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2025.12.19 更新

寝室が寒いと感じる原因は?健康への影響と今日からできる寒さ対策を解説

寝室が寒いと感じる原因は?健康への影響と今日からできる寒さ対策を解説

冬になると寝室が寒く、暖房を使っても足元が冷える、厚い寝具を使っても寒さが気になることはありませんか。寝室の寒さは、睡眠の質に影響するだけでなく、ヒートショックや体温低下による健康リスクにもつながります。

この記事では、寝室が寒く感じる主な原因や健康への影響をわかりやすく解説します。さらに、手軽にできる寒さ対策も紹介しているので、寝室の寒さに悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

  1. 寝室が寒いと感じる主な原因
  2. 窓や壁などの構造から冷気が伝わる
  3. 床に冷気が溜まっている
  4. 湿度が低く空気が乾燥している
  5. 寝具の保温性や配置が不十分である
  6. 換気口や24時間換気によって冷気が伝わる
  7. 寝室が寒いと体にどのような影響がある?
  8. 体温の低下による免疫力の低下
  9. 寒暖差によるヒートショックのリスク
  10. 寒さによる睡眠の質の低下
  11. 手軽にできる寝室の寒さ対策6選
  12. ①窓・床の断熱対策をする
  13. ②寝室のカーテンの長さや厚さを見直す
  14. ➂暖房器具を使う
  15. ④サーキュレーターを使う
  16. ⑤吸湿性のある暖かい衣類を着る
  17. ⑥寝室のベッドの位置や寝具を見直す
  18. 寝室の暖房はつけっぱなしでも大丈夫?
  19. 寝室の寒さ対策をするうえでの注意点
  20. 厚着で寝るのは避ける
  21. 寝る直前の食事やお酒は控える
  22. カフェインを含む飲み物は避ける
  23. まとめ

寝室が寒いと感じる主な原因

寝室の寒さ対策を考える前に、なぜ寝室が寒くなるのかについて把握しておきましょう。原因を知ることで、自分に合った対策がしやすくなります。

寝室が寒いときは、部屋の構造・空気の流れ・湿度・寝具など、次のような複数の要因が関係しています。

  • 窓や壁などの構造から冷気が伝わる
  • 床に冷気が溜まっている
  • 湿度が低く空気が乾燥している
  • 寝具の保温性や配置が不十分である
  • 換気口や24時間換気によって冷気が伝わる

それぞれの原因について、詳しく解説します。

窓や壁などの構造から冷気が伝わる

寝室が寒くなる大きな原因のひとつが、窓や壁など家の構造部分から伝わる冷気です。

窓は外気に直接触れているため、家の中でもっとも熱の出入りが大きい場所といわれています。窓を閉めていても、ガラスやサッシを通じて冷気が伝わったり、わずかな隙間から外気が入り込んだりすることで、室内の空気が冷やされてしまいます。

また、壁の内部にある断熱材が経年劣化している場合も注意が必要です。断熱材の寿命は種類によって異なりますが、一般的に20〜40年ほどで性能が低下するといわれています。

断熱効果が弱まると、暖房で部屋を温めても外気の影響を受けやすくなり、寝室が冷えやすくなる原因になります。

床に冷気が溜まっている

暖房をつけていても、足元がなかなか暖まらない経験をしたことがある方は多いでしょう。

これは、暖房で温めた空気が窓辺で冷やされ、冷気が足元に溜まる「コールドドラフト」と呼ばれる現象が発生しているためです。

コールドドラフトは、熱い空気は上に、冷たい空気は下に溜まりやすい性質によって起こります。

また、フローリングの床材が合板の場合、空気の層がないため断熱効果が低く、足元に直接冷たさが伝わりやすいです。コールドドラフトと床材、この2つの原因によって床に冷気が溜まり、寝室が寒く感じます。

湿度が低く空気が乾燥している

室内の温度だけでなく、湿度も体感温度に影響を与える要素です。

湿度が低いと空気が乾燥して汗が蒸発しやすくなり、体温が下がって寒く感じます。汗は、蒸発する時に体から熱を奪うため、汗が蒸発しやすくなることは体温の低下に繋がります。

