座る姿勢にフィットするビーズクッションは、大人から子どもまで快適に過ごせるアイテムです。リビングなどに置いて使うことで、リラックスタイムがより充実するでしょう。
しかし、「洗濯できるのか」「乾燥機を使って良いのか」など、ビーズクッションのお手入れ面で疑問を抱く方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ビーズクッションの乾燥機使用の可否や洗い方、日頃のお手入れ方法などを解説します。ビーズクッションを清潔に保ちたい方は、ぜひご一読ください。
ビーズクッションは洗濯できる?
ビーズクッションが洗濯できるかどうかは、商品によって異なります。洗濯の可否は、ビーズクッションに記載されている洗濯表示から判断可能です。
(※)消費者庁「洗濯表示(平成 28年12月1日以降)」
桶に数字や下線がついたマークが付いているビーズクッションは、自宅の洗濯機で洗濯できます。記載された液温の限度を守ったうえで洗いましょう。
桶に手を入れているマークは、液温40℃を限度に手洗いができるという意味です。洗濯機で洗わずに、優しく手洗いをしましょう。
桶にバツが描かれたマークのビーズクッションは、自宅で洗濯できません。汚れが付着した時点ですぐに拭くなど、洗濯せずに清潔さを保つ必要があります。
なお、カバーがついたビーズクッションは、本体とカバーで洗濯可否が異なるケースが多いです。必ずクッション本体の洗濯表示をご確認ください。
ビーズクッションを自宅で洗う方法
続いて、ビーズクッションを自宅で洗う場合、どのように洗えば良いのか解説します。手洗いと洗濯機に分けて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
手洗いで洗う方法
ビーズクッションを手洗いする時は、以下の手順に沿って洗いましょう。
- 桶やバケツに30℃程度のぬるま湯と洗剤を入れる
- ビーズクッションを入れて、優しく押し洗いする
- 水を入れ替えて、再び押し洗いする
- 汚れが落ちてきたら、洗剤を入れていないお湯ですすぐ
- 泡がなくなったら脱水をする
- 中までしっかり乾燥させる
お湯や洗剤を扱うので、風呂場での作業がおすすめです。丁寧に押し洗いをした後、ビーズクッションの内部に洗剤が残らないように、すすぎを重点的に行ってください。
なお、手洗い時にはキレイな水道水を使いましょう。お風呂の残り湯を使って節約しようと考えるかもしれませんが、残り湯を一晩放置すると細菌数が数千倍に増加するとされており、カビの発生に繋がる懸念もあります。
洗濯機で洗う方法
ビーズクッションを洗濯機で洗う場合は、必ず洗濯ネットに入れましょう。万が一、洗濯中にクッションが破れてビーズが出てしまっても、洗濯ネットを使用すればネット外にはビーズが溢れないため、洗濯機内にビーズが詰まるなどの被害が少なく済むでしょう。
なお、クッションを破れた時のことを想定し、ほかの洗濯物と一緒に洗わないほうが良いです。ビーズクッションが洗濯機内の水から浮いてくる場合は、上から重りを入れて押さえると、浮くことなく水に沈められるため、ぜひお試しください。
このように、ビーズクッションは洗濯機で洗うこともできますが、非常に繊細な作りです。洗濯中の破損のなどのリスクを避けたいなら、洗濯機ではなく手洗いがおすすめです。
ビーズクッションを乾燥機にかけるのは避けたほうが良い
ビーズクッションの洗濯で特に重要な工程は、乾燥です。完全に中身を乾燥させないとカビや臭いの原因になるため、しっかり中まで乾かしましょう。
しかし、ビーズクッションを乾かす際、乾燥機の使用はおすすめできません。ビーズクッションに使われる素材の多くが熱に弱く、乾かす時に乾燥機を使用すると破れる恐れがあります。クッション自体が縮むケースもあるため、ビーズクッションを乾燥機にかけるのは避けてください。
同様の理由で、乾燥時にドライヤーの使用も避けることが望ましいです。ビーズクッションへのダメージを抑えるためにも、洗濯した後は自然乾燥させましょう。
なお、ビーズクッションに限らず、一般的に乾燥機の使用有無については、タグにタンブル乾燥処理をあらわす記号が記載されています。丸内に「・」「‥」の場合はタンブル乾燥処理可能、バツが付いている場合はタンブル乾燥処理できません。
商品にもよりますが、ビーズクッションも同様にタンブル乾燥処理のマークが記載されている場合があります。
(※)消費者庁「洗濯表示(平成 28年12月1日以降)」
また、ビーズクッションを乾かす際には、天気が良い日に天日干しすると乾燥させやすいです。1日干しただけでは中まで乾かない場合が多いため、事前に天気予報を確認し、晴れが2~3日続く日に干すと良いでしょう。
