NELL
  1. NELL
  2. WENELL
  3. 【医師監修】タオル枕のメリット・デメリットは?自分に合う枕の選び方も解説
2023.02.03 更新

【医師監修】タオル枕のメリット・デメリットは?自分に合う枕の選び方も解説

【医師監修】タオル枕のメリット・デメリットは?自分に合う枕の選び方も解説

自分に合った枕を探す中で、「タオル枕」について聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれません。

タオル枕を実際に使うかどうかを判断するためには、タオル枕にはどのようなメリット・デメリットがあるのかを把握しておく必要があります。

また、タオル枕に限らず自分に合う枕を選ぶためのポイントを知ることで、最適な枕選びができるでしょう。

この記事では、タオル枕とはどのようなものか、タオル枕のメリット・デメリット、自分に合った枕の選び方などを説明します。

  1. タオル枕とは
  2. タオル枕のメリット・デメリット
  3. メリット
  4. デメリット
  5. 合わない枕を使うことで起きる不調
  6. 肩こり・首こり
  7. 頭痛
  8. 腰痛
  9. いびき
  10. ストレートネック
  11. 枕の選び方
  12. 高さで選ぶ
  13. 素材で選ぶ
  14. 硬さで選ぶ
  15. サイズで選ぶ
  16. まとめ

タオル枕とは

タオル枕とは

タオル枕とは、バスタオルを折って作る枕です。

決まった形状を持つ通常の枕とは異なり、バスタオルを自分の好きなように折って作る枕なので、自分の首のラインに合わせた形状にできます。

また、折り方を変えれば、細かい微調整も可能です。

タオル枕のメリット・デメリット

タオル枕には、メリットもあればデメリットもあります。

それぞれ、以下で詳しく説明します。

メリット

タオル枕のメリットとしては、主に以下の点が挙げられます。

  • 高さの調整ができる
  • 巻き方によって硬さも調整できる
  • 旅行先などでも手軽に作れる
  • 洗濯が容易である

タオル枕は自分でタオルを巻いて作る枕なので、高さや硬さを自由に調整できます。また、バスタオルがあれば作れるため、旅行先などでも手軽に作ることが可能です。

通常の枕は洗うのに手間がかかる場合もありますが、バスタオルでできているタオル枕は簡単に洗濯可能という点も、メリットとして挙げられるでしょう。

村田朗

村田朗

医療法人財団日睡会 理事長 御茶ノ水呼吸ケアクリニック 院長

頚椎・脊椎疾患による重度な症状のため治療中の方を除いて、スマホやパソコンの長時間使用を原因とするストレートネックによる首の痛み、肩こり、頭痛などの症状がある方には、タオル枕が向いています。

デメリット

逆にタオル枕のデメリットとしては、主に以下の点が挙げられます。

  • 寝返り時に崩れやすい
  • 硬めの枕が好みの人には合わない場合もある
  • 高さや硬さの調整の手間がある

元がタオルであり、形状を保つ力が強いわけではないため、寝返りを打つ回数が多いと形が崩れる場合があります。また、材質上、硬めの枕が好みの方にはそもそも合わない可能性が高いです。

高さや硬さの調整が自由にできるのは利点でもありますが、自分好みに調整するには手間がかかります。

なお、タオルを枕として利用することは本来想定されている用途とは異なるため、タオル枕を利用することで、首のこりなどが悪化してしまう可能性もあります。

この点に関しては個人差があるため、一概に良い悪いとは言えません。

村田朗

村田朗

医療法人財団日睡会 理事長 御茶ノ水呼吸ケアクリニック 院長

頸椎症・脊椎症などで痛みやしびれといった症状が強い場合、タオル枕によっては症状・病態を悪化させる可能性があるため、枕の高さ・硬さ・大きさなどを医師と相談して作ることが大切です。

合わない枕を使うことで起きる不調

枕は、自分に合ったものを利用することが重要です。合わない枕を使うことで体に起きる不調としては、主に以下のようなものが挙げられます。

  • 肩こり・首こり
  • 頭痛
  • 腰痛
  • いびき
  • ストレートネック

それぞれの不調について、詳しく説明します。

肩こり・首こり

枕が高いと顎を引いたような寝姿勢になるため、肩や首の筋肉に余分な力が入りやすく、肩こりや首こりの原因になります。逆に枕が低いと、首に枕がフィットせず、敷布団や枕と首の間に隙間ができてしまいます。