一般的に、同じ温度なら湿度が低いときより湿度が高いときのほうが暖かく感じやすい傾向にあります。

寝具の保温性や配置が不十分である

使っているベッドの種類によっては、寒さを感じやすくなる場合があります。

例えば、すのこベッドは通気性が高いため、体の温もりや湿度がベッドの下から抜けてしまうことから、寒さを感じやすい傾向があるといえるでしょう。

また、ローベッドや床に直に敷布団を敷いて寝る場合は、床からの冷気の影響を直接受けて、寒さを感じやすくなります。

ベッドや敷布団での寝方も、寒さを引き起こす要因の一つです。寝具の掛布団と首の間に隙間があると、そこから風が入って布団内に冷気が溜まり、寒く感じることがあります。

なお、ベッドで寝ると寒く感じる理由については以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひこちらもご一読ください。

ベッド 寒い
ベッドで寝ると寒いと感じるのはなぜ?体の冷え対策やおすすめの選び方など解説!

換気口や24時間換気によって冷気が伝わる

冬でも室内の空気を循環させるために、24時間換気は欠かせません。しかし、換気口の近くや冷気が直接流れ込む位置にベッドを置いていると、体に冷たい空気が当たりやすく、室温以上に寒く感じることがあります。

換気口の位置を変えられない場合は、風向きを調整したり、専用のカバーを取り付けたりして直接風が当たらないように工夫しましょう。

なお、寒いからといって24時間換気を完全に止めるのは避けましょう。換気を止めると、結露やカビが発生しやすくなり、健康や家の構造にも悪影響を及ぼすおそれがあります。冷気を防ぎつつ、適切に換気が行える環境を整えることが大切です。

寝室が寒いと体にどのような影響がある?

寒い寝室で過ごしていると、「何か病気に繋がるのでは?」と心配になるかもしれません。寒さが健康面に与える影響として、以下が挙げられます。

  • 体温の低下による免疫力の低下
  • 寒暖差によるヒートショックのリスク
  • 寒さによる睡眠の質の低下

体温の低下による免疫力の低下

人間の体に備わっている免疫力は体温と深い関係にあり、体温が1度上がるだけでも免疫力は最大6倍アップするといわれています。

一方で、体温が低下すると血行が悪くなり、血液中の免疫細胞が全身へ巡りにくくなってしまいます。寒い寝室で眠っている場合は就寝中に体温が下がってしまい、免疫力の低下に繋がる恐れがあります。

寒暖差によるヒートショックのリスク

布団の中の温度と室温との差により、ヒートショックが起こる可能性もあります。ヒートショックとは、気温の変化による血圧の変動が原因で心臓や血管の疾患が起こる状態のことです。

ヒートショックは、寒い寝室で温かい布団から出てトイレに行く時などに起こりやすいといわれています。そのため、寝床内の温度と室温の差が大きくなりすぎないよう注意してください。

寒さによる睡眠の質の低下

室温が低すぎると、寒さが気になって寝付きが悪くなることもあります。

人は入眠時に体温が少し下がることで自然と眠りに入りますが、室温が極端に低いと体温調節がうまくいかず、リラックスしにくくなるといわれています。

快適に眠るためには、冬場の寝室は室温22〜23℃前後、湿度50〜60%を保つのが理想的です。エアコンや加湿器を活用して、寒さと乾燥の両方を防ぎながら快適な環境を整えましょう。

手軽にできる寝室の寒さ対策6選

手軽にできる寝室の寒さ対策6選

寝室が寒く感じる方は、手軽にできる対策から取り入れましょう。リフォームなど大がかりな工事をしなくても、身近に手に入るもので対策を行えます。

おすすめの寒さ対策は、以下の6つです。

  1. 窓・床の断熱対策をする
  2. 寝室のカーテンの長さや厚さを見直す
  3. 暖房器具を使う
  4. サーキュレーターを使う
  5. 吸湿性のある暖かい衣類を着る
  6. ベッドの位置や寝具を見直す

それぞれの対策について、詳しく解説します。

①窓・床の断熱対策をする

寝室の冷気対策でまず着手したいのは、窓や床などの断熱です。

窓は外気に直接触れるため、冷気が入りやすい場所です。窓が閉まっていても、窓枠のパッキンが劣化していると隙間風が入りやすくなります。隙間風が気になる場合は、窓枠とサッシの間に隙間テープを貼りましょう。

隙間テープは100円ショップやホームセンターでも手に入るため、手軽に対策できます。貼った後は、窓がきちんと閉まるか、隙間風をしっかりシャットアウトできているか確認しましょう。

