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2024.02.19 更新

【医師監修】寝室にテレビを置くのはあり?設置するメリット・デメリットを詳しく解説

【医師監修】寝室にテレビを置くのはあり?設置するメリット・デメリットを詳しく解説

テレビはリビングに設置することが一般的ですが、それとは別に寝室にテレビを置いている方もいるのではないでしょうか。ベッドでくつろぎながら好きな番組を視聴できるのは、テレビ番組や映画を見ることが好きな方にとって大きなメリットです。

しかし、その一方でいくつかデメリットもあるので、設置前によく検討しましょう。この記事では、寝室にテレビを置くメリット・デメリットや、テレビを置く際に気をつけるべきポイントを詳しく解説します。

  1. 寝室にテレビを置くメリット
  2. ベッドの上でテレビを視聴できる
  3. チャンネル争いが起こりにくい
  4. 災害情報など重要なニュース速報をすぐに視聴できる
  5. 目覚ましの代わりとして使える
  6. 寝室にテレビを置くデメリット
  7. 夜更かししてしまう可能性がある
  8. 体内時計の乱れに繋がる
  9. 目が疲れる原因になる
  10. 寝室にテレビを置く際に気をつけるべきポイント
  11. 不安定な場所には置かない
  12. 防音対策をしておく
  13. 生活動線の邪魔にならない場所に置く
  14. テレビを上手にレイアウトするポイント
  15. 置き型テレビ・壁掛けテレビのどちらを設置するか決める
  16. テレビを設置する場所に応じてサイズを選ぶ
  17. 首や肩への負担を軽減するためには高さも重要
  18. まとめ

寝室にテレビを置くメリット

寝室にテレビを置くメリットとしては、主に下記の4つが挙げられます。

  • ベッドの上でテレビを視聴できる
  • チャンネル争いが起こりにくい
  • 災害情報など重要なニュース速報をすぐに視聴できる
  • 目覚ましの代わりとして使える

以下で詳しいメリットを順番に紹介します。

ベッドの上でテレビを視聴できる

リビングに設置してあるテレビは、ソファや座椅子に座った体勢で視聴することが一般的です。しかし、長時間座った体勢を保とうとすると筋肉が緊張してリラックスできず、人によっては苦痛に感じる方もいるかもしれません。

一方、寝室に設置されているテレビは、ベッドに横になった体勢のまま視聴できるため、リラックスした状態で楽しめます。また、寝室のベッドは自分だけの空間であるため、静かに大きな画面で集中して映画を楽しみたい時にも最適です。

チャンネル争いが起こりにくい

家に設置してあるテレビがリビングに1台しかない場合、好きなチャンネルの番組を視聴できないことがあります。例えば、一緒に住んでいる家族と番組の好みが違う場合、視聴したい番組を巡ってチャンネル争いが起きる可能性もあるでしょう。

しかし、1人用の寝室にテレビを置けば、ほかの家族にチャンネル権を譲ることなく自分が好きな番組を視聴できます。

災害情報など重要なニュース速報をすぐに視聴できる

就寝中に大規模な地震などの災害が発生した場合、その場ですぐにニュース速報を確認できる点も寝室にテレビを置くメリットです

重要なニュースはスマホやタブレットからも調べられますが、ある程度の時間が経過するまでは断片的な情報しか得られないケースも少なくありません。また、場合によっては不確実な情報が拡散されることもあります。

しかし、テレビなら映像を交えて正確な情報を発信してくれるため、「具体的に何が起きているのか」「災害が発生した現地の状況はどうなっているのか」など、詳細な内容を把握しやすくなります。

テレビは同じ情報を一斉に多くの人に伝達できるという点で優れており、災害情報の取得には欠かせない存在といえます。寝室にテレビを置けば、災害に備えることができるでしょう。

目覚ましの代わりとして使える

設定した時間に自動で電源が入るタイマー機能が搭載されているテレビなら、目覚ましの代わりとしても使えます。

決めた時間に起床するためには、目覚まし時計やスマホのアラーム機能を活用する方法が一般的でしょう。しかし、人によっては無意識にアラームを止めてしまい、二度寝してしまう可能性があります。

一方、テレビは自分で設定や操作をしない限り止まらないため、目覚ましとして使えば二度寝をする心配を軽減できるかもしれません。

寝室にテレビを置くデメリット

寝室にテレビを置くかどうか悩んでいる方は、下記のようなデメリットが発生することも踏まえたうえで検討しましょう。

  • 夜更かししてしまう可能性がある
  • 体内時計の乱れに繋がる
  • 目が疲れる原因になる

以下で具体的なデメリットを詳しく解説します。

夜更かししてしまう可能性がある

ベッドからいつでもテレビを視聴できる環境では、つい遅い時間まで番組を視聴することもあるかもしれません。視聴時間が長引くと睡眠時間が減り、翌日の眠気や朝のだるさに繋がるリスクが上がるため、注意が必要です

