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2023.07.24 更新

【医師監修】睡眠中に突然ビクッとする現象の名前は?寝てる時の寝ピクの原因や対策方法を紹介

【医師監修】睡眠中に突然ビクッとする現象の名前は?寝てる時の寝ピクの原因や対策方法を紹介

睡眠中にビクッとなり目覚めた経験がある方は多いのではないでしょうか。

周囲に人がいる状況で起こると恥ずかしくなりますが、無意識のうちに起こる現象であるため、防ぐことも難しいのが実際のところです。

また、現象の原因がわからず「病気なのかも」と不安を抱いている方もいらっしゃるかもしれません。

この記事では、睡眠中にビクッとする原因を解説から対策方法まで紹介します。興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。

  1. 睡眠中にビクッとするのは「ジャーキング」という生理現象
  2. 睡眠中にビクッとする現象は病気?
  3. 睡眠時にビクッとする原因を解説
  4. 就寝時の姿勢が悪い
  5. 音に反応している
  6. 体が疲れている
  7. ストレスを抱えている
  8. 睡眠中にビクッとする、ジャーキングを防ぐ方法
  9. 生活リズムを整える
  10. 食生活を見直す
  11. 適度な運動を取り入れる
  12. ストレスを発散する
  13. ゆったりした服を着る
  14. まとめ

睡眠中にビクッとするのは「ジャーキング」という生理現象

睡眠中にビクッとする現象は「ジャーキング」と呼ばれるもので、誰でも起こりうる生理現象です。ジャーキングが起こるのは筋肉の痙攣が原因だとされています。

起きている時の筋肉は緊張しており、就寝すると緩むのですが、睡眠状態に移行する時に脳が誤作動を起こし、筋肉を緊張させる信号が送られることでジャーキングが発生します。

竹村俊輔

竹村俊輔

日暮里内科・糖尿病内科クリニック 院長 医学博士 

ジャーキングは、睡眠が浅い時、疲れが溜まっている時、不自然な体勢で眠っている時に起こりやすいとされています。まだ解明されていない部分もあるので今後も検証が必要な状態です。

睡眠中にビクッとする現象は病気?

ジャーキングは生理現象なので病気ではなく、体がビクッとすること以外に症状はありません。

ただし、もしジャーキングが頻繁に起こることで「今日も起こったらどうしよう」と不安を感じることが不眠に繋がる可能性は考えられます。

また、以下のとおり、ジャーキングと似た症状の病気もあるため、体がビクッとする以外にも症状が出るのであれば注意が必要です。

  • 周期性四肢運動障害:数秒間にわたる筋肉のけいれんが周期的に起こる
  • 睡眠てんかん:睡眠中に手足がけいれんする
  • けいれん:筋肉が強い収縮を起こす
竹村俊輔

竹村俊輔

日暮里内科・糖尿病内科クリニック 院長 医学博士 

ジャーキングと似た症状が起こる病気には、前述の周期性四肢運動障害、睡眠てんかん、けいれんなどが挙げられます。既往にこれらの症状がある方は鑑別が必要です。体がビクッとするだけでなく、体に異常が見られるのであれば、速やかに医療機関を受診しましょう。

睡眠時にビクッとする原因を解説

ジャーキングはいつ起こるか読めないものですが、起こるきっかけはいくつか考えられます。

  • 就寝時の姿勢が悪い
  • 音に反応している
  • 体が疲れている
  • ストレスを抱えている

ジャーキングが起こることを防ぎたい方は、これらの状況をできる限り避けることが望ましいです。

以下、それぞれ詳しく紹介します。

就寝時の姿勢が悪い

無理な姿勢で就寝すると、崩れた姿勢に体が反応して元の状態に戻そうとすることで、ジャーキングが起こります。

無理な姿勢とは、例えば机に伏せて寝る、電車で座って寝るといった状態です。

就寝時には、このような無理な姿勢はできるだけ避けるようにしましょう。

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音に反応している

ジャーキングは音に反応して起こることも多いとされてます。特に、睡眠がまだ浅い状態で大きな音がした時や、急に話しかけられた時などは音に反応してしまい、ジャーキングが引き起こされやすくなると考えられます。