ただし、天日干しすると生地が変色する可能性があるため、気になる場合は風通しが良い場所で陰干しすることをおすすめします。
加えて、干している最中にビーズクッションの向きを変え、中のビーズが偏らないようにすると、より均一かつきれいに乾きます。
ビーズクッションを洗濯後、乾燥させる時の注意点
ビーズクッションを洗って脱水する時は、力の入れ過ぎに注意が必要です。手でぎゅっと強く絞ると、中に入っているビーズが潰れるため避けましょう。
力の入れ過ぎは、ビーズクッションのへたりや傷みの原因になります。軽く押したり、バスタオルで挟んで圧をかけたりしながら、繊細なビーズクッションを傷つけないように脱水をしてください。
また、正しくビーズクッションを乾燥させないと、カビが発生して嫌な臭いが生じる可能性もあります。ビーズクッションを仮眠に使う、または寝室に置いて使うケースもあると思いますが、嫌な臭いがすると眠りづらくなる恐れがあります。
きちんと中まで乾かすことで臭いの発生を抑制できるため、洗濯後に生乾きにならないよう気をつけましょう。寝具と臭いの関係性は以下の記事でも解説しているので、ぜひこちらもご一読ください。
ビーズクッションを長く愛用するためのコツ
ビーズクッションを長く愛用するには、正しい方法で洗濯・乾燥するほか、日々清潔に保つことが大切です。以下のような正しいお手入れを心がけることで、清潔に保ちやすくなります。
- カバーをこまめに洗濯する
- 定期的にビーズクッション本体を乾燥させる
- 表面に付着した汚れはすぐに拭く
- へたってきたらビーズを補充する
それぞれのお手入れ方法を詳しく紹介します。
カバーをこまめに洗濯する
ビーズクッションにカバーをつけて使用すると、ビーズクッション本体が汚れるのを防ぎやすくなります。つけているカバーをこまめに洗濯し、ビーズクッションの清潔さを保ちましょう。
カバーを何種類か用意しておくと、季節や気分によって雰囲気を変えて楽しめるといった利点もあります。
定期的にビーズクッション本体を乾燥させる
ビーズクッション本体は高温多湿になりやすい構造なので、定期的に風通しの良い場所で乾燥させましょう。定期的に干して本体に湿気が溜まるのを防ぐことができれば、カビの発生や劣化の予防にも繋がります。
カバーを洗濯する際、一緒に本体も乾燥させるのをルーティンにすれば、忘れることなく対応しやすくなるでしょう。
表面に付着した汚れはすぐに拭く
使用頻度が高いビーズクッションは、大事に取り扱っていても表面に汚れが付着することがあります。もし汚れが付着した場合には、すぐに拭き取りましょう。
飲み物など水溶性の汚れは、付着してすぐに水を含ませた布巾で拭くときれいに落とせます。油汚れは、クレンジングや中性洗剤を用いるときれいにしやすいです。
ビーズクッションについた汚れをそのままにしておくと、汚れが蓄積して染みになる可能性があります。長くきれいな状態で愛用するためには、汚れたらすぐに対処することが大切です。
また、防⽔・撥⽔加工がされており、お手入れしやすいカバーのビーズクッションを選べば、日々のお手入れが楽になります。
へたってきたらビーズを補充する
商品によっては、中材のビーズを出し入れできるタイプもあります。ビーズクッションがへたってきたら、ビーズを補充したり入れ替えたりして、ボリュームを調整しましょう。
ビーズをすべて取り出して入れ替えるのには手間がかかり、廃棄するための費用も必要です。手軽に元のボリュームを取り戻したいなら、ビーズを継ぎ足して補充することをおすすめします。ビーズを定期的に補充することで、長く快適に使用できるでしょう。
なお、ビーズクッションの寿命について、以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひこちらもご一読ください。
まとめ
ビーズクッションを洗濯する場合は、まず洗濯表示を確認し、自宅で洗濯できるものかを確認しましょう。自宅で洗う際は、できるだけ手洗いで優しく洗い、天日干しをして自然乾燥させるのがコツです。中まで乾かさないとカビや臭いの原因になるため、晴れが続く日を選び、2〜3日かけて乾燥させましょう。
また、乾燥機で手間を軽減しようと思うかもしれませんが、ビーズクッションが傷んだり縮んだりする可能性があるため、乾燥機の使用は推奨できません。
ビーズクッションは、カバーをつける、汚れがついたら素早く拭き取るなど、日頃のお手入れを徹底することで、清潔に使用しやすくなります。正しいお手入れ方法を心がけ、ビーズクッションを長く愛用することを目指しましょう。