寝室にベッドを置く場合、一般的に部屋のスペースが余程広くない限り壁際に設置しますが、この際悩みやすいことが「ベッドと壁の距離」です。
ベッドを壁にピッタリつけたほうが良いのか、それとも離すべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、ベッドを壁から離すべきかどうか、配置する際のレイアウト例などを紹介します。ベッドの配置に悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
ベッドのサイド側は10cmほど壁から離そう
ベッドは壁にピッタリつけるより、少し離して配置することをおすすめします。
壁にピッタリつけてしまうと空気の通り道が塞がってしまい、通気性が悪くなるためです。通気性が悪いとベッドに湿気が溜まりやすくなり、カビの繁殖などに繋がる可能性もあります。
通気性を確保するためには、ベッドと壁の間に多少の距離を空ける必要があります。10cm程度で良いので、ベッドを置く際は壁から少し離すようにしましょう。
ベッドを壁から少し離して配置するメリット
通気性を確保できるという点以外にも、ベッドを壁から離して配置するメリットはさまざまあります。特に大きなメリットが次の3つです。
- 掛け布団がベッドから落ちにくい
- 冷気がベッドに溜まりにくい
- 掃除がしやすくなる
掛け布団がベッドから落ちにくい
「起きた時に掛け布団がベッドから落ちていた」という経験のある方もいるでしょう。
ベッドを壁にピッタリつけると、掛け布団の位置が片側に寄ってしまい、掛け布団がベッドから落ちやすくなってしまいます。
しかし、ベッドを壁から少し離しておけば掛け布団の位置が偏らず、ベッドからも落ちにくくなります。
冷気がベッドに溜まりにくい
「冷気がベッドに溜まりにくい」という点も、ベッドを壁から離すメリットの一つです。ベッドを壁から離すことで空気の通り道ができるため、ベッドに冷気が溜まりにくくなります。
反対にベッドと壁との隙間がない場合は空気の通り道がない分、窓やエアコンから放出される冷気がベッドに溜まりやすくなるので注意してください。
掃除がしやすくなる
ベッドの下は手が届きにくいため、掃除をする際は手間がかかります。
特に、壁とベッドの隙間がない場合は、掃除をする際にベッドをずらす手間が発生してしまいます。ベッドは重量が重い製品が多いため、ずらすだけでも一苦労でしょう。
しかし、ベッドと壁の間に多少の隙間があれば、ベッドの位置をずらさなくても掃除機やフロアワイパーをかけやすくなります。
また、ベッドシーツの交換が楽になるなど、寝具の手入れをしやすくなるメリットもあります。
寝室のレイアウトを考える際のポイント
ベッドの配置を決める時は、部屋全体のレイアウトを考えることも大切です。
ベッドと一緒にほかの家具も配置する場合は、下記4つのポイントを考慮して決めるとより過ごしやすい空間になるのでぜひ意識してください。
- 部屋に置きたい家具を把握する
- 大きな家具の配置から決める
- 家具は生活動線を意識して配置する
- 基本的にベッドの頭側を壁側に寄せる
部屋に置きたい家具を把握する
引っ越しをする際など1からレイアウトを決める時は、まず部屋に置きたい家具の種類を把握すると良いでしょう。
無計画に家具を配置すると、必要な家具を配置するスペースが確保できずに困ってしまう可能性があります。
まずは部屋にどんな家具を置きたいのか、事前に把握したうえでレイアウトを決めましょう。
大きな家具の配置から決める
サイズが大きい家具を配置するには、ある程度のスペース確保が必要です。そのため、部屋に家具を置く際は、机やソファ、ベッドなどサイズが大きめの家具の配置から決めることをおすすめします。
例えば、先に小さな家具を配置してしまうと、大きい家具を配置するスペースを確保できなかったり、配置の自由度が低くなったりする可能性があります。
より過ごしやすい部屋にするためにも、テレビや机、ベッドなどスペースを取りやすい家具は先に配置し、小さな家具はその後に配置しましょう。
家具は生活動線を意識して配置する
家具を設置する際は生活動線を意識することも大切です。生活動線とは、寝室からリビング、ベッドからクローゼットなど、家の中で生活をするうえで頻繁に行き来するルートを線にしたものを指します。
生活動線を考えずに家具を配置すると配置した家具が邪魔になってしまい、移動がしにくく過ごしにくい部屋になる可能性があるので注意してください。家具は生活動線を意識して配置し、効率的に移動ができる部屋を目指しましょう。
なお、ベッドの配置について、以下の記事でも詳しく紹介しています。ぜひこちらもご一読ください。
基本的にベッドの頭側を壁側に寄せる
