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2023.04.12 更新

【医師監修】春になるとやたら眠いのはなぜ?原因や睡眠の質を高める方法を紹介

【医師監修】春になるとやたら眠いのはなぜ?原因や睡眠の質を高める方法を紹介

になるとなぜか無性に眠たくなることが多く、原因が気になっている方もいるでしょう。

少し眠たい程度であれば問題ないかもしれませんが、生活に支障をきたすような眠気の場合は、何かしらの病気が関わっている可能性もあります。眠くなる理由が把握できれば、対処することも可能かもしれません。

この記事では、春になると眠たくなる原因や眠気に病気が関わっている可能性、睡眠の質を高める方法などを説明します。

  1. 春になると眠くなる原因
  2. 環境の変化
  3. 花粉などのアレルギー症状
  4. 寒暖差による自律神経の乱れ
  5. 眠気が度を越す場合は病気の可能性も
  6. 睡眠は長さではなく質が重要
  7. 睡眠の質を高める方法
  8. 寝る前にストレッチなど軽く体を動かす
  9. 就寝3時間前までに夕食を摂り、規則正しい食生活を意識する
  10. 温かい飲みもので体温を上昇させる
  11. 就寝前のアルコールやカフェインの摂取を控える
  12. アロマを焚いたり心地良い音楽を聴いたりしてリラックスする
  13. 体に合う寝具(マットレスや枕など)を使う
  14. まとめ

春になると眠くなる原因

春になると眠くなる原因

春になると眠くなる原因としては、主に以下のようなことが考えられます。

  • 環境の変化
  • 花粉などのアレルギー症状
  • 寒暖差による自律神経の乱れ

それぞれの原因を詳しく説明します。

環境の変化

春は、入学や入社・転勤などによって新しい生活が始まったり、新しい人間関係が築かれたりすることが多い季節です。

自身を取り巻く環境が大きく変化することは、疲れストレスの原因になりやすく、心身の調子を崩しやすくなります。そのため、睡眠にも影響が表れて上手く眠れずに、日中に眠気を感じやすくなることが多いです。

花粉などのアレルギー症状

春は花粉が大量に飛ぶ季節で、花粉症の方にとっては大きな悩みの種でしょう。

また、春は花粉だけでなく黄砂やPM2.5など、アレルギー症状を引き起こす物質が大量に飛散しやすい季節でもあります。

花粉や細かな粒子などによるアレルギー症状が原因で、夜なかなか寝付けないと、日中に眠気を感じやすくなります。なお、アレルギー症状を抑えるために薬を服用する場合も多いですが、それらの薬の副作用で眠気が生じることも考えられます。

豊田早苗

豊田早苗

とよだクリニック院長

花粉による日中のアレルギー症状を抑えるために、普段から取り組める対策法をご紹介します。

・花粉の飛散が多いことが予想される日は外出を控える
・衣服は花粉が付着しにくいツルツルした素材のものを着用するようにする
・外出時はマスクやメガネを着用する
・帰宅したらシャワーを浴びて服を着替える
・洗濯物は外に干さない

このように、花粉を吸い込まない、衣服につけない、家庭内に持ち込まないように注意することで、花粉による症状を緩和できます。

寒暖差による自律神経の乱れ

春といえば暖かいイメージがありますが、実は1年の中でも寒暖差が大きな時期です。寒い日もあれば暑い日もあり、気候や気圧の変化に体が対応しようとすることで、自律神経のバランスを崩しやすくなります。

自律神経のバランスが崩れると、夜に上手く眠れなかったり昼間に眠くなったりと、睡眠に影響が出やすくなります。

豊田早苗

豊田早苗

とよだクリニック院長

自律神経が乱れる原因として、気候や気圧以外にも考えられる要素はあります。春は進学や就職、転勤や昇進など、生活環境の変化によるストレスを感じやすい時期でもあり、ストレスによって自律神経のバランスが崩れてしまうこともあります。

眠気が度を越す場合は病気の可能性も

度を越したような眠気を感じる場合、それは「春だから」という理由ではなく、うつ病や睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシーなどの睡眠に影響を与える病気の可能性もあります。

うつ病は、精神的ストレスや身体的ストレスなどが原因で、脳が上手く働かなくなっている状態のことです。症状として不眠になることが多いです。

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に呼吸が止まることで体が酸欠状態になり、睡眠が中断される病気です。目を覚ました後でもあらためて眠ることはできますが、眠り始めると再び無呼吸の状態になるので、慢性的な睡眠不足となり、日中の眠気に繋がります。