体が疲れている

体が疲れている時には眠りが浅くなる傾向があるため、ジャーキングが起こりやすくなります。

本来であれば、体がリラックスした状態で眠りにつくことが望ましいです。

しかし、運動してから時間が経たないうちに就寝すると、筋肉に負荷がかかったままの状態となりジャーキングを引き起こす可能性があります。

就寝直前に激しい運動を行って体に疲労を溜めることは避けたほうが良いといえるでしょう。

ストレスを抱えている

ストレスを抱えていると心身ともに緊張状態になるため、ジャーキングが引き起こされやすくなると考えられています。

職場や学校での人間関係、責任が重い仕事、受験や就職活動など、ストレスを引き起こす要因はさまざまありますが、これらを上手く解消しながら生活することが大切です。

また、ストレスによって自律神経のバランスが乱れ、夜になっても活動的な「交感神経」が優位な状態となることが影響するともいわれています。

竹村俊輔

竹村俊輔

日暮里内科・糖尿病内科クリニック 院長 医学博士 

ジャーキングを防ぐには、就寝環境を整える、疲労を溜めない、ストレスをなるべく抱えないなど対策が必要です。なるべくセルフコントロールに努めてください。

睡眠中にビクッとする、ジャーキングを防ぐ方法

睡眠中にビクッとする、ジャーキングを防ぐ方法

ジャーキングは眠りが浅い時に起こりやすいため、睡眠の質を高めて熟睡することが効果的な対策方法です。

  • 生活リズムを整える
  • 食生活を見直す
  • 適度な運動を取り入れる
  • ストレスを発散する
  • ゆったりした服を着る

基本的な生活習慣を見直して、熟睡できる環境を整えましょう。

生活リズムを整える

眠りが浅い」「寝ても疲れがとれない」と感じる場合、生活リズムが崩れている可能性があります。

生活リズムが崩れることで生じる不調を解消するためには、起床時刻と就寝時刻を一定にし、睡眠を中心とした生活リズムを整えることが大切です。

休日に「寝だめ」をして睡眠不足を解消しようと考える方もいるかもしれませんが、あまりおすすめできません。

平日と休日で起床時刻にずれが生じると、かえって生活リズムの乱れに繋がるので、睡眠不足の時には平日も休日も早く寝るなどの工夫を行ってください。

また、生活リズムと光には密接な関係があり、起床後に太陽光を浴びることで体内時計がリセットされ、夜に自然と眠くなるサイクルが作られます。

朝起きたら太陽光を浴びて、就寝直前にスマホやパソコンの光を浴びることは避けましょう。

体温が一旦上がって下がった時に眠気が引き起こされるので、就寝の90~120分前に入浴して体を温めることもおすすめします。熱すぎる湯温は控えて、38℃のぬるめのお湯に25〜30分ほど浸かる方法が効果的です。

食生活を見直す

朝昼晩の食事を抜かないことはもちろん、できれば毎日同じ時間帯に食事を済ませましょう。

特に朝食には体内時計をリセットする役割があるので、簡単なものでもきちんと食べることが望ましいです。

また、夕食は就寝時刻の3時間前には済ませるよう心がけ、もし遅い時間に夕食をとるのであれば消化の良い食べ物を選んでください。

入眠する時に消化活動が終わっていなければ、体が休めず眠りが妨げられるかもしれません。

さらに、就寝前にはカフェインやアルコール、ニコチンの摂取は控えたほうが良いです。

これらの覚醒作用があるものを摂取すると、眠りが浅くなってジャーキングが起こりやすくなり、夜中に目覚める原因になります。

適度な運動を取り入れる

ウォーキングや散歩といった軽めの有酸素運動を行うと、緊張がほぐれて適度な疲労感が得られます。

体が疲れていると自然に入眠しやすくなるだけでなく、運動の習慣がある方ほど不眠が少ないとされているため、ぜひ積極的に取り入れてください。

就寝前に運動するのであれば、心拍数が上がらないストレッチやヨガがおすすめです。ただし、就寝直前に激しい運動を行うと、交感神経が活発になって眠りが浅くなるので注意しましょう。

ストレスを発散する

ストレスは心身の疲労に繋がります。時には趣味に打ち込んでストレスを発散し、日々受けるストレスを長期にわたって溜めないことが大切です。

具体的な例として、スポーツやグルメ、カラオケ、映画鑑賞など、ストレスが発散できることであれば何でも構いません。

また、入浴剤を入れた湯船に浸かる、アロマを楽しむ、ホットドリンクを飲むなど、リラックスできる行動をとることもおすすめです。

ストレスの原因や対処法についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。

ストレス 原因
【医師監修】知っておきたいストレスの原因6選!病気が隠れている可能性や対処法も解説

ゆったりした服を着る

不安定な姿勢の時に起こりやすい「ジャーキング」を避けるには、ベッドで横になって眠ることがおすすめです。

しかし、いつでもベッドで横になって眠れるとは限りません。学校や職場など、なかなか横になれない環境で仮眠をとる時には、服の締め付けをなくした状態で就寝しましょう。

ぴったりとした服を着ていたとしても、襟のボタンを外す、ベルトを緩めるなど工夫することで体への負担が軽減されます。

服装による体の締め付けが軽減されると、心身ともにリラックスして眠りやすくなるでしょう。

まとめ

睡眠中にビクッとして起きてしまうジャーキングは不快なものですが、基本的には病気ではなく生理現象であるため、過剰に心配する必要はありません。

うたた寝や昼寝など、睡眠時の姿勢や外部からの音・光が原因と思われる場合には、これらの要素をできるだけ取り払うよう気をつけることで、ジャーキングを防ぐ効果が期待できます。

その一方で、夜の睡眠時に起こるジャーキングにお悩みの方は睡眠の質を高めて熟睡することが大切です。

生活リズムを整える」「食生活を見直す」「ストレスを発散する」など、日常生活で対策を行うことが予防に繋がります。

あまりにもジャーキングが頻繁に起こると、「今日も起こるかもしれない」という不安から不眠に繋がる可能性もあるため、気になるのであれば早めに対策を行いましょう。

しかし、体がビクッとする以外にも症状が出るのであれば注意が必要です。「周期性四肢運動障害」「睡眠てんかん」など病気の可能性が疑われるため、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。

この記事の監修者
竹村俊輔
竹村俊輔日暮里内科・糖尿病内科クリニック 院長 医学博士 
日暮里内科・糖尿病内科クリニック 院長 医学博士。東海大学医学部卒業、済生会川口総合病院初期研修医修了、東京女子医科大学糖尿病・代謝内科入局、東京女子医科大学大学院内科学(第三)卒業、東京女子医科大学糖尿病・代謝内科助教、日暮里内科・糖尿病内科クリニック院長 就任。
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