その結果、頭や首・肩を支えるために力が入り、こちらも肩こりや首こりの原因になります。高すぎもせず低すぎもせず、ちょうど良い高さの枕を使うことが重要です。

頭痛

上述したように、枕が合っていないことは肩こりや首こりの原因になります。

そして肩こりや首こりは、緊張型頭痛を引き起こす可能性があります。

肩こりや首こり、頭痛に悩まされている場合は、枕を変更すれば悩みが解消するかもしれません。

腰痛

枕が合っていないと睡眠中に寝返りを打ちにくくなります。適度な寝返りは腰への負担を減らすために重要な役割を果たします。

寝返りが打ちにくいことで腰への負担が集中して、腰痛になる可能性があります。

いびき

枕が高いと顎を引いたような寝姿勢になり、気道が圧迫された形になるため、結果としていびきをかきやすくなります。

いびきに関しては枕を低くすると改善される可能性が高いものの、上述したように枕が低すぎると別の問題が生じるため、注意が必要です。

ストレートネック

人間の頚椎は真っすぐではなく、多少前方にカーブしている状態が理想的です。

ただ、首や背中に負担がかかる姿勢を日常的に長く続けていると、頚椎が真っすぐになってしまう可能性があります。

体に合っていない枕を使うのも、首や背中に負担がかかる理由として考えられます。立っている時と同じような姿勢で寝られる高さの枕を利用することが、理想的です。

枕の選び方

自分に合った枕を選ぶためには、以下に挙げるような観点で枕を比較することが重要です。

  • 高さで選ぶ
  • 素材で選ぶ
  • 硬さで選ぶ
  • サイズで選ぶ

それぞれの選び方について、詳しく説明します。

高さで選ぶ

上述したように、枕の高さは高すぎるのも低すぎるのも好ましくありません。

また、仰向け寝で寝るか横向き寝で寝るかによって、適した枕の高さは異なります、仰向け寝の場合は、背骨が緩やかなS字カーブを描き、目線がやや前を向いた状態になるような高さが理想的です。

横向き寝の場合は、頭から背中の骨が真っすぐになる高さが理想的です。

横向き寝をする際には肩が下側にくるため、肩幅の分を考慮すると、仰向けで寝る時よりも少し高めの枕が必要になります。

体格などによって個人差があるため、自分に合った高さの枕を選ぶことを心がけましょう。

素材で選ぶ

枕の素材にはさまざまなものが利用されていますが、主に使われているものとして、以下のような素材が挙げられます。

  • そばから
  • 低反発ウレタン
  • 高反発ウレタン
  • パイプ
  • 羽毛
  • 羽根
  • ポリエステルわた
  • ファイバー(高反発)

用いられている素材によっては、睡眠中に変形してしまうことがあります。枕が変形すると理想的な高さを保てなくなってしまうので、あまり好ましくありません。

枕の中身をきちんと確認したうえで、変形しにくそうなものを選ぶことが重要です。

硬さで選ぶ

枕の硬さは素材によってさまざまですが、睡眠中の適切な高さを維持できるものが望ましいです。

素材が柔らかすぎると頭を乗せると沈み込んでしまうこともあり、高さを維持できない可能性があります。

ただし、硬さに関しては好みもあるため、その点も踏まえて各自で判断してください。

サイズで選ぶ

睡眠中の体への負担を分散するためには、寝返りが重要な役割を担います。

しかし、枕が小さいと寝返りを打った時に枕から頭が落ちて寝姿勢が崩れてしまうため、寝返りが打ちにくくなる可能性があります。

枕の理想的な大きさは「頭3つ分の幅があるもの」なので、それぐらいのサイズのものを選ぶと良いでしょう。

村田朗

村田朗

医療法人財団日睡会 理事長 御茶ノ水呼吸ケアクリニック 院長

枕を選ぶ際は、仰向け寝または横向き寝に合った高さ、体の大きさに合わせた大きさ、ダウン・パイプ・低反発ウレタンなどリラックスできる素材、長方形型・首安定型など枕の形状、そして好みに合った硬さを考慮して選びましょう。

まとめ

タオル枕とはバスタオルを折って作る枕のことで、自分の好きな形状や高さ・硬さの枕を作れます。

自分に合わない枕を使うと、肩こりや頭痛・ストレートネックといったさまざまな不調の原因になる可能性があります。

タオル枕も普通の枕も、高さや硬さ、サイズといった点に気を付けて、自分に合った枕を利用することを心がけましょう。

この記事の監修者
村田朗
村田朗医療法人財団日睡会 理事長 御茶ノ水呼吸ケアクリニック 院長
日本医科大学内科学講座(呼吸器・感染・腫瘍部門)非常勤講師。日本医科大学、 同大学院卒業。資格・学会:医学博士、日本内科学会認定内科医、日本呼吸器学会専門医・指導医、日本睡眠学会会員、肺音(呼吸音)研究会世話人、東京呼吸ケア研究会幹事、American Thoracic Society 会員、European Respiratory Society 会員、International Lung Sounds Association 会員、NPO法人日本呼吸器障害者情報センター顧問、東京都三宅村呼吸器専門診療委託医、日本医師会認定産業医、身体障害者福祉法指定医(呼吸器)、千代田区公害健康被害診療報酬審査委員。
ページのトップへ