マットレスは、ベッドフレームと一緒に使用する形が一般的ですが、「移動を簡単にしたい」「子供がベッドから落下するのを防止したい」などの事情から、床に直置きして使いたいと考えている方もいるでしょう。
ただし、マットレスを実際に直置きするかどうかは、メリットやデメリットを把握したうえで慎重に判断するべきです。
この記事では、マットレスの直置きを検討している方に向けて、床に直置きするメリットやデメリット、直置きして使う時に意識すべきポイント、直置きする場合のお手入れ方法について詳しく解説します。
- マットレスを床に直置きするのはあまりおすすめできない
- マットレスを直置きするデメリット
- マットレスがへたりやすい
- ほこりやハウスダストを吸うリスクがある
- 冬場は寒さを感じやすい
- カビが発生しやすい
- マットレスを直置きするメリット
- 引っ越しの際に移動が簡単にできる
- 畳の上でも敷くことができる
- 子供が使用する場合の安全対策になる
- マットレスを直置きして使う時の注意点
- マットレス以外にもアイテムを使用する
- 室内の湿度を下げる
- マットレスの表裏を入れ替える
- 理由があって直置きする場合のマットレスの選び方
- 通気性に優れている
- 厚みが10cm以上ある
- 折りたたみできて持ち運びしやすい
- マットレスを直置きする際のカビなどへの対策
- シーツやパッドを頻繁に掃除して洗う
- マットレスを定期的に立てかけて風を通す
- マットレスを干したり布団乾燥機などで乾燥させたりする
- まとめ
- おすすめ記事
マットレスを床に直置きするのはあまりおすすめできない
マットレスを床に直置きして使用する場合、「ほこりやハウスダストを吸いやすい」「カビが生えやすくなる」などのデメリットが発生するため、あまり推奨できません。
特に、ベッドフレームと一緒に使用することを前提に作られたスプリング系のマットレスの場合、直置きでの使用は控えましょう。
とはいえ、マットレスを直置きすることには、「引っ越しの時や模様替えの時に移動が簡単にできる」「畳の上でも敷くことができる」などのメリットが得られる側面もあり、デメリットばかりではありません。
そのため、基本的にマットレスの直置きは推奨できないものの、デメリットやメリットを比較し、自分の状況を踏まえて直置きするか検討しましょう。
なお、どうしてもマットレスを直置きしたい場合に注意するべき点や、直置き前提でマットレスを購入する際の選び方について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
マットレスを直置きするデメリット
マットレスを直置きで使用すると、以下のようなデメリットがあります。
- マットレスがへたりやすい
- ほこりやハウスダストを吸うリスクがある
- 冬場は寒さを感じやすい
- カビが発生しやすい
それぞれ詳しく見ていきましょう。
マットレスがへたりやすい
マットレスを床に直置きすると、使い方や環境によっては内部に熱や湿気が溜まることがあります。特にウレタン製のマットレスの場合、熱や湿気がマットレスの耐久性に影響します。
溜まった熱や湿気を定期的に逃がさないと、マットレスがへたり、反発力や弾力がなくなります。その結果、寝心地の悪さに繋がります。
コイル式のマットレスの場合も、湿気が溜まることでコイル部分が錆びたり折れたりする可能性があるため、定期的な手入れが必要です。
ほこりやハウスダストを吸うリスクがある
マットレスを直置きで使用すると、より床から近い距離で寝ることになります。そのため、ベッドで寝るよりも床に溜まっているほこりやハウスダストを吸いやすくなるでしょう。
ほこりやハウスダストは、過度に吸い込むとアレルギーの原因にもなります。マットレスを直置きする場合は、部屋を常に清潔に保つことを心がけましょう。
冬場は寒さを感じやすい
基本的に空気は暖かいものほど上に行き、冷たいものほど下に行くため、床付近の空気は部屋の中で最も冷たくなります。
そのため、マットレスを床に直置きすると、冷たい空気が体に伝わりやすいです。
マットレスの厚みによっては、冬場の底冷えによって睡眠を妨げられたり体調を崩したりする恐れがあります。その場合には、防寒対策を徹底しましょう。
カビが発生しやすい
マットレスには、寝ている間にかく寝汗が毎日染み込んでいきます。
また、人の背中が接しているマットレスの上部と、床に接しているマットレスの下部では、温度差が生じやすいため、マットレスと床の接地部分に結露ができることがあります。
カビの発生をなるべく防ぐために、定期的なお手入れや周辺アイテムの工夫を心がけましょう。
マットレスにカビが生える理由や対処法については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひご一読ください。
マットレスを直置きするメリット
マットレスを直置きで使用するメリットは以下のとおりです。