さらに、住宅が古く断熱材が劣化している場合は、窓・床・壁に断熱効果のあるシートを使うと効果的です。

場所ごとに使えるアイテムは、以下のとおりです。

  • 窓:断熱シート・プチプチ・アルミシートなど床:ジョイントマット・コルクマット・アルミシート・絨毯など
  • 壁:断熱シート・プチプチ・段ボールなど

断熱シートを貼ると空気の層ができて冷気を通しにくくなり、温かい空気が逃げにくい室内ができます。賃貸住宅にお住まいの方は、簡単にはがせる商品を使用しましょう。

②寝室のカーテンの長さや厚さを見直す

カーテンを付けているのに寒さを感じる場合は、カーテンの長さや厚さを見直すことが大切です。

賃貸住宅で窓にシートを貼りたくない方でも、カーテンを見直す方法なら取り入れやすいでしょう。

窓の大きさに比べてカーテンの面積が小さいと、冷気が入りやすいため、長めの丈・幅のカーテンの使用をおすすめします。また、薄い生地は冷気を通しやすいので、厚めの生地を選ぶと良いでしょう。

長めの丈・幅のカーテンを付けても寒い場合は、冬用の裏地付きのものや、防寒機能が付いたものを使用する方法もあります。

➂暖房器具を使う

冬場の寝室は、室温22℃〜23℃、湿度50%〜60%が理想的です。状況に応じて、暖房器具を上手く使って寝室を温め、寒暖差によるヒートショックを防ぎましょう。

寝室で使える暖房器具はさまざまありますが、代表的なものは以下の3つです。

  • エアコン
  • 電気ストーブ
  • 電気毛布・湯たんぽ

エアコンの温かい空気は天井付近に溜まりやすいため、足元にも暖気がくるように羽を下向きにして使用しましょう。暖房をつけると室内が乾燥しやすいと感じる場合は、加湿器の併用がおすすめです。

また、電気ストーブは就寝中に倒れて火事にならないように、安全機能を搭載した製品を選ぶことが望ましいです。布団の中が冷たく感じるなら、就寝前に電気毛布や湯たんぽで布団全体を温めておくと入眠しやすくなります。

朝起きた時に寒さを感じない程度の快適な室温になっていることで、冷えの改善にも繋がります。

なお、秋冬に寒くて眠れない理由については、以下の記事でも解説しているので、ぜひご一読ください。

寒くて眠れない
【医師監修】秋冬に寒くて眠れないのはなぜ?快眠のコツや間違った冷え対策も紹介

④サーキュレーターを使う

エアコンを使用する際は、エアコンだけを使うと室温にムラができるため、サーキュレーターを併用して室内の空気を循環させましょう。暖房の効率がアップするうえに、省エネ効果も期待できます。

サーキュレーターをより効果的に使うには、エアコンとサーキュレーターの位置関係が大切です。

エアコンに向かって対角線上にある部屋の隅にサーキュレーターを設置し、エアコンの送風口に風を当てると、空気が上手く循環します。対角線上に設置できない場合は、サーキュレーターを真上に向けて、天井に風を当てましょう。

サーキュレーター使用時の注意点は、直接風を体に当てないことと、火を使う暖房器具には風を当てないことです。思わぬ事故が発生する可能性もあるため、正しい使い方を心がけましょう。

⑤吸湿性のある暖かい衣類を着る

就寝中に着る衣類は、暖かさと着心地の良さの両方に優れていることが重要です。

具体的には、汗を吸いやすい綿やウールの生地がおすすめです。

化学繊維のフリースは暖かくて着心地が良い点は魅力的ですが、通気性が悪くて汗がこもりやすいため、睡眠の質のことを考えると、あまりおすすめできません。

足元の寒さ対策として靴下を使う方もいるかもしれませんが、靴下は足からの放熱を妨げやすいです。そのため、足元が冷える際は、足先が開いている緩めのレッグウォーマーを使用しましょう。

⑥寝室のベッドの位置や寝具を見直す

同じ寝室内でも、場所によって寒さの感じ方は異なります。

室内のレイアウトが適切でないと感じるのであれば、一度ベッドの位置や寝具を見直してください。

窓際は隙間風や冷気の影響を受けやすいので、ベッドは窓際を避けて設置しましょう。

また、床に近いほど冷気を感じやすくなるため、寝室が寒いと感じるのであれば、ローベッドや床に敷布団を敷く寝方は避けたほうが良いといえます。床の冷気から遠ざかるためにも、高さのあるベッドに変えることも選択肢の一つです。

ベッドと一緒に使う寝具は、保温性に優れた素材を使用することをおすすめします。ウールや断熱素材入りのアイテムなど、冬の寒さ対策ができるものを選びましょう。

寝室の暖房はつけっぱなしでも大丈夫?