ナルコレプシーは「居眠り病」という別名にもあるように、時や場所に関係なく一日に何回も居眠りをしてしまう症状が現れる病気です。

居眠り以外の症状としては、感情が昂ぶっている時に手足などの力が急に抜けたり(カタプレキシー)、寝ている最中に金縛りにあったりすることがよく見られます。

これらの症状に思い当たる節があって気になる場合は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

豊田早苗

豊田早苗

とよだクリニック院長

不眠や過眠、日中の眠気がある場合、それらの症状が日常生活や仕事に影響を及ぼすかどうかが、病院を受診する一つの目安となります。症状によって生活や仕事に支障が出ている場合は、早めに病院を受診しましょう。

睡眠は長さではなく質が重要

日中眠くなってしまうことを解消するためには、睡眠時間をきちんと確保するだけでなく、「」も重要です。

睡眠時間が長くても睡眠の質が低ければ、結局睡眠不足は解消されません。質をきちんと意識したうえで、睡眠をとることを心がけましょう。

睡眠の質を高める方法

睡眠の質を高めるための方法としては、主に以下のようなことが挙げられます。

  • 寝る前にストレッチなど軽く体を動かす
  • 就寝3時間前までに夕食を摂り、規則正しい食生活を意識する
  • 温かい飲みもので体温を上昇させる
  • 就寝前のアルコールやカフェインの摂取を控える
  • アロマを焚いたり心地良い音楽を聴いたりしてリラックスする
  • 体に合う寝具(マットレスや枕など)を使う

それぞれの方法を詳しく説明します。

寝る前にストレッチなど軽く体を動かす

人の体は、内蔵の体温である「深部温度」が下がることで、自然と眠気を生じるようになっています。普段は手足などの末端部分から熱を放出して温度を下げていますが、血行が悪いと上手く熱が放出されないためなかなか寝付けずに、睡眠の質が低下しやすいです。

足裏や手先といった末端部分のストレッチを行い、血行を良くすることで、熱を上手く放出できるようになり、睡眠の質も高まるでしょう。

就寝3時間前までに夕食を摂り、規則正しい食生活を意識する

規則正しい食生活を心がけることも、睡眠の質を向上させるためには効果的です。

寝る直前に食事をすると、食べたものを消化するために胃腸が活発に働き、眠りにつきにくくなります。そのため、食事をとるタイミングにも注意する必要があります。

食べたものを胃腸が分解し終わるには、約3時間が必要のため、寝る時間から逆算して夕食を食べ終える時間を決めましょう。

温かい飲みもので体温を上昇させる

温かい飲みものは、体の内側から体温の上昇を促す作用があります。上述したように深部体温が下がると眠気も自然と生じるので、睡眠前に温かい飲みものを飲むことは、睡眠のリズムを整える点で効果的です。

ただし、カフェイン入りのものを飲むと目が冴えて眠りにくくなるので、ハーブティーや白湯のようなノンカフェインのものを選ぶようにしましょう。

就寝前のアルコールやカフェインの摂取を控える

アルコールは、神経に作用したり代謝によって尿意をもたらしたりする可能性があるので、睡眠前の飲酒は控えることをおすすめします。

また、コーヒー・緑茶・チョコレートといったカフェインを含むものを摂取することも、就寝の3〜4時間前からは控えましょう。

アロマを焚いたり心地良い音楽を聴いたりしてリラックスする

リラックスすると副交感神経が優位になるので、眠りにつきやすくなります。

ぬるめのお風呂にゆっくりと浸かったり、アロマを焚いたり好きな音楽を聴いたりするなど、自分なりの方法でリラックスしましょう。

ただし、寝る直前に強い光を長時間見るという行為は、睡眠の質を低下させる可能性が高いです。そのため、リラックスの方法にゲームを選ぶのは控えてください。

体に合う寝具(マットレスや枕など)を使う

睡眠環境を見直して体に合った寝具を使うことでも、眠りの質を高められる可能性があります。今使用しているものを見直し、自分に合った寝具を選ぶことで熟睡しやすくなるかもしれません。

特に寝具の硬さや体圧分散性は睡眠の質に大きく影響するので、それらの点を意識して寝具選びを行うと睡眠環境を効果的に改善できるでしょう。

まとめ

春になると無性に眠たくなる原因として、環境の変化や寒暖差による自律神経の乱れなどが考えられます。

また、眠気が度を越している場合は、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠に影響を与える病気の可能性が考えられるので、早めに医療機関を受診することを心がけましょう。

日中の眠気を解消するためには、質の良い睡眠をとることも欠かせません。寝る前にストレッチをしたり温かい飲みものを飲んだりと、できる範囲でかまわないので睡眠の質を高めるための習慣を身に付けましょう。

この記事の監修者
豊田早苗
豊田早苗とよだクリニック院長
鳥取大学卒業後、JA厚生連に勤務し、総合診療医として医療機関の少ない過疎地等にくらす住民の健康をサポート。2005年とよだクリニックを開業し院長に。患者さんに寄り添い、じっくりと話を聞きながら、患者さん1人1人に合わせた診療を行っている。
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