- 引っ越しの際に移動が簡単にできる
- 畳の上でも敷くことができる
- 子供が使用する場合の安全対策になる
それぞれ詳しく解説します。
引っ越しの際に移動が簡単にできる
マットレスとベッドフレームを併用している場合、引っ越しの際には一度に分解して運び、引っ越し先で再度組み立てる作業が発生します。
引っ越し以外にも、部屋の模様替えなどで移動させる際にもなかなかの労力が必要です。
その点、床に直置きする形でマットレスを使用していると、引っ越しや部屋の模様替えなどの際にも、簡単にマットレスを移動させることができます。
畳の上でも敷くことができる
ベッドの場合、畳の上に置くと脚の跡などが残る可能性がありますが、マットレスの場合、その心配はありません。和室でマットレスを敷いて寝たい方にとって、メリットが大きいでしょう。
ただし、マットレスは畳の上での使用について基本的には想定されていません。マットレスの種類によっては畳を傷める可能性もあります。
子供が使用する場合の安全対策になる
ベッドは、大人にとってはそれほどの高さではないものの、小さい子供にとっては落下すると怪我に繋がりかねません。
しかし、直置きしたマットレスであればベッドほどの高さはないため、落ちても大きな怪我に繋がる心配は少ないでしょう。
特に寝返りを頻繁に打つ子供がベッドから落ちないか心配な場合は、直置きでマットレスを使用することも選択肢の1つです。
マットレスを直置きして使う時の注意点
マットレスを床に直置きして使用する際に、意識すべきポイントを紹介します。
- マットレス以外にもアイテムを使用する
- 室内の湿度を下げる
- マットレスの表裏を入れ替える
特に、カビの発生などを防ぎたい方はぜひ参考にしてください。
マットレス以外にもアイテムを使用する
先述のとおり、マットレスの直置きはカビが発生するなどのデメリットが大きく、推奨できません。
ただし、どうしてもマットレスを直置きしたい場合は、マットレスと合わせて以下のアイテムを併用しましょう。
- すのこ
- ベッドパッドや除湿シート
- アルミシート
- コルクマット
各アイテムについて詳しく説明します。
すのこ
マットレスの下にすのこを敷くと、床とマットレスの間の通気性が向上します。すのこは木でできているため、通気性の改善だけでなく湿気を吸収する効果もあります。
マットレスの下に敷く専用のすのこも販売されているため、ぜひ購入を検討してください。
ベッドパッドや除湿シート
ベッドパッドは、マットレスとシーツの間に敷いて、汗を吸収するためのアイテムです。寝汗による湿気をマットレスが吸収することをある程度防いでくれるため、カビ対策に有効です。
また、湿気を吸い取るために使用される除湿シートも販売されています。ベッドパッドと同様の効果を得られるため、活用してはいかがでしょうか。
なお、除湿シートは長期間使用し続けるのではなく、定期的に乾燥させましょう。複数枚購入しておけば、湿気を吸い取ったものを乾燥させつつ、完全に乾いたものを使用できます。
アルミシート
ベッドパッドや除湿シートと同様に、アルミシートもカビの発生を防ぐのに役立ちます。
アルミシートを敷くことで床とマットレスの間に温度差が発生しにくくなるため、結露の発生を防ぎ、カビが繁殖しにくい環境を整えられます。
コルクマット
コルクマットには吸湿性と保温性があり、マットレスの下に敷くと床とマットレスの温度差が生じにくくなり結露の発生を防げます。弾力性があるため床に傷がつきにくく、子供の怪我対策にもなります。
コルクマットはジョイントマットとして販売されていることが多く、好みの大きさに繋いで使える点もメリットです。
室内の湿度を下げる
部屋の湿度を抑えることでマットレスにカビが発生しにくくなります。マットレスを置いている部屋で洗濯物を部屋干しすることは避け、除湿器を使用して湿度を下げましょう。
また、観葉植物が部屋にあると蒸散作用で部屋の湿度が上がります。カビの発生を抑えたい場合は、マットレスを置く部屋と観葉植物を置く部屋は分けましょう。
マットレスの表裏を入れ替える
肩や腰など、体の突出した部分には体圧が集中しやすいため、マットレスにへこみやへたりが生じる場合があります。
劣化を遅らせるために、3ヶ月に1回程度、表裏を裏返したり上下を反転させたりしてください。表裏や上下を入れ替えることで負担がかかる部分が分散され、へたりにくくなります。
なお、マットレスは基本的に上下の使用方向は定められていないため、上下を入れ替えても寝心地に変化はありません。
ただし、表裏の入れ替えに関しては、両面仕様と片面仕様があるためご注意ください。片面仕様のマットレスの場合は、表裏を反転させて使用することはできません。事前にメーカーの公式サイトなどで「両面仕様のマットレスかどうか」を確認しましょう。
理由があって直置きする場合のマットレスの選び方
先述したとおり、マットレスの直置きはデメリットが大きいためあまりおすすめできません。