寒さ対策として寝室の暖房を使う場合、つけっぱなしで良いのか悩むことがあるかもしれません。結論から言うと、寝室の暖房はつけたままでも大丈夫ですが、部屋の乾燥や電気代、低温やけどなどのデメリットが生じることも理解しましょう。

エアコンを使う場合には、室温を一定に保つために朝までつけておくことが理想的です。しかし、エアコンを使うと室内が乾燥しやすいため、加湿器を併用して乾燥対策を行うことが大切です。

電気代が心配な場合や、乾燥を気にしてエアコンをつけっぱなしにしたくない場合は、起床する約1時間前にタイマーを設定しておくと良いでしょう。起床時に部屋が温まっていると、スムーズに起床しやすくなります。

また、寝室で電気毛布や湯たんぽを使おうと思っている場合には、長時間皮膚に触れることによる低温やけどに注意が必要です。

これらのアイテムは、就寝前に布団内を温める目的で使用し、眠りにつく前に湯たんぽは布団から出す、電気毛布は電源を切るかタイマーを設置するなどの対策をしましょう。使用前には取扱説明書をよく読むことも重要です。万が一、電気毛布や湯たんぽによる低温やけどを疑う場合には、速やかに医療機関にご相談ください。

寝室の寒さ対策をするうえでの注意点

寝室の寒さ対策をするうえでの注意点

寝室の寒さ対策をするうえで、いくつか注意したい点があります。

  • 厚着で寝るのは避ける
  • 寝る直前の食事やお酒は控える
  • カフェインを含む飲み物は避ける

それぞれ詳しく解説します。

厚着で寝るのは避ける

寒いからといって厚着をして寝ると、かえって睡眠の妨げになる可能性があるため避けましょう。厚いフリースやパジャマなど分厚い服を着ていると、重さで寝返りが打ちにくくなります。

また、靴下を履いていると体に溜まる熱の放出の妨げになり、体温調節が上手くできません。足先が冷える場合も、靴下を履いたまま寝るのは避けたほうが良いでしょう。

寝る直前の食事やお酒は控える

体を温めることを目的として、就寝前に温かい飲み物を飲むのは有効な手段です。人間は深部体温が上昇して下降するタイミングで眠気が促されるため、スムーズな入眠につながりやすくなるメリットもあります。

ただし、体を温めようと、寝る直前に温かい食事を摂ったり、お酒を飲んだりすることは、かえって睡眠の質を下げる可能性があるため注意が必要です。寝る直前に食事をすることで、体内温度が下がりにくくなりやすくなるためです。

また、寝る直前の飲酒はトイレが近くなる原因になり、夜中に起きる可能性があります。睡眠の質を向上させるためにも、就寝前に摂取するのは水分(アルコールが入っていないもの)だけにして、食事を食べたりお酒を飲んだりするのは避けましょう。

カフェインを含む飲み物は避ける

寝室で快適に過ごすためには、飲み物の選び方にも少し工夫が必要です。コーヒーや緑茶などカフェインを多く含む飲み物には、利尿作用があります。体内の水分が排出されやすくなることで結果的に体を冷やしてしまうことがあるため、就寝前に飲むのはなるべく避けましょう。

特に冷えを感じやすい方は、カフェインを控え、温かいノンカフェインの飲み物を選ぶのがおすすめです。たとえば、ルイボスティーや麦茶、ハーブティーなどは、体を内側からやさしく温めてくれます。朝起きた直後や就寝前に白湯をゆっくり飲む習慣をつけることも効果的です。

寝る前に飲むとよりリラックスできる飲み物についてさらに詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

寝る前 飲み物
【医師監修】寝る前におすすめの飲み物8選!気をつけたいお茶の種類も紹介

まとめ

寝室の寒さは、窓や床から伝わる冷気が主な原因です。寒い環境で眠ると、睡眠の質が低下するだけでなく、ヒートショックや体温低下による免疫力低下のリスクも考えられます。

快適な寝室環境を作るには、まず自分の寝室が寒くなる原因を把握し、適切な寒さ対策を行うことが大切です。隙間テープや断熱シートなど、手軽にできる方法から取り入れてみましょう。

この記事で紹介した6つの寒さ対策を参考に、暖かい寝室で安心して眠れる環境を整えてください。

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