温が長く続く場合もあるでしょう。

「春から秋までは普通に眠れていたのに、冬になってから寒さで眠りにくくなってきた気がする」「寒くて眠れなかった翌日は、仕事や家事に支障が生じている」といった悩みをお持ちの方もいるかもしれません。

この記事では、冬に寒くて眠れないことで悩んでいる方に向けて、原因や対処法を詳しく解説します。加えて、間違った対策の例もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

  1. 冬に寒くて眠れない原因
  2. 冬に寒くて眠れない場合の対処法
  3. 入浴を就寝の約90~120分前に済ませる
  4. 夕方から夜にかけて適度な運動を行う
  5. 寝室の室温を適切な範囲に保つ
  6. 就寝前にホットミルクを飲む
  7. 間違った冷え対策の例
  8. 靴下をはいたまま寝る
  9. 就寝前にアルコールを摂取する
  10. カフェインが含まれる飲料を就寝前に飲む
  11. フリース素材の寝巻きを着る
  12. まとめ

冬に寒くて眠れない原因

冬に寒くて眠れなくなる主な原因は、手足が冷えることで、深部体温が下がりにくくなっていることが考えられます。人間の体は、深部体温(脳など、体の内部にある臓器の温度)が下がることで休息状態となり、眠気が生じる仕組みになっています。

なお、深部体温は、手足などの皮膚からの熱放散によって下降することを覚えておきましょう。新生児が眠る際に手足が暖かくなるのは、手足から熱を放散して深部体温を下げているためです。

冬は手足が冷えやすくなるため、皮膚からの熱放散の効率が低下し、深部体温が下がりにくくなることにご留意ください。その結果、眠気が訪れず、睡眠不足になる可能性があります。

冬に寒くて眠れない場合の対処法

冬に寒くて眠れない場合の対処法

冬に寒くて眠れない場合は、以下に示す対処法をお試しください。

  • 入浴を就寝の約90~120分前に済ませる
  • 夕方から夜にかけて適度な運動を行う
  • 寝室の温度を適切な範囲に保つ
  • 就寝前にホットミルクを飲む

各方法について詳しく説明します。

入浴を就寝の約90~120分前に済ませる

眠気は、体温が一旦上昇してから、低下するタイミングで出現しやすくなります。そのため、快適な入眠を実現するためには、就寝の90~120分前に入浴するのが良いでしょう。手足の血行が良くなることで熱を放出しやすくなり、深部体温が下がりやすくなります。

理想的な温度・入浴時間は、38℃のお湯なら25~30分程度、42℃のお湯なら5分程度、半身浴なら40℃のお湯で30分程度であることを覚えておきましょう。

夕方から夜にかけて適度な運動を行う

さまざまな研究により、運動習慣がある人には不眠が少ないことが判明しています。ただし、激しい運動は逆に睡眠を妨げかねません。おすすめは、負担が少なく長続きしやすい有酸素運動です。具体例を以下に示します。

  • 早足の散歩(ウォーキング)
  • 軽いランニング
  • ストレッチ

なお、運動に適しているのは、夕方から夜の時間帯(就寝の3時間前くらい)です。夕方から夜の時間帯に運動をすれば、体温が一時的に上昇してから低下するタイミングでベッドに入れるため、入眠しやすくなるでしょう。

なお、就寝直前の運動は、体を興奮させてしまうので厳禁です。

寝室の室温を適切な範囲に保つ

寝室の室温が低い状態では、寒さを感じて入眠しにくくなります。冬は、室温を22~23℃に保ちましょう。

室温が22~23℃よりも高いと、暑苦しさを感じたり、体の熱を放出しにくくなったりする可能性があるため、入眠に時間を要する可能性があります。「冬だから、室温は高ければ高いほど良い」というわけではありません。

ちなみに、暖房をつけるタイミングは、就寝の30分前くらいがおすすめです。寝る直前(例えば、5分前など)に暖房のスイッチをONにしても、充分に寝室が暖まらない可能性が高いため、注意しましょう。

就寝前にホットミルクを飲む

就寝前にホットミルクを飲むこともおすすめです。ホットミルクを飲んで体温の上昇を促し、下がるタイミングで自然に眠気を生じさせることができます。就寝前の適量は100ミリリットル程度です。ただし、体質的に合わない方は、無理に飲むべきではありませんので、ほかの対処法をお試しください。

なお、牛乳には、必須アミノ酸(体内で生合成できないため、食事で補給する必要があるアミノ酸)の「トリプトファン」が多く含まれていることを覚えておきましょう。入眠を促すメラトニンは、トリプトファンから作られるセロトニンを前駆物質として生合成されます。メラトニンの生成に必要な栄養素を補給するという観点からも、牛乳を飲むメリットは大きいといえます。