しかし、何らかの理由があったり、直置きするメリットのほうが勝ると感じたりする場合は、直置きするマットレスを次のポイントで選びましょう。
- 通気性に優れている
- 厚みが10cm以上ある
- 折りたたみできて持ち運びしやすい
上記を順番に解説します。
通気性に優れている
マットレスを直置きすると、床との接触面に湿気が溜まりやすく、カビやダニが発生するリスクが高まります。特に、湿気が逃げにくい素材のマットレスを使用している場合は注意が必要です。
そのため、床に直置きする場合は、ボンネルコイルやファイバーのような通気性に優れた素材を用いたマットレスを選びましょう。
マットレスの湿気対策については以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひご一読ください。
厚みが10cm以上ある
マットレスを直置きする場合、厚みにも注目して選ぶことが重要です。
薄いマットレスだと、背中や腰に床の硬さが直接伝わり、底付き感を覚えることがあります。結果として睡眠の質を低下させ、体の負担を増やす原因になり得ます。
そのため、床に直置きする場合は、体格や使用するマットレスの素材によって異なりますが、最低でも厚みが10cm以上あるマットレスを選びましょう。
折りたたみできて持ち運びしやすい
床に直置きするマットレスは、湿気を逃がすために毎日壁に立てかけて陰干しを行うことが推奨されます。折りたたみ可能なマットレスは持ち運びが容易なため、毎日の作業が苦になりません。
特に、三つ折りタイプは自立しやすいため壁に立てかけずに陰干しができ、軽量タイプなら立てかける時や収納する時の負担が少ないです。
床に直置きする場合は湿気対策に陰干しが重要なので、折りたたみ可能で、持ち運びしやすいマットレスも候補になるでしょう。
マットレスを直置きする際のカビなどへの対策
マットレスを長持ちさせるためには、定期的なお手入れが欠かせません。
ここまで解説したとおり、特にマットレスを床に直置きする場合は湿気が溜まりやすく、カビの発生に繋がりやすいです。そのため、何らかの理由がありマットレスを直置きする場合には、以下で解説するお手入れ方法をより意識すべきだといえます。
以下で、マットレスを直置きする場合のお手入れ方法について説明します。
シーツやパッドを頻繁に掃除して洗う
カビの繁殖を防ぐためにも、マットレスのシーツやパッドは、頻繁に掃除したり洗ったりしましょう。
寝具自体の洗濯・掃除も重要ですが、寝ている間にほこりやハウスダストを吸い込むことのないように、部屋自体をきれいに掃除してください。
洗濯や掃除を怠ると、高性能なマットレスや周辺アイテムを使っていてもあまり意味がありません。
マットレスを定期的に立てかけて風を通す
マットレスを洗うことは難しいため、定期的に壁に立てかけて風を通しましょう。
マットレス内部に風が通ることで、カビの繁殖を抑えられます。立てかけたうえで、さらに扇風機で風を当ててあげるとより効果的です。
マットレスを干したり布団乾燥機などで乾燥させたりする
マットレスを壁に立てかけることは、除湿として効果的ですが、それだけでは不十分な場合があります。
天気の良い日にはマットレスを干したり、布団乾燥機で乾燥させたりしましょう。
ただしマットレスの素材によっては、天日干しを行ったり布団乾燥機を使用したりできない場合もあるため、事前に確認しましょう。
マットレスを衛生的に使うには、乾燥させる以外にも定期的なお手入れが必要です。以下の記事ではマットレスの具体的なお手入れ方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
マットレスは、ベッド上で使用することが一般的ですが、床に直置きする形で使用もできます。
ただし、床に直置きすることは、「マットレスがへたりやすい」「ほこりやハウスダストを吸うリスクがある」「冬場は寒さを感じやすい」「カビが発生しやすい」などのデメリットがあるため、あまり推奨できません。
どうしてもマットレスを床に直置きして使用したい場合は、カビの発生を防ぐために、定期的にお手入れをしましょう。
「ベッドパッドや除湿シートを使用する」「アルミシートを敷く」「コルクマットを敷く」などの対策を行い、3ヶ月に1回程度のペースでマットレスの表裏や上下を入れ替えると、カビの発生などの劣化を抑えられます。
また、カビ対策として、通気性が良く、厚みが10cm以上あり、三つ折りや軽量などの特徴があるマットレスを選ぶ方法もあります。
NELLマットレスは、薄いウレタンと不織布を交互に重ねた独自の13層構造を採用しているため、へたりにくくカビも発生しにくいため、長く使い続けることができます。
へたりにくく、カビが生えにくいマットレスをお探しの場合は、ぜひNELLマットレスをご検討ください。ただし、NELLマットレスも直置きは推奨しておりませんので、ご注意ください。
NELLマットレスの詳細は、以下のとおりです。
NELLマットレスの詳細を確認しましょう
NELL 公式サイト