川上洋平

川上洋平

かわかみ整形外科 院長・医学博士

睡眠には、記憶の整理のほか、脳や体の疲れをとり、体の成長を促し、傷ついた細胞を修復するという大切な役割があります。夜更かしをすると、脳や体に疲労が蓄積し、体のだるさ(医学的には倦怠感と呼ばれる症状)を感じます。

また、夜更かしによって睡眠時間や食事の時間が不規則になることで体内時計が狂い、体のだるさなどの体調不良を引き起こすこともあります。

体内時計の乱れに繋がる

人間の体には、覚醒と休息のリズムをコントロールする体内時計が備わっています。普段私たちが「日中に活動して夜に眠くなる」という生体リズムを自然に保てているのは、体内時計のおかげです。

しかし、体内時計は日常の過ごし方によっては乱れてしまうことがあります。その原因の一つが、テレビの液晶画面から発されるブルーライトです。

夜の時間帯にテレビの発するブルーライトを浴びると脳が「昼間だ」と錯覚し、体内時計が乱れる可能性があるとする説もあります。

川上洋平

川上洋平

かわかみ整形外科 院長・医学博士

ブルーライトが健康に及ぼす影響は、いまだ研究段階でエビデンスは十分ではありません。しかし、体内時計とブルーライトの関係についてはすでにいくつかの研究報告があり、夜遅い時間までデジタル機器の発するブルーライトを浴びると睡眠障害があらわれるおそれが指摘されています。

昼間、ブルーライトを浴びるとメラトニンというホルモンの分泌が抑えられて活動が高まります。一方、夜に浴びるとブルーライトを含む明るい光を脳が昼と判断し、体内時計に作用して睡眠を促すメラトニンの分泌が抑制されて、体内時計の睡眠と覚醒のリズムが乱れて眠れなくなると考えられています。

従いまして、テレビ画面にブルーライトをカットするフィルムを用いることや、ブルーライトを軽減する眼鏡を使用することは効果睡眠障害を予防するには効果的な方法であると考えられます。

目が疲れる原因になる

目が疲れる原因になる

寝室に置いてあるテレビをつける際、そのまま眠っても大丈夫なように照明を暗くした状態で視聴する場合もあるでしょう。

しかし、暗い部屋でテレビを視聴すると目が疲れる原因になるので注意してください。目に疲れが溜まりすぎると、肩こりやめまいをはじめとした身体的な不調に繋がる可能性があります。

川上洋平

川上洋平

かわかみ整形外科 院長・医学博士

暗い部屋の中でテレビを見ると、テレビのディスプレイが明るすぎることで、目が画面の明るさとその後ろの暗い壁の両方に対して調整を繰り返してしまうため、眼精疲労の原因となってしまいます。

また、暗いところでは、明るいところよりもピントを合わせにくいため、より眼を疲れさせます。眼精疲労になってしまうと、肩こりや頭痛、倦怠感などさまざまな影響が出てきてしまうので注意が必要です。

寝室にテレビを置く際に気をつけるべきポイント

寝室にテレビを置く際は、下記の3つに気をつけましょう。

  • 不安定な場所には置かない
  • 防音対策をしておく
  • 生活動線の邪魔にならない場所に置く

これらのポイントに気をつけておけば、より快適な視聴環境を整えやすくなります。以下で詳しい内容を紹介します。

不安定な場所には置かない

寝室はリビングに比べると部屋のスペースに余裕が生まれにくく、テレビ台を置くことが難しい場合があります。そのため、収納棚やラックなど、すでにある家具をテレビ台代わりに使う方も多いのではないでしょうか。

しかし、ほかの家具をテレビ台として使う場合、家具によってはテレビの配置が不安定になる可能性があるので注意してください。例えば、スチールラックなど天板の安定性に欠ける家具の上にテレビを置くと、少しの衝撃でテレビが落下する可能性があります。

テレビが落下することで、怪我やテレビの破損に繋がりかねません。テレビはできるだけ安定感がある場所に置きましょう。

防音対策をしておく

就寝前のリラックスタイムに寝室でテレビを視聴したい方は、あらかじめ防音対策をしておくことをおすすめします。

テレビを視聴するタイミングは人それぞれですが、就寝前に視聴する場合は夜から深夜の時間帯になる場合が多い傾向にあります。この時間帯は多くの方が就寝している時間でもあるため、壁が薄い場合や家族と住んでいる場合はテレビの音が原因で騒音トラブルに繋がる可能性があります。

心配な方は事前に寝室の音がどの程度漏れるのかをチェックし、必要に応じて防音グッズを購入しておきましょう。

生活動線の邪魔にならない場所に置く

テレビを置く場所は寝室のインテリア性だけでなく、生活動線の邪魔にならないかどうかも考えて決めましょう。

生活動線とは、家の中を移動する時に通るルートのことです。例えば、「ベッドからクローゼットまでのルート」「ベッドからリビングに入るドアまでのルート」が寝室の主な生活動線として挙げられます。

生活動線の邪魔になる場所にテレビを置くと移動するたびに不便を感じ、ストレスが溜まりやすい空間になってしまいます。部屋の隅や壁際など、テレビは生活動線に影響しない場所に置くことをおすすめします。