間違った冷え対策の例

以下は、間違った冷え対策の例です。

  • 靴下をはいたまま寝る
  • 就寝前にアルコールを摂取する
  • カフェインが含まれる飲料を就寝前に飲む
  • フリース素材の寝巻きを着る

それぞれについて詳しく説明します。

靴下をはいたまま寝る

「冬の時期は寒いから、靴下を履いたまま寝たい」と考える方もいるかもしれません。しかし、靴下を履いていると足からの熱放散が妨げられ、深部体温が下がりにくくなります。その結果、寝つきが悪くなるので、靴下をはいたまま寝ることは避けましょう。

また、靴下で圧迫されることによって血流が悪くなったり、足が蒸れて不快感を覚えたりすることもデメリットとして挙げられます。上述したように、室温を22~23℃に保ったうえで、裸足で寝ることをおすすめします。

就寝前にアルコールを摂取する

アルコールには、体温を上昇させる作用や、寝付きを良くする効果があります。そのため、「寒さ対策や睡眠薬の代わりとして就寝直前に少しだけ飲酒したい」と考える方もいるかもしれません。

ただし、眠気が生じるのは最初だけであり、酔いが醒めると逆に脳が覚醒し、明け方の睡眠が妨げられてしまいます。また、アルコールには利尿作用もあるため、夜中に目が覚める原因になりかねません。就寝の3時間前からは、飲酒を控えることをおすすめします。

吉岡容子

吉岡容子

高梨医院院長

お酒を飲まないといけない状況があっても睡眠の質を低下させないためには、お酒と一緒に食べるおつまみを工夫すると良いでしょう。

ビタミンBはアルコールの分解に必須です。豚肉、豆腐がお勧めです。また、シジミ、アサリ、イカ、タコに含まれるタウリンは肝代謝を更新させるのでお酒の分解を促進させ、睡眠の質を低下させにくくします。

また、お酒と一緒に水分をしっかりとりましょう。アルコール血中濃度を下げることでお酒の影響を最小限に抑えられます。

カフェインが含まれる飲料を就寝前に飲む

上述したように、就寝前にホットミルクを飲むことは推奨されます。ただし、ホットミルクにコーヒーや紅茶を混ぜて飲むのは避けたほうが良いでしょう。

避けるべき理由は、コーヒーや紅茶に多量のカフェインが含まれているからです。カフェインには覚醒作用があるため、就寝前に飲むと眠れなくなる可能性があります。なお、カフェインの血中濃度は、摂取後30分~2時間程度で最大になることにご留意ください。また、利尿作用もあるため、尿意で目覚める原因にもなります。夜中に何度もトイレに行くことになると、熟睡できません。

そのほか、煎茶やエナジードリンクにもカフェインが多く含まれているので注意が必要です。就寝前には、これらのカフェインが大量に含まれている飲料を飲まないように心がけましょう。

吉岡容子

吉岡容子

高梨医院院長

緑茶、コーヒー、エナジードリンクのカフェイン量は高いため避けるべきです。

しかし、ロイヤルミルクティーや、ココア、ほうじ茶など、本人が「眠れる習慣となっている飲み物」の場合で、少量の摂取なら睡眠に良い影響を与える場合もあります。

個人的には、梅昆布茶がおすすめです。カフェインレスで、梅のクエン酸が疲労回復させ、クエン酸やアルギン酸の効果で便秘解消にも効果的です。

フリース素材の寝巻きを着る

人間の体は、寝付くタイミングで汗をかくことによって放熱を行い、深部体温を下げています。冬でも、かなりの量の水分が放出されるので、吸湿性・放湿性に優れた素材の寝巻きを着て寝るべきです。一般的に、一晩でコップ1杯程度の汗をかくことを覚えておきましょう。

フリース素材の衣料は保温性が高いため、「寒い季節の寝巻きとして適している」とお考えの方もいるかもしれませんが、吸湿性や放湿性という点では推奨できません。おすすめは、綿素材です。リラックスした状態で眠るために、体を締めつけず、肌触りが良い製品をお選びください。

まとめ

冬は手足が冷えるために熱放散がスムーズにできず、深部体温が下がりにくくなる傾向にあります。

寒くて眠れない場合の主な対処法は、「入浴を就寝の約90~120分前に済ませる」「夕方から夜にかけて適度な運動を行う」「寝室の室温を適切な範囲に保つ」「就寝前にホットミルクを飲む」の4つです。ご自身に適した方法をお選びください。

なお、「靴下をはいたまま寝る」「就寝前にアルコールを摂取する」「カフェインが含まれる飲料を就寝前に飲む」「フリース素材の寝巻きを着る」などの間違った冷え対策を行わないように注意しましょう。

上記の工夫をしても眠れない場合は、寒さではなく、何らかの病気が原因で眠れなくなっている可能性もあります。心配な方は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

この記事の監修者
吉岡容子
吉岡容子高梨医院院長
東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科勤務。平成24年より医療法人容紘会高梨医院皮膚科・ 美容皮膚科を開設。院長として勤務しています。
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