家具とベッドを配置するにあたり、ベッドの頭側・足元のどちらを壁側に寄せたら良いのか悩む場合もあるでしょう。基本的には、足側よりも頭側を壁に寄せることが望ましいです。
頭側を壁に寄せると、頭上の空間が少なくなるため安心して眠りやすくなります。頭部が壁側にあれば、窓から入って来る外気の影響を受けにくくなるのも利点です。
一方、足元を壁側に寄せるとベッドに乗り降りしづらくなるほか、ベッドメイクもしにくくなります。そのため、頭側・足元の位置に迷ったら、頭側を壁側に寄せると良いでしょう。
なお、生活動線を妨げないためにも、足元にはある程度のスペースが必要となります。足元に家具を配置したいケースもあるかもしれませんが、スムーズに通れるよう、足元側には50cm以上のスペースを取りましょう。
赤ちゃんがいる場合は隙間を埋める対策が必要
ここまでの配置方法を踏まえて「隙間を空けたい」と思っていても、赤ちゃんがいるご家庭では心配な面もあるでしょう。基本的に、ベッドと壁の間には適度な隙間を空けたいところですが、赤ちゃんや小さな子どもと寝る場合には対策が必要です。
具体的な対策として、以下のような方法があります。
- ベッドガードを使用する
- 高さが低いベッドを選ぶ
- ベッドの周辺にクッションを並べる
赤ちゃんや小さな子どもの転落対策として、転落防止用の柵である「ベッドガード」の使用がおすすめです。マットレスの間に差し込むだけで設置ができ、メッシュ素材のものや高さのあるものなど、さまざまな種類が販売されています。
また、床からの距離が遠い高めのベッドだと転落のリスクが高くなるため、ローベッドのように高さが低いベッドを選ぶのも一つの手です。
そのほか、万が一、赤ちゃんや子どもが落ちてしまっても衝撃を和らげられるように、ベッドの周辺にクッションや布団を並べる対策もあります。その際、赤ちゃんや子どもが寝返りでクッションを乗り越えてしまわないよう、月齢に合わせて高さを調整しましょう。
なお、赤ちゃんを大人用ベッドで寝かせるメリットについて、以下の記事でも詳しく紹介しています。大人用ベッドで寝かせようかと迷っているなら、こちらもぜひ参考にしてください。
ベッドを壁の近くに配置する場合のレイアウト例
ベッドを壁際に置くことは決まっていても、具体的な位置はまだ決めていないという方もいるのではないでしょうか。ベッドは場所を取りやすく気軽に移動しにくい家具なので、配置する位置に悩みやすいでしょう。
ここでは参考として、ベッドを壁の近くに配置する場合のレイアウト例をいくつか紹介します。
窓際に配置する場合
ベッドの配置場所として定番なのが部屋の窓際です。窓際は日の光が当たりやすく、朝になると日差しで自然と起きられるなど、多くのメリットがある場所です。また、風通しが良いため、夏などの暑い時期も快適に眠れます。
ただし、冬は冷気が伝わりやすく、寒気を感じやすいというデメリットもあるので注意してください。
部屋のスペースに余裕がない場合
ワンルームなど部屋のスペースに余裕がない場合は、奥側にベッドを配置することがおすすめです。奥側にベッドを配置すれば部屋の中央にスペースが生まれ、より過ごしやすい空間になります。
中央のスペースにはテーブルや椅子などを配置し、自分がくつろぎやすい空間にすると良いでしょう。そうすると一つの部屋の中で「眠る場所」と「くつろぐ場所」を分けることができ、普段の生活にメリハリが生まれます。
ベッドをソファ代わりとして使う場合
部屋のスペースに余裕がなく配置できる家具の数が限られる場合は、ベッドをソファ代わりとして使うという選択肢もあります。その場合は部屋の隅にベッドを配置し、反対側にテレビやモニターを配置することが定番です。
また、スペースに余裕があれば、ベッドとテレビの間にテーブルを配置するのも良いかもしれません。ただし、ソファ代わりにして使う場合はベッドで過ごす時間が増える分、寝具が汚れやすくなる可能性もあるので注意しましょう。
寝室が広い場合
寝室が広い場合は、ベッドの側面ではなく正面を壁際にし、部屋中央に設置するのも良いでしょう。ベッドを中心としてほかの家具を左右対称になるように配置すると、ホテルのようなデザイン性の高い寝室になります。
また、配置する家具をできるだけシンプルにすると、より上品な雰囲気を演出できます。
まとめ
「通気性を確保できる」「掃除がしやすくなる」など、ベッドと壁を離すメリットは数多くあります。基本的には、ベッドを壁から10cm程度離して配置すると良いでしょう。
また、ベッドと一緒にほかの家具も配置する場合は、事前にどうレイアウトするのかイメージしておくと過ごしやすい部屋を作りやすくなります。ただし、赤ちゃんや小さい子どもと一緒に寝るなら、隙間に落ちてしまわないよう対策が重要です。
ベッドの配置に悩む場合は、この記事で紹介した内容をぜひ参考にしてください。