テレビを上手にレイアウトするポイント

テレビを寝室にレイアウトする際、いくつか意識したいポイントがあります。

  • 置き型テレビ・壁掛けテレビのどちらを設置するか決める
  • テレビを設置する場所に応じてサイズを選ぶ
  • 首や肩への負担を軽減するためには高さも重要

それぞれのポイントを詳しく解説します。

なお、寝室のレイアウトについて、以下の記事でも詳しく紹介しています。ぜひこちらもご一読ください。

寝室 レイアウト
寝室レイアウトの注意点を部屋の広さ別に紹介!インテリア選びのポイントも解説

置き型テレビ・壁掛けテレビのどちらを設置するか決める

テレビは主に、「置き型テレビ」と「壁掛けテレビ」の2種類があります。それぞれ特徴が異なるため、まずはどちらを設置するか決めましょう。

置き型と壁掛けでは、それぞれ以下のようなメリット・デメリットがあります。

種類メリットデメリット
置き型テレビ・自分で設置しやすい
・テレビ台の上に設置すると、AV機器などを収納しやすくなる
・模様替えをしやすい
・配線ケーブルが露出するため散らかって見える
・掃除の手間がかかる
・設置にはある程度のスペースが必要

壁掛けテレビ・デザイン性が高い
・テレビ台が不要
・遠くからもテレビを見やすい・掃除しやすい
・設置するのに費用がかかる
・配線を入念に考える必要がある
・自分での設置や金具交換が難しい



それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで、どちらにするか選び、レイアウトを考えましょう。

テレビを設置する場所に応じてサイズを選ぶ

テレビの種類を決めたら、続いて設置する場所を決めて、そのスペースに収まるサイズを検討しましょう。

寝室にテレビを設置する場合、ベッドサイドや足元のスペース、枕元などが設置場所として挙げられます。場所を決める際に見やすさを考慮するのはもちろん、生活動線の邪魔にならないか、配線は問題なく設置できるかも考える必要があります。

また、テレビのサイズを選ぶ際に重要なポイントが、適正視聴距離を踏まえて選ぶことです。テレビはサイズごとに最適な視聴距離が設定されています。

テレビの種類
視聴距離
フルHDテレビ画面の高さ×3倍
4Kテレビ画面の高さ×1.5倍
8Kテレビ画面の高さ×0.75~1.5倍

例として、ベッドの足元にテレビを置きたいケースで考えてみましょう。 ベッドの縦幅から測ると、テレビの設置場所(ベッドの足元)からの視聴距離は、大体1.9m(190cm)です。フルHDテレビを設置する場合は、「190cm(視聴距離)÷3倍=約63cm」となるため、テレビの画面の高さが約65cmである、「55V型」のフルHDテレビの設置が向いています。

ただし、見やすさの感じ方は人それぞれ異なるため、適正視聴距離は一つの目安として覚えておきましょう。

首や肩への負担を軽減するためには高さも重要

テレビの種類や大まかな設置場所、サイズを選んだら、テレビを設置する高さも決めましょう。見づらい高さにテレビを設置すると、首や肩、腰に負担がかかりやすくなります。

ベッドからの視線と比べてあまりにも低い位置にテレビを置くと、寝ている姿勢から大きく頭を持ち上げなければならず、快適ではありません。

一般的には、ベッドの高さ+テレビの中心位置まで100cm程度の高さに設置すると見やすい場合が多いです。布団の場合、視線がより床に近くなるため、もう少し低い位置にテレビを設置すると良いでしょう。

壁掛けタイプならcm単位で細かく調整できますが、置き型タイプの場合はちょうど良い位置に調整することが難しいケースもあります。既に持っているテレビ台を活用したい場合は、テレビとベッドの位置を少し離すことで見やすくなる可能性があります。

まとめ

「リラックスした体勢で好きな番組を視聴できる」「災害時はすぐにニュース速報をチェックできる」など、寝室にテレビを置くメリットは数多くあります。

ただし、テレビの視聴が夜更かしや睡眠不足に繋がってしまう可能性もあるので注意が必要です。テレビの視聴が原因で睡眠の質が低下しないか心配な場合は、「見たい番組が終わったらすぐに消す」「電源OFFのタイマーを設定する」などして、視聴時間が長くならないように工夫すると良いでしょう。

この記事の監修者
川上洋平
川上洋平かわかみ整形外科 院長・医学博士
医師・医学博士・整形外科専門医。神戸大学医学部卒業。米国ピッツバーグ大学留学、膝スポーツ疾患や再生医療を学び、北播磨総合医療センター、神戸大学病院、新須磨病院勤務を経て、患者さんにやさしく分かりやすい医療を提供することを目的に、かわかみ整形外科クリニックを開業。日本整形外科学会専門医、日本リハビリテーション医学会認定医、再生医療学会認定医。英文論文執筆多数。専門は膝関節外科、スポーツ障害、再生医療。かわかみ整形外科クリニック( https://kawakamiseikei.jp